衆議院 文部科学委員会 会議録 第177回国会 第8号
平成23年4月27日(水曜日)---------------------------------------------------------------
【馳浩 質疑部分 抜粋】○田中委員長
次に、馳浩君。
○馳委員
おはようございます。自民党の馳です。
4月15日に福島県、宮城県の現地視察に行ってまいりまして、そこでいただいてきたお声について質問をさせていただきます。
朝6時に東京を出まして、東北道二本松インターチェンジをおりて、川俣町から飯舘村に入りました。いきなりカーナビに、福島第一原発20キロ圏内には入れませんという警告が画面に表示され、音声が出ました。村の様相は、桜満開の春にもかかわらず、生きて動いているものは何もいないという異様な静けさでありました。そこで伺います。20キロ圏内の家畜やペットなどの動物の扱いはどうなっていますか。家族にとっては家族同様の存在であり、救い出してあげたいとのお気持ちは察するに余りあります。原子力安全・保安院、農林水産省、環境省、それぞれの現在の御対応をまずお聞かせいただきたいと思います。
○佐藤政府参考人
まず、家畜の取り扱いにつきましてお答え申し上げます。
今、先生の方からお話がございました20キロ圏内の家畜でございますが、この家畜につきましては、20キロ圏内にあるということで、非常に取り扱いについて難しい問題がございます。
私、お答え申し上げたいのは、これまで、20キロ―30キロ圏内の家畜につきましては、生産者の皆さん方が自粛をしておられまして、なかなかこれが市場なり移動といったものが非常に困難な状況になっておりましたものですから、先般、関係方面と協議いたしまして、この家畜につきましてどう取り扱うかということでいろいろと検討しました結果、必ずその移動、出荷に当たってはスクリーニングをして除染をするといったようなこと、こういったような取り扱いができまして、これによりまして、現在、流通等が開始されております。ただし、その20キロ圏内の家畜につきましては、これは本来的には食用に供されるものでございますが、今言った20キロ―30キロのものにつきましては、屋内で飼育して、かつ汚染されていないえさを食べるといったような条件になっておりますものですから、20キロ圏内の牛なり豚につきましては非常に飼養管理が不十分な状態でありまして、本当に汚染されていないえさを食べているかどうかということもわかりませんものですから、これについてはやはり市場出荷はできないといったようなことがございまして、また、その搬出するに当たりましても非常に作業上大きな困難を伴いますものですから、ここについてはそのような取り扱いで、搬出や何かはできないといったような取り扱いをしているところでございます。
以上でございます。
○田中委員長
済みません。参考人の皆さんに申し上げますが、一度に大勢来られたので、ちょっとお名前か役所をおっしゃっていただけますか。
○渡邉政府参考人
環境省自然環境局長渡邉でございます。
ペットの救援についてでございます。
現在、警戒区域内への住民の皆さんの一時立ち入りにつきまして具体的な実施手順が調整をされているところでありますけれども、一時立ち入りに伴ってペットの連れ出しが実施できますように、スクリーニングや除染の体制について調整が行われているところでございます。環境省といたしましても、ペットの連れ出しや救護について、具体的な実施手順の調整に当たりまして、福島県と連携をして、また、動物愛護団体や日本獣医師会で構成されました緊急災害時動物救援本部の協力も得ながら、原子力被災者生活支援チームからの相談に応じているところでございます。
環境省として、ペットの連れ出しや救護のために、関係者とも相談をしながら、必要な対応を行っていきたいというふうに考えております。
○馳委員
最悪のことで、私もちょっと素人ですから、聞きます。
放射線を浴びた家畜あるいは猫ちゃん、ワンちゃん、焼いてよろしいんでしょうか。つまり、そういったときにいわゆる放射性物質がまた環境に暴露されるんじゃないんだろうかという素人ながらの想像をするわけでありまして、焼いても大丈夫なんですか、それとも地中奥深く埋めるんでしょうか。残念ながら命を失われてしまった家畜にしろペットにしろ、どういうふうな最終的な処理をすれば生態系に影響がないんだろうか、ここの疑問が出てくるのでありまして、どのような対処をされますか。農林水産省と環境省、それぞれに伺います。
○佐藤政府参考人
家畜の取り扱いでございますが、今先生の御質問は20キロ圏内の家畜の取り扱いだと思いますが、やはり埋却あるいは焼却につきましては、これは原子力安全委員会の方にお問い合わせいただいた方がいいかと思うんでございます。我々としては、そういった焼却あるいはいろいろな処理や何かはできるだけやりたいと思っているんですが、なかなか作業の手順上非常に危険だということで、残念ながら、現在、衰弱したような家畜といったものがテレビ放映されているといったような状況になっております。
こうしたことにつきまして、福島県におきましてはですが、25日から、数人の県の職員の方が集まりまして、その死亡畜につきまして、石灰をまいたり、あるいは、埋却といった作業はできませんものですから、ビニールシートをかぶせるといったような必要最小限のものは何かおやりいただいているというふうに聞いておりまして、国といたしまして、こうしたものにつきまして人員の面で足りないところがありますれば、安全性を確保した上で必要な協力を行っていこうというような考えに立っているところでございます。
以上でございます。
○渡邉政府参考人
