雪かき作業と腰痛

雪かき作業と腰痛の関わりについて

整形外科 科長 安竹 秀俊


いよいよ厳しい北陸の冬がやってまいりました。ウインタースポーツをやる人にとっては待ちに待った季節ですが、雪が降るのはスキー場だけでたくさんです。七尾市は海沿いの街なので比較的降雪量は少ないですが、少し山に近くなると、やはり北陸特有の水分を一杯含んだ重い雪が降り積もります。一晩に1m近くも積もることもありますが、そうでなくても、夜から朝にかけてかなりの積雪があったときは、車の通る道を確保するため、朝早くから起きて家の前から幹線道路までの道を雪かきしなければなりません。それでやっと車に乗り込んで駐車場についてからもまた駐車場の雪かきをして駐車スペースを確保しなければなりません。仕事が終って帰るときも同じことの繰り返しで、さらに家に帰ってからは屋根の雪降ろしが待っています。寒い冬空のもとで、雪かきという重労働をこなさなければならない私達北陸人は、慢性の上、下肢の筋肉痛と腰痛にならないほうが不思議なくらいです。そこで少しでも腰痛をきたさないための注意点をお教えします。(そんな大層なもんじゃない!)

まず雪かきの服装。軽くて動きやすく暖かいスキーウエアがベストですが、朝からそんなものを着て近所の人に見られると恥ずかしいので普通の服で良いです。ただ腰のところを冷やさないよう使い捨てカイロを入れておいたり、さらしやガードルなど(腰のコルセツトがベスト)をまいて腰部、腹部を締めておくと椎間板、椎間関節の保護になり腰痛をきたしにくくなります。

次に雪かきの道具。家庭用除雪機があれば申し分ありませんが、普通の人は持っていないので、手頃なものとしては「ママさんダンプ」がいいでしょう。これはあまり腰をかがめなくていいこと、全身特に腹筋に力を入れて押すことで雪を運ぶため、スコップでの操作(腰の前後屈伸、回旋運動の繰り返し)より腰の負担が軽いこと、一度に大量の雪を運べ短時間ですむこと等からおすすめします。

しかし「ママさんダンプ」は、かさばって携帯に不便であり、どうしてもスコップで雪かきしなければならないときは、雪の重さを考えて自分の力量の範囲内の雪をすくい、なるべく中腰の姿勢にならないように膝を使って持ちあげるように心掛けましょう。またすくった雪は放り投げないで捨てる場所まで歩いていってそっと投げましょう。腰に急激な力をできるだけかけないようにすることが腰痛予防の基本です。さあ皆さんこれでこの冬の雪かきは大丈夫です。もし腰が痛くなったら整形外科を受診しましょうね。あとは滑って転ばないように注意して下さい。


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