衆議院 文部科学委員会 速記録(議事速報) 第177回国会
平成23年3月30日(水曜日)---------------------------------------------------------------
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【馳浩 質疑部分 抜粋】○田中委員長
次に、馳浩君。
○馳委員
おはようございます。 午前中、残り30分、よろしくお願いいたします。
私はきょうは90分いただいております。 私が準備しております質問が最後まで行くかどうかわかりませんので、まず、結論の方から先に言いたいと思います。自由民主党は、当初、以下の3点で政府案に反対しておりました。
一つは、定数改善計画の見通しが立っていないという一点目。 二点目は、少人数教育は加配定数を活用しながら現実的にやってきているではないかというのが二点目。 三点目は、やはりシーリングをかけてはならない、こういう主張を展開してきたつもりであります。これに対していろいろ質疑をさせていただく中で、まず、定数改善計画の見通しが立っていないというのは、これは要は対財務省に対する考え方でありまして、附則のところの国と地方の財政状況、この文言だけはやはりどうしても容認できない、落としなさい、こういう主張に対して、特にこれは公明党の強い御主張もありましたし、我々も当初からそういうふうに自公の間で議論しておりました。 これは、国会の議論を踏まえて対応するという高木大臣の明確な答弁もございましたので、この点はむしろ定数改善計画の今後の課題として引き継がれていくものとして同じく責任を共有すべきだな、こういうふうに私は思っています。
二点目の、少人数教育は加配定数で現実的にやっている。 いわゆる少人数学級と少人数指導、この組み合わせを義務標準法さらに国庫負担法の総額裁量制の中で、とりあえず、私はここを100%とは言いません、とりあえず少人数教育は現実的に進められてきている。 ただ、私も、きょうこの後の質疑の中で、この総額裁量制が現場において本当に有効に使われてきているのか、この議論はさせていただきたいと思います。
三点目の、シーリングをかけてはならない、この主張に対しては、これも高木大臣の方から、質疑の中で、決意のほどは明確にされたものであります。 したがって、きょう、また尾立政務官に来ていただきました。 もう文部科学委員会にはなくてはならない存在になって、真撃に答弁をいただいておりますが、そうはいうものの、やはり国会の意思として、今回の修正案を踏まえた上で平成24年度の概算要求に心して臨んでいただきたい。
とりわけ、定数改善計画は早急に見直しに入らざるを得ません。 昨年のものとはスタート地点からつまずいておりますから。 しかし、この定数改善計画が着実に実施されていくような努力をすることは財務省としても真撃に取り組むべきである、こういうふうに私も思います。
要は、やはり行革推進法が一つのネックになっていると私はいまだに思うんですよ。 児童生徒の自然減以上に公務員の人件費を減らしていく、したがって教員の人件費も減らしていく。 特に公務員の中における教職員の割合がでかいものですから、そこに目をつけるという財務省の考え方について私は否定するものではありませんが、ここはやはり文科省としての議論にもなると思いますが、私は当初から、額よりも数だと。 そして、よりよい義務教育を推進するための質の向上を目指していく、その姿勢はやはり必要なのではないかな。
私は、日教組の皆さんであろうと教職員の皆さんであろうと、国家財政の将来に不安を与えるようなことは望んでいないと思うんです。 それを考えたら、やはり額よりも数という視点は持っておかなければいけないのではないか、こういうふうな議論の末、千里の道も一歩からということで、今回、一年生の35人、4000人、87億円について容認する姿勢に転じたということでありまして、こういうことも冒頭申し上げた上で質問に入っていきたいと思います。
まず、3月25日の答弁で尾立政務官は、義務教育職員給与費について、全体が地財計画の中で歳出として計上され、その3分の1が国庫支出であり、残りの3分の2が地方交付税交付金等に含まれる中で処理されている、地財計画と義務教育費の総額とはベースが同じだ、国庫負担のベースもすべて同じだと発言をされました。 間違いありませんね。
○尾立大臣政務官
御答弁申し上げます。
義務教育職員給与費につきましては、今委員が御指摘をされたとおり、前回の私の発言のとおりでございます。
○馳委員
では、どうして、べースが同じなのに国庫負担にシーリングをかけて、地方交付金にはシーリングをかけなかったのですか。 予算要求のあり方としておかしいのではありませんか。
○尾立大臣政務官
前回の委員会でも説明をさせていただきましたが、23年度予算の概算要求組み替え基準におきましては、地方交付税の金額は、委員御指摘のとおり、地財計画が固まった段階で最終的には決定されることになっております。 そして、この地財計画というのは、歳入歳出両方ございますが、歳入面におきましでも、地方交付税を初め国庫支出金や地方債、地方税等々、非常に予算編成過程を通じて、基本的には12月末までですが、変動する要素がたくさんございます。 そういう意味で、これらが確定しない中では、地方交付税交付金の概算要求、これは8月末でございますので、あくまでも仮置きの数字ということで要望をいただいておるところでございます。ただ、この要望の枠が無制限なのかというと、そうではございませんで、これまた中期財政フレームの中、また予算要求の基準の中で、地方における歳出についても国の歳出の取り組みと歩調、基調を合わせる、こういうことで歳出の削減の努力に努めるというようなことが書いてございます。
ただ、こういった決め方が特殊なのかという御質問もございますけれども、実はずっと過去から交付税交付金の決定過程においてはこのような仕組みをとっておりまして、いつの時代でも交付税にシーリングをかけるということはなかったということでございます。
○馳委員
つまり、国庫負担金の3分の1の額が最終的に決まるのに合わせて地方交付税の3分の2負担の部分の額も決まってくる、こういう理解でよろしいですね。
○尾立大臣政務官
はい、そのとおりでございます。
○馳委員
さらに、尾立政務官は、国庫負担金は現場で全部使われていると思っていますかという私の質問に、はい、適切に使用されているものと承知していると答弁されました。 ところが、全部使われてはおらず、22の県から国庫に返納されていると私は発言をしました。
文部科学省に事実関係をお伺いいたします。
平成21年度で、何県から、総額幾ら国庫に返納されていますか。
○山中政府参考人
義務教育費の国庫負担金の交付、国からの交付でございますけれども、これは限度額というのが一つありまして、都道府県ごとの省令とその単価に基づいて、これ掛ける義務標準法に基づく標準定数、これか、あるいは実給与支出額の3分の1、この少ない方、小さい方を限度として国庫負担をするというふうなことになっております。
平成21年度の決算におきまして、教職員の給与の実質支出額が義務教育費国庫負担法の最高限度より低い、小さいところは21道府県でございまして、この21道府県の実支出額と最高限度額、最高限度額、低い額ですけれども、その差が約126億円ということになっております。
○馳委員
尾立政務官、この件を確認していただけましたか。
○尾立大臣政務官
はい、今文部科学省から答弁がございましたとおり、21年度には21道府県におきまして、実支出額が国庫負担限度額、最高額を下回っていると承知しております。
○馳委員
3分の1、国庫負担分からそれだけ国庫返納されたのですが、残り3分の2、地方負担のそれに見合う部分はどうなったのでしょうか。
