衆議院 文部科学委員会 速記録(議事速報) 第177回国会
平成23年5月18日(水曜日)---------------------------------------------------------------
この議事速報は、正規の会議録が発行されるまでの間、審議の参考に供するための未定稿版で、一般への公開用ではありません。
後刻速記録を調査して処置することとされた発言、理事会で協議することとされた発言等は、原発言のまま掲載しています。
今後、訂正、削除が行われる場合がありますので、審議の際の引用に当たっては正規の会議録と受け取られることのないようお願いいたします。---------------------------------------------------------------
【馳浩 質疑部分 抜粋】○田中委員長
次に、馳浩君。
○馳委員
自由民主党の馳浩と申します。
きょうはありがとうございます。私は、当然、原子力政策については一通り国会議員としての理解はしておりますが、こういった事故あるいは健康被害という問題については素人でありますので、失礼なことを聞くかもしれませんが、できれば、かんで含んで教えるような感じでいろいろ答弁いただきたいと思います。まず、武田参考人に伺います。
私たちは、地震と津波という原因によるいわゆる天変地異、事故により今回の放射線の原子力施設以外への放出が始まったという認識でおりました。ところが、報道されているように、どうも初動の態勢で政府と経済産業省あるいは東電の対応が、的確に、法令どおりにされていなかったのではないかという疑いが明らかになってまいりました。そう考えると、事故ととらえればよいのか、事件というふうにとらえて、やはり時系列を含めてだれがどのように対応したか、その根拠は、法律は何なのか、ここをやはり調査をしていかなければいけないなと思っているんです。
まず、事故と考えたらいいのか事件としてとらえるべきか、この点についての見解をお伺いしたいと思います。
○武田参考人
まず、最初の陳述に申し上げましたように、日本の原子力発電所は、ほぼ震度六以上ぐらいの地震で倒壊するように、この場合の倒壊というのは倒産みたいな意味でありますが、つまり、原子炉がいろいろな形で壊れるということを前提につくられているわけですから、その意味では、技術の問題よりか、そういう設計基準をもって原子炉をつくった、原発をつくったということがまず第一であろうと思います。それから、あのぐらい大きな装置というのは、必ず半日もしくは一日ぐらい前に兆候があらわれます。今度ですと、例えば電源が切れて循環水が通らないということになりますと、小さな装置ですと、あっという間にある意味では爆発したりいろいろなことが起こるわけですが、物理的に言いますと、大体サイズのルートで時聞が経過します。
したがって、大きい装置ほど、簡単に言うと象の動きは遅いというのと同じなんですが、原子力発電所の場合は装置が大きいだけに、実際に事故になる原因が起きてから例えばその事故が具体的な形をあらわす、今度の場合は、循環水が切れたという状態から熱の量は計算できます、それに従って水の蒸発量も計算できます、それから、腐食によって水素が発生する量も直ちに計算できます。したがって、循環水が切れた時点で、一日後とか半日後に水素爆発するとか燃料が溶融するということは予想できるわけであります。これは、装置が大きいことによってできることですね。
それから、もしもそこの時点での風向きというのがわかっていれば、一日ぐらいの余裕がありますから、何号炉はいつ爆発する、それによって放出する量は何ベクレルである、これも計算の方法がもう確立しておりまして、予算を使ってそういう計算のソフトも完成しております。それに気象庁がもしカを尽くして風向きを推定したら、確実にどこの地点がどのくらいの汚染を受けるということがわかります。そこからもしも計画的にパスとかそういう手段で避難させるとすると、変な話ですけれども、原発自身は、原発という機械は壊れますが、住民は被曝することなく退避をすることができる。
そういうことができたという点では、初動における情報の公開、特に技術的な情報の公開が著しくおくれたというふうに思います。