ペットに関しましては、まず、生きた状態で連れ出すことができれば、連れ出して救護していくということを目指す方向で今調整をしております。スクリーニングポイントで放射線量についてはかって、一定量を超えている場合には除染の処置をするということで、安全を確保して連れ出しをし救護することが可能になるよう、そのための体制を整えるための調整をしているところでございます。残念ながら20キロ圏内で死亡してしまったペットがいましたら、その処分の仕方については、関係省庁、関係者と御相談をしながら適切な処置をしてまいりたいというふうに思います。
○馳委員
これはよく考えると、20キロ圏内の津波等々で犠牲になられた人間、御遺体の最終的な処置もかかわる話ですよね。これは、福山官房副長官にこの辺は答えていただいた方がいいと思うんですよ。あなたと私は、参議院の時代にダイオキシン類対策特別措置法案を議員立法でやったじゃないですか。あれの基本的な考え方は、環境ホルモン問題、内分泌攪乱化学物質の問題で生態系に与える影響、これは人間のホルモン機能を阻害してしまうんじゃないかということで、環境基準を決めて、科学的な最新の知見に基づいて、いわゆる焼却炉の規制をかけたというふうな画期的な法案だったんですが、今回、放射性物質が、まさしく焼却される、あるいは地中に埋められる、あるいは管理型の埋立場に埋められる、いろいろな最終的な処分の仕方があると思います。
そんなときに、それをまず焼いたときに、環境への暴露ということを考慮し、それが人体あるいは生態系への影響がどの程度あるかということの研究と、そして、やはり国民に対する報告というものは必要なのではないかと思われるんですが、その辺について今はどのような方針をとられようとしているか、お伺いしたいと思います。
○福山内閣官房副長官
馳委員にお答えいたします。
本当に馳委員は、飯舘、川俣も、現場も入られていろいろな形で御指導いただいておりまして、心から感謝申し上げます。
今のお話は非常に難しいお話でして、原子力安全委員会とも協議をしているんですが、放射性物質を被曝した例えば廃棄物であるとか、今話が出ました家畜でありますとかペットでありますとか、そういったものに対してやはり焼却をするということは、すぐには結論づけて申し上げられるような状況ではありません。その状態は、まだ科学的な知見も含めて今研究をしている最中でございまして、今、家畜とペットの話をいただきましたけれども、20キロ圏内には瓦れきの山もございます。津波の被害もございます。そういったものも含めて、どのような形で今後国としてまた県として処分をしていくかについては、鋭意、焼却も含めて、その効果、それからそのことに対する悪影響も含めて今検討しておるところでございますので、済みません、きょうは余りはっきりとしたことは申し上げられませんが、そのことの問題意識は持って対応しているということだけは御理解をいただきたいと思います。
○馳委員
封じ込めというやり方もありますよね。そして、放射性物質それぞれあると思うんですけれども、半減期が違うと思います。恐らく、そういったことが処理方法等踏まえて方針がつくられるべきなんだろうと思います。
この問題は、いわゆる環境には国境はありませんので、近隣諸国、あるいは原発に依存しているような国家にとっては人ごとではないという認識のもとで対応していただきたいということをまず申し上げます。そこで、視察に同行した下村博文代議士は、ピアニカ、習字道具、絵の具などの学用品を後援会の皆様とともに準備をし、届けてこられました。同じく永岡桂子代議士は、トラックいっぱいの長靴を持って現地に届けてこられました。先週より原発避難地域の学校はそれぞれ再開していると思いますが、新学期の学用品はすべて調ったのでしょうか。そして、子供たちに届けられたのでしょうか。お伺いいたします。
○笠大臣政務官
馳委員も、あるいは下村委員、さらには永岡委員と、本当にいろいろな御協力を御支援いただいておりますことにまず感謝を申し上げたいと思います。
被災した児童生徒の学用品については、災害救助法に基づいて、文房具、通学用品については、小学生が4,100円、中学生4,400円、高校生4,800円以内で給与されることになっておりまして、今、それぞれの自治体においてかなりしっかりとした対応がされているというふうに承知しております。
さらに、本当に支援の温かい善意の輪が広がっておりまして、ベルマーク教育助成財団など、民間の助成団体からの支援も相当数に上っております。文部科学省のホームページにおいても、子どもの学び支援ポータルサイトを4月1日から開設をいたしまして、学用品などの物的支援も含めて被災地のニーズをしっかりとマッチングをさせていかなければなりませんので、この支援をしているところでございます。
そして、今度、一次補正の予算案において交付金の創設を盛り込んで、これで学用品等々、さらにこれからいろいろな、先ほども議論ございましたけれども、遠足に行ったりあるいは修学旅行に行ったり、そうするときに、着のみ着のままで避難をされてきている方々もおられますので、そういった子供たちの支援というものにもしっかりと対応していきたいと思っております。あと、教科書については、学校の始業式に合わせて、新学期が開始された学校に供給をすべてされているというふうに承知をしておりますので、加えて報告をさせていただきたいと思います。
○馳委員
飯舘村の門馬副村長よりの質問です。どうして罹災証明書は飯舘村で出ないのか。これがないと避難先のアパートにも入れないし、子供たちは転学もできない。政府発表や報道でさんざんあおっておきながら、余りにも対応が後手後手でずさんだという指摘でありました。いかがでしょうか。
○笠大臣政務官
今、飯舘村の副村長さんのお話ございましたけれども、今回の震災及び津波で被災した児童生徒の就学機会を確保するために、私どもとしては、都道府県教育委員会等にも通知を発出をして、「弾力的に取り扱い、速やかに受け入れること」についての配慮は求めております。
