VDT症候群

VDT症候群

眼科 科長 宮下 洋亮


10月10日は目の愛護デーです。今回は、最近問題となることが多いVDT症候群について勉強しましょう。

VDTとはVisual Display Terminalの略、つまりコンピューター等を使用するための表示装置のことです。近年、仕事の中であるいは家庭の中でもコンピューターを使う機会が多くなり、目の疲れを訴える人が増加しています。たかが目の疲れとあなどってはいけません。目の疲れから頭痛、肩こり、めまい、ひどくなると吐き気まで起こすことがあります。また、精神的にもイライラしたり落ち着きがなくなったりすることがあります。VDT症候群とは、このようにVDTを使った作業により目や体に障害をおこす病気です。

では、VDT作業をするときにはどのようなことに気をつければ良いでしょうか?

  1. 1時間に10分間程度休憩をいれ、体操などで体をほぐす
  2. VDT作業により調節障害が起こり、視線を近くから遠くへ(あるいは遠くから近くへ)移したときに焦点が合いにくくなってきます。適度に休憩を入れることで調節力をある程度回復することができます。また、VDT作業中は一定の姿勢を続けるため、次第に体が緊張してきます。時々やわらげると良いでしょう。

  3. 快適な環境で作業する
  4. キーボード、入力原稿や室内の照明を適度に明るくし、VDT画面とその周辺の明るさが極端に違わないようにしましょう。また、VDT画面までの距離は50〜70cmとし、視線方向が下向きになるように設置位地を工夫しましょう。表示画面に照明や外の景色が映ると見にくくなります。疲れたときのために、遠くの見やすい場所に観葉植物などを置き、目の休息点を設けると良いでしょう。

  5. 眼鏡やコンタクトレンズはあったものを使う
  6. ヒトの調節力は年齢と共に小さくなり、一般に40歳を過ぎたころより老視となり手元が見にくくなってきます。しかし、度のあっていない眼鏡やコンタクトレンズを使用していると、もっと早い年齢よりみかけ上老視になるか、あるいは老視の自覚がなくても目にかなりの負担をかけていることがあります。

  7. 異常を感じたら早めに眼科を受診する
  8. 糖尿病など体の病気から調節障害をきたすことがあります。また、VDT症候群にはドライアイを合併していることがあり、人工涙液の点眼で軽快することもあります。お悩みの方は一度相談に来て下さい。

眼科の診察室は暗室になっていて、そのなかで顕微鏡、眼底鏡を見ながらカルテを記載するので、目には負担がかかりやすい条件です。さらにオーダリングシステムのため明るいコンピューター画面を見ることになり、僕の目は大変苦しい状況になっています。上に述べた事には気をつけているつもりですが、診察中に休憩や体操はちょっと・・・。


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