衆議院 厚生労働委員会の会議録 第174回国会 第20号
平成22年5月14日(金曜日)---------------------------------------------------------------
【馳浩 質疑部分 抜粋】○藤村委員長
次に、馳浩君。
○馳委員
おはようございます。自由民主党の馳浩です。
私は、日ごろは文部科学委員会に所属しているのではありますが、きょうは、同僚委員の了解もいただいて、厚生労働委員会で初めて質問をさせていただきますので、藤村委員長、お手やわらかによろしくお願いいたします。
それで、児童扶養手当の法案の審議に入ります前に、最初に漢字のお勉強をちょっとさせていただきたいと思います。
資料として、きょう私はプラカードというか飛び道具を用意してまいりましたので、委員の皆さん方、ちょっとお疲れのようでありますが、頭の体操ということでおつき合いをいただきたいと思います。
まず大臣、政府に障がい者制度改革推進本部というのがありまして、そこで「障がい者」は「がい」という字が平仮名になっているんですね。 この意味するところは何でしょうか。 まず、お答えをいただきたいと思います。
○長妻国務大臣
会議体をつくるときに議論があったわけでありまして、「障害者」といいますと、「害」のところは漢字で書くわけでありますが、その漢字が適切かどうかという議論がありまして、平仮名ということで本部の名前を統一したらどうかと。 これはいろいろな御意見があります。 それが逆に不自然じゃないかというような御意見も数々の団体からもございますけれども、いろいろな検討をした結果、平仮名ということになったというふうに聞いております。
○馳委員
ちょうど、時あたかも、今、6月の決着を目指して、文化審議会の漢字小委員会で、新たに常用漢字にどういう漢字を採択するかと。 したがって、常用漢字に採択をし、日常生活において使っていくわけでありますから、我が国の文化政策そして日常の生活においても必要と思われる、頻度の高い、こういうふうな観点で漢字の採択の検討がされていて、実は、きょう私が指摘をいたします「碍」という字については、採択すべきかどうか、政府の障がい者制度改革推進本部の議論を受けて対応すべきである、こういうふうな現状に今あるんですよ。
だから私は、今からお示しをするこのプラカードを持ってきたんです。 委員の皆さんにもわかるようにつくってきたんですが、田中美絵子さん……(発言する者あり)いない。 では、近藤さんにしようか。 同じ石川県のよしみということで。うかんむりの「害」と書いたときの「障害者」と、いしへんの「碍」と書いた「障碍者」、武部先生、見えますか。 実は、同じ「がい」という漢字でも、語源を調べていくと全く意味が違うんですね。 このことを私はぜひ御理解をいただきたいと思って、きょう、このプラカードを持ってきたわけであります。
ちなみに、大臣、戦後、当時は当用漢字といいました。 そのときに、このいしへんの「碍」というのは外されたんですよ。 ただし、今でも、融通無碍の碍、あるいは日本碍子という会社の碍、こういうふうに私が言うと、皆さんも、ああとうなずいておられますが、使われておりますが、一般には確かに余り使いませんよね。
そこで、一応、大臣の漢字の知識を伺うというわけではありませんが、うかんむりの「障害者」といしへんの「障碍者」、まず、どう違うと思われますか。
○長妻国務大臣
私も全部正確に答えられるわけではありませんけれども、いしへんの方は、意味としては、石があって、それが妨害になって、その人が前に進めないというか動きがとれなくなる、別の何らかのものに妨害されて、妨げられているというような意味合いではないかと思います。 そっちのうかんむりの「害」の方は、人に妨げというか害を及ぼすのか、あるいはそこからそういうふうに位置づけられるのかというような感じではないかと思います。
○馳委員
大体のポイントはついておられますので、これからちょっと専門的に入っていきたいと思います。
山井さん、そもそも論を聞きますよ。 漢字というのは表意文字ですか、表音文字ですか。 さあ、どっちでしょう。
○山井大臣政務官
突然の御質問でありますが、表意だと思います。
○馳委員
表意文字なんですよ。 なぜ表意文字なんですか。 これは、あなたは小学校のときに国語の先生に習っていますよ。
○山井大臣政務官
ちょっと昔のことで覚えておりませんので、高校の先生である馳先生に教えていただきたいと思います。
○馳委員
いやいや、もちろん、私が教えるというそんな僣越な立場でもないんですが、要は、その形が意味を持っている、意味をあらわす、だから表意文字なんですよね。 ハングル文字とかローマ字とか、あれは表音文字ですね。 音をあらわすということでつけられている。 こういうふうな仕分けがされているんですよ。
