公立学校施設の耐震化等の促進に関する質問主意書

下記の質問主意書を提出する。
平成二十二年一月二十六日

提 出 者                  馳   浩

衆議院議長  横 路 孝 弘 殿

 

 鳩山政権の平成二十二年度予算案において、「公立学校施設等の推進」については、当初要望額の約四割となる一千三十二億円に留まり、来年度に工事を計画していた学校施設の半分に満たない補助金しか確保できない状況となった。
学校施設は、子供たちが一日の大半を過ごす活動の場であるとともに、非常災害時には地域住民の避難所としての役割も果たすことから、その安全性の確保は極めて重要であり、「国民の命を守る予算」を標榜する鳩山政権の姿勢に疑問を感じざるを得ない。
 従って、次の事項について質問する。 

一 震度六強の地震で倒壊する恐れがある(Is値0.3未満)と診断された学校施設の数。

二 学校施設における耐震化工事の進捗率。

三 平成二十二年度に耐震化工事を計画していた学校施設数、及びその中におけるIs値0.3未満の学校施設の数。

四 平成二十二年度予算案において耐震化可能なIs値0.3未満学校施設の数。

五 前記一から四の各項目における状況は、先に述べた「国民の命を守る予算」を標榜する鳩山政権の姿勢と合致するものであるのか、政府の見解を示されたい。 

 以上質問する。



衆議院議員馳浩君提出
公立学校施設の耐震化等の促進に関する質問
に対し、下記答弁書を送付する

内閣衆質174第40号
平成22年2月5日

内閣総理大臣                  鳩山 由紀夫

衆議院議長  横 路 孝 弘 殿

 

 衆議院議員馳浩君提出 公立学校施設の耐震化等の促進に関する質問に対する 答弁書 

一について

 平成21年4月に文部科学省が実施した耐震改修状況調査 (以下「耐震改修状況調査」という。) によれば、同月1日現在、公立の小学校及び中学校の施設(以下「公立小中学校施設」 という。) のうち、構造耐震指標が0.3未満と推計されるものの数は7,309棟である。 

二について 

 耐震改修状況調査によれば、平成21年4月1日現在、公立小中学校施設のうち、耐震性が確保されている建物の占める割合は67パーセントである。 

三及び四について 

 地方公共団体が平成22年度に耐震化事業を計画している公立小中学校施設の数は、平成21年11月に文部科学省が地方公共団体から受けた報告によると、5,046棟であるが、これらの中には、現時点で、耐震診断を行っていないもの等もあることから、構造耐震指標が0.3未満の公立小中学校施設の棟数についてお示しすることは困難である。
 平成22年度予算においては、構造耐震指標が0.5未満のもののうち2,200棟分に廃る耐震化事業に要する経費を計上し、耐震性が低い建物から優先的に国庫補助を行うこととしており、地方公共団体から構造耐震指標が0.3未満の公立小中学校施設の耐震化事業の申請があった場合には、国庫補助を行うよう努めてまいりたい。 

五について 

 公立小中学校施設は、児童生徒が一日のうち多くの時間を過ごす活動の場であるとともに、非常災害時には地域住民の応急避難場所としての役割も果たすことから、その耐震性の確保は、極めて重要であると考えており、引き続き、公立小中学校施設の耐震性の早急な確保に努めてまいりたい。


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