血圧について
血圧についての疑問
血圧について質問します。
私の家には家庭用の自動血圧計がありまして、いろいろと血圧計で測ってみた中で疑問に思った点がいくつかありますので質問させていただきます。
Q1 自動血圧計は正確なのですか?
血圧を病院などで測るときには聴診器を使っていますが、家庭用の血圧計にはそんなものはありません。それでも正確な値がでるのでしょうか。
Q2 腕と足ではどちらの血圧の方が高いのでしょうか?
腕と同じようにして足首で測ってみたら腕よりも高い数値がでました。単純に考えて心臓から離れるほど血圧が低くなると思うのですが...。
Q3 運動後に血圧が低くなるのはどうしてですか?
Q4 指で測るタイプの血圧計でですが、手を思いっきり握った後に血圧を測ると普通の状態よりかなり低くなります。力むような運動をすると血圧が高くなると聞いていたのですが、どうして下がるのでしょうか。
ずーっと不思議に思っていたことなのでどうか答えて下さい。お願いします。
われわれ臨床医にとって、「目からウロコ」的で大変難しい質問ですが、考えられる限りの回答をさせていただきます。
Q1 自動血圧計は正確なのですか?
実際病院でも、多くの自動血圧計を使用しております。特に、ICU(集中治療室)などでは、必須のアイテムであります。直接、動脈に圧センサーを挿入して測るものもありますが、ここでは腕に巻くものについて説明いたします。
家庭用のものでも、医療用のものでも、聴診器による測定でも、原則として、血管の拍動音を聞いて血圧を測定いたしております。したがって、音センサーあるいは振動センサーの感受性で医療用、家庭用さらには価格が決まってまいります。家庭用の安価なものは、センサーの感受性が悪いことが多く、その意味では正確な値ではないと言ってよろしいかと思います。医療用は数十万の価格がいたします。しかし、家庭用も日内変動とか体調の目安として御利用になればと思います。
Q2 腕と足ではどちらの血圧の方が高いのでしょうか?
火傷とか、外傷で腕で血圧が測れない場合、医療の現場でも、大腿や、足首で測定いたします。この場合、寝た状態で測定いたします。つまり、心臓と同じ高さで圧を測ることで、心臓を出る血液の圧を「血圧」とするからです。この場合、途中の動脈に異常がない限り腕も足も同じ血圧のはずです。
しかし、立った状態や、座った状態で血圧を測る場合を考えてみましょう。血圧の単位はmmHg(水銀柱)です。また1mmHgは13.6mmH2O(水柱)となります。例えば心臓の高さより13.6cm(136mm)高いところで血圧を測りますと、10mmHg実際よりは血圧は低くなり、13.6cm低いところで測りますと、10mmHg血圧が高くなることになります。理論上ですが、座った状態で、足首の血圧を測った場合、上記のような理由で血圧は高くなるということになります。
Q3 運動後に血圧が低くなるのはどうしてですか?
運動の量によると思いますが、過激な運動をして、脈が倍以上に速くなるということは、心臓を車のエンジンにたとえるならば、回転数速くなりすぎ、空回りによりトルクが下がるということになってしまいます。心臓の拍動がはやくなりすぎた場合、十分な拡張、収縮ができなくなってしまいます。
最近、エアロビックスなどの有酸素運動がはやっていますす。これは、心臓の拍動(脈)をほどほどにした運動を長時間続けるといったもので、この場合、血圧を落とすことなく、十分に体の隅々まで血液、酸素を回しながら、運動するということを目的としております。一般的に最高心拍数の60-70%がベストされております。
Q4 指で測るタイプの血圧計でですが、手を思いっきり握った後に血圧を測ると普通の状態よりかなり低くなります。力むような運動をすると血圧が高くなると聞いていたのですが、どうして下がるのでしょうか。
手を思いっきり握った場合、爪が白くなります。これは指に行く動脈が、屈曲し、血が通わない状態になったことを意味します。そして、指を開くと、一気に血液が流れ始めます。そういった意味で、指を開いた直後、指まで来た正常の圧の血液の需用が多くなって、圧が下がるのかと思います。したがって、そういった状態での血圧は、単に指の血圧であって、全身の血圧を反映していないものと判断されます。