そこで、大臣も先ほどおっしゃった、うかんむりの「害」といしへんの「碍」について、ちょっと説明を進めていきたいと思います。まず最初に、うかんむりの「害」というのは、これは皆さんもちょっとごらんいただいて、一番下にある口というのは祈りの言葉をあらわしているそうです。 その上にありますのは刀剣、刀や剣をあらわしているそうでありまして、うかんむりは、これはまさしくかさでありますから、覆うという意味であって、祈りの言葉を切り刻んで、それをかさで覆い隠すということで、妨げるとか、プラスというよりもマイナスの意味で使われていたそうであります。
細川副大臣、自害という言葉、御存じですか。 この漢字を使って、自害。 どんな意味ですか。 自害してもらっちゃ困るんですが、自害。
○細川副大臣
詳しくはわかりませんけれども、自害は、みずからが自分を害するというか、自害するというのは、自殺をされる、みずから命を絶つというような意味だと思います。
○馳委員
つまり、この「害」には、傷つける、切り刻むという意味もありまして、まさしく、みずからを切り刻み傷つける、そしてみずから命を絶ってしまうという、余りいいイメージではありませんよね。
したがって、現代において、「障害者」と呼ぶときに、漢字でうかんむりの「害」が使われ、妨げるという意味ももちろんございます、これが使われ続けているということに、私も国語の教員として、ふさわしくないなというふうに常々思ってまいりました。
そこで、先ほど、いしへんの「碍」と言いましたが、実はこれは俗字でありまして、原字を今から出します。 加藤勝信さん、見えますか。もともとは、いしへんに疑うという字を書いたんです。 「礙」という漢字の語源を今から申し上げたいと思いますが、疑うという漢字はそもそもどういう意味を持っているのか。 思い迷うさまを形づくるそうです。 立ちどまって振り返る様子をいうんだそうです。 思い迷う、人が思い迷っている形、立ちどまって振り返る姿、そしてそこから、妨げられる、妨げる、遮る、こういうふうな意味としても使われるようであって、これにいしへんがついているんですね。 まさしく石というのは、道をふさぐ石があるんですよ。 そして、人が思い迷い、立ちどまり振り返っている姿。 いしへんの「碍」というのは、そもそもそういう語源としての意味があるんですよね。
実は、明治時代の文学作品には、夏目漱石の「吾輩は猫である」、あの作品にはこっちのうかんむりの「害」が使われておりまして、同じ時代の作品として、森鴎外の「金貨」という作品にはこちらのいしへんの「碍」が使われております。 森鴎外というのはお医者さんでもありましたよね。 非常に文学者としても高名な森鴎外としては、いろいろな意味合いを持たせてこの「障碍」という字を使っておられたのかなと私は類推するわけであります。
そこで、政権交代したからという意味でもないんですが、私はあえて今から長妻大臣を応援する意味で申し上げるんですが、ちょうど文化審議会の漢字小委員会で、国民に使ってもらう常用漢字の追加漢字を選定している段階で、その中において、政府の障がい者制度改革推進本部の議論を受けて最終的に判断をする、こういうふうな表明がなされているんですよ。 私は、あの漢字小委員会の議事録も読みました。 そう書いてありました。
とすると、もともとの「礙」まで私は戻せと言っているのではありませんし、漢字小委員会では、(資料を示す)こちらの漢字を政府の障がい者制度改革推進本部の議論も踏まえて採択するかどうか六月中に判断すべきである、こういうふうな議論になっているんですね。
そうすると、私は語源から言うのでちょっと失礼かもしれませんが、うかんむりの「害」でいえば、障害者が社会全体に害を与える、負担をかけているわけではないんですよ。 むしろ、長妻さんたちが目指そうとしている障害者政策というのは、障害者みずからが、石、つまり世間の偏見、先入観、政策の不備、社会環境の不備、それによって立ちどまり振り返らざるを得ないような現状、環境にあるんですよ、それを解消していこうとする障害者の制度改革が必要なんですよという姿勢をぜひ示してほしいし、その方向性を大臣も政務三役も持っておられると私は信じています。だから、あえて字にこだわるのですが、この「碍」の字をやはり採択し、社会の偏見、先入観、社会環境の不備、政策の不備、それを解消していくような政策を政府として強力に推進していくんだ、そういう決意でぜひ臨んでいただきたい。
昔から、名は体をあらわすという言葉もありますよね。 まさしく漢字は表意文字でありまして、我が国の政策が、この漢字小委員会において、文化政策として、さあどうしようかというちょうど曲がり角にあるのが今この時期なんですよ。 六月に最終決定をしようかというのが漢字小委員会、文化審議会の判断です。
何度も言って申しわけないんですが、大臣、私、長くなりましたが冒頭にこういうことを申し上げてまいりましたが、大臣のお考えをちょっとお聞かせいただければと思います。
○長妻国務大臣
障害者自立支援法にかわる新しい制度を議論する、そういう場が今ございまして、そこでも議論があるのは、自立支援法もそうですけれども、障害者の、まさに当事者の意見というのが非常に重要で、そこを怠ることはできないということであります。
