衆議院 文部科学委員会 速記録(議事速報)

第177回国会
平成23年6月1日(水曜日)

---------------------------------------------------------------

この議事速報は、正規の会議録が発行されるまでの間、審議の参考に供するための未定稿版で、一般への公開用ではありません。
後刻速記録を調査して処置することとされた発言、理事会で協議することとされた発言等は、原発言のまま掲載しています。
今後、訂正、削除が行われる場合がありますので、審議の際の引用に当たっては正規の会議録と受け取られることのないようお願いいたします。

---------------------------------------------------------------
午前九時三十一分開議
馳浩 質疑部分 抜粋

○田中委員長 

 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。馳浩君。

    

○馳委員

 おはようございます。自由民主党の馳浩です。
 さて、早速質問に入らせていただきます。
 福島県の小中学校のプールの使用基準の問題についてお伺いをしたいと思います。
 放射能汚染ということで、運動場の使用について、学校生活における子供が許容される放射線量についての議論がかまびすしくありますが、夏に向けて、学校においてはプールの利用がございます。部活動でもございます。これについて、今、文部科学省として定まった基準というのはございますでしょうか。

 

○布村政府参考人

 お答えいたします。
 学校のプールに防火用などでたまっている水の俳水が今当面の大きな課題として存在してございます。
この排水についてどうするかについて、関係省庁やまた福島県の教育委員会などとも調整を図っているとこるでございまし、国においてプールの水を排水する法的な規制は存在しないということから、現在、福島県の教育委員会において、下水道部、下水道を管理する部局あるいは農業用水を管理する部局等と調整をいただいているという状況にございます。

 

○馳委員

 これは、国交省の審議官、来ていただいておりますね。下水道へ流されるプールの排水の基準について何らかの規制というのはあると考えてよろしいでしょうか。

 

○杉浦政府参考人

 済みません、きょう御質問を直接いただいていなかったものですから、失礼しました。特に規制があるというふうには承知をしておりません。

 

○馳委員

 これは、保護者の心配という、ここの一点に尽きると思うんですね、大臣,プールを使用してもよいのかと。当然、使用するためには、冬の間防災用に水を張ってあった、それを流さなければいけない。今、何か、下水道の基準はないというふうにお示しいただきました。これはやはり基準が必要だろうなと私は思います。と同時に、農業用水などに使われる可能性もあるので、それはやはり、地元の農業用水を管理している団体は、ちょっと待ってくれよ、国の方針を示しでからにしでくれよとおっしゃるはずです。

 したがって、きょうは文科委員会ですから、大臣、プールを使用してもよいのかどうかについて、設置者である市町村に任せるのではなくて、やはり文部科学大臣として方針はお示しをする必要があると思いますが、いかがでしょうか。

 

○布村政府参考人

 お答えいたします。
 先ほど申し上げましたように、今、学校のプールにたまっている水の排水をどうするかという課題がございます。
 現在、福島県の教育委員会は五月三十日に、県の各学校あるいは市町村に対して、プールの排水について、各学校の実態に応じ、下水道の管理者などの機関と連絡、報告するなどの対応により排水をすることという通知を流したところでございます。また、その中で、排水が農業用水路に入る学校においては、当該農業用水路を管理する土地改良区などに連絡をし、調整した上で排水することという通知を流したところでございます。

 そして、福島県の教育委員会は、これから俳水した後、清掃する設階でも、教職員あるいは保護者の方々に清掃をいただくという配慮も加えて、水道の水などを満水にし、二週間ほどその状況を見つつ、今後の使用を国と相談しながら検討すると。それに向けまして、国としての基準をできるだけ速やかにお示ししたいというふうに考えているところでございます。

 