それから、最近になって、燃料が溶融しているのではないかという報道が流れましたが、これは、専門家の問、原子力安全委員長も言っておられますし、それから日本原子力学会も発表しておりますが、私もそうでしたけれども、三月末には燃料が破壊されているということはおおよそ検討がついておりました。それが二カ月後に発表されるということがあって、いろいろな対応がおくれた。
例えば、東電の最初に発表した、四月中旬に発表した工程表というのは、既に東電が炉内での燃料の破壊がわかっていながら違う工程表を発表する、そういうことになりましたので、全体的な技術の初動態勢というのは、大変に人間的な要素が多かったというふうに思っています。
○馳委員
事故が、人為的な対応のまずさ、連携不足、公開不足により事件性を帯びてきているのではないかなという疑いを持って私たち見ておりますが、そうすると、この後、やはり検証しなきゃいけないんじゃないだろうかと国会でも議論になっております。そうすると、菅総理は、政府が任命した人によって検証し、もちろんその対象には私も、つまり総理自身もなりますというふうにおっしゃられました。
一方、我々自由民主党は、議員立法で国会に、例のアメリカのスリーマイル島の事故のときのようなケメニー委員会をつくって、偽証罪とか、また、調査権限も持ったそういう独立性の高い調査委員会を置いてやはり検証しないと、そして、その検証した結果を国際社会に報告する、できればIAEAのメンバーにもその中に入ってもらう。同時に、次の起きてはならない事故に対しての備えという意味でも、我々はやはり国会にそういった委員会が必要なのではないかなというふうに思っております。
今後の課題もやはり含んでおりますので、武田先生、どういうふうにお考えですか。
○武田参考人
陳述でも申し上げましたとおり、原子力発電というのは、人間の想像を超えるような出力、つまり熱の出力を持っております。そういった巨大技術を日本社会がマネジメントするためには、今言われましたように、原因追求を極めて厳密にやるということが、五十基ほど日本には原子力発電所がありますが、今後、それの実質的な安全性を保つ上で非常に重要である。そのときに極めて重要なことは、やはり、事実を非常に重視するということに基づいて実施することが今後の技術の安全性を保つものだというふうに考えております。
○馳委員
もう一点、武田参考人にお伺いします。
私たちも、SPEEDIがあるのに、どうして毎日、できれば一時間に一枚ずつ、SPEEDIによる、地図の上に放射性物質が拡散していくようなあれを報道してくれなかったんだろう、公表してくれなかったんだろうかといまだに疑問なんですよ。三月二十三日が一番最初でしたつけ、その後、四月に入って一枚、それはないだろうというふうに思うわけです。多分、私たち国会議員以上に、地元住民の皆さんは大変な憤りを持っておられると思います。武田参考人、SPEEDIは法令に従えば公表できるはずなのに、されていなかった。この点についての見解をお伺いします。
○武田参考人
私が最初にその事件があって爆発して大体どのくらいのベクレルが出たということを思ったときに、風向きが一番心配でした。風向きによって風下は大量に被曝をします。そのときに政府は放射線は距離の二乗に反比例すると言いましたけれども、これは科学的に間違いでありまして、放射線の被曝は、原子炉からもやもやっと上がった、いわば噴煙とか花粉というようなものと同じなんですが、それが風に吹かれていくところの下が被曝するわけでありますので、距離の二乗には全然関係がないものであります。したがって、最も重要なことは、風向きを伝えるということであります。それにSPEEDIが役立つわけでありまして、SPEEDIは、もちろん即刻、迷うことなく公表すべきであり、それはやはり、原子力発電所という、非常に危険だけれども国益に即しているという技術を開発する上の一番下の要件といいますか、そういうものであるということか思います。
三月二十三日に最初に発表されたSPEEDIのデータを見まして私はびっくりいたしました、これは大変だ、もう既に百ミリを超えているところが相当な地域あるということで。これをもしも手続上何かのかげんで隠したとすると、それは被曝した人の病気に直接かかわることですから、私のような科学をやっている人間にはとても考えられないような措置であったというふうに思います。
○馳委員