その漢字をどういう字を使うのか、平仮名なのか、新しいいしへんの漢字なのかも含めて、やはり当事者の御意見を丁寧に伺う必要があるということで、私としても再度、この障がい者制度改革推進会議で御議論をいただくように、もう時期も六月ということでありますので、もう一回私の方からもお願いをして、どういう表現、どういう漢字がいいのか御議論をいただくようにお願いしたいと思います。
○馳委員
その障がい者制度改革推進本部、会議の議事録も私は読ませていただいたら、そもそも障害者という言葉を変えたらどうかと。 鳩山総理は、チャレンジドというふうな単語をお使いになったことを私は記者会見で拝見しましたが、でも、それはちょっと本末転倒なんですよね。
国民にとっては浸透している、障害、障害者という言葉。 しかし、我が国は漢字文化圏でもありますが、仮名まじり文字、まぜ書きは私は余りよくないと思うんですね。 そうなったときに、常用漢字にいしへんの「碍」も採択をし、法律や公文書にも政府が積極的に使い始めることによって、この政府の方針は障害者政策に対して今までの政権とは違うんだよとか、こういうふうに進めていくんですよという姿勢を示すことも必要ではないのかな、私はこういうふうに思って、あえて、長年ずっと違和感を持っておったうかんむりの「害」ではなく、いしへんの「碍」を使うべきではないのかな、こういう意味でちょっと冒頭申し上げましたが、さて、山井政務官、いかがでしょうか。
○山井大臣政務官
馳委員にお答えを申し上げます。
障害者という言葉には、私も、その言葉そして漢字、両方非常にやはりひっかかりを長年ずっと感じておりました。 何か当事者の方々に対して非常に失礼なんじゃないかなというような印象を長年持っておりました。
ただ、では、それにかわる言葉あるいは漢字としてどれがよりベターなのかという議論になりますと、さまざまな意見も出てくると思いますし、先ほど長妻大臣も答弁されましたように、何よりもその当事者の方々の意向なり思いということを聞きながら、障がい者制度改革推進会議を踏まえてまた検討していかねばならないと考えております。
○馳委員
では、児童扶養手当法の改正について質問を進めていきます。
今回の改正の背景、立法事実には、収入面で困窮する父子家庭の多さと、その父子家庭からの母子家庭同様に児童扶養手当の支給を望む声、これに配慮した結果だと思われますが、それでよろしいでしょうか。
○長妻国務大臣
やはり、近年、母子家庭のみならず父子家庭においても経済的支援というものも重要であるということで、いろいろ御要望もございますし、あるいは私どももかねてよりそういう主張をしておりましたので、今回この法案を提出させていただきました。
○馳委員
そうであるならば、同様な生活状況に陥っている母子家庭と父子家庭の平等な取り扱いも、改正の趣旨として含まれているのでしょうか。
○長妻国務大臣
児童扶養手当を支払うということについては、母子家庭のみならず父子家庭も対象にするということでありますけれども、それ以外の平等な取り扱いということで、先ほども質問がございましたけれども、いろいろ、父子家庭と母子家庭、まだまだ取り扱いが違う施策もたくさんございますので、今のところ完全に平等ということではありませんが、それについて、適切でないようなものについては平等な取り扱いを今後とも検討する必要があると思います。
○馳委員
今回父子家庭にも支給するとなりますと、今まで母子家庭に限ってきた理由、法の趣旨、これが破綻をしていないとつじつまが合わないというふうな指摘もできます。
そこで、今まで母子家庭に限ってきた理由とは何でしょうか。 その理由の中で、どこがどう破綻をしている、都合が悪くなったので、そして、つまり父子家庭も同じ状況だから母子家庭同様に児童扶養手当を支給する、こういうふうな結論に至ったのか、お答えいただきたいと思います。
○細川副大臣
お答えいたします。
父子家庭につきましては、母子家庭と比較した場合、平均的に所得が高くて、そして過去の調査でも、家事を支援してほしい、こういうニーズが最も高かったわけでございます。 そのため、これまでは、父子家庭は家事中心の支援を行って、経済的支援である児童扶養手当については対象としてこなかったところでございます。
しかし、最近の調査などによりますと、例えば平成19年10月に公表した調査でありますけれども、母子家庭並みに大変経済状況が厳しいところがふえてまいりまして、そういう父子家庭でも、これまでは家事の支援というのは大変強かったわけでありますけれども、家計の支援をしてほしい、こういうニーズが第一位に、トップになってきております。
そういうことで、さらには、父子家庭に対しての経済的支援を求める声というのが大変高くなってまいりまして、平成21年にはそういうNPO活動が全国的な組織で結成をされましたり、あるいは全国の市長会とか町村会の方からも父子家庭への支援というのが要請をされてきたわけでございます。
そういうことで、父子家庭の中にも母子家庭並みに厳しい状況に置かれて経済的支援を要する家庭があるということを重要な課題として認識をいたしまして、今法案の提案となったところでございます。
○馳委員
私の質問したことと、ちょっと何か答弁の趣旨がずれているような気がするんです。
今までは母子家庭に限っていた、これからは父子家庭もと。