教員給与以外の他の項目に使われたということですか。
○山中政府参考人
教員給与費の地方負担分は、これは使途に制限がない一般財源として措置されているものでございまして、このうち実際に教員給与費として支出された額以外の交付税の部分でございますけれども、これがどのように支出されたのかということについては特定が困難でございまして、文部科学省としては承知していないというところでございます。
○馳委員
尾立政務官、126億円が国庫に返納されていると。 この3分の2の部分はすぐ計算がつきますね、252億円ですよ。 この252億円がどうなったのと聞いたら、これは文部科学省は把握していないと今答弁しましたよね。 おかしいなと思いませんか。
○尾立大臣政務官
今文部科学省からもお話がございましたように、この3分の2の給与費につきましては、交付税ということで、地方の一般財源になっております。 そういう意味で、使い道を特定するのは難しい、私もそのように思います。
○馳委員
私はそういうことを聞いているんじゃないんですよ。 教員給与費としての3分の2負担としてなっているんですよ。 でも、126億円が国庫に返納されてきているんだけれども、252億円は返納されていないんですよ。 何に使ったのと聞いたら、確定していないんです、特定していないんです。 今あなたのおっしゃったとおり、交付金ですから何に使われているかわからないんです。
そもそも、あなたはさっき私の質問に、ベースは決まっていると言ったじゃないですか。 そのベースと違うところに使われているんですよ。 だから、おかしいと思いませんかと私は聞いでいるんです。 いかがですか。
○尾立大臣政務官
義務教育費国庫負担制度におきましては、もう御承知のとおり、義務教育諸学校の教職員給与に関しまして、3分の1を国が負担し、地方負担分については3分の2、地財計画の中で勘案することになっております。
ただ、この制度は、国が支払いを保証する国庫負担限度額まで義務教育国庫負担金が使われていない事実が今あるという御指摘、これは事実だと思います。 ただ、実際にどれだけ使うかということについては、各自治体が実際の給与費また人数等、総額裁量制の中でお決めになるものだと承知をしております。
○馳委員
私の質問に答えていないですよね。 おかしいと思いませんかと聞いているんですよ。
では、国庫へ126億円も返納されているのなら、まあ丸々とはいかないでしょうけれども、この分をもう来年から減額にしちゃおうかな、そういう誘惑に駆られたりしますか。
○尾立大臣政務宮
財務省といたしましては、この義務教育費国庫負担制度、これに基づいて対応しておりますので、その中での返納ということは制度としてもちろん認められておることでございますので、この制度に基づいて適切に運営されていると承知しております。
○馳委員
さらに、ここを突っ込んでいきたいと思います。
3月25日、山中局長はこのように答弁されました。 その最高限度額のところまでそれぞれの県の教員給与費の総額というものを確保できていないという県があると。
最高限度額とは、具体的にどういう意味ですか。 もうちょっとわかりやすく、私にも理解できるように説明してください。
○山中政府参考人
義務教育費国庫負担ということで、小中学校、義務教育諸学校等の先生方の給与を国がその3分の1を負担するということになっているわけでございますけれども、都道府県によっていろいろな給与水準が違ったりいたします。 それで、非常に高い給与を払っている都道府県がある場合、それはそれで、それぞれの都道府県の御判断によりまして、優秀な先生を確保したいというところがあると思いますけれども、ほかの県との均衡等もございます。そういう意味で、最高限度額ということで都道府県ごとの文部科学省令等に基づく給与単価というものを決めて、それで義務標準法に基づく標準定数というものを決めて、これは標準的に、どこの都道府県でも、最高限度としてはその額の3分の1まで国が負担しようというのがこの最高限度額でございます。
ただ、都道府県によっては非常に厳しい財政状況だということで、それよりも給与が低いというところを設定しているようなところもあろうかと思います。 そういう場合に、ではそこのところの最高限度額より低くしたらそこまで国がまた負担するのかということになりますと、低くすればするほどほかのところの、義務教育費国庫負担として負担しているにもかかわらず違うところの部分になってしまうのはそれもおかしかろうということで、最高限度額よりも低い給与実支出額の都道府県については、その実支出額のところの3分の1を国が負担しようという仕組みになっているところでございます。それで、最高限度額というのは、そこまでの給与の負担については国がその3分の1を負担しようというそこの最高の限度ということでございますけれども、具体的には、毎年の5月1日現在、ここで、義務標準法で定める教職員定数でございますとか、あるいは文部科学省令で定める給与月額とそこの標準的なところ、そこを掛け合わせて、ここまでは国がその3分の1を負担しましょうということで決めている額ということでございます。
○馳委員
都道府県によってこの最高限度額が違うというのはちょっとわかりづらい議論なんですね。 これは大臣に率直に今聞いていただいていたように、その中で国庫負担3分の1の方もベースとして決まっている。 そうしたら、ベースに合わせて3分の2分を全額使えばいいんじゃないかなというふうに思いませんか、大臣。 本当にここはわかりづらいんですよ。
そうすると、さらに私が本音で言いたいところは、3分の1国庫負担になっているからこういうことが起こるのかな、全額国庫負担の方がやはりいいのかなと。 そして、渡して、渡した分をみんなで、さあ国庫へ返納しないでねと。 つまり、都道府県の条例で教員給与とか定数とかが決まっているはずですから、そうすると、渡した分はその中でちゃんと使ってよと。 ましてや、3分の2は教職員給与費以外に使われていることを文科省は特定していないと山中局長も答弁されましたよ。 どう考えても制度の趣旨的に見てもおかしいなと私は思って、ちょっとここを確認したいと思って聞いているんですね。
大臣、どう思われますか。
○高木国務大臣
私も国庫負担については堅持をしていかなきゃならぬという立場は同じでございますけれども、これまで2分の1から3分の1になった経過、これについてもそれなりの背景と理由があると思っております。 この点についても少し検証しなきゃなりませんけれども、御指摘のとおり、私もそのように思っております。
○馳委員
ここはやはり今後の課題だなと思うんですね。
何度も言いますが、尾立政務官、ベースが決まっていて、3分の1は国庫負担だ、3分の2は地方交付税、これをあわせて現場で使っていただいている。 ただし、都道府県は当然、条例、そして定数も決め金額も決めている。 都道府県によっては、給与費にちょっとぱらつきがありますので、最高限度額までは全部使えていないということになっているんですが、どうもこれは教育委員会と都道府県の財政当局との駆け引きの材料に使われているような気がしないでもないんですよ、私は。
そもそも、大臣、国の責任なんだから、義務教育の条件整備、質の問題はまたいろいろとありますけれども、条件整備の問題ということを考えると、ここはやはり国が保障した分はちゃんと現場で使ってもらわなきゃね、こういう政策の意思は必要なのではないかと私は思うんですが、これは考え方の問題だと思いますので、尾立政務官、財務省の方と、文科省の方と、両方から見解としてお伺いしたいと思います。
○尾立大臣政務官
義務教育費の国庫負担制度につきましては、これまでの歴史的な変遷もございますし、現状も御指摘いただいたとおりでございます。