内閣参与であった小佐古先生も、法令に基づいて対応していればよかったのにというふうな疑問の声を持って、記者会見をして退任されました。私は、この辺は今後の検証の課題なんだろうと思います。次に、山口参考人にお伺いをいたします。
きのう、大塚厚生労働副大臣がジュネーブのWHOの総会で、大量に放射性物質を大気中、海洋に発散をさせたことのおわびを申し上げた後、長期的に健康調査をしますというふうに表明をされました。そこで山口参考人にお伺いいたしますが、長期的に健康調査をする場合に必要な要件、その基準というもの、どういう健康調査なのか、だれがするんだろうか、こういうことについて教えていただけますでしょうか。
○山口参考人
我が国では、広島ないしは長崎、そういう調査をやってきた歴史があろうかと思います。一方で、これは私そう詳しくはございませんが、チェルノブイリにおいてはそういう機関が十分に働かなかったのではないかなと思っております。ですので、項目としては、一般の健康チェックプラス、先ほど私が申し上げたような健康管理、検診等も含めて、そういうものを住民の方に施行できるような施設をしっかり置くということは理想的だと思います。
大変長期にわたりますので、場合によって、研究機関等の充実が図られるべきではないかなと思っております。
○馳委員
山口先生、素人なので何でも聞きます。
血液検査とかがん検診とか、お子さんから高齢者まで必要だと思うんですが、当然、その費用は国なのか東電なのかによって行われるべきだと思いますが、そういった体制を整える必要性はあるというふうにお考えですか。
○山口参考人
まさにそういうことを申し上げております。
がん検診を充実させた形でやるということは、血液の検査から全身状態のチェック、目等、放射線障害の起き得る部位についての検診が全部含まれますので、まさに先生のおっしゃるとおりだと思います。
○馳委員
もう一点、放射線障害というふうに聞くと、がん、白血病、甲状腺とかそういう単語がすぐ思い浮かんでまいりますが、また、これは先生御専門じゃないと思いますが、生態系への影響、こういったことも私はやはり懸念が出てまいりまして、そうすると、人間のホルモン作用への影響というのは、やはりこの放射線の健康被害と関連するものなのでしょうか。実は、今からもう十数年前になりますけれども、いわゆる環境ホルモンの問題で、目に見えない健康被害ということについて、そして、世代聞を超えた、連鎖をする健康被害について世界的に大きな問題となりました。我が国でも、ダイオキシン対策の法令ができて、焼却炉などの規制強化などがされたところであります。
放射線による健康被害というのは、がん以外にどういった健康被害といったことを我々は想定すればよろしいんでしょうか。
○山口参考人
これはICRP等でも言っておられるとおり、がんを含めたものプラス、非常に率は低いですが、遺伝的な影響というのは見ていかなければいけないだろうなと思います。したがって、ある意味、次の世代、さらに次の世代、そういう長期的な視点に基づく調査を、これは日本がやる責務があるのではないかなと思います。
○馳委員
山口先生、もう一点、さらに突っ込んでお聞きします。
いわゆる世代を超えた健康被害ということを考えると、生殖系への影響が何かあるんじゃないかなというふうに疑ってしまうんですね。そういった点の心配はありませんか。
○山口参考人
大量に被曝した場合にはそのデータは科学的に証明されていると思いますけれども、現在議論されているような被曝量では、一応認められないということじなっていると思います。 科学的に証明されていないというのが正確な言い方ですが、ただ、それが本当にそうなのかということは、調査を続けるべきだと恩います。
○馳委員
次に、仁志田参考人にお伺いをしたいと思います。
表土をはぐことは市長の判断ですか。
○仁志田参考人
私の判断です。
○馳委員
市長が判断をされるに当たって、市の教育委員会、県の教育委員会、文部科学省、学識経験者、だれの意見を参考にして決断をされましたか。
○仁志田参考人
福島県が顧問に迎えております山下先生の講演、それから、チェルノブイリでも表土をはいだという事実、この件について、伊達市が表土をはぐということについては、県やその他には相談をしておりません。と申しますのは、それは、国が定めた基準といいますか考え方を何ら侵してはいないと。つまり、三・八というのも尊重をしておりますけれども、それは、先ほど申し上げましたように、子供たちが屋外で遊ぶことを三・八以上は制限する、放射能的には大丈夫だけれども制限するということについて、これはやはり、子供の発育上、表で遊ぶということを制限する、そういうことはできるだけ避けていきたい。