ただ、これはやはり周知徹底しなければなりませんので、あわせてQアンドAを作成して、書類がそろわない場合でも速やかに受け入れて、そして落ちついてから手続を行ってほしい。さらには、その弾力的な対応についての趣旨をホームページにおいても記載をし、具体的に、それぞれ受け入れておられる自治体の方の教育委員会にも私どもは指導しているところでございます。被災した小中学校の児童生徒については、住所を移した市町村内の学校に速やかに受け入れられることになりますけれども、高校について、これはすべての都道府県教育委員会において被災生徒を弾力的に受け入れる旨の方針を決定しておりまして、4都県では、教育委員会のホームページにおいて、被災地の生徒であることを確認をするため罹災証明書を求めつつも、準備できない場合には個別に対応するというふうになっていることを承知しております。
各都道府県において相談窓口を設けて、やはりきめ細かく、生徒の個々の状況に応じて相談を受けるなど、とにかくこの弾力的な取り扱いというものの趣旨に沿って柔軟に対応していただけるように、さらに徹底をしていきたいというふうに考えております。
○馳委員
飯舘村の皆さんの思いというのは、政府の根拠のある命令、指導、監督には従わざるを得ないんだけれども、マスコミに先に出ちゃって、では実務をどうしたらいいかということが何も報告がないままに進められていることに対する怒りでありまして、私は、罹災証明書のことも含めて、すべてやはり事前の根回し、調整、このことをできた方がいいでしょうし、また、首長や教育長の皆さんの声は、できるだけ現場で決定権を持った人が判断を下せるというふうな、そういう意思の疎通を図ることができるようにしてくださいというのが重立った要望であったということもお伝えしておきたいと思います。原発事故から一カ月以上が過ぎました。そろそろ、調査権限を持つ原発事故究明、調査、検証、分析、評価の委員会を設置し、原因究明や、事故後の政府と東京電力の対応を検証すべきではありませんか。最新の科学的知見を集約して対応すべきであり、公表すべきでもあります。そうすることが、政府対応を見ている他の原発立地自治体の不安にこたえることでもありますし、同時に、国際社会の不安にこたえることであろうと思います。
きのうの予算委員会では、我が党の額賀福志郎委員の方から、国会に特別委員会を置いて、野党も与党も委員として全員入って協力するという意味で、検証委員会、事故究明委員会、いわゆる鉄道とか航空事故の事故調査委員会があるような、ああいうふうな形でやはりすべきではないかというふうな提案もされました。
菅総理からも非常に前向きな答弁があったところでありますが、改めて、内閣官房あるいは文部科学大臣としてのお考えをお聞きしたいと思います。
○福山内閣官房副長官
お答えさせていただきます。
馳委員の御指摘のとおりでございまして、原発立地県並びに国際社会が大変強い関心を持たれている中で、検証委員会というようなものをそう遠くない時期に、総理からもきのう答弁がありましたように、立ち上げたいというふうに思っております。また、国会の中での議論については、これは国会が御判断をいただくことだというふうに思いますので国会での議論をまちたいというふうに思いますが、どういった体制でやっていくのかについても、鋭意検討をしてまいりたいと思っております。
○中山大臣政務官
恐らく、石川県ででも志賀原発がございまして、私たち、東京の所長を経済産業省に来ていただいて、週2回または最近は週1回にしましたけれども、克明に説明をしておりまして、プラントの関係からモニタリングの関係、それから、政府声明はどういう意味でこういう政府声明になったかということを克明に説明をして、電源立地の皆さんにできる限り御理解をいただけるように努めております。
○高木国務大臣
馳委員にお答えいたします。
先ほど、福山官房副長官から述べられました。私も、昨日の予算委員会、御党の額賀委員の方からの御提起をしっかり聞いております。菅総理の答弁も、今御指摘あられたようにあります。この事故に対する原因究明、極めて重要な課題でございますし、早急にそういう手だてもできるものと思っておりますし、また、国会でも特別委員会をつくってということでございます。これは、国会の各党各派への協議の中で決められていくものと思います。
いずれにいたしましても、原因究明というのはしっかりやらなきゃならぬと思っています。
○馳委員
きのう、実は全国知事会の会長選挙がありまして、京都府の山田知事が当選されまして、おめでとうございます。
実は、その前に原発立地九道県知事会合が非公式に開催をされまして、そこの中でこういうコメントが出されているので、これは中山さんにお答えいただきたいと思うんですが、国が原子力防災指針を見直さなければ自治体の地域防災計画を見直せないんだ、国は新たな防災指針をどこでいつまでにつくるんだろうかという不安が会合の中でお話をされたようであります。
中山政務官にお聞きした方がいいと思いますが、この声にはどのようにお答えになりますか。
○中山大臣政務官
菅総理も委員会で積極的にそういう検証するものを立ち上げるというような話をしておりまして、まず、立地の知事さんとかそこの方たちが大変不安に思っていることがたくさんあります。ですから、我々も日々検証をして、意見交換をしょっちゅうしていて、知事さんに必ずお伝えをしてくださいということをやっておりまして、私たちも前向きに今言ったような話をしたいと思います。特にBWR、同じような原発のシステムを使っている石川県の場合もそうですね。私たちは克明に説明するようにいたしております。