○高木国務大臣

 馳委員にお答えをいたします。
 委員御指摘のとおり、防火用水ということで水がたまっておるのが普通じゃないかと思っております。この水をまず排出しなきゃなりません。一部は、下水道に行っておるのは、これはまた、今話しました、国土交通省の方で下水処理場との調整がございます。しかし、あと一つは、畑や田んぼに行くような排水の状況、あるいはまたすぐ川に流れる、そういうことも十分考えられます。したがって、今、福島県と連携をとり、しかも関係省庁との調整もあります。

 したがって、私どもとしましては、もうすぐ水泳の季節が来ておりますから、それまでに、水の基準も含めて、言われるように、プールを使用するかしないかというのは教育委員会なり学技の判断でありますが、それに役立つような一つの基準を示さなきゃならぬと思っておりますので、調整が済み次第、速やかにお知らせをしたいと思っております。

 

○馳委員

 既に、福島県内の小中高校で、プールを活用した授業や部活動、またグラウンドを活用した運動会、中止を決めた学校は幾つぐらいあるか把握をしておられますか。

 

○布村政府参考人

 まず、学校のプールの使用についての実態でございますけれども、福島県の教育番員会に確認したところ、現時点では、福島市においてプールの使用を今年度は見送ろうという決断をなされたようでごぎいます。他の市町村については、中止の検討をしている市町村はございますけれども、三十日の県の排出に関する通知を踏まえて、今後の利用について検討をしているという状況でございます。

 

○馳委員

 私が提案するというのも変なんですが、六月中に、もうきょう、六月に入りましたから、六月中に文部科学省としての方針をお示しをした方が、現場は、保護者からやいのやいの言われるじゃないですか。それで、設置者としての責任で中止をするのを決めたり、見送りをしようかという議論をしているんですね。だれに何を聞いて信用したらいいのかなという不安を持っておられますので、私は、文科省として、六月中にぜひお決めになって、お示しをした方がいいと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。

 

○高木国務大臣

 前々から、プールの使用についても、当然、当面の課題になりますから、そういう意味で、非常に関係各省の現状等の把握を含めて調整をしております。したがいまして、委員御指摘のとおり、できるだけ早く文科省としての一定の目安、基準を示していきたいと思っております。

 

○馳委員

 次に、小中学校の運動場に仮設住宅を建設するという予定が、どんどん建っているはずなんですけれども、そうすることによって、被災者の生活の場所と子供たちの教育の場所と、これ、正直、ごった煮になるわけですよね。それによって起こる教育上の課題というのは幾つかあると思うんですよ。その点を把握し、その準備をしておられるかどうかをお伺いいたします。

 

○笠大臣政務官

 今御指摘のように、仮設住宅が学技のグラウンドの方に、今承知をしているところでは、岩手県においては三十三地区、三十三校、また、宮城県においては、二十六地区、二十六校において、仮設住宅が学校のグラウンドに、運動場に建てられているというふうに承知をしております。

 ただ、教育委員会においても、今御指摘があったようなことにはやはり配慮をしておりまして、一定のスペースを確保する、あるいは仮設住宅を設置するに当たっては、体育館もあわせて有効活用をしっかりとしていくということで体育の授業を実施レているということで、グラウンドが全く使えないので体育の授業が行えないというふうなところはないというふうに承知をしております。

 また、運動部の活動についても、地域のスポーツ施設等に移動して実施している学校もあるというととで、困難な状況の中でいろいろな工夫をしておりますので、そうしたことをまた私どももしっかりと支援をしてまいりたいというふうに思っております。

 

○馳委員

 次に、被災地の学校の簡易給食についてお伺いしたいと思います。
 簡易給食というのは、主に何と何が提供されるわけですか。

 

○布村政府参考人

 被災地では給食施設が損壊し、調理ができないため、パンと牛乳のみなどの簡易給食で対応しているという実態でございます。

 

○馳委員

 これは恐らく学校給食の趣旨には合わないと思うんですよ。つまり、一日や二日、一週間ぐらいなら我慢できても、学校活動の中における栄養の補給ということを考えると、簡易給食を一カ月、二カ月、三カ月もずっと続けるということは、とれはやはり次の段階として考えなければいけない。さりとて、学校給食の施設が壊れたりとか、共同調理センターが壊れたままとかとなると、衛生管理も含めてどのような対応をすベきかという問題になってまいります。