したがって、これは伊達市の判断で、表土をはげば下がるという実験の結果、実行しよう、こういうことになったところでございます。
○馳委員
実は私、四月五日に、福島市、相馬市、南相馬市の市長、教育長、視察に参りまして、一番懸念されることをお伺いしたときに、この健康基準を国が定めるべきであるという強いおしかりをいただきました。この委員会でも質問をし、その後、四月十九日にこういった基準、三・八マイクロシlベルト、そして一年間の二十ミリシーベルトというのが出てきて、また今日のこういう参考人質疑につながってきているんですけれどもね。文部科学省のしかるべき立場の人が、本来なら、福島県の教育委員会、そして伊達市の教育委員会を通じて、むしろ指導なり通知があってしかるべきだと私は思っているんですよ。こういう重大な決断を市長の判断に任せてしまうこと自体が、政府として十分な対応ではなかったのではないかなというふうに疑念を持っているんです。
したがって、この判断に至るに当たって、文部科学省に問い合わせるということはされなかったんですか。
○仁志田参考人
私どもは、直接国と相談するというそういう関係ではないのです。県とは、もちろん、相談といいますかそういう話をしております。それで、文科省の基準も県を通して県教委が流したものでありまして、それに従って私どもは学校の生徒の指導を教育委員会がしている、こういうことであって、その表土をはぐかはがないかというのは、ですから、先ほど申し上げましたように、三・八未満でもはぐというのは、私はその三・八を、疑っていると言うとなんですけれども、それはないがしろにすることに結果としてはなるんじゃないかと。
私も父兄からは強く責められておりますけれども、しかし、そこまで実施するという確信といいますか科学的な根拠といいますか、そういうものは持ち合わせていないので、三・八が正しいか正しくないかというのは私には科学的には判断できませんけれども、しかし、しかるべき判断をいただいたということですから、それを基準にして行動しているということでありまして、そういう意味で、表土をはぐというのは、三・八以上で子供たちが自由に遊べるようにという観点と、冒頭陳述で申し上げましたように、幼稚園児等についてこれから表土をやはりはいでいかなければいけないのではないかというのは、内部被曝の問題があるということですから、これは何ら三・八マイクロシーベルトというような基準について疑義を挟むからやるという性質のものではない、このように考えておりますので、実行したところです。
○馳委員
長瀧参考人にお伺いしますが、科学的事実に基づいて安全を願う国際的なポリシー、私は、今、伊達市長の一連の発言とこの経緯をお伺いをしていると、政治的にというか、行政の長として極めて妥当な判断をされたと思いますが、長瀧先生もそう思われますか。
○長瀧参考人
先ほどから国際的なポリシーということを言いまして、ここでもかなり長期間にわたって議論されておりまして、ただ、はっきりさせたいのは、平常時のときと、それから、今のように実際に放射性物質が降ってくるような、地上にあるような異常な事態とは、本当に感覚を分けて考えないといけないというふうに思います。その中の一つとして、国際的なポリシーの中でも、その状況に応じて、二十から百とか、あるいは二十から一という幅を持たせた勧告をしておりまして、これは、そのときの現場に合わせた状況での対策ということで幅を持たせている。
これは極端な言い方でありますけれども、では、放射線の影響、そこにいたらどんな危険があるか。では、がんになる可能性が仮に数%ふえるといたします。そうすると、そこにもう既にがんにかかった患者さんを、病院に入院している患者さんを、将来がんになる可能性がふえるからといって移動させる、そして、実際に移動の途中でその患者さんたちが亡くなるというふうなことがありました場合には、これは、放射線の規制を守るということと、それから、規制のための犠牲というものとのバランスを十分に考えなきゃいけない。少なくとも、その入院している患者さんは、規制よりは、防護のために被害の方がはるかに大きいということはだれが見てもわかることだと思うんですね。