むしろ、本当に専門的な知識をわかっていただくように今後も努めていきますし、検証も常にやっておる次第でございまして、委員会、国会の方でもそういうのができればさらにありがたいというふうに思っております。
○馳委員
この防災基準の見直しというのは、実は極めて不安に思っておられるんですよ。
関係して、きのう、北陸中日新聞の一面にこういう記事が載っておりまして、福井県の先生もおられるので、ちょっと私は確認の意味で尋ねたいと思います。どういうことかというと、一面に大きく「追加電源の電力不足 原子炉安定停止できず」、つまり、事故の後に外部電源、非常用発電機、すべての電源が断たれた場合に備え配備する電源車、発電機について、電力九社などでは、原発で原子炉を安定した停止状態にすることはできないことが取材で明らかになったという記事なんです。
そうすると、私は関係することを聞きますよ。記事にこうあるんですね。「原発を所有する電力十社と、高速増殖炉もんじゅを持つ日本原子力研究開発機構によると、事故後に電源車や可搬式発電機を原発に配備した。だがこうした電源で動かせるのは計器類や小規模の注水装置だけで「非常用発電機のバックアップとは言えない」」という電力関係者のコメントが載せられております。「日本原子力発電によると、敦賀原発二号機の安全な冷却には約3,500キロワットが必要だが、配備したのは220キロワットと800キロワットの電源車一台ずつ。」
この記事を見た福井県民は、大丈夫なのかな、どうなっているんだというふうなやはり印象をお持ちになりました。いかがでしょう。
○中山大臣政務官
3月30日に全部見直すように指令を出しまして、それから立入検査をずっとやっております。そういう中で、電源車の電力がこれで間に合うのかというようなことも検証されたんだというふうに思います。
まずは、応急措置ができるかどうかというところにおいては今の電源車でも足りるんでしょうが、これからの段階で本当に冷温停止まで持っていけるのかというと、その電力では足りません。ですから、その間に外部電力を入れて最終的に冷温停止をさせていくということが目的でございまして、非常に緊急的な措置ということでそれをやっているわけで、今後の検証によっては、もっと完璧なものをやるべきだというような意見も出ておりまして、とりあえず今は、何かあったときに、外部電力を失ったときにすぐポンプを動かして少しでも炉心を冷やすように、そういうことができるという、ある意味では緊急時のものということで、それ以上にもっとやらなきゃいけないという意見が出ていることも事実です。
これから、しっかりそこをやっていきたいと思います。
○馳委員
これは、先ほどから松宮委員の顔色もだんだん変わってきていますが、そのとおりなんですよ。地域にお住まいの方にとっては、緊急時の対応、想定内の対応、想定外の対応も含めて原子力災害への指針が国で出て、そして地域の防災計画もつくる、各都道府県には恐らく危機管理官などもいらっしゃるでしょうから、市民の安全を守るための対応措置を知事の強力な指導によって行う、こういう流れになってまいりますので、これはやはり、指摘には早目早目に対応をいただきたいというのが私の趣旨なんですね。
では次の質問に移りますが、当面の補償問題について伺います。生活費、学校経費、失業補償、移動経費、引っ越し代、宿泊費、風評被害損害賠償、実質的営業被害、農林水産、畜産業の損害賠償などなど、どうやって認定し、どういう支払い方をするのか教えてください。急な避難勧告や自主避難でカードや通帳をなくした方もいれば、既に遠方へと転出された方もいます。役場の窓口支払いといっても、窓口まで行けない障害者や高齢者もおられます。これの対応はどうされるでしょうか。
○福山内閣官房副長官
お答えをさせていただきます。
馳委員の問題意識であります補償の問題は大変重要で、いろいろ例示をされましたが、その例示も、それぞれについて多分変わってくると思います。
言われた中でいえば、例えば20キロ圏内とかで、もう会社が操業できなくなって仕事がなくなったときの例えば給与補償というのは恐らく賠償の対象になると思いますが、それを一つ一つ、今御案内のように、原賠法に基づいて適切な賠償が行われるように、原子力損害賠償紛争審査会がその損害賠償の判定についての指針の策定を、本当に精力的に、一日も早くその指針をつくるということで御努力をいただいておりまして、これは今、高木文科大臣のもとで本当にやっていただいておりますので、住民の皆さんが少しでも安心ができるように、早くこの指針を策定をし発表していきたいというふうに思っているところでございます。また、窓口等の問題については、市町村によっては、避難をされている方がいろいろなところに残念ながら分かれて避難をされているところもあります。それは、市町村にまずその住民の皆さんの居場所を把握をしていただくことが大事でございまして、今、コールセンターや、それから、一次の最初の仮払いの問題についての申し込みをしていただくようにということで、一日も早くこれも住民の皆さんの所在地について、避難をしていただいているところについては把握をしていただけるように、市町村とも連携をしてやっていきたいというふうに思っております。
○馳委員
次の質問に移りますが、村の地域ごと、区域ごとに人間関係を維持しながらの避難場所の設定を望む声が多く寄せられました。そして、当然、すぐに自宅に戻ることができるようにと、飯舘村から近隣市町村への避難場所の設定が求められました。政府はそのような声にこたえる準備をしておられますか。
○中山大臣政務官