それで、きょう委員がお出しになっていただいている石川県の算定状況を見ますと、定数が実数より少ないということにもかかわらず、実支出額が最高限度額よりも低いという現状を見ますと、いわゆる人数掛ける単価のところの積算が実態とずれているのではないかな、そのような問題意識を改めて勉強させていただきました。
○鈴木(寛)副大臣
先ほどから、3分の2の部分はどういうことなのか、こういう御議論が行われているわけでありますが、3分の2の部分は、これは基準財政需要額に算定をされているわけであります。 基準財政需要額と基準財政収入でもって地方交付税というのは算定をされるわけでありますから、東京などの場合は地方交付税はないわけですけれども、いずれにしても、地方交付税の算定の根拠の重要な要素である基準財政需要に位置づけられているにもかかわらず、その分が、これは全額ではありませんけれども、それを根拠に措置された地方交付税がその目的以外に使われているのではないか、こういう御指摘だと思います。
もちろん、地方交付税と地方の自主財源が相まって、それぞれの地方自治体によって、その使途については地方自治の趣旨に基づいて行われる、こういうことでありますけれども、その両方のロジックの中で今のような御議論が行われているんだと思います。
それで、私どもとしては、今地方一括交付金の議論がなされておりますけれども、文部科学省の部内においては、教育目的に使途を限定した教育一括交付金というアイデアについて勉強をし、また本年度、関係大臣の担当の議論の中で、文部科学省ヒアリングなどの席でもこうしたアイデアについては御説明などもしているところでございます。教育一括交付金ということになりますれば、その使い方は総額裁量制的にいろいろな、地方の教育にとって必要な人、そして施設、物、教材、ソフトという、そこの弾力性というのは地方の現場に合わせたというフレキシビリティーを確保しながら、しかし、教育という目的で措置されたものはやはり教育の目的に使うという観点から、今、馳委員の御指摘の目的に沿ったアイデアであるというふうに私も思っております。
ただ、これもまさに地方財政制度、地方自治制度全般にかかわる大変大きな御議論でもございますので、これは国会においてもさらに御議論を深めていただきたいと思いますし、私どもも、そうした御指導、御鞭援の中でこうした知恵をさらに磨いていきたいし、さらに世の中の御理解と御支援を賜るべく頑張ってまいりたいと思っております。
○馳委員
午前中の質疑、そろそろ締めくくらなきゃいけないんですが、もう一回しつこく言いますよ。 義務教育費国庫負担金、交付税3分の2、合わせて、いずれにしても義務教育の教職員の給与費なんですよ。 措置がされている以上は、やはりこれは満額給与費として使われた方が望ましいと思いませんか。 ここから議論がスタートしているんですね。
それで私は、こういう現状を見るにつけ、これは自民党の反省もあって、国庫負担金を2分の1、最終的には全額国庫負担として確保した上で、鈴木さんおっしゃったように教育一括交付金として渡し、後の責任は、それは都道府県の責任ですよと。 そうすると、あとは都道府県議会で議員さんと知事がちょうちょうはっしとやってくださればいいんだから、責任は持っていただけるわけですね。 国としては恐らく義務教育の成果を一定程度の役割で評価をすることができるツールを持っていればそれでいいんだろうな、こういう議論になっていくんですね。
何度でも言いますけれども、3分の2のうち、国庫へ返納された額の3分の2に見合う部分は教員給与費に使われていないんですよ。 このことはもう明らかに今なりましたね。 これはやはりおかしいなと思いませんかということを、改めて尾立さんと、鈴木さんでもいいですね、文科省の方に、制度どおりゃっていてこうなっているんだろうなと思うけれども、そもそもそのために使われているお金がそれ以外のことに使われている現状については、これはおかしいな、何とかしないといけないんじゃないかというふうに思いませんかということを聞いて、午前の私の質問を終わります。
○尾立大臣政務官
馳委員より、非常に深い論点を御指摘いただいたものだと思っております。
義務教育費国庫負担制度の今後のあり方につきましては、この委員会での御議論や、また鈴木文科副大臣が発言しましたように、政府内でもいろいろと検討を重ねて、よりよい教育のために使われるような制度となるべく検討してまいりたいと思っております。
○鈴木(寛)副大臣
制度がそういう制度だということなのではありますけれども、私どもは、文部科学省予算も大変厳しい中で、義務教育国庫負担金、これは国費分のことを申し上げているわけでありますが、確保をさせていただいているわけであります。 その確保させていただいた教職員給与の義務教育国庫負担分が返納されるということは、国会あるいは国民の皆様方の御理解を得て確保させていただいた予算がそういう形で返納をされる、返還をされるということは残念であるというのは、私どもはそう思います。
したがいまして、確保した教職員給与費がぜひ有効に活用されるようにということが望ましいなというふうに思っています。 それに伴って、いろいろな制度論については、かなり大きな御議論でもありますので、引き続き国会等においても御議論を深めていただければというふうに思いますし、私どもも勉強をしてまいりたいと思っております。
○馳委員
終わります。
○田中委員長
午後1時から委員会を再開することとし、この際、休憩いたします。
午後零時五分休憩。【午前の質疑へ 戻る】
【午後の質疑】
○田中委員長
休憩前に引き続き会議を開きます。
質疑を続行いたします。 馳浩君。
○馳委員
ちょっと震災関係で一つだけお願いしたいと思うんですが、実は、仙台には朝鮮学校がございます。 被災状況を確認しておられますか。 報告は入っていますかね。
○山中政府参考人
仙台の朝鮮学校につきましては、各種学校でございますので、各種学校としてどういうふうな被害状況になっているのかというところの状況は、県の方で把握しているというふうに思っております。
○馳委員
実は、仙台の朝鮮学校は、食堂は何とか動いているので、そこで炊き出しをして、いわゆる在日の皆さん方が近所に御飯を配ったりしておられるんですが、ところが学校校舎が半壊をして使えなくなっているという状況です。 ちなみに、東京・十条の朝鮮学校も、体育館、屋根が落ちて使えない状況になっているんだそうですね。
端的に言えば、本国にお願いして何とかしろ、こう言わざるを得ないですが、でも、しかし、生活をしておられる皆さんは、また朝鮮学校の児童生徒も、学校生活、授業ができないという状況です。 それを考えると、各種学校として宮城県が状況を判断しているとは思いますが、子供たちに授業をすることができるような環境についての相談に乗るということについても、私は検討していくべきだと思います。
全国の朝鮮学校というのは、耐震基準、それから補助金というのは多分ないはずですよね。 まずそれを確認したいと思いますが、どうですか。
○辰野政府参考人
耐震基準については確認いたしますけれども、ただ、阪神・淡路大震災のときにも、これは専修学校、各種学校に対する施設整備の一環としてそれらに対応したと思います。 そのあたりのところをベースに、また検討していくということになろうかと思います。
○馳委員
これは、朝鮮高校の無償化のときにいろいろな議論はしましたが、現実に各種学校として都道府県で認定をした上で教育活動が行われているということについての配慮、これは必要だということを申し上げて、本題の質問に入りたいと思います。
総額裁量制の議論について入りたいと思いますが、この制度はいつから始まりましたか。
○山中政府参考人