ですから、そういう平常の場合と緊急の場合とは頭を分けて考えなきゃいけないし、そのときに、放射線の害を少なくする努力はするんですが、その害と、移転その他、守るための害、それとのバランスを本当にその住民の方の声を聞いて決めるべきだろう。
それは、国際的なポリシーからいってもその感覚は十分に勧告の中に入っておりますし、現実に、それを日本でも適用して、住民の方の御意見というのは本当にもっともっと伺いたいなと私自身は思っております。
○馳委員
放射性廃棄物の処理、いわゆる放射線を浴びた物質の処理についてお伺いしたいと思います。
こうして放射性物質が降り注いでくる中での日常生活というのは、我が国が戦後初めて経験をした事態でありまして、当然、放射線を浴びた物質、あるいは被災地においては、実は御遺体がまだそのままなんですね。瓦れきもそのままです。家畜は今後安楽死させますけれども、石灰をかぶせてブルーシートをかけるだけでありまして、最終的な処理の方針というのは、まだ実は決まっておりません。私は、早く議論の上、最新の科学的な知見に基づいて処理方針を決めて、その場所も設定する。埋設をするのか焼くのか、その方式はどうするのかということを、懸念されることをこれはやはり政府として早く出すべきであり、調整がつかないなら、議員立法ででも、やはりどんどん政府のしりをたたいていく必要があると私は思っています。
その必要性について武田参考人の御意見を伺うのと、もう一つ、仁志田市長、プールのお話をされましたが、今後、夏が近づいてまいりますと、暑いですね。私は、せめてクーラーは、すべての幼稚園、保育園、小学校、中学校、高校、これはやはり設備として必要なのではないかと思っていますし、その予算的な措置はしなきゃいけないと私は思っています。
運動場に出て一時間以内、また、市町村によっては校外での活動を自粛しているところもあります。そう考えると、クーラーの施設設備というのは必要性を感じます。それについての御意見がありましたらお伺いしたいと思います。
武田参考人、仁志田参考人の順で答弁をお願いします。
○武田参考人
放射性物質というのは、今回のことで、ソ連の次に日本が汚染されたわけです。ソ連は何もしなかったので、現在でもチェルノブイリはコンクリートをかぶって、そこの中にある遺体も回収できない状態でありますし、汚れたところには人が住んでおりません。しかし、日本は、工業カもあるし科学的な力もあるし、もしも日本国挙げて、要するに、現在福島県が汚れているというのは、あれは十年、二十年全然使えない汚れじゃなくて、単に放射線を出す粉が表面にあるだけですから、ですから、その粉を取れば、福島というのは一年ぐらいで住めるようになると僕は思うんです。今、汚れているところをそのままにして野菜をつくったり、汚れているところをそのままにして二十ミリシーベルトで頑張れというのは、いかにも方策がなさ過ぎると思うんです。取れるものなんですから、土の上にただぱらぱらと乗っているものです。
チェルノブイリでは、大体、放射性物質というのは二十年間で二十センチしか沈んでいないわけですよ、余り雨が降るといけないんですが。現在のところ、例えば梅雨の前であれば、放射性物質というものは表面にしかないんですよ。それをローラーのように取ってしまえば、言ってみれば掃除機でいいわけです。事実、郡山の小学校で土が三・三マイクロシーベルトからぐっと五分の一ぐらいに下がったわけですから。それは何をやったかといったら、ブラシでわあっとかきまぜて、その表土をさっと取っただけなんですね。
したがって、日本の国土は非常に重要だし、技術的には取り得るので、放射性物質で汚れたから十年、二十年は郷土に帰れないとか、二十ミリで我慢しなさいというのは一切やめて、できるだけ早い機会に放射性物質そのものを取ってしまう。取って、福島原発の近くに返してしまえばいいわけです。
要するに、事態としては、福島原発にあった放射性物質、これは物質ですから、粉ですから、粉が散ったんですから、その散った粉は三十年開放射線を出し続けるわけですから、これはもう技術的に単に集めて福島原発に返してあげればいいだけのことで、これは、日本の国土が非常に重要だということもあって、できるだけ早くやるべきだ。