 その質問をいたします。簡易給食をそろそろやめて、普通の、できるだけ栄養も補給できる給食に移行できるめどは立っているんでしょうか。

 

○布村政府参考人

 簡易給食の学校が、四月の段階では、二十一市町村でそのような実態にあったということは把握できてございます。
 まず何よりも、地震等により被害を受けた給食施設についての災害復旧事業に早急に取り組むというととが大きな課題でございます。第一次補正予算におきましても、給食施設も含めた学校施設の災害復旧事業に係る予算の確保ができておりますので、市町村からの要望に応じて、速やかに、早急に復旧が進むことに取り組んでいく必要があると思っております。

 それまでの間、先生御指摘のとおり、児童生徒の発達段階を踏まえたバランスのいい給食を提供するという本来の目的に沿って、簡易給食に加えて、仕出しの弁当のおかずを加えたり、コンビニ等の御協力をいただいておかずを追加したりと、そういう工夫も現在市町村では取り組んでいただいているところで、できるだけそういった面にも国としても支援をしていこうということで、第一次補正予算の中で、そういう補食に係るおかずの部分についても給食費を国として支援できるという措置をしたところでごさいます。

 

○馳委員

 次に、津波からの避難マニュアルについてお伺いをいたします。
 三・一一以降、被災をした、あるいはその周辺、全国でも結構ですが、まずは被災をした岩手、宮城、福島、そして茨城、千葉、こういった市町村の教育委員会で、改めて津波避難マニュアル、これを見直しをしているでしょうか。

 もう被災から二カ月以上過ぎました。明確に文科省も指示をして、避難マニュアル、例えば、保護者が迎えに来た、連れて一緒に帰した、途中に津波にのみ込まれて犠牲になったという事実も今回ございました。やはり想定外のことが起きましたが、今回の想定外も含めて、津波避難マニュアル、すべての市町村教委そして小中学校において、マニュアルを見直して、そしてその上での訓練のやり直しが私は必要だと思いますが、その状況はどうなっておりますか。

 

○笠大臣政務官

 今、馳委員御指摘のとおり、今回、岩手県にしても宮城県にしても、学校の現場において、特に岩手県においては、そとの学校で日ごろの防災訓練が生きて、学技現場では命を落とす子がほとんどいなかったということ。しかしながら、この震災発生時に親が連れて帰った子供たちが犠牲になった。こうしたことも踏まえて、本当に日ごろからの災害におけるこうした防災教育は極めて重要だというふうに思っております。

 そして、私どもとしても、今回の震災の教訓をしっかりと次世代に受げ継いでいかなければならないということで、こうした見直し、特に今回想定外と、しかしこの想定外をしっかり想定をする、こうした棒津波も含めた防災教育の充実にしっかり努めてまいりたいというふうに思っております。

 

○馳委員

 一例を言えば、律波警報が出た、注意報でもいいですね、それが解除されるまでは、保護者が迎えに来たとしても、校舎の上階の方にとどめ置いておくとか、あるいは学校が定めた高台の避難場所に、その場にいてもらう、津波警報が解除されるまでいてもらうなどのマニュアルは、改めて見直しの上で、それを確認するという作業、訓練、これをしていただくことを私は強く求めたいと思います。

 では、次の質問に移りますが、スポーツ関係に入っていきます。
 先週、超党派のスポーツ議連の総会で、鈴木寛副大臣が発言をされました。霞ヶ丘の国立競技場の再整備の問題であります。国費の投入も含めて、あるいはtotoの助成予算も含めて、そろそろめどを立てなければいけない時期に来ている、そのタイミングだと私は思っています。これから概算要求にも入っていきますけれども、調査費も含め、今後の整備の見通しを文部科学省としても立てるベきではないかと思いますが、いかがですか。