私は、法律が制定された時代をちょっと見てみたんですよ。 昭和36年の第三十九回臨時国会で、この児童扶養手当法案が成立しているんですね。 昭和36年、私の生まれた年です。 この時代の女性の、結婚した女性あるいは働く女性の置かれている社会環境や家庭を取り巻く社会環境の違いと、そして現代との違いというふうに言えば一言で済むのかなというふうに私は思うんですよ。女性は結婚をして家庭に入るものだ、余り、高校、大学を出て就職する人はそんなに多くはなかったですね。 そして出産をし、家で家事、育児をやるものだという、恐らくそういう社会通念というものはあったと思いますね。 現代、そんなことをもし大臣や政務三役が主張するようなことがあったら、恐らく、失言どころか放言として、あっという間にその座を引きずりおろされると思いますよ。
となってくると、この児童扶養手当法案によって、母子家庭にお支払いしていたものを父子家庭にも支払うような状況になってきた、そこがまさしく先ほど大臣もおっしゃった、やはり家計が不安だなという部分のニーズが高まってきたということと考えると、父子家庭においても、子供がちっちゃい場合には働きに行けないな、預けるところがなかなかないな、やはりこういうハードルというのは依然として残るので、母子家庭同様に父子家庭に対してもそういうサービスも総合的に提供していく環境づくり、政策づくりが必要だな、私はこういうふうな政策転換の流れがあるというふうに思っているんですよ。そこで、次に質問を進めますが、今回の改正による既存の政策体系との整合性についてお伺いします。
既存の母子家庭支援策は四つの柱から成り立っておりますが、まずその概要と、その中で児童扶養手当はどこに位置づけられて、そして今回の改正で、四本柱の理念、内容について、その存続を含めて変更があるのかどうか。 今回の法改正の粗筋になると思いますので、お答えいただきたいと思います。
○山井大臣政務官
馳委員にお答え申し上げます。
馳委員は、児童虐待防止法の件、また子供の教育、子供の貧困解消のために先頭に立って取り組んでこられて、非常に敬意を表するところでございます。
先ほどまさにおっしゃいましたように、以前は母子家庭の貧困ということが世の中の大きなテーマでありましたが、非正規雇用がふえたりする中で、本当に父子家庭の貧困問題というのがもはや無視できない量というか数というか、そういう時代になってきたというのがこの改正の背景であります。お尋ねの母子家庭に対する支援につきましては、子育てと生計の担い手という二重の役割を一人で担わざるを得ないということを考慮して、具体的に申し上げますと、まず第一点は、保育所の優先入所やヘルパー派遣などの子育て・生活支援。 そして二点目は、母子家庭等就業・自立支援センターやハローワーク等による相談、職業訓練などによる資格、技能の取得支援などの就業支援。 そして三点目は、養育費相談支援センター等における相談、情報提供等の養育費の確保、つまり、離婚したお父さんからいかにお金を、養育費をちゃんともらうかということであります。 四点目が経済的支援。
この四本柱に基づき母子家庭への総合的な自立支援を行っておりますが、児童扶養手当につきましてはこの中の最後の四番目の経済的支援として位置づけているところでありまして、法改正後もこの理念に変わりはないものでありまして、引き続き、この四本柱に基づき母子家庭に対する自立支援策を推進したいと考えております。
○馳委員
子育てと生活支援、就業支援、養育費の確保、経済的支援、この四本柱には変更はない、今後とも引き続きということの山井政務官の御答弁であったと思います。
しかし、この四本柱で父子家庭に適用できない部分もあるのではないかなというふうに思うんです。 既存の母子家庭の具体的な自立支援策において、父子家庭に適用されるもの、あるいはされないもの、こういう区別はあると思うんですが、お答えいただきたいと思います。
○山井大臣政務官
馳委員にお答えを申し上げます。
今の四本柱につきまして、まず、このうち子育て・生活支援、養育費の確保については、平成14年の母子及び寡婦福祉法の改正のときに、父子家庭についても対象にいたしました。 具体的には、子育て・生活支援として、保育所の優先入所やヘルパーの派遣であります。 また、養育費の確保として、養育費相談支援センターによる養育費の取得等に関する相談対応等を実施しております。
就業支援関係については、母子家庭の母に対して、母子寡婦福祉法に基づき技能訓練支援などを行っております。 父子家庭に対しては、ハローワーク等による一般対策の中で対応しておりますが、就業支援を必要とする父子家庭がこうした一般対策に結びつくよう、平成21年度から、母子家庭等就業・自立支援センターで、父子家庭に対する就業相談の実施やハローワークへの引き継ぎ等の支援を実施しております。
また、経済的支援の柱の一つである児童扶養手当に関しては、今回の改正を考えているというところでございます。
○馳委員
そこで、一つちょっと疑問があるんです。