今言ったお話のように、近くにお子さんを学校に行かせなきゃならない、そういうできる場所ということで、約一時間内外のところにできる限り施設をつくって、そういう近隣にやっていくということがまず前提だと思うので、それと同時に、やはり、福山官房副長官が地元へ行っていろいろお話をされたり地元の意見をしっかり聞くということが大事ですね。まず聞くところから始めるということをしないと、官邸から先に言ったのではだめでございまして、私もあの福島の現地本部長をやっているときに、とにかく地元と官邸の連絡をしっかりとっていく、コミュニケーションをとるということが前提でございまして、この点についてもコミュニケーションはしっかりとれていると私は承知をいたしております。
○福山内閣官房副長官
馳委員の御指摘、ごもっともでございまして、飯舘村、約1,500百世帯でございます。それぞれの集落集落で、コミュニティーを維持しながら避難場所を探してほしいという要望はいただいておりますし、川俣町も約350世帯、川俣町の場合には、同じ町内のいわゆる線量の低いところに土地を確保するということで町長に頑張っていただいておりますが、飯舘の場合にはその土地の確保がなかなかできないということで、いかにまとまって移動がしていただける土地を確保するか。それから、仮設住宅は時間がかかる場合に、一時避難場所として、いかにコミュニティーの、例えば50や100の単位で移動していただける場所を確保し、それがなるべく飯舘村から近いところで対応できるかどうか。幾つかの、国や県が御提示できるものを今飯舘村にもお示しをしておりますが、これからそれぞれの村民の皆さんや集落の皆さんとのマッチングが始まるというふうに思っておりまして、今の現状ですべてにわたって対応できているとは思いませんが、できる限りの、村長さんや村民の皆さんの御意向に沿って対応できるように、県とも協議しながら進めていきたい、努力したいと思っております。
○馳委員
計画的避難区域に指定された飯舘村では、やはり、では、いつになったら戻ってこられるのかとの声が圧倒的でした。
戻ってこられるめど、期間ですね、とその基準について教えてください。
○福山内閣官房副長官
まず、一日も早く自分の土地に戻ってきたいという避難をいただいている皆さんの声は、重々我々も受けとめなければいけないと思います。一方で、安全を確保しなければいけないという二つのことを同時に満たすためには、きっちりとした環境モニタリングの強化が大切だと思っておりますので、今後とも、環境モニタリングを体系的に、継続的に対応していくことが第一。そして、とにかくそれ以上に重要なのは、原子炉の安定を実現して、東京電力の言われる6カ月から9カ月後の目標と言っておりますが、その目標の時点で、いつぐらいにそれぞれに戻っていただけるかについてお示しができるように、我々としてもモニタリングを通じて努力をしていきたいというふうに思いますし、その9カ月後に安定をした暁に、本当にどの時点でそこから土壌の調査をし、線量の調査をし、そのときの村の状態を確認をしながら戻っていけるかについては、なるべく早く結論を出すように努力をしていきたいと思いますが、現状のまだ原子炉が安定をしない中でどの程度だというのは、なかなか申し上げにくいところでございます。
○馳委員
4月22日金曜日、菅総理が記者会見をされました。その中で、「福島原発事故の今後についてでありますが、既に17日に東電から今後の見通しについて工程表が提示をされております。政府としては、この工程表を予定どおり実現する。ステップ2は、ステップ1の3か月に加えて、更に3か月から6か月となっておりますけれども、できることならなるべく短い期間の間にそれを実現する。」云々と発言をしておられます。
そこで質問します。工程表の作成と実行には政府の責任はありますか、それとも東電だけの責任ですか。
○中山大臣政務官
いつも議論になるんですが、東電と政府はお互いに責任をしっかり確認してやっていくことが大事で、強力にフォローアップをしていく姿勢がまず政府に必要でございまして、何より冷温停止をするということが大事で、福島の第二と同じような状況になれば、ステップ2は当然冷温停止ですから、そこはクリアをするということでございますが、今本当に、外部電力であるとか、一と三はかなり安定をしてまいりました。まだ二の方がちょっとまだ安定にはいっていないわけでございまして、できる限りの努力をすることが大事で、当然、東電がやることについて強力にフォローアップをするということでございます。責任は政府にもあります。
○馳委員
文部科学大臣は、ステップ1やステップ2が3カ月や6カ月で実現できると明言できますか。その科学的根拠をお示しください。
○高木国務大臣
今御指摘のステップ1、ステップ2については、4月17日に、第一原子力発電所の事故に関しての、これは事態の収束に向けた道筋を示したものだと私は受けとめております。
つまり、このステップ1としては、3カ月程度で放射線量が着実に減少傾向になっていくこと、また、ステップ2としては、これは今から6カ月から9カ月程度で放射性物質の放出が管理をされておる、そして放射線が大幅に抑えられておる、こういうことだと私は思っております。
政府としては、この道筋について、できるだけ早く、そして着実に実施されるように、原子力安全・保安院を中心として、的確な進捗状況、これを把握をしなきゃなりませんし、私たち文部科学省としては、まずは、引き続きモニタリングを徹底強化をしていかなきゃならぬと思っています。
科学的根拠につきましては、これは東京電力を初め関係者、専門家の知見によるものだと、私はそのように思っております。
○馳委員