義務教育費国庫負担金の総額裁量制でございますから、平成16年に導入したというものでございます。
○馳委員
平成16年に総額裁量制をスタートした背景、そして制度の趣旨を教えてください。
○山中政府参考人
この総額裁量制でございますけれども、当時、経済財政運営と構造改革に関する基本方針2003という、平成15年6月の閣議決定がございますけれども、義務教育に関する地方の自由度を大幅に拡大する観点、こういう観点から、平成16年度に義務教育費国庫負担制度の改革、例えば定額化とか交付金化のための具体的措置を講ずるべく、所要の検討を進める、こういうことを踏まえて、平成16年から新たに導入したものでございます。
この総額裁量制、教職員の給与費の原則3分の1、16年当時は2分の1でございましたけれども、これを国庫負担することを前提とした上で、国が定める最高限度額の範囲内で、教職員の配置ですとか教職員の給与水準についての都道府県の裁量を拡大する、例えば、給与を若干下げて、それによって教員の数をふやすといった、そういう弾力的な扱いというものを認めていこうというものでございます。
○馳委員
まさしく額よりも数ということなんですが、ここで我々、与野党を通じてやはり問題意識を持たなきゃいけないのが、正規の教員を確保できなくなってきているんじゃないかという、ここの論点はどうしてもしなきゃいけないと思うんですよ。
そこで、次の質問に入りますが、基礎定数と加配定数を合わせた総定数、総額を、都道府県の裁量で、条例で決めた定数に当てはめた上で教職員の人事を行っている、こういう理解でよろしいでしょうか。
○山中政府参考人
各都道府県の教育委員会では、義務標準法で定めました基礎定数、それから加配がございますが、これが国の方で負担しているもの、3分の1負担しているものでございますけれども、この教職員定数の総数、これにさらに県で単独に定数措置をしているといった、そういうものもあると思います。 そういうものも加えた条例定数というものをそれぞれの県で決めて、その範囲内で、それぞれの都道府県教育委員会内で教職員を任用して配置しているということだと思って.おります。
○馳委員
同じようなことをちょっと、もう一度聞きますね。 義務標準法で国が定めた基礎定数と加配定数を枠組みとした上で、都道府県の条例で定数を決め、工夫をして、つまり総額裁量制という制度のもとで教員数をふやしている、そういう理解でよろしいですか。
○山中政府参考人
これはそれぞれの都道府県によっていろいろなやり方があろうかと思いますけれども、まず、国の方で国庫負担しております基礎定数、それから加配というものを基本にしながら、先生がおっしゃったような形で、若干給与を下げて、それで定数をふやすとか、その枠内で。 あるいは、それぞれの都道府県で、うちはもっと教員を雇おうという形で、プラスで県単独の措置といいますか、そういう負担でやられているというふうな形、いろいろな形があろうかと思いますが、工夫されているというふうに思っております。
○馳委員
平成23年度には、小学校35人以下学級法案が成立すれば、小学校一年生分の基礎定数が4000人、87億円確保されます。
この数字について伺いますが、これは、単純に一年生35人以下学級とした場合の、機械的に出てきた数字です。 都道府県の現場においては、4000人分、87億円分プラスその他の義務定数分と加配定数分、さらに今おっしゃった都道府県の県費負担分含めて、これを総額裁量制でいかように、どう自由に使おうとも可能である、こういうふうに理解してよろしいですか。
○山中政府参考人
先生御指摘のように、平成23年度の予算案でございますと、小学校一年生35人以下学級ということでございますので、ここのところについて4000人分、87億がございます。 それ以外に、小学校二年から六年、中学校とか、そこの義務教育諸学校のところがございますので、そこのところの経費、それから加配の額、それからそれぞれの都道府県というようなところが独自に負担している分もあるかと思いますが、そういう中で配分をしていくということでございます。
ただ、いかようにも使えるということになりますと、それは先ほど副大臣の方から申し上げたような教育一括交付金的なものになればそういう世界になろうかと思いますけれども、現在は標準法というもので一学級の学級編制の基準というものが決まっておりますので、それを基準にして学級編制をしていただくということ。
また加配の場合は、その加配の目的がございますので、そういう目的で申請していただいて、その加配の目的の中で使っていただくということになります。 ただ、加配の目的というものも、今まで少し細分化していたものを大きくまとめ、大くくり化をいたしまして、各県で使える弾力性というものを高めようということはやってきておりますけれども、加配の目的に沿った形で加配も活用していただく、そういうことになろうかと思います。
○馳委員
先般の質疑で、鈴木副大臣は、基礎定数を確保したらそれは自由に使えるというふうに答弁されたと思うんですが、私はその趣旨も踏まえて、いわゆる基礎定数分、加配定数分、都道府県の独自に負担した分をあわせて、つまり、目的に沿って自由に使えるという、私の説明がちょっとわかりづらかったかもしれませんが、そういう意味での、現場は条例による定数を定めて自由に使える、裁量が与えられているという認識でよろしいですか、こういうふうに申し上げたつもりなんですけれども、それでいいんですよね。
○鈴木(寛)副大臣
基本的にはそういうことですが、繰り返しになりますけれども、加配というのは目的が決まっていますから、その目的を逸脱しない限りにおいて自由に使える。それから、いわゆる学級編制基準というのは、40人を超える改悪になるような使い方は認められないというのは当然でございますので、それは学級編制基準を遵守している限りにおいて自由に使えるということでございます。
今回、40人以下を35人以下にしましたけれども、そこは標準という形にしておりますので、そこは、例えばいろいろな事情で36とか37になるというのは別に学級編制基準を逸脱したことになりませんので、ただ、40を超えるのはだめだというようなことの中で、そういう意味で自由に基礎定数については使える、こういうことでございます。
○馳委員
私の問題意識はさっきから言っているように、自由に使えるんだけれども、非常勤や臨時任用を自由にたくさんふやしていいというふうな、それはちょっと意味が違いますよね、やはりできるだけ正規の教員がいて、来年の生活の不安もないように、つまり、臨時任用、非常勤の皆さん方にとってみれば、正規の教員と比べれば処遇が違うわけですから、そこはやはり、自由には使えるんだけれども、より正規の身分として、そういう処遇として使われた方がよいという認識は文部科学省も持っておられますよね、こういう趣旨で聞きたかったんです。 いかがですか。
○山中政府参考人
この委員会の中でも、基礎定数化ということを図ることによって計画的に予測を持って人事ができるようになる、そういうことの趣旨も含まれているんだという議論が行われてきたところでございます。 それぞれ県によって、例えば臨時的任用でございますと、産休の先生、それから育休の先生、病休の先生とかそういう教員の場合の数が割と多いところでございますけれども、そういう人のために臨時的任用が行われるといったような事情等もございますので、ある一定の割合の臨時的任用、いわゆる非正規雇用というようなところはあるわけでございますけれども、基本的に、常勤的な雇用で安定して先生方がその職務に専念できるというふうなことはいいかと思います。