それは母子寡婦福祉貸付金制度でありまして、これは児童扶養手当と同じ経済的支援策でありますから、この貸付金制度についても、今回の改正とあわせて父子家庭にも適用されるようにすべきではないんでしょうか。 いかがですか。
○長妻国務大臣
これについても、確かに四つのカテゴリーでいえば経済的支援の範疇に入ると思います。今回の児童扶養手当も入っておりまして、それについては今回法律をお願いしているということで、この貸付金につきましては、父子の方については、今、社会福祉協議会が実施している生活福祉資金貸し付けということが利用可能になっておりまして、そこでの利用を周知を図っていくということでございまして、この福祉貸付金につきましては、引き続き母子家庭向けの対策というふうに位置づけていくことで進んでまいりますけれども、これは今後の課題としていきたいと思います。
○馳委員
私、今大臣も答弁をされながら、ううん、これはちょっと検討した方がいいのかなというふうに思いながら答弁されたんじゃないかなというふうに、何となくちょっと拝聴いたしました。
では、資料がもしあればいいんですけれども、運用上父子家庭にも貸し付けることができるこの都道府県の社協の生活福祉貸付金制度、運用上と言っていますけれども、現実、どのぐらい貸し付けを現在やっているんですか。
今大臣は、周知をする必要もあるんだけれども、実際にやっている、こういうふうにおっしゃいましたから、まさしく父子家庭でも似たようなこの貸付金制度を使えるはずなんですね。 では、どの程度今父子家庭はお使いなんでしょうか。
○長妻国務大臣
これは、今の時点でそういうようなことに着目した統計はとっていないというふうに思いますので、今後、どういう形で確認できるかを検討して、例えば父子家庭、母子家庭がどの程度利用しているのか、現状把握をしていきたいと思います。
○馳委員
都道府県の社会福祉協議会というのは、本当に、やはりそういう生活困難な御家庭にとってはすがるような思いで相談をする場所になりますね。
先ほど大臣おっしゃったように、運用上使うことができる生活福祉貸付金制度、父子家庭も使える、それを周知もしている、けれども実際にどの程度使われているかというのは、まだちょっと皆さん、統計をとっておられないんですね。
できれば、統計をとるに当たると、また面倒な仕事を現場に与えるかもしれませんが、実際どれだけ使っていると言うと、現場の職員たちは、ああ、こういう制度も提供できるんだ、こういう認識を新たにすることもできるわけですね。 したがって、私は、まずは実態を把握していただいて、運用上生活福祉貸付金制度があるんですよということを、やはり父子家庭にももっと広めていただければなということをまず申し上げたいと思います。次に、生活保護法との整合性についての質問をいたします。
今回の改正で、児童扶養手当が父子家庭にも適用され、その児童扶養手当は、自立支援策の子育て支援ではなくて経済的支援策として、最後に支給要件として所得制限もあるということでは、生活保護法の趣旨との区別がつかないような気がするんですね。いかがでしょうか。
○長妻国務大臣
これは御存じのように、生活保護については、収入のみならず、資産とかあるいはいろいろ、親族等の支援とか、かなり厳格にミーンズテストと言われるものをして判断するということでありますけれども、児童扶養手当は、一人親ということに着目をして、非常に大変な家事あるいは仕事ということで支援をさせていただこうという趣旨でありますので、必ずしも二重の考え方、制度とはならない。 生活保護を受けておられる方でも、お子さんが高校生以下であれば児童扶養手当が出るわけでありますけれども、ただ、そのときは一〇〇%収入認定されますので、その上乗せということにはならないということでございますので、二重ということではないというふうに考えております。
○馳委員
なかなか一見ではその辺ちょっと区分がつきづらいものですから、ちょっと突っ込むようでありますが、こういう質問を続けさせていただきます。
関連して、児童扶養手当が所得制限を設けた上で支給されるものであるならば、父子家庭にとどまらず、両親はそろっているけれども経済的に困窮している家庭も児童扶養手当の支給対象にするべきではないか、こういうふうな理屈立てをしようと思えばできますが、いかがでしょうか。
○長妻国務大臣
確かに、全く収入だけで考えるとそういうような話も出てくるんだと思いますけれども、収入のみならず、一人親の場合は、では家事、家事というのをやっても収入は算定できないわけでありますけれども、その家事を担わなければならない、一人二役といいますか、一人何役もやらなければならないということに着目をして児童扶養手当というのは設けられた制度だというふうに考えておりますので、そういう考え方でやっていきたいと思います。
○馳委員
私、今ちらっと思ったんですが、一人親家庭であって、おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に生活している場合には出るんですか、出ないんですか。
○長妻国務大臣
これは支給されます。
○馳委員