大臣、私はここは一つしかないと思っているんですよ。情報公開です。だれもが検証できる数値、モニタリングの結果を速やかに公開をしていくという姿勢、それをしてやっていけば、3カ月が3カ月と一週間になるかもしれませんよ、9カ月が9カ月とあと10日とかになるかもしれませんけれども、その数値と科学的な根拠、そして国際標準、そういったことについてやっておりますということの情報公開は極めて重要なポイントだと思いますので、私はそのことをまず申し上げておきます。次に質問いたしますが、廣瀬教育長からの訴えです。どうやって放射線から子供たちを守るのかに尽きると。そこで文部科学省に伺います。
子供たちの健康に影響の出ない年間放射線被曝量の設定をお示しください。それは国際標準と比較しての数値でしょうか。その科学的根拠もお示しください。当然、大人よりも低い限界放射線量数値の設定が必要だと思いますが、いかがですか。
○合田政府参考人
お答えをいたします。
学校等の校舎、校庭等の利用の判断につきましては、先般、馳委員からも当委員会におきまして、はっきりした基準を示すようにという御指摘をいただきました。これにつきましては、御指摘のように、国際的基準を考慮した対応をとることが適切であるというふうに考えております。先般、4月19日でございますけれども、こういう考え方に基づきまして、福島県に対しまして、こういったようなことについての考え方を示させていただいたわけでございますけれども、その中では、年間20ミリシーベルトという考え方に基づいた基準を示させていただいております。これは、国際放射線防護委員会、ICRPの勧告等を踏まえたものでございます。
このICRPでは、緊急時の状況における参考レベルとして、年間でございますが、20から100ミリシーベルト、復旧時の参考レベルとして1から20ミリシーベルト・年間、こういう基準を示しているわけでございまして、このICRPにおきましては、この基準自体は大人にも子供にも適用できるものとしているというふうに承知してございます。
これまでの科学的知見によりますと、年間百ミリシーベルトより低い線量では放射線によるがんのリスクの増加は認められていないといったようなことから、ICRPにおきましては、公衆の放射線量限度について、緊急時には年間100ミリシーベルトを上限としているというふうに承知をしておりますが、今回の福島県に示させていただきました考え方におきましては、この100ミリシーベルトを下回り、ICRPの非常事態収束後の参考レベルの範囲内である年間20ミリシーベルトを目安としたということでございまして、十分に安全なものというふうに考えております。
なお、さらにこの考え方を示すに当たっては、原子力安全委員会の助言も踏まえた原子力災害対策本部の見解を受けて示させていただいた、こういうことでございます。
○馳委員
子供については年間1ミリシーベルトにすべきではないかという科学者の声も多数寄せられておりまして、1なのか20なのかということは、私には、残念ながら専門家ではないのでわかりません。
この1ミリシーベルトというのは、子供にとっての国際基準ではないのかという指摘もありますが、いかがですか。
○合田政府参考人
先ほども申し上げましたように、そういう国際的な権威のある専門家の団体でございます国際放射線防護委員会の考え方におきましては、子供にも大人にも適用できるものとして、年間1から20ミリシーベルトという考え方が示されているものというふうに承知をしてございます。
○馳委員
今、1から20ミリシーベルトと言いませんでしたか。
○合田政府参考人
お答えをいたします。
1から20ミリシーベルトという意味は、この範囲内におさめるようにするということを示しているものでございますので、したがって、上限は20ミリシーベルトということでございますが、20ミリシーベルトの範囲内でできるだけ低い状態になるように努力を継続的にしていくという意味合いであるというふうに理解をしてございます。
○馳委員
私は、子供にとっての放射線被曝量の国際標準を聞いているんです。
先ほどは、合田さんは、大人も子供も20から100ミリというふうな表現をされて、私の再質問について1から20という数値をお出しになったんです。そういう数字の出し方をされると私は信用できないんですよ。
では、国際標準、子供にとって1ミリシーベルトとしている国はありますか。全くないと言うのならば私はここで引き下がりますけれども、国際標準で子供の年間放射線被曝量を1ミリシーベルトと設定している国はあるんじゃないですか。
○合田政府参考人
先ほど申し上げましたのは、ICRPの勧告は二段階になってございまして、緊急時、事故が継続をしている状況のもとでは20から100ミリシーベルト、逆に言いますと、100ミリシーベルト以下の範囲におさめるという考え方、そして、そういったような事故が継続をしているといったような緊急時が、その事故がある程度収束をして復旧の段階に入った場合には20ミリシーベルト以下という考え方になっているわけでございます。
現在のところ、ある意味では事故が継続をしているという見方もできますし、ある意味では復旧時に入ったという見方もできようかと思います。それで、そういったような状況がある程度併存をするといったような状況もICRPでは想定をしているわけでございますけれども、子供たちが学校に通うという状況を考えますと、そういう緊急時の100ミリシーベルトということではなくて、復旧時の20ミリシーベルトという、より厳しい基準の方を採用するということが適当であるという考え方のもとで、20ミリシーベルトを上限とするというのが国際的な考え方、こういうことに理解をしてございます。
○馳委員
あなたは先ほど、再質問に対して、子供については1から20ミリシーベルトという数字を出されたんですよ。だから、私はそこを詰めて聞いているんです。そして、国際社会で、これは国家としてという意味ですよ、子供の年間放射線被曝量を1ミリシーベルトと設定している国はありますかとこれも聞いているんですよ。そこだけ答えていただければいいんですよ。