 

○布村政府番考人

 お答えいたします。
 国立の霞ヶ丘競技場は、御案内のとおり、昭和三十三年のアジア競技大会の会場としての建設以来、半世紀が経過しているところでございます。
 老朽化、耐震性の問題も抱えているという実般にございます。

 また、昨年のワールドカップ招致、あるいはその前のオリンピック招致においても、首都東京で大きなスタジアムがないということについて国際の競技団体からも指摘があったところでございますので、耐震性の問題も含めて、国立競技場につきましての整備あるいは再整備については、財政的な課題はありますけれども、できるだけ取り組.んでいければというふうに考えているところでございます。

 

○高木国務大臣

 今、局長が答弁したとおりでございます。委員御指摘のとおり、私も何度か国立競技場で観戦をいたしまして、施設の老朽化の部分を実際感じる向きがございます。 東京オリンピックはもとより、各スポーツにおいてもたびたび感動的な場面もございました。あるいはまた高校サッカーでは、優勝戦のメーン会場としてあこがれの競技場にもなっているわけです。

 そういう中で、私どもとしましては、東京都とも連携をとらなきゃなりませんけれども、財政的な問題あるいは建築制限等の問題等、課題があることは承知しておりますけれども、やはりここで何らかの形で、ある意味では我が国のスポーツ施設のシンボルとして、ぜひ新たな段備に耐震設計も含めてやらなきゃならない、このように思っております。皆さん方の御協力、御理解をいただきながら、何としてもそういう方向に行けるように最善の努カをしていきたいと思っております。

 

○馳議員

 ここは政治的に、選択肢を示していく、そして物事を動かしていくという姿勢が必要で、私はそこを高木大臣に求めたいと思うんです。
 つまり、東京都とおっしゃいましたので、どこかほかの場所に今よりもちょっと広い場所を見つけて、したがって、場所を等価変換する。今の場所で、多分狭いと思うんです。しかし、立地条件としてはいい場所ですね、駅のそばでもありますし。とすれば、あそこの土地を欲しい団体、自治体、東京都ですけれども、要望も恐らくあるはずです。

 そうすると、ここまで東京都内が、いわゆる公共交通機関が発達しているということを考えると、ちょっと数キロでも外に出るとしても、その場所において、もちろん、耐震エ事さえすればいいということを私は言っているのではありません。よりいいものをつくり、その周辺の都市環境整備とともに、建てかえると私ははっきり言いたいと思いますけれども、そういう選択肢も示しながら関係者の協力を仰いでいく。

 以前は東京オリンピック招致に向けてというふうな言い方が強うございましたが、そうではなくて、今回、スポーツ基本法がきょう衆議院で成立させていただく運びになりましたけれども、スポーツ環境を整えていく。地域のスポーツ環境にとっても、あるいは企業、団体、大学等々、活用される方々にとっても安心して、そしで世界的な競技が行えるような環境として整備していくという責務を、国立競技場という名前が残っている以上は文部科学省が主噂的な選択肢を示していく、そして関係者の協力を仰いでいく。その財源として、国費であろうがtotoの助成金であろうが、組み合わせて活用していく。民間からも出資を募ってもできるような、そういうやはり柔軟な姿勢で臨んでいく必要があると思うんです。今の場所に私はそんなにこだわるべきではないのではないかなども思っています。
 改めて大臣の所見をお伺いしたいと思います。

 

○高木国務大臣

 一般的にスポーツ施設をつくるときには、もちろん必要な広さ、あるいはまたサプグラウンドも含めて附帯設備、それより何よりもやはり交通のアクセスあるいは駐車場、こういうこともその要素になろうかと思っております。

 したがいまして、現在地も含めて、委員御指摘のとおり、あらゆる選択肢を持ちながら総合的に検討していかなきゃならないと思っております。

 