それは、それぞれの都道府県の方で、任命権者で、状況も違ったりとか、それぞれの学校が置かれている状況とか、どういう教科の先生が今要るとか足りているとか、ここは応募が非常に少なくて足りないとか、やはりいろいろな状況があると思いますので、それぞれの県、市町村の状況に応じてやっているところだと思いますけれども、その点については工夫していただければというふうに思っております。
○馳委員
そうすると、僕の本音をはっきり言いますよ。 要は、できれば退職教員を活用して非常勤講師とか臨時的任用をした方が、いわゆる20代から50代までの方々を正規の方でより採用してあげることができるんじゃないんですかね、これが私の本音ですよ。 これは副大臣に聞いた方がいいかもしれません。 いかがでしょうか。
○鈴木(寛)副大臣
将来あるいは現在の教員集団を支える20代から60歳までの教員というのは、やはりより安定的に身分が確保された形で教職員をやっていただくということが望ましいと思います。
さらに、では非常勤をどういうところで埋めていくのかということですが、もちろん、退職教員、これは大変望ましいオプションの一つだと思います、経験もあるし。 ただ、それで賄える県もあるかとは思いますが、必ずしもそうでないところもありますので、そこは地域地域の事情で対応していただければいいんではないかと。
今、これもさきの委員会でも御議論がありましたけれども、プールしているいわゆる産休の教職員がなかなか補充できないということもございます。 そうしたところもございますので、そこはあらゆる手段とチャネルでもって補充教員を集めて確保していくということが非常に強く求められている都道府県もあるということも、あわせ御理解もいただきたいと思います。
○馳委員
次の質問に入りますが、25日の質疑で、私は、地財計画に入っている3分の2の部分が3分の1に見合っていない、少なく渡されていると指摘しましたが、その認識でよろしいですか。
○山中政府参考人
教員給与費、義務教育の国庫負担ですけれども、地方財政計画の中では、最高限度額、これをもとにして積算しております国庫負担金予算額、これは3分の1負担しますので、あと3分の2は、ですから、国庫負担金予算額の2倍、これが地方財政計画の中には教職員給与費の地方負担分として計上されております。
○馳委員
では、ちょっと具体的にお聞きしますが、実際に平成22年度において国庫負担金3分の1は幾らですか。 それに見合った地方交付金3分の2の分は幾らでしたか。
○山中政府参考人
平成22年度の義務教育費国庫負担金の予算額でございますけれども、これは1兆5938億円でございました。 これに対応する地方財政計画で最高限度額をもとに積算している国庫負担金予算額の2倍、3兆1875億円が教職員給与費の地方負担分ということで計上されているということでございます。
○馳委員
済みません、すぐに計算できないんですが、これはまさしく3分の2の実数ということでよろしいですか。
○山中政府参考人
地方財政計画の方に積算されているのは国の負担額の掛ける2倍ということで3兆1875億円、これが計上されているということでございます。
○馳委員
では、計上されているということですから決算の方でむしろ聞いた方がいいんですかね。 平成21年度の決算は、数字はわかりますか。
○山中政府参考人
決算というのはちょっとすぐにないのでございますが、参考になる数字といたしまして、例えば平成22年度の義務教育費国庫負担金、これはまだ決算前で確定していないんですけれども、平成22年度執行の最終交付段階、この段階で実支出額が最高限度額を下回るというところは18道府県で、差額が124億円ということでございました。 ですから、最高限度額にまで達しているところ、超えているところはそこまでで終わりますけれども、それに満たないところ、下回るところが18あって、その差額が124億円であったということでございます。
○馳委員
結局、また最高限度額の議論になってしまうということですね。 この話は、これ以上突っ込んでも閉じやりとりになるのかなと思いますね。 これは午前やった議論だと思いますが、教職員給与費として3分の1国庫負担、3分の2はそれに合わせてというのであるならば、それが本当に丸々、満額教員給与費に使われる、これがやはり望ましいと改めて私は思います。 18道府県ですか、124億円決算ベースでも使われていない、こういう数字でもありますし、これが満額、丸々使われるような考え方というものを今後やはり模索していくべきではないかなと改めて指摘をしたいと思います。
では、次の質問に行きますが、総額裁量制の実態についていよいよ伺いますが、義務標準法で定めた定数よりもどのくらい多くの教員数を現場で確保しているのでしょうか。
○山中政府参考人
これは今あります平成21年5月1日現在の数字でございますけれども、義務標準法で定めます教員定数、全国の計で58万7062人となっているのに対しまして、実際の換算しました教員数は全国で59万4906人ということになっており、定数に比べて実際上の換算した教員数は7854人多く配置されているという状況になっております。
○馳委員
それだけ都道府県の工夫、総額裁量制のもとで、あるいは自己負担のもとで7854人多く採用されているというふうな認識でいいわけですよね。 でも、いわゆる義務標準法で定めた定数よりもここまで7854人分多く給与費は使っている、こういう認識でよろしいですか。 それとも、義務標準法で定めた定数をうまく総額裁量制で配分しているということでいいんですか。
○山中政府参考人
この数字は義務標準法で定めたところの数字を使って、うまく活用して7854人多く配置している、工夫してやっているということでございます。
○馳委員
では、具体的にということで、ほかの県を使うと失礼ですので、地元の石川県の総額裁量制についての資料をごらんいただきたいと思います。 石川県はこうなっています。 さっといきますね。 「1、総額裁量制後の国庫負担金の算定状況推移」を見てください。 平成21年度、2億4400万円が国庫に返納されております。 最高限度額との差額です。 どうしてこれは使われなかったのでしょうか。
○山中政府参考人
石川県におきまして、例えば平成21年度については、義務教育費国庫負担金が、実支出額が最高限度額を下回ってマイナスと黒三角が立っているわけでございますけれども、これは、石川県において管理職手当を10%削減するといった県独自の給与の抑制措置を講じている、そういうふうなことによって、実支出額の方が最高限度額として計算した額よりも低くなっているということではないかと思っております。
○馳委員
地方交付金で3分の2負担すべき4億8800万円はどこに使われたのでしょうか。
○山中政府参考人
この地方負担分というのは地方交付税の方で積算されておりますけれども、その使途は限定されておりませんので、一般財源ということでございますから、地方負担の方で、積算されたものの中で実際に教員給与費として支出されなかった部分、これがどこに行ったかというところは特定が困難でございまして、把握していないというところでございます。
○馳委員
実は私、この質問をするに当たって、おととい、送別会中であった教職員課の熊谷さんという方に電話をして、どうなっているのと聞いたら、実はそういうことなんです、最高限度額まで使われず国庫に返納しています。 では3分の2はどうしているのと言ったら、さあと。 それは、では教育委員会の責任じゃなくて財政当局の判断ですよねと言ったら、そうなんですよというやりとりでした。