というのは、私は、大臣の今の答弁を聞いていて、それはやはり家事もあるし、子供一人置いて働きに行くというのはなかなか大変だな、一人親家庭への支援策としてこれは当然だと思って聞いていたんですが、一人親であっても、自分の両親と一緒に暮らしている、しかし、世帯が別であったりとか生計を別にしているとか、こういうふうなことというのはあるじゃないですか、田舎へ行ったりすると。 田舎じゃなくても、都会でも二世帯住宅などで。 そういう家庭も出るのは、何となく趣旨が混同されるんじゃないのかなと思うんです。
でも、要件としては、一人親であっても親と一緒に生活していたら、一人親ということで出るということでいいんですね。
○長妻国務大臣
それは、そういう場合でも支給されるということであります。
○馳委員
私としては何となく釈然としないような思いもあるんですが、ちょっと次の質問に移ります。関連して、生活保護との関係で、母子加算が復活したことも問題ではないかなと思っております。 つまり、母子家庭において、生活保護を受けている家庭と受けずに児童扶養手当のみで頑張っている家庭の経済的支援の公平性の問題があると思います。
もう一つ、生活保護を受けていない母親が自立意欲を失って、安易に生活保護を受ける方向に流れるというモラルハザードが起きる懸念がありますけれども、これは私の取り越し苦労かな、いや、そういう指摘もできるのかなと思いますが、いかがでしょうか。
○山井大臣政務官
馳委員にお答えを申し上げます。
これは、今回の父子への児童扶養手当というよりも、生活保護の母子加算ということに関することも含めてであると思いますが、生活保護の母子加算の復活におきましては、馳委員が御指摘のようなこともやはり大きな大きな論点になりました。
やはり、福祉というのは難しくて、必要な方に支援をするということはもちろん重要なんですけれども、公平性というのも非常に重要でありまして、一部の方々が優遇されているのではないか、逆に精いっぱい頑張っている方が後回しになっているのではないかというような疑念を持たれると、制度というのはもたないというふうに思います。
そこで、御質問の生活保護の母子加算と児童扶養手当に関してです。これは釈迦に説法になりますが、生活保護制度というのは、御存じのように、資産や収入、親族からの扶養など、あらゆるものを活用してもなお生活に困窮される方に対して必要最小限度の生活水準を保障する、最後のセーフティーネットであるということを考えております。 そしてまた、生活保護の決定に当たっては、資産、収入、稼働能力の有無など、要件を厳格に調査した上で実施するものでありまして、こうした要件を満たした方々に限り利用できる制度になっております。
また、最近行いましたデータによりますと、一般の母子世帯と生活保護の母子世帯というものを比較しましたところ、通院中の被保護母子世帯の母親の最も気になる病気の約三割がうつ病や心の病気でありまして、一般母子世帯では約一割。 また、母子加算をもらっている被保護母子世帯の母親の約七割がDVの被害の経験があり、一般世帯平均では約三割というデータもあります。また、高等学校等の進学率を見ると、平成21年度では、一般の世帯は約98%であるのに対して、生活保護世帯は87%と低くなっております。 先ほど一般世帯と言いましたのは、母子のみならず一般の世帯のことでありますが、その98%に対して、生活保護世帯は87%と低くなっております。 そういう意味では、教育の機会もしっかり確保して貧困の連鎖を防止するということも必要でありまして、そのことも含めて、必要性、緊急性にかんがみ、生活保護の母子加算を復活して支給しているところであります。
一方、残念ながら、一般の母子世帯も、社会全体で比べると非常に貧困な状況が続いておりまして、先ほどの室井委員の質問にもありましたように、50%を超える一人親世帯が相対的貧困率で貧困層に入っているということで、先進国でも最も低い水準になっております。その意味では、生活保護を受けている母子世帯に限らず、母子世帯全体の底上げが重要であるということを私たちも重々認識しておりまして、そのために、子ども手当や高校教育実質無償化なども含めまして、子育てや子供の教育に重点を置きつつ、母子世帯全体の就労支援をさらに進めることを通して、そういう不公平という問題が生じないようにしたいと考えております。
それと、もう一つ質問いただきました、生活保護を受けていないお母さん方が自立意欲を失い、安易に生活保護を受ける方向に流れるモラルハザードが懸念されるということに関しましては、先ほど答弁しましたように、生活保護というのは、資産もあるいは扶養要件も含めて非常にハードルが高いわけでありまして、その意味では、日本の母子世帯は世界的に見ても就業率が非常に高くなっているにもかかわらず、児童扶養手当と合わせて所得が必ずしも一般の母子世帯では高くないというところであります。 その意味では、一般の母子世帯の意欲、就業意欲、自立意欲を欠くことのないように、底上げ、全体的な母子家庭への支援策に力を入れてまいりたいと考えております。
長くなって申しわけありません。
○馳委員
