アムネスティ日本発表ニュース
     (2003年04月13日)

アムネスティ日本 <info@amnesty.or.jp>
<http://www.amnesty.or.jp/>

拷問の加害者・責任者に対する徹底した責任の追及を求める。
受刑者の処遇は国際的な人権水準を保障するものでなければならない。

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 名古屋刑務所での受刑者に対する拷問・虐待致死、致傷のケースの発覚を契機 に、日本の各刑務所における重大な人権侵害の実態が明らかとされつつある。法 務省当局は刑務所内で死亡した者に関する資料の存在を明らかとしたが、その資 料によれば、死因が不明瞭であり、何らかの拷問・虐待の存在の可能性が懸念さ れる不審事例が相当数含まれている。

 その実態について徹底した真相究明が行われず、拷問の加害者・責任者がその 責任追及を免れれば、加害者の行為は裁かれることなく放置され、責任を問われ なかった加害者は、また新たな人権侵害行為に及ぶ危険性がある。その責任は、 直接の加害者はもちろん、組織的な背景にまで十分に切り込んで追及されなけれ ばならない。

 一方、法務省は、現行監獄法を廃止して受刑者処遇法案策定作業を開始するこ とを決定し、法務大臣の私的諮問機関として行刑改革会議が設置された。しかし、 行刑改革会議の委員の人選は不透明であり、また、実務作業にあたる事務局は検 察庁からの出向中の検事等により占められ、NGO、民間団体の関与する余地が ない。刑務所内での死亡事例に関する資料の隠蔽をはじめ、受刑者に対する重大 な人権侵害についての調査・公表を怠ってきたのは、ほかならぬ法務省、検察庁 当局である。かねてからアムネスティ・インターナショナル日本をはじめとする NGOや、また国際的場面においても、日本の受刑者の処遇に関して問題意識が 提起されてきたにもかかわらず、根本的解決がなされてこなかった。それだけで なく、調査によれば多くの重大人権侵害が隠蔽されてきた可能性が示唆されてい る。

アムネスティ・インターナショナル日本は、日本政府に対し、以下の点を求める。

○現在存在する不審事例について徹底した真相究明を行い、拷問の加害者・責任 者の責任が適正に裁かれること。また、実態を十分に踏まえた上で受刑者の処遇 についての議論をすべきであること。

○行刑改革会議及び受刑者処遇関連法案の策定過程での議論の透明性を確保し、 策定作業へのNGOの参加機会を確保すること。かつ、NGOの意見を十分に反 映させること。

○独立性を有する第三者機関による不審事例、不服申立事例の調査制度を整備す ること。

○新規制定される受刑者処遇関連法案においては、自由権規約の規約人権委員会 において指摘された日本の受刑者処遇の問題点を解消し、拷問等禁止条約、国連 で近時採択された同選択議定書の趣旨を踏まえ、国際的な人権水準を保障したも のとすること。

以 上
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