スギ花粉症対策

スギ花粉症対策
―シーズンを迎える前に−

耳鼻咽喉科 科長 杉本 香織


1990年頃からスギ花粉症の症状増悪が顕著となってきました。現在スギ花粉症の患者さんは全人口の15%を占めるといわれ、効果的治療が急務となっています。スギ花粉が大量に飛散する年には、花粉の飛散開始から本格的飛散へ至る約2週間の間に、花粉症患者さんの90%が発症してきます。この後、花粉の飛散は断続的に続き、症状はピークをむかえます。ピークをむかえてからでは、薬物治療に抵抗し、なかなか効果を挙げられません。したがって、花粉飛散の開始から本格飛散へ入る2週間のあいだから抗アレルギー剤の服用を開始することが大切です。そして本格的に飛散している期間には抗アレルギー剤に加え、抗ヒスタミン剤やステロイド点鼻薬等も追加して対症療法につとめます。
現在、各地でスギ花粉飛散に関する予測、予報が盛んに行われるようになり、石川県でも平成3年から行われ始めました。この情報をもとに、症状を起こす原因である花粉(抗原)を回避し、薬物服用の計画をたてることが治療原則になってきています。新聞、ラジオ等の花粉情報に耳を傾けてみて下さい。
さて、花粉飛散が始まる前から行うことのできる対策を考えてみますと、精神的、肉体的ストレスによって、花粉症の症状が誘発、増悪しますので、ふだんから運動等で体をきたえ、休養を十分とり体力をたくわえることがあげられます。また刺激の強い食物(ワサビやとうがらし)やお酒は鼻づまりを悪くしますので控えた方がよいでしょう。タバコも鼻粘膜を直接刺激し、鼻症状を悪くしますのでやめた方がよいでしょう。
花粉が飛散するようになったら、外出の際マスクや眼鏡を使って花粉を吸いこまないようにしましょう。外出後、体についた花粉を落としてから室内へ入りましょう。洗顔やうがいも大切です。ふとんや洗濯物もこの時期は外で干さない方が無難です。

花粉情報に耳を傾け、3月になったら毎年花粉症の症状がある方や水鼻、くしゃみ、鼻づまりの症状がでてきた方は耳鼻科にご相談下さい。


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