そうですね。こういった形で手当は確かに支給される、制度として確保されますけれども、やはり就業意欲を失わないように、働いて自分の生活を自立させて、そして子供を立派に成長させようという意欲をサポートするような政策といったものをどんどん進めていただきたいというふうに思います。
ちなみに、今山井さんの答弁を聞いていて思ったんですが、厚生労働省は、母子家庭、父子家庭あるいは一人親家庭、こういうふうな分類の中で児童虐待の類型といったものを分析しておられますか。 私、実は、後でまたこれを詳しく追求してお伺いしようと思っているんですけれども、つまり、最近痛ましい事件が多うございますし、我々も青少年特別委員会で議論の最中でもありますが、やはり負担の多い一人親家庭、母子家庭、父子家庭、特に虐待の加害者として実母が多いですね。 そういった分類といったもの、分析といったものは厚労省の方ではされておられますか。
○山井大臣政務官
馳委員にお答えを申し上げます。
やはり家庭の事情と虐待の問題というのは因果関係がありまして、今馳委員御指摘のように、離婚をされた、新しい男性の方と一緒に住まれた、ところが、新しい男性の方と自分の子供とどっちに愛情を注ごうかという中の被害を子供が受けて、実母の方が残念ながら虐待をされてしまうという痛ましいケースもふえております。
一人親家庭における児童虐待については、平成20年度の全国児童相談所長会が実施した児童虐待相談のケース分析等に関する調査研究によると、全国の児童相談所が平成20年の4月1日から6月30日までの期間に新規に受理した虐待またはその疑いがあったケース6764世帯のうち、2170世帯が一人親家庭におけるものとされており、その割合は32.1%という調査結果が報告されております。
○馳委員
大臣、虐待の事案というのは、リスク家庭という、やはり未然に防止するという水際作戦が一つ大事だと思うんですよ。
同時に、これは山井さんの得意な分野でありますけれども、虐待があったときに罰するだけじゃだめなんですよね。 家族が再統合できるような支援策、それをやはり受けようとする、当然児童相談所の仕事にはなりますけれども、児童相談所は、介入をし、切り離して保護をするだけではなくて、親に対する支援というものも同時にされなければならないんだけれども、残念ながら、児童福祉司の数や専門性について、まだまだ十分ではありませんねという声が全国から上がっております。
私は、たまたまここの部分で、母子家庭、父子家庭、一人親家庭、置かれている環境において、今後はもしかしたら妊娠した段階から、子供を取り巻く環境についての不安要因、リスク要因をできるだけ解消するような支援が必要ですねと。 こんにちは赤ちゃん事業にしても、全部やっている都道府県とまだまだ十分ではない都道府県とでは、やはり温度差がまだありますよね。 こういったところをやはり熱を入れてやっていってほしいなと思いながら、私はちょっと申し上げたところであります。 虐待案件については、また後ほど伺いたいと思います。
ちょっと本題にまた戻しますけれども、先ほどの生活保護の母子加算が復活しましたが、従前の母子加算と同じように父子家庭もその対象になっておりますよね。確認です。
○山井大臣政務官
馳委員にお答え申し上げます。
もちろん父子家庭にも母子加算は出ております。 そういう意味では、この母子加算復活の議論のときにも、母子加算は父子家庭を含めた一人親世帯全体に出ているのに、児童扶養手当はなぜ母子家庭だけなのか、そんなことも論点の一つになった次第でございます。
○馳委員
これは制度としての公平性だと思いますね。
調査室の資料にも指摘されていたケース・バイ・ケースの案件について、ちょっとお伺いいたします。
例えば、離婚した夫婦に二人以上子供がいて、それぞれが子供を引き取り養育した場合、今回の改正で、母子、父子の両家庭に児童扶養手当が支給されます。 これによって、偽装離婚による不正受給や、さらには安易な離婚を誘発する懸念が生まれます。
この二点について、どういうふうに対処していくべきか。 私も、余りこういう性悪説にのっとるような質問をしたくないんですが、こういう悪利用をしようと思えばできるんですね。 それについての対処はどうされるおつもりか、お伺いしたいと思います。
○細川副大臣
この件につきましては、厚生労働省の方で調査もいたしております。 国がサンプル的に指導監査を行った百自治体の実績では、児童扶養手当が過払いといいますか不正受給されていた件数の割合は、平成20年度で、受給者のうち0.4%、そのうち母の婚姻によります過払いというのは受給者の0.2%、そういう実態調査になっております。
そこで、そういう不正受給といいますか過払いがないようにするためにどういうことをやっておりますかというと、まず、請求があった場合には、戸籍謄本とか住民票などの必要な書類の提出、そしてまた聞き取り調査、必要に応じては現地の実地調査というものをやっておりまして、そこで受給資格の厳格な調査をやっている、こういうことでございます。そして、受給をするようになった後では、毎年一回、8月に現況の届け出を義務づけておりまして、その提出がされる際に、窓口において書類の確認のほか聞き取り調査、受給資格の有無の確認もまた行っております。
