メーカーの技術職です。最近、人の名前など固有名詞がなかなか出てこなかったりと、物忘れがひどくなったような気がします。若年性のアルツハイマーの疑いはあるでしょうか。もし、病院に行くとしたらどの科にいくべきでしょうか。また物忘れがひどくならないようないい薬はありますか? なお、ほとんど毎日のようにお酒を飲んでいます(42歳・メーカー技術職)
まず記憶には、情報の「取り込み」「貯蔵」「検出」という3段階があります。すでに記憶していることを思い出せない、いわゆる「度忘れ」はこの3段階目の「検出」に問題があり、「想起障害」といいます。良く、人の名前を思い出せないといったこともこの症状です。初老期痴呆といって40台50台から痴呆になるアルツハイマー痴呆という病気があります。しかし、このような度忘れは、いくらひどくなってもアルツハイマー性痴呆とは無関係なので心配は要りません。この兆候は歳を取るにつれて増えてきます。会話に「あれ」とか「これ」などの代名詞が増えるのもその一つの表われです。
アルツハイマー性の初期症状となる健忘は、記憶の第1段階に問題があります。そこで新しい情報を取り組むことができないのです。営業マンの方で、営業に行った先での商談内容や、今後の取り引きの予定などを日誌につけたにもかかわらず、会社に戻ってから、メモを見ても何を話したかさっぱり覚えていないという症状を呈した場合もあります。
ここで正常な人なら、商談の細部は覚えていなくとも、「そういえば、来月の特売の話をしたな」というように、そこから情報が発展するものです。
先に記憶の3段階を説明しましたが、その前段階として、その情報に「注意を払う」ことが必要です。妻が伝えたことを、夫は次の日に忘れていたという話を良く聞きますが、多くは注意を払って聞いていないことが原因だったりします。
この注意を払うという機能が低下することで生じる物忘れもあるわけです。たとえば、ストレスが溜まっていると、物事に対する注意力が散漫になり、結果として物忘れが多くなります。軽いうつ状態なども同じです。
あまり深く悩まずに、ストレス解消に努めることも治療法の一つですね。