直線上に配置

Dぐみのお部屋から

担任 堂脇真規子



    「せんせー、おそと、(行っても)いいー?」と聞くDぐみさん。大きいクラスのお友だちの言葉をまねて言ってみます。
 そして、自分の印(マーク)のついたくつ箱へ行き、たいがいはまず外ばきに手をのばします。そこで「内ばきズック、ぬいでからねー」と声をかけると、お庭へ出たいとはやる気持ちを少しおさえて、まず内ばきを脱ぐのです。内ばきは、『おくつのお家』へ。次は、外ばきを手にテラスに置いて、『自分で!』とおくつをはきます。すると目の前には、開放感たっぷりのお庭がDぐみさんを待っているのでした。
 自分の意志でお庭へ行くということは、大きくなってしまうと何気ないことですが、今はDぐみさんにとって、わかっていないと次に進めない色々の要素のある行動。それでも一つ一つクリアーして大好きなお庭での遊びに飛び出して行くのでした。

 お庭では、すべり台やジャングルジムなども目をひきますが、お砂遊びも大好きなDぐみさん。お砂遊びの道具の中から、自分の好みのものをお選びします。時には「○○ちゃんのとおなじのがいいー」ということも勿論あります。大人気の二輪車も同様。そこでいろいろなやりとりやトラブルがおこるのです。
 『○○ちゃんと同じのがいい』ということは、まわりのことに目を向けるようになったこと、おもちゃの取り合いも自分の気持ちを外に向けて出す社会性の芽生えの第一歩。当然おこるべきことなのです。言葉の発達もこれからどんどん花開くDぐみさん。まず、お互いの気持ちを受け止め、それぞれに代弁しお話ししていきたいと思います。まだまだむずかしいですが、お庭遊びにかぎらす、お友だちとの関わりの中での大切なことば「かして」「(遊びに)入れて」「いいよ」「ありがとう」「ごめんなさい」を繰り返し、伝えていきたいと思っています。

 そのお庭から6月にはDぐみさんだけで、おとなりの小丸山公園へお散歩にも出かけました。実習生の先生も一緒のお散歩でしたが、お友だちと手をつないで歩くのが嬉しくてたまらない様子。『せんせいのうしろから』といいつつ、何かを見つけると『何、何!』というように思わず歩く足も速くなり、どんどん前に出てくるお友だちもいましたね。
 「せんせー、おはな、きれいねー!」と教えてくれたり、タンポポの綿毛を道ばたにみつけて「フー、しよう」と教えてくれたり…。帰りには、小さなサクランボをひろって「これママにあげる!」とおみやげに持ち帰りました。小さな気づきがDぐみさんみんなに大きく広がっていく、そんなお散歩でした。Dぐみさんだけの、ほんの少しの探検でしたが、お友だちと一緒に行くことで沢山のことを感じたのでは、と思います。

 7月にはたなばたさまの会があり、七夕かざりも作りましたね。堂脇先生のお店から折紙の色を数色お選びしたときは、いろいろな姿が見えてとても興味深かったですよ。一番始めに一番好きな色を手にする子、意外な色をお選びする子・・・。また、のりではるのも作ることによりいつしかのり遊びにかわったり…。七夕さまの会でも、様々な姿が見られましたが、日々変化し成長していくDぐみさん。ますます、これからの姿が楽しみです。みんなの七夕さまの願い事がかないますように。

 暑さと共にもうすぐやってくる夏。夏ならではの季節を感じる遊びをお友だちと一緒に充分たのしみましょうね。  
(2004年7月20日 七尾幼稚園 Dぐみのお部屋から)

トップ アイコン今月のトップページへもどる

直線上に配置