私の友人は10年くらい前に輸血をして4年ほど前にC型肝炎の診断をされました。
難しいご質問です。まず、なぜ治療が必要かということを押さえておく必要があるかと思います。C型肝炎の自然史として、急性肝炎→軽い慢性肝炎→重い慢性肝炎→(代償性)肝硬変→(非代償性)肝硬変→肝臓癌 という道筋があるためです。この道筋を断ち切る、あるいは限りなく遅くするためにインターフェロンをはじめとした治療法が検討されています。前回のインターフェロン治療では、残念ながら効果なしとのことですが、肝炎ウィルスの陰性化では効果がないものであったとしても、上記の道筋を遅らせる効果はあったものと推察いたします。残念ながら、インターフェロン以上の新しい治療法は知るところではありませんが、インターフェロン以前から存在する注射療法や、内服治療は続けられた方がよろしいかと思われます。
肝硬変を修復する蛋白質に関してですが、おそらく蛋白質を構成するアミノ酸の中の分岐鎖アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン)と呼ばれるもののことかと思います。これは重い(非代償性)肝硬変の場合の、肝臓の解毒作用が落ちたことにより、血中のアンモニアが増加し、肝性脳症という状況になった時、これを改善させ、肝臓を保護するアミノ酸であります。そして、これ以外のアミノ酸はアンモニアの発生を助長してしまうのです。残念ながら、この分岐鎖アミノ酸のみが多く含まれる食品は自然界に存在せず、薬として飲むか点滴するしかありません。また、これは肝硬変の予防になるといったたぐいのものではありません。重い肝硬変の場合のみに効果を表すものです。
最後に、飲酒ですが、医師としての立場上、「これだけはよろしい」とはいえません。禁酒が原則であり、飲酒により上記の道筋が加速されるのは間違いありません。