○合田政府参考人
先ほど申し上げましたように、この基準につきましては、事故が発生をして、そして復旧をするときの国際的な考え方ということでございますので、一般的に各国がどういう基準を定めているかということとは、ちょっと、国際的なこういう場合の考え方ということで今回の考え方は示しているということでございます。
○馳委員
今の答弁について、多分、ここにおられるだれもが納得できるような答弁だったとは私は思えませんし、私もこれはさらにもう一回、しつこく聞きますよ。
あなたは、子供については1から20ミリシーベルトというふうな数字をさっき出されたんですよ。出されたんですよ、いいですか。そして、子供にとって1から20ならば、では、1ミリシーベルトを設定している国というのはあるんですかと私はただそれを聞いているだけなんですよ。ありますか。
○合田政府参考人
繰り返しになりますけれども、これは、こういう緊急時の国際的な考え方ということでございますので、各国で一般的にどういう定め方をしているかということについては、つまびらかにしてございません。
○馳委員
私は、ここはもうちょっと、国際的な動向も見て我が国がこういう根拠で設定をしましたということで、比較的な資料を持ってきた上で私に対して答弁するんだろうと思って、確かに、各国の具体的な数値は質問通告はしていないですけれども、当然持っているんだろうなと思って実は聞いているんですよ。
そして、複数の科学者から、日本が子供について20ミリシーベルトなんていう、1から20と言っておいて20と設定するなんて何を考えているんですかねという指摘もいただきました。したがって、そこの根拠がよく理解できないと、本当に放射線の年間被曝量が20ミリシーベルトでいいのか、そこを設定して、毎日の生活の中で通学とか運動場での遊びとか部活動とか、そういうことを含めて活動させてよいのかどうかという不安なんですよ。
合田さんは、先ほど1から20ミリシーベルトというふうな言い方をされたんですよ。何度も言いますけれども、私は、1ミリシーベルトに設定すべきではないんですかと。ただ、私は専門家ではないので、国際的な比較もちょっと調べてきませんでしたので、そこら辺をやっぱりお聞きをしたいと思って聞いているんです。
もう一度お願いします。
○合田政府参考人
先ほど申し上げましたのは、ICRPが、復旧時、非常事態収束後の参考レベルとして1から20ミリシーベルト・年間、こういう基準を参考レベルとして示しているということを申し上げたわけでございますけれども、その意味合いは、20ミリシーベルトを上限として、そして、できるだけ低いレベルを実現するように継続的に努力をしていく、そういう意味合いであるというふうに理解をしております。
○田中委員長
ほかで答弁、時間ももったいないですから、確実に答えられる方が、例えば原子力安全委員長の代理の方、いかがでしょうか。お答えになりますか。
久木田代理。
○久木田参考人
原子力安全委員会が、本件につきましては文部科学省から、年間20ミリシーベルトに相当する空間線量率であります3.8マイクロシーベルトという値に基づいて判断を行うということについて助言を求められて、それに回答したという立場でございます。
まず、この年間20ミリシーベルトということについても、文部科学省の算定というのは非常に保守的な条件で計算している。そのことを踏まえて私どもとしては助言いたしました。それから、文部科学省からお答えがありましたように、1から20ミリシーベルトというものがこういった状況に適用される範囲でございますが、その中で、20ミリシーベルトというものを一つの目安としつつ、できるだけ実際に被曝する線量を低減する努力がされ、その一環として、学校におけるモニタリング、線量の計測等が行われるということを前提として助言をしたということでございます。(発言する者あり)
○田中委員長
重要なポイントですので、答弁なさる方は明確に質問に答えてください。
笹木副大臣、よろしいですか。
○笹木副大臣
今のお話に補足しますと、保守的という話がありました。年間20ミリまでは許容されているということです。
さらに今、傾向として、事故後、こういう形で放射線量が変化をしているわけですね。この4月ではかった時点でこの地点だったと。これで365日掛けて、24時間を掛けて、年間20ミリまでで設定をしているわけです。実際下がっているわけですね。それから10日たった、20日たった。
ですから、そういう意味で、まだ高いところで単純計算して設定しているということからも、この20ミリもこれから減っていくことを前提にして設定している。現実に減っていっているということです、今現実に。
○馳委員
私は素人だから何でも聞きますよ。いいですか。
被曝ということは、大気中も水の中も、土壌、それも地表も含めて、子供たちに蓄積された場合に、健康への影響ということを考えると、内臓に蓄積された場合にどんな影響が今後出るんだろうか、そこまで踏まえてやはり答弁してほしいんです。
1から20というのであるならば、素直に私は1にしてほしい。私が親だったとしたら、乳幼児を抱えているとしたら、1から20が許容されているんだったらば1でいいじゃないですかというふうに指摘せざるを得なくなるんですよ。では、放射性物質というのはいろいろな種類、いろいろなものがあると思いますけれども、どの程度で例えば甲状腺ホルモンへの影響なのかとか、それは今後がんにつながるんだろうかとか、ほかの疾患、疾病、そういった疾患、疾病じゃなくても、まさしく環境ホルモンと同じように、やはり生殖への影響とか、つまり、次の時代、次の時代へのもしかしたら影響が出てくるんじゃないんだろうかという、そこまでやはり親として皆想像力がたくましくというか、心配せざるを得ないんですよ。