○馳委員

 布村局長、今聞いていましたね。大臣のそういった姿勢というものは局長としてしっかり踏まえ、あらゆる選択肢、あらゆる財源を求めて、それをぜひ大臣に事務的に提出していくという積極的な作業を私は求めたいと思います。

 次の質問に入ります。
 日本クレー射撃協会の内紛の現状はどうなっていますか。

 

○布村政府参考人

 お答えいたします。
 社団法人の日本クレー射撃協会につきましては、平成二十一年三月の会長選出をめぐる混乱が継続的に続いているところでございます。
 日本オリンピック委員会の調整役としての役割も果たしていただいておりますけれども、平成ニ十二年の十一月には調停がなかなか難しいという事態に至り、その後裁判にもなったところでございまして、平成二十一年三月の役員改選を無効とする東京地方裁判所の判決がことしの四月二十七日に出され、現会長ら新執行部がその後控訴をしたという、裁判で係争中という事案になってございます。

 

○馳委員

 中山由起枝選手を御存じですか。

 

○笠大臣政務官

 存じております。
 シドニー・オリンピック、あるいは北京オリンピックのクレー射撃の女子トラップ日本代表選手で、特に北京オリンピックでは四位入賞を果たして、また、さきの、昨年行われた広州アジア大会、これでは金メダルを獲得したすばらしい選手だと承知をしております。

 

○馳委員

 中山由起枝選手の所属がどこで、出身がどこで、高校時代にどんなスポーツをしていたか御存じですか。

    〔委員長退席、松宮委員長代理着席〕

 

○笠大臣政務官

 今、日立建機株式会社タレー射撃部に所属ということで、済みません、ちょっと高校校時代とかがどういうスポーツかというのは私は存じ上げないので、事務方の方から答えさせます。

 

○布村政府参考人

 中山由起技選手について、高校時代の御活躍など、十分把握できておりません。
 またよく調べておきます。

 

○馳委員

 中山由起技選手は、高校時代にソフトボールで活躍をされたそうです。茨城県結城市の出身だそうであります。我が党の永岡桂子代議士がとても一生懸命応援をしておられます。
 しかし、残念ながら、茨城県、地元には正式な射撃場はないんです。ふだんどこで練習しているか御存じですか。

 

○布村政府参考人

 国内で熱心に強化活動に取り組んでおられるとは思いますが、具体的な射撃場までは把握できておりません。

 

○馳委員

 大臣、ちょっと私は意地悪なことを今聞いたようでありますが、そうではないんです。
 今から言うことを聞いておいてくださいね。
 実は、この中山由起技選手は、所属する日本クレー射撃協会の内紛のあおりを受けて、JOCから、つまり国からJOCを通じ、強化費の支援、世界大会に出場するための支援が受けられないままで努力をしている選手なんですよ。にもかかわらず、先般のアジア選手権で金メダルを初めておとりになったというのは、本当にやはり努力をされたと思います。

 そこでの問題なんです。 競技団体のガパナンスの問題です。
 競技団体の内紛は想定外ではありません。今後ともいろいろな団体で起こり得る問題だと私たちは認識をしておくべきであり、文科省としても、みっともないと思いながらも、こういう問題は裁判事でもつれ込んで起こる可能性はあります。しかし、そのときに選手は何も悪くはない。でも、世界的な活動ができるのに、日本代表として派遣される肝心の団体が内紛をしていて、JOCのルールによると、そういう団体からの派遣はされないんですよ、本来。けれども、特例などで何とか認められて派遣されるようになる。けれども、支援される強化費が支払われない、こういう状況に陥ってしまうんですよ。

 大臣、私は、こういう団体の内紛問題ということは、恥ずかしい話でありますけれども、想定内の問題として、こういう問題が起きたときに選手を守ってやる、そういう何らかの制度、救済措置が必要ではないかと思っております。改めて大臣として、御見解とともに、やはりそういう選手に対する支援策、救援策を求めたいと思いますが、いかがですか。

 