さらに、何か言いたいことはあると聞いたら、実は石川県でも特別支援学級で学ぶ子供たちの数は右肩上がりでふえているんだけれども、それに対応する教員を配置し得ていないと。 馳さんおっしゃるように、国庫負担金あるいは3分の2負担分がこういう状況になっているとするならば、できるだけ特別支援教育、特別支援学級の人数に、教員の配置により工夫して使えればいいんですけれどもね、こういうふうなおっしゃり方をしておられましたので、ここはやはり、基礎定数の算定は基本的には学級数という話でありましたが、特別支援学級の学級数も基礎定数の配分の基準の中に入っているわけですから、もうちょっと何かできるんじゃないんだろうかなと、私は、その電話のやりとりだけでしたからそれ以上詳しいことは聞けなかったのですが、思いました。
何度も言うようですが、国庫に返納されるという状況を踏まえて、残り3分の2が何かほかの用途に使われているというふうなことを考えると、もうちょっとやりくりができそうなものなんだがなと思ったのですが、私のこの素朴な疑問にどのようにお答えいただけるでしょうか、山中局長。
○山中政府参考人
まず、特別支援学級でございますけれども、特別支援学級につきましては、義務標準法の中で学級編制の基準は8人に1人先生という形で、これが基礎定数になって、そしてまたいろいろな計算になってくるわけです。
これを基礎とした数に基づいて基礎的な教職員定数というのが国庫負担されているということで、あと、特別支援教育の中で、通級指導でございますとか、いろいろな子供たちの特別なニーズに対応するための加配というふうなこともありますので、そういうものの中でいろいろな障害のある特別な支援が必要な子供たちへの対応はやってきている、そういう形での数になって、まず基礎定数で特別支援学級については措置しているということでございますけれども、そういうものを踏まえながらそれぞれの都道府県で配置されておられるというふうには思っております。
○馳委員
こういう点も私も改めてお聞きしたいと思います。
関連して、文部科学省の資料を拝見して、平成23年度、中学校では1007学級、特別支援学校では311学級も学級数がふえることになっています。 小学校の特別支援学級では600ほどあったと思います。 ふえるんですね。
児童生徒の入る学級数分、クラス、つまり施設の手当てはこれに対応できているのでしょうか。1007足す311プラス小学校の特別支援学級数分の600、合わせて2000ほどですね。 2000ほど特別支援学級の学級数が、ふえているというか、必要なはずなんですけれども、それに施設としては足りているのかどうか、お聞きしたいと思います。
○辰野政府参考人
御指摘の必要な教室数の確保につきましては、公立学校施設整備費負担金等によって措置しているところでございます。 平成23年度予算におきましても、これらの全国的な教室整備のニーズの事業量調査を行っておりまして、必要な予算を計上しているところであります。
したがいまして、地方公共団体の計画申請には応じられるものとなっておるところでございます。
○馳委員
では、私の心配は要らない。 2000学級、ちゃんと現場は対応できているというふうに断言してよろしいですね。 うなずいておられますので、理解をいたします。
では、次に行きます。
もとの資料に戻ります。 「2、義務標準法に基づく定数と実数の比較推移」をごらんください。平成21年度の実数5954人に非常勤講師や臨時任用教員の人数は含まれているのでしょうか。
○山中政府参考人
義務標準法上、教員定数ですけれども、法令に従いまして、常勤の教員の勤務時間数に応じた形で非常勤の数に換算するということができることになっております。 こういう換算を行ってみますと、石川県の平成21年度の公立小中学校の教員数5954人ですけれども、この中には非常勤講師が、常勤換算で52人分相当が含まれているというものになっております。
○馳委員
臨時的任用が551人ということなんですね。 そうなんですよ。 5954の内訳を言うと、正規職員が5350て臨時的任用が551、非常勤講師、これは換算数ですから、換算数ということはさらに多いのかなというふうな気もしますけれども、52、こういうふうになっているんですね。 これで間違いないですね。
○山中政府参考人
平成21年度の公立義務教育諸学校の教員のこの5954人のうち、いわゆる正規教員が5350て臨時的任用は551、非常勤講師は、これは常勤換算していますので、先生御指摘のように、人数としてはもっと多くなりますけれども、換算すると52人分相当ということになっております。
○馳委員
正規職員が減る傾向にあって、臨時的任用や非常勤講師換算、この人数がふえる傾向にあるということは容易に指摘できるんですが、私の認識でよろしいですか。
○山中政府参考人
例えば石川県の小中学校の教員数等の実数の推移でございますが、平成16年に正規が5543人であったものが、21年に5351人と減っております。 総体の教員数は、5967から5954と若干の差でございますので、臨時的任用と非常勤講師の換算分は、臨時的任用が、平成16年の393が21年で550て非常勤講師換算分が、平成16年度で31が平成21年度で52というふうにふえているという状況があります。
○馳委員
という数字が好ましくないと思いませんか。
○鈴木(寛)副大臣
好ましくないというか、そうならざるを得ないんだと思うんですね。 今委員からお示しをいただいた資料でも、結局、基礎定数が5400ですから、しかもこの5400が右下がり傾向にありますから、どうしても、常勤の職員というのはその枠内に抑えなきゃいけない。 そして、さらにこれが、ほっておきますと下がっていきますから、そういう意味では、来年も再来年もその枠内に抑えていこうという中で、こういった対応を余儀なくされているんだというふうに私は理解をし.ております。
○馳委員
そこで、次の質問に行きます。
「三、教職員定数算定状況」をごらんください。 加配定数は550人、9%です。基礎定数も加配定数もふやす方向に持っていくべきだと私は思いますが、現実は、児童生徒数減と学級数減とで、加配定数に振りかえられているのではないかと思われます。
私の認識は間違っているでしょうか。
○山中政府参考人
基礎定数は、子供の数、それに基づく学級数ということに基づいておりますので、子供の数が減っていくと自然に基礎定数は減っていくということになります。 このため、例えば今回の、小学一年生の学級編制を35人にするといったような、そういう基準が変わらないと、子供の数が減れば自然に減っていくということになります。
近年、子供の数の減少に伴いまして、先生の自然減というのが生じ、大幅な財政負担の増を行えないという厳しい財政状況の中で、こういうふうな自然減というふうなことも財源にしながら、主として加配定数の拡充を行ってきたという経緯があることは事実でございます。 基礎定数を充実しながら加配定数も拡充する、こういうふうな形でございます。
○馳委員
ここで鈴木副大臣にちょっとお伺いしますけれども、基礎定数が減少傾向にあるから非正規教員や非常勤講師がふえ続けているのでしょうか、それとも、それだけが原因ではなくて、総額裁量制という制度によって非正規教員や非常勤講師がふえる傾向にあるのでしょうか。 どういうふうにお考えでしょうか。
○鈴木(寛)副大臣
基礎定数が減少傾向にあるので、その枠の中で抑えなきゃいけないので正規教員の枠が減っていくということは言えると思います。
それで、では今度、いい教育を行うために、例えば昨年度も、国全体としては4200人の加配定数増というのをやりました。 それに対して、意志ある、そして教育上のニーズを感じている都道府県においては、加配定数を手を挙げられて申請されて、そしてその申請に基づき、その4200人の加配の中から我々は配っているわけです。
それの使い方として、いろいろニーズは高まる、そしてそれに対して対応しなきゃいけない、しかし正規教員はなかなかふやせないということになると、そこは非正規教員で埋めていかないといけないということでありまして、かつまた、そのことが総額裁量制の導入によって可能になってきているというのが今の状況だと思います。