1から20だったらば1でいいじゃないですかという、これは私が素人だからこんなことを言っていますけれども、そういう疑問と、同時に、科学者の皆さんが、国際的に見ても、日本が20ミリシーベルトに設定するなんというのは何考えているんだと言われている。馳さん、ぜひ国会で、何を根拠にそんな20にしたんだということをもっと厳しく追及してほしいと言われたんですよ。
ここについて私は、改めてこれは、本当はやはり科学者の人にちゃんと私が納得するように答えてほしいし、国際的な動向も踏まえてそうなりましたというふうな説明をしてほしいんですよ。
これはやはり大臣が最後に答弁された方がいいと思うので、大臣が答弁される前に、原子力安全委員なのか合田さんなのかわかりませんけれども、専門的なことをわかった上で、私が納得するようにちょっと説明してくださいよ。
聞き取れるようにゆっくりしゃべってくださいね。
○久木田参考人
原子力安全委員会でございます。
ただいまの御質問ですが、先ほど文部科学省から説明がございましたように、こういった状況に適用すべき線量の範囲、基準として1から20ミリシーベルトという数字が与えられている。これは大人、子供についての区別はございません。
しかしながら、その線量を評価する段階で、御承知のように、被曝としては外部被曝と内部被曝といったものがございますが、そういったものを評価する際に、子供の感受性を考慮した評価がされることはございます。今回の検討についても、学校生活において外部被曝、内部被曝の寄与等について文科省で検討されたというふうに理解しておりますが、その際にはそういったことが考慮されているというふうに聞いてございます。
もちろん、被曝する線量が低いにこしたことはない。特に、子供さんについて低い方が望ましいというふうには考えるわけでございますが、原子力安全委員会としては、この1から20という国際的な考え方というものを基準として文部科学省がさまざまな努力をされることは、それでよろしかろうというふうに判断したということでございます。決して、20ミリシーベルト浴びてよいと言っているわけではなくて、先ほど申し上げたように、文部科学省の評価においても非常にマージンを大きくとった評価がなされている。それから、今後とも、実際の学校における放射線量を計測して、その中で浴びる線量を減らすような努力をしていただけるというふうに理解しているところでございます。
○高木国務大臣
今、原子力安全委員会からお答えがありました。私どもとしましては、何よりも子供たちの健康、安全、また不安の解消を努める立場から、一つのめどを示してほしいという要請を受けまして、我々として考えた中で、そして原子力安全委員会の助言もいただき、そして、いわゆる原子力災害対策本部の見解を踏まえて、4月19日にそのようなことをお示しをしたわけです。
被曝線量が低いに限ったことはありません。しかし、今現実に原子力発電所の収束を目指して関係者は、とにかく何よりこれが一番大事でありますから、ロードマップを示されたように、取り組みを進めております。今進行中であります。私たちとしては、やはり20ミリシーベルトでいいという科学知見、いわゆる国際放射線防護委員会などの知見、これを踏まえて、例えばがんの発症率やあるいは甲状腺の発症率、これについても、チェルノブイリの経験もございますし、我が国においても放射線医療あるいは被曝医療の先生方もおられます。そういう先生方の知見も踏まえて、20でいいんだ、こういうことで私は20で決めさせてもらいました。
私たちは、暮らしも学校もそうでありますけれども、できるだけ今の現状のふるさとの状況の中で暮らしたいし勉強もしたい。本当ならばもっともっと遠いところに避難をさせるという選択もあるかもしれません。しかし、できるだけ今の現状の近い範囲でどうなのかということから、この20というのを選択させていただいた。何よりも、これがすべてではありませんで、少なくしていくことにこしたことはありませんので、暫定的にまずは夏休みが終わるまでこれでいこう。そして、必要なのはきっちりした放射線量の計測であります。この計測値によって、私たちとしてはまた改めて、異常な状況が出てきたときには、そのときはそのときでまた考え直すということでございます。
○馳委員
私、準備してきた質問の3分の1もできなくて大変残念です。これは連休明けにまたさせていただきますが、大臣、1から20とおっしゃいました。素直に1にすればいいんですよ。その与える影響力がどの程度のものかということを私は考えてほしいんです。それから、国際的にはどうなんですかということには、これは答えてくださいよ。フランスやドイツやスウェーデンや、あるいはアメリカやカナダはどうなんですか。その把握も踏まえた上で、ここはやはり大臣、国民に対するメッセージになると思うんですよ。
私は、国際的な動向を知っている科学者から、何で日本が20に設定するんですか、ばかじゃないですか、普通、1ミリシーベルトが常識ですよというふうな言われ方までしたんですよ。そこは何なのかなということを踏まえて考えると、それは、お子さんが住んでいた地域に近いところにいる方が好ましいことは、それはそうでしょう。大臣のおっしゃるとおりです。
ただ、それよりも大事なものは健康と命です。だから、その辺を踏まえて私はこの設定というものが必要なんだろうと思っているんです。恐らくこの問題については、私の後に河井さんや下村さんも、またほかの委員からも指摘があると思いますので、そこでまた深く詰めて議論していただければと思いますが、私はまた連休の後に改めての質問をさせていただきます。
ありがとうございました。
※詳しくは衆議院 会議録議事情報 会議の一覧 をご覧ください。
(常任委員会 → 文部科学委員会の会議録 → 4月27日 第8号 )