○高木国務大臣

 今、中山由起枝クレー射撃の選手の件についで具体的にお尋ねもございました。言うまでもなく、それぞれ競技団体、数多くありますが、この競技団体のガパナンスの問題を理由に、アスリート、選手個人が不利益なことが出てくるようなこと、こういう事態はできるだけ避けなきゃならぬと私は思っております。

 そこで、スポーツ立国戦略の中でも、スポーツ団体の代表者あるいは学識経験者の有識者会議を設置して、これから秋以降になりますけれども、スポーツにおける組織運営のあり方、そういうものの指針のガイドラインを検討していただいて、その中で、アスリート個人に対する救済措置、こういったものをつくらなきゃならないのではないか、この点を十分配慮して今後進めてまいりたいと思っております。

 幸いにして、本委員会におきましても、各党派を超えたスポーツ基本法等の議論もございます。こういったことがまた一つの大きなばねになりながら、アスリートが努カをしたことが報われる、そういう環境整備をしていく、そのための教済措置は必要である、このように考えております。

 

○馳委員

 では、布村局長にお伺いします。
 大臣は今、救済措置が必要だと明言をいただきました。これは極めて重要な答弁なんです。どのような救済措置が必要だと考えていますか。

 

○布村政府参考人

 お答えいたします。
 昨年のスポーツ立国戦略の中では、先生御指摘のような、団体のガバナンスに起因して選手に不利益が生じないようにという観点から、まずは、スポーツ団体の代表、学識経験者などによる有識者会合を設置いたしまして、スポーツ団体の組織運営体制のあり方についてのガイドラインをお示しするということを考えております。

 それとともに、日本体育協会や日本オリンピック委員会などスポーツの統括団体と連携をしながら、各続技団体が自主的に、それぞれの管理運営の目安となるみずからの運営の基準というものを作成し、透明性ある運営を行っていただくことが重要かと考えております。
 それとともに、現在、仲裁制度が日本でもようやく始まりつつありますけれども、極カ迅速に解決するために、仲裁制度を活用していくという方向をスポーツ団体にも促していくという取り組みを重ねていきたいと考えております。

 

○馳委員

 局長、私、具体的に提案したいと思います。こういう場合の救済措置として、どういう点に配慮すペきか。
 まず、日本代表を決定するルールが必要です。そうですよね、当然。二つ目に、国際大会への出場の確約が必要です。三つ目に、そういった国際大会に派遣するための支援が必要です。全部自費で行ってこいというわけにはいきませんね、日本代表である以上は。四つ目は、先ほども申しましたが、茨城県にはクレー射盤の正式な競技場はありません。したがって、日常のトレーニング場所の確保の支援が必要です。五つ目、当然一人で強くなれるものではありません、コーチが必要です。六つ目、トップレベルの選手となれば、日常の活動を支援する強化費の支給が必要です。

 私は、こういう項目を考えた場合に、本当にやはり協会の内紛問題で選手に迷惑がかかることはあってはならないと思いますが、残念ながら、そういうことは幾つかの団体であります。そうなったときに、こういう部分の、選手個人の支援をする、当然その間にはJOCが入るべきだと思いますが、ここにJISSも絡ませることができるのではないのか、いわゆるマルチ・サポート事業を使いながら支援をすることができるのではないかと私は思いますが、布村局長の答弁を求めます。

 

○布村政府参考人

 今先生、具体的に御指摘をいただきました代表決定のルールなどの六項目については、アスリートファーストという、選手の目線に立っていかに選手を支援していけるか、そういう観点から、重要な課題として受けとめさせていただきました。

 JISS、国立スポーツ科学センターにおいて、今、還手のマルチ・サポートという取り組みを積極的に行っておりますけれども、その中で、選手に不利益が生じた場合にいかにサポートするかということがどこまでJISSにおいて可能かどうかも、JISSとよく相談しながら、また日本オリンピック委員会などとも相談しながら、検討していきたいと思います。

 