○馳委員
私と同じ認識なんですね。
重要なことは、基礎定数と加配定数を活用するときに、より正規教員を配置するという決意が文部科学省も都道府県もともに重要なのではないでしょうかということなんです。 僕は、実はここを、尾立政務官にもこの議論を聞いておいてほしかったところなんですね。
だから、基礎定数を40から35にすることですべて事足れりではないということなんです。 これは一つの要因として、まさしく必要ではあるでしょう。 けれども、安定的に教員の身分を確保してあげるということもこれは教育条件として本当に必要なことであると思います。 そのための工夫が必要ではないかということを、けさ来、松野委員も下村委員も私も主張しているところであります。この後、ちょっと肩の力を抜いて聞いていただくとして、例えば、この加配の算定方式を学校単位へ変更するという考え方、これは私も、教育基本法を改正したときに項目として立てたんですけれどもね。 学校の役割は何だろうか、そして教育の役割は何だろうか。 家庭と地域と学校と相まって教育の効果を高めていくべきであると。 そうすると、学校の持つマネジメント能力というのが、家庭に対しても、地域に対してもより重要視されてくる時代になったということを、あの教育基本法の改正でも認識をされたのではないかというふうに思うんです。 そうすると、けさ松野さんもおっしゃっておられましたけれども、基礎定数の算定についての考え方、私は今、加配の部分で言いまして、加配の部分で、学校単位で一括で渡すという考え方、そしてマネジメント能力を高める。
ちょっと細かい話になるんですけれども、この間、委員長のもとで、横浜の方に視察に行ってきました。 外国人児童生徒に対する日本語指導の算定基準は10人に1人なんですよ。 ただし、それは3人までなんですね、上限が3人。 資料を私も見て、そのとき話を聞いたんです。 そこの学校には、30人以上、40人、50人、60人といたら、でも3人までしか加配の基準がないから、3人で日本語指導の対応をするんです。でも、教育ということを考えたら、多分、その外国人児童生徒には親もいるでしょう。 親の日本語指導や、行政とをつなぐ生活の指導、いろいろ考えたときに、地域のよりどころはやはり学校じゃないですか。 まさに今般の震災のときに拠点ともなっています。 コミュニティーの中核ともなっています。 そこに、やはりマネジメントを含めた人の手当てをするという考え方が必要になってくるのではないんでしょうか。 私は、これは今、加配の算定のあり方としての一つの提案というふうな形、考え方として申し上げているんですね。
僕はやはり、今後、これは特に財務省にも聞いておいてほしいんですね。 公立小学校は、そこに通ってくる子供たちの教育のためにだけあるのではなく、そこで働く教職員のためにだけあるのではなく、地域の拠点としての役割や、非常時の避難場所としての役割や、生涯教育や生涯スポーツの役割や、そういったものを踏まえているからこそ、それに対する施設の手当てや、人の手当てというものを充実していかなければいけないのではないんだろうか、こういう考え方を私は今申し上げているんですね。
文部科学省と財務省、これは、今回の法律は法律として、きょうはもう決着しますけれども、私は、今後の考え方としてちょっと提案を申し上げているつもりなんですよ。 お考えがありましたら、両省からお聞かせいただきたいと思います。
○鈴木(寛)副大臣
まず、マネジメント機能の強化が重要だと私も思います。
それで、例えば副校長、教頭の複数配置、これは基礎定数なんですね。 それから主幹、これは加配定数なんですね。 こういったのが実態でありまして、したがって、私どもは、今回も副校長、教頭の複数配置分の基礎定数増というのは4000人の中に100人ぐらい入っています。 それからそれを支える事務職員、それも100人ぐらい入っています。 ですから、いわゆるマネジメント機能の強化という意味で、4000人の基礎定数増のうちの200人は今おっしゃった趣旨にかなっていると思いますが、まさにもう少し中長期的な学校のあり方論、それから地域社会、特にやはり家庭教育力というものなかなか厳しい状況になってきています、これを学校と地域と組んでどう補っていくかということが非常に重要な課題となっている地域も多うございますので、そういう意味で、加配定数、基礎定数にまたがったいろいろなあるべき論というのは、ぜひ御議論を深めていただきたいというふうに思っております。
○尾立大臣政務官
お答えいたします。
私の知見の範囲で恐縮でございますが、まさに委員おっしゃったように、学校の役割とか機能、地域におけるそういった本当に新しい視点からの切り口だと拝聴しておりました。 その中で、やはりどこの地域でもそうでしょうが、小学校、中学校というのは一番我々住民にとって、また子供にとって身近な存在でございますから、ここの機能強化というのは、今地域のコミュニティーが崩壊しつつありますので、しておりますので、そういう地域のコミュニティーの中でのあり方という面でも私は大切だと思っておりますので、また当委員会での御議論などを参考にさせていただきながら、よりよい学校のあり方というものを検討してまいりたいと思っております。
○馳委員
改めて、これは尾立政務官にも御理解いただきたいと思っているんですけれども、今文部科学省は、地域スポーツクラブも、中学校単位ですか、ぜひ全国に定着させていこうとおっしゃっておられます。小学校のことも考えると、体育の専科教員というのも、これは意外とやはり必要なんですよ。 年配の先生が体育の授業をすると、意外とこれは大変なんですよ。 そう考えると、まさしくそういう人材が放課後のクラブ活動の指導者であったり、あるいはマネジメント能力を発揮したりする。
そうすると、施設を考えれば、クラプハウスというものの必要性もあるかもしれないし、あるいは学童保育といいますか、子どもプランの放課後児童クラプですか、そういった子供への対応という、これはまさしく教育と福祉と安全、安心と、何かひっくるめたような感じかもしれませんが、そういう期待を集める役割、機能が小学校、中学校にはありますよということを私は財務省に理解をしていただきたい、そういうことなんですよ。そう考えると、手前みそかもしれませんが、加配定数あるいは基礎定数、この算定についての今後の議論を大いに前広にやっていただきたいし、同時に、改めて言いますけれども、私は、そのためにも教職員に対する評価制度といったもの、これはある意味では厳格にやっていただきたい。私は簡単にだめな者はすぐ排除しろという言い方はしませんが、頑張っている人が報われるような形をとってもらわないと、現状はどうでしょう。教頭、校長ばかりがいろいろな仕事を一手に引き受けているという現状もあります。 一般の先生方は、仕事は家に持ち帰ってやらざるを得ないという、この繰り返しになって悪循環になっているということがあるんですね。
小学校の先生方に聞くと、悪いけれども、担任をやっていて、授業をやっていて、報告書がたくさんあるということを考えると、級外、クラス担任以外の先生が一人でも多くいてもらった方が子供たちに向き合う時間をとても確保しやすくなると一様に先生方がおっしゃいます。
級外の先生の役割ということを考えると、まさしくマネジメント能力を発揮したり、養護あるいはメンタルサポートも含めて、地域との交渉役等々含めて本当に学校の役割を、人的資源の確保という点からもぜひ財務省によくそこに刮目をして評価をいただきたい、私はこのことを改めて申し上げたいと思います。次の質問に入りますが、平成22年度の加配教職員の配分率について伺います。
