下記の質問主意書を提出する。
提 出 者 馳 浩
衆議院議長 横 路 孝 弘 殿
大相撲の度重なる不祥事が明らかになる中で、その度に大相撲は国技なのか、国技とは何なのかという論争が提起されてきた。これまで政府は、国技の規定に対して、法的根拠はなく、認定の基準、考え方などを定めたものはないという見解を示してきた。今回の大相撲の八百長問題で改めて、国技としての大相撲のあり方が問われている。右を踏まえて、次の事項について質問する。
一 国技に対する、一般的な基準やイメージについて政府はどのように理解しているか見解を示されたい。
二 菅総理大臣、高木文部科学大臣は、会見等にて度々「国技」という言葉を使っているが、国技に対するはっきりとした規定が無い中、どのような意味合いで使っているのか、見解を示されたい。
三 大相撲が国技を自称していることについて、政府はどのような見解か示されたい。
四 不祥事が頻発する中、大相撲が引き続き国技と称することに対して、制限を加えていくことも必要だとお考えか、見解を伺う。
五 これまでの不祥事や今回の八百長問題を見ても、相撲協会は国技と自任しながらも、その自覚や責任、危機感が欠如していたことは明白である。国技としての大相撲の存在意義や責任を自覚させ、その意識を植え付けさせるためにも、国技の規定・定義をはっきり示し、法的根拠を定めることも検討に値すべきでないか、政府の見解は如何。
以上質問する。
衆議院議員馳浩君提出
内閣衆質177第107号
内閣総理大臣 菅 直人
衆議院議長 横 路 孝 弘 殿
衆議院議員馳浩君提出 国技としての大相撲のあり方に関する質問 に対する答弁書一について
「国技」とは、例えば、「その国特有の技芸。 一国の代表的な競技。(出典 広辞苑)」とされていると承知している。 なお、政府として、国技の認定の基準、考え方等を定めたものはない。
二について
御指摘の「会見等」が具体的に何を指すのか必ずしも明らかでないが、例えば、平成23年2月4日の閣議後の記者会見において高木文部科学大臣が「国技とも言われた相撲」と述べたのは、相撲が広く国民に親しまれているという趣旨を述べたものである。
三及び四について
財団法人日本相撲協会(以下「協会」という。) の寄附行為において、相撲を「わが国固有の国技である」としていることは承知しているが、一についてで述べたとおり、政府として国技の認定の基準、考え方等を定めたものはなく、協会が相撲を国技と称するか否かについては、協会が適切に判断すべきものと考えている。
五について
文部科学省としては、広くスポーツを振興する観点から、現時点において、特定の競技種目に対し、お尋ねのような特別の位置付けを与えることは考えていない。
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