○馳委員

 布村局長、相談するなら子供でもできるんですよ。相談をした後に、先ほどの大臣の、救済措置は必要だという大きな方針に従って、物事を決めでいかなければいけないんです。
 今後、大臣が判断できるような政策を提示することをお約束してください。

 

○布材政府参考人

 お答えいたします。
 昨年のスポーツ立国戦略、また今回御審議いただきますスポーツ基本法についても、そういうアスリートファーストの精神が生きております。また、そういうスポーツ界の紛争の処理については、速やかに、できるだけ迅速に解決に向かうようにという方向もお示しをいただいておりますので、その具体的な方策は国として十分検討していかなければならない課題というふうに認識をいたしたところでございます。

 

○馳委員

 やりますねと、私は念押しをして聞いているんです。 布村局長、やっていただけますね。

 

○布材政府参考人

 今存在しております日本スポーツ仲裁機構の活用のあり方、あるいは一つ前の調停のあり方をより具体的な形で選手の支援につなげられるように、検討を重ねてまいりたいと思います。

 

○馳委員

 では、ニ〇〇三年四月にスポーツ専門の紛争解決機関として設立されたその日本スポーツ仲裁機構、JSAAと略称として呼ぴます、設立から今日までの処理した事案の数は幾つですか。

 

○布村政府参考人

 ニ〇〇三年四月にスポーツ専門の紛争解決機関としで設立されました日本スポーツ仲裁機構において仲裁及び調停申し立てを受理した件数は、これまでの間で二十三件でございます。二〇〇三年には三件でございましたが、最近、二〇〇九年が四件、二〇一〇年が五件というような実態になってございます。

 

○馳委員

 現在、スポーツ仲裁規則による仲裁は、五万円の申し立で料金で手続を行うことができます。しかし、被申立人、競技団体を限定しているので、規定された競技団体以外に関する紛争であれば、特定仲裁合意に基づく申し立てを行うことができますが、通常の商事仲裁と同様の費用が規定されており、現在のところ利用がほとんどなく、スポーツ仲裁規則に規定している団体以外は申し立てをしづらい傾向にございます。今後、日本におけるスポーツ仲裁機構の利用をふやすためには、何らかの措置をとる必要があるのではないかと考えております。

 スポーツ基本法の今般の第十五条にも、スポーツに関する紛争の迅速かつ適正な解決についての項目が盛り込まれ、この後採決されるところであります。看板倒れになってはいけませんよね。スポーツ仲裁機構の今後の有効な活用のあり方についての課題をお示しいただき、その解決に向けての方針をお示しいただきたいと思います。

 

○笠大臣政務官

 今御指摘ありましたように、五万円の申し立て料金で手続を行うととができるわけですけれども加盟をしていないとその対象にならないということで、まず一点は、高体連や一部のスポーツ団体でなおまだ今加盟をしていない状祝にあるそういう団体に対しても、しっかりと加盟を促してまいりたいというふうに思っております。

 また、あわせて、今ありましたように、スポーツ基本法がきょう衆議院を通過し、この国会で成立をする運びになるということで、御指摘ありましたように、今年度から新たにスポーツ仲裁活動推進事業も実施しているところでございますけれども、引き続き、日本スポーツ仲裁機構の支援をしっかりとやっていきたいというふうに思っております。

 

○馳委員

 大臣、そういうことなんですよ。
 公平で公正なルールのもとで競技者が仲裁を申し立てる。しかし、団体側が加盟していなければ、その仲裁は宙ぶらりんになってしまうんですよ。私は、今そのことを指摘しているんです。一言で言えば、これは応諾義務という言い方をしているんですよ。
 今現在、盟している団体は全体の何%ですか。

 

○布村政府参考人

 お答えいたします。
 日本スポーツ仲裁機構に加盟しているのは、スポーツ団体のほとんどが加盟していただいております。具体的にほ、先ほど笠政務官から御鋭明させていただいたとおり、日本体育協会あるいは日本オリンピック委員会、障害者スポーツ協会などの参加・加盟団体はすべて仲裁機構に加盟しているという実態にありまして、高野連ですとかプロ野球機構など一部のプロスポーツ団体は加盟していないという実態になります。