低い順番に、栄養教諭が73.9%、養護教諭が81.7%、主幹教諭が85.7%です。加配教員は申請に応じて配分することになっています。 都道府県の配分率も、0%から100%までまちまちです。 ちなみに、高木文部科学大臣の御地元の長崎県は、申請に対する配分率は一番低いんですね。 70%台なんです。 地元に帰ったら教育長に、どないなっとるんやと、ちょっと聞いてみてください。 これは多分、何か事情があると思うんですけれども。
もうちょっと文部科学省から申請を促すということはできないのでしょうか。 余りにも何か都道府県格差があるように感じますが、いかがでしょうか。
○山中政府参考人
今委員から御指摘がありました主幹教諭、養護教諭、栄養教諭、これはまず、子供の数に応じて確定する基礎定数、こういうことで計算して措置した上で、さらにそれぞれの学校の状況、食育の充実とか子供の健康とか、そういうことへの対応を踏まえて、各市町村教育委員会から都道府県に行って、都道府県教育委員会からまた国の方に申請される、そういうものを踏まえて加配定数を措置しているものでございます。都道府県の教育委員会は、それぞれの学校や市町村の実際の実施状況を勘案した上で申請しておりますので、都道府県あるいは地域によって申請の状況に差が見られるということでございます。
ただ、例えば、主幹教諭の配置という意味では、学校マネジメント強化をしっかりしてほしいといった点、あるいは、学校の食育の充実を図るためには、学校の栄養教諭の先生方の配置をぜひ進めてほしいといった点、あるいは、養護教諭の先生方の配置も、子供の健康とか心身の安全についての指導を充実してほしいといった、そういうものは各都道府県の教育委員会についても御要請申し上げているというところでございます。
あと、0%というのは割と、申請が0だったので0というのがほとんどということでございます。
○馳委員
高木大臣、長崎県の数字をごらんになったと思います。 70.8%でしたよね。 つまり、申請がなかったからというだけの話なんですよ。
そこで、簡単な数字をお聞きして失礼なんですが、文科省は現在、都道府県や区市町村の教育委員会に何名の出向者を出していますか。
○山中政府参考人
平成23年の2月1日現在で、文部科学省から都道府県教育委員会への出向者37名、市区町村教育委員会への出向者が11名ということで、計48名となっております。
○馳委員
文科省は現在、都道府県や区市町村の教育委員会から何名の出向者を受け入れていますか。
○山中政府参考人
同じく、平成23年2月1日現在で、都道府県教育委員会から文部科学省への出向者の受け入れが41名、市区町村教育委員会からの出向者の受け入れが9名、計50名ということになっております。
○馳委員
この人事交流の目的は何ですか。○山中政府参考人
文部科学省の職員にとりましては、実際の都道府県あるいは市町村の教育現場でどういう教育行政というものが行われているかということを実際に知るという非常に貴重な機会になりますし、また、都道府県の教育委員会の方あるいは市町村の教育委員会の方にとっては、それぞれのやっていることについて、国の教育政策という形でどういう形でその意思決定が行われているのかといったところを実際に体験できる非常に貴重な機会になっているんじゃないかというふうに思っております。
○馳委員
ここは、文科省の職員にとっても教育委員会の職員にとっても、貴重な体験で終わらせてはいけないんじゃないんですかというのが私の指摘でありまして、私は、出向者を受け入れたり出したりする一番の意味は情報の共有にあると思っているんですよ。
情報の共有ということは、すなわち、文科省が義務教育における国の責任についてやはり全国において周知徹底をしたいし、すべきです。逆に地方の教育委員会の職員にとっても、同じように情報を、文部科学省と地元とタイムラグのないように認識を共有する。 つまり、通達行政だけでは十分ではなくて、職員の交流を通じて、より情報の共有を図っていく。教育行政の進め方を文部科学省と現場とできるだけ合わせていくようにするというのが出向の役割ではないかなと思うんですよ。
だから、長崎県においても多分出向者を出したり受け入れたりしていると思いますけれども、加配の枠があるわけですし、そして、鈴木副大臣もおっしゃったように、加配をふやせばふやすほど文部科学省の裁量権はふえざるを得ない、なくすことはできないんだ、それはそのとおりなんですよ。 むしろそうすることによって、こういう人事交流などを有効に活用して、加配教員の現場への配置、今回の法改正でも、学校現場や区市町村の教育委員会の意見を尊重すると規定を修正で盛り込んだじゃないですか。 それを実際に動かしていく工夫というのもこういった点から必要なのではないかなと思って申し上げているんですが、大臣、いかがでしょうか。
○高木国務大臣
各都道府県から文部科学省への出向、あるいは文部科学省から逆に都道府県への出向、この大きな意義はやはり委員御指摘のとおり、私は情報の共有化ではないかと思っています。 それぞれの共有化の中で、より地域の特殊性あるいは全国的な情報の収集、こういったものによって、私は、結果的に、指導的立場にある皆さん方のしっかりした児童生徒への教育に絶対つながっていくと思っております。
そういう意味で、加配も含めて、それぞれのメリットを生かして結局は教育効果の向上のために役立たなきゃならぬ、そのように思っておりますので、今後とも引き続き、しっかり取り組みを進めていきたいと思っております。
○馳委員
最後になりますが、まさしくこの4月1日から、 新しい学習指導要領に基づいた教育が小学校で始まります。 来年からは中学校で始まります。 尾立政務官、ここなんですよ。
つまり、教育基本法が改正されて、教育振興基本計画ができて、教育三法ができ、こうして政権交代もありましたが、新しい学習指導要領に基づいて、もちろん授業数もふえるわけですよ、でも、現場の教育を充実していこう、先ほど申し上げたように家庭や地域の教育力もともに高めていこうという方針の中で、余計に、現場にいる教職員の役割は高まっている、期待も高まっている。 同時に、地域の人たちも保護者も、義務教育には参加していきましょうねという時代になってきているという、その認識の中においての今回の法改正であるわけで、何度も言いますが、少人数教育について、我々自由民主党も大いに賛同するものです。
そして、小学校一年生の35人だけをやったからそれで今回はめでたしとは終わらないんですよ。 ここなんです、大事なことは。今後とも計画的にやっていかなければいけないし、少人数教育ということは、少人数学級プラス少人数指導なんです。 学校現場の事情に配慮するということ、これはやはりまさしく情報の共有があって初めてなされていくということ。
小学校一年生だけの35人だけで終わっては、結局、また少子化で基礎定数が減り続けることには変わりはないんです。 ここで終わりではないということ、今後とも文部科学省にも課題が山積しているということも申し上げて、さらなる議論が深まることを期待して私の質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
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後刻速記録を調査して処置することとされた発言、理事会で協議することとされた発言等は、原発言のまま掲載しています。
今後、訂正、削除が行われる場合がありますので、審議の際の引用に当たっては正規の会議録と受け取られることのないようお願いいたします。
平成23 年03 月30 日 衆議院文部科学委員会速記録(議事速報)
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