梅雨が来まして雨が降りますと、下の方にしみていきます。そうすると、五センチ、、十センチ取らなきゃいけないということになって、これは不可能であるということになりますが、現在では全く不可能じゃないわけです。残念ながら、その放射線を出す粉が自分の目に見えないのでふこうという気が起こらないというだけですので、ぜひ早目に取って、福島がきれいになることを非常に期待しているんです。
○仁志田参考人
最初に廃棄物の問題ですけれども、廃棄物については、先ほど申し述べましたように、何とか早く基準を示していただいてこれを最終処分しなければならない、このように思っておりますし、校庭の表土のみならず、私は衛生処理組合の管理者でもあるんですけれども、最終処分場に持ち込まれたそうした廃棄物にも放射能が降り注いでいて、環境省から現状においては移動差しとめの指導を受けておりまして、改めて指示するまで移動してはならない。これは原発地域のいろいろな津波による廃材も全く同じでありまして、会津地方程度ならばいいというふうに環境省からは言われているというふうに報告を受けておりますけれども、こうしたことについて早く国からの御指示をいただきたいというふうに思っているところでございます。それから、プールの件に……(馳委員「クーラー」と呼ぶ)クーラーも含めて、要するに、先ほども申し上げましたように、三・八という標準は、別にその三・八であればいいというものではなくて、下げるべき努力をするというのは当然のことだと思うんです。
それで、表土をはぐことによって一マイクロシーベルト以下にできるということ、それから、窓枠のほこりを払ったり、もちろん閉め切っておくこともいいわけですから、当然それは先生言われるように、クーラーなどの設置をしていかなければならない。そうすることによって、年間累積放射線量を幾らかでも下げることができるという可能性はあると思うんです。
ですから、結果として、今、年間累積で二十ミリシーベルトといって国の方の標準が示されておりますけれども、そうしたことをすることによってそれを下げるということは可能ではないか。つまり、クーラーも必要ではあろうというふうに思っております。
プールにつきましては、まだ実際にはどのぐらい放射性のものがあるのかということは、私どもの方では実はわかっていないんですね。これにつきましては県に測定を依頼しているところでございます。
ただ、今の段階でも父兄が騒いで、騒いでと言うと表現は適切でありませんけれども、父兄からはプールはやめてほしいとか、あるいは校長もやめたいとか、そういうふうに言っている実態にあります。
その理由には二つありまして、一つは、もちろんプール自体が汚染されているということもありますけれども、プールの水というのは、冬は張っておきますので今も張ってあります。これをシーズン前に抜いて、また新たに入れるわけです。この抜いた水が田畑に入る。そういうことはまかりならぬという農家の皆さんからの意見があって排出できない。もちろんこれについては今調査をしておりますけれども、田んぼに入らない水系でもって流れるものは抜くことはできると思うんです。抜いて入れれば新しい水ですから、問題がないんではないか。
それから、コンクリートとかそういったところは、経験的に言うと、水洗いすれば放射性物質は大分流れていくということですから、相当程度低くできるんではないかと。
ですから、私はプールは使用可能ではないかと思っておりますけれども、現状は、今の段階では、ことしの夏のプールはやめたいとかやめるべきだとか、そういう情勢にあるということで、私としては遺憾に思っているところでございます。
○馳委員
終わります。どうもありがとうございました。
この議事速報は、正規の会議録が発行されるまでの間、審議の参考に供するための未定稿版で、一般への公開用ではありません。
後刻速記録を調査して処置することとされた発言、理事会で協議することとされた発言等は、原発言のまま掲載しています。
今後、訂正、削除が行われる場合がありますので、審議の際の引用に当たっては正規の会議録と受け取られることのないようお願いいたします。
平成23 年05 月18 日 衆議院文部科学委員会速記録(議事速報)
※正規の会議録は衆議院 会議録議事情報 会議の一覧 をご覧ください。
(常任委員会 → 文部科学委員会の会議録 → 5月18日 )