 また、応諾義務については、全国レベルの団体で現在把握できているところでは、約半数のスポーツ団体が自動受諾条項を団体の規則に明記しているというような実態でございます。

 

○馳委員

 残り半数の団体に対しても、自動受託つまり、仲裁の申し立て、調停の申し立てがあったらそれに応じますよという、同じ土俵に乗って、速やかに調停に応じますよという姿勢が実は必要になってくるんです。まだそこが、半分しか仲裁条項を採択していない。文部科学省としても、やはりここがスポーツ関係団体のしりをたたくポイントだと思うんです。

 法律はきょう衆議院の委員会で採決されますけれども、今後進めていただけますね、局長。

 

○布付政府参考人

 御指摘の点につきましては、スポーツ立国戦略においても、そのような観点を明記させていただいたところでございます。
 また、スポーツの統括団体であるJOCとも十分連携していく必要があると考えておりますが、JOCでは、スポーツ基本法案の制定も見据えながら、加盟団体にいわゆる自動受託条項を設けるよう積極的に働きかけていきたいという意向を持ってございますので、JOCあるいは仲裁機構とも連携しつつ、競技団体への理解の促進に努めてまいりたいと考えております。

 

○馳委員

 ちなみに、私が副会長を務めている日本レスリング協会は自動受託条項を採択していますか、していませんか。

 

○布村政府参考人

 ガパナンスのしっかりしておられる日本レスリング協会であれば、当然、条頃を置いておられると思います。

 

○馳委員

 残念ながら、どうもしていないようなんですね。
 したがって、これは、各国体の会長さんあるいは役員さん方の理解を丁寧に得ていく必要があると私は思っています。本当に、今回基本法ができる。そして、その中に、スポーツに関する紛争の迅速かつ適正な解決をするというふうな項目が設けられた。スポーツ界のたっての希望でもありました。ここを動かしていくための今後の文部科学省としての支援も必要だと思っています。

 最後に、大臣にその決意をお伺いして、私の質問を終わります。

 

○高木国務大臣

 今審議されております、まさに議員の皆さん方から提起をされておりますスポーツ基本法案においても、スポーツ団体がスポーツに関する紛争について迅速に、適切に処理、解決に努めるということと同時に、国に対しても、スポーツに関する紛争の迅速な解決に当たる施策を講ずるととが新たに盛り込まれたことは、大変意義があると思っております。

 文部科学省としては、今年度から新たにスポーツ仲裁活動推進事業を実施しているところであります。研修会や講演会を開き、競技団体やあるいは競技者などにより普及の徹底を図ったり、あるいは海外へ派遣をして、海外の法整備、環境等についても調査をする、こういったことを行っているこの日本スポーツ仲裁機構の支援に今後とも努めてまいりたいと思っております。

 

○馳委員

 手続をより簡単にするとか、あとは費用、つまり財源論、税制、財源の支援などなど課題は多うございますが、今後とも全面的な支援をしていただくことを求めまして、私の質問を終わります。
 ありがとうございました。

 この議事速報は、正規の会議録が発行されるまでの間、審議の参考に供するための未定稿版で、一般への公開用ではありません。
 後刻速記録を調査して処置することとされた発言、理事会で協議することとされた発言等は、原発言のまま掲載しています。
 今後、訂正、削除が行われる場合がありますので、審議の際の引用に当たっては正規の会議録と受け取られることのないようお願いいたします。
 平成23 年06 月01 日 衆議院文部科学委員会速記録(議事速報) 

  ※正規の会議録は衆議院 会議録議事情報 会議の一覧 をご覧ください。
(常任委員会 → 文部科学委員会の会議録 → 6月1日 ) 


メールをどうぞ


ホームページへ