それから、外部から時々、この人は不正の受給者じゃないかというような通報などもいろいろございますから、そういうような通報があった場合には、現地の調査とかそういうことで事実確認なども行っている、そういう調査もいたしております。
そこで、今回も、この改正で父子家庭に支給対象が拡大されるわけですけれども、これまでやってきたような形で、不正がなされないようにしっかりやっていきたいというふうに考えております。
○馳委員
イタチごっこの部分がどんな制度にもあるんですよ。 ぜひ公平公正な行政サービスとして提供できるようにお願いしたいと思います。
こういうふうに議論してきましたが、今回の改正は、児童扶養手当が父子家庭にも拡大されたという単純な問題ではありません。 既存の政策体系との問題、生活保護制度との問題など、大きな問題が横たわっております。 だからこそ、政権交代前に厚生労働省は、慎重に検討すべき課題が多いと言っていたのだと思います。
では、今回の法改正に当たって、慎重に検討すべき課題について、具体的にどのような方法で、どのくらい慎重な検討がなされてきたのか、このことをお伝え願いたいと思います。
○長妻国務大臣
まず、やはり今回の検討についても、ここでも御指摘いただいたような生活保護との関連性はどうあるべきか、あるいは、先ほど前の方でも質問が出ましたけれども、父子家庭と母子家庭でまだ対応に差がある部分はどう考えるのかなどなど、いろいろ検討させていただいたわけであります。
その中で、一人親家庭でどういうニーズがあるのかというニーズ調査がありまして、全国母子世帯等調査ということで、これは父子世帯も入っているんですが、これについて、これまでずっと、母子世帯は困っていることのナンバーワンが家計の問題だったんですが、父子家庭では家計は二位でありまして、家事が一番困るということだったんですが、平成19年の10月に公表した調査においては、もう父子も母子もやはり家計が一番困るところである、こういうようなニーズも出てき、あるいは、全国町村会等々あるいはNPOの活動などなどにおいて要望が強まってきた、こういうようなこともかんがみて、今回、法律を提出させていただいたわけであります。
○馳委員
大臣、私が聞いていたのは、今回提出に当たって、政務三役会議あるいは専門家の方々から、政権交代の前には、慎重な検討が必要である課題が多いと厚生労働省みずから認めているわけですよね、その課題をどういうふうにクリアするための検討がなされてきたんですかということを今私が聞いたんです。 今大臣がお答えになったのは、私がきょう一番最初に質問したことをそっくりそのままお答えになっただけなんですよね。
では、大臣、今回法改正するに当たって政務三役で議論された内容というのは、これは公開されていますか。
○長妻国務大臣
政務三役会議の議事録というのはとっておりませんが、政務三役会議が終わった後、政務官によるブリーフィングということで、マスコミの皆様方にその中身についての概要を御報告する、こういう手順にさせていただいております。
○馳委員
私、報道で、枝野大臣が発言しておられるのを、なかなかいいことを言うなと思ったのは、政策の決定プロセスを明確にしていくこと、これがやはり税金の無駄遣いの一番肝であると。
そう考えると、政務三役会議もできるだけ公開をし、どういう議論の積み重ねでこの法案の提出に至ったのかというものがだれにでも見ることができるようなガラス張りというのは、長妻大臣ならそういう方針にされたらいいと私は思いますよ。 私も、ちょっと資料を読んでいて、かつての厚生労働省の慎重に検討すべき課題が多いという指摘を、では政権交代でどうクリアされたのかなというものがわからないものですから今お伺いをしたということ、このことをやはり、私の質問の意図を御理解いただきたいと思います。質問を先に続けますが、支給要件や支給額についてお伺いいたします。
支給要件や支給額、さらには支給制限など、大部分において母子と父子家庭に差がないのに、なぜ父にのみ、監護している子供と生計を同じくすること、これが支給要件となっているのでしょうか。〔委員長退席、中根委員長代理着席〕
○山井大臣政務官
馳委員にお答えを申し上げます。
今、長妻大臣に対して、どのように慎重に検討したのかということがございますが、少しだけつけ加えさせていただきますと、政務三役会議でも議論をいたしましたし、平成21年の7月2日に全国町村会からの要望が、父子家庭にも児童扶養手当をというのが参りましたし、6月3日、全国市長会から参りました。 また、11月13日は全国市長会からも参りまして、平成21年度に入って、そういう自治体からの要望もふえてきたということ。 またさらに、全国父子連、父子家庭の親の会の方々もたびたび厚生労働省に要望に来られまして、その中で、本当に父子家庭が置かれている状況というのが年々厳しくなっているということを、要望もお聞きいたしました。そして、そういうことを受けて、政権交代後、子供の貧困率そして一人親世帯の貧困率ということを、改めて、厚生労働省として初めて計算して発表させてもらう中で、やはりこれは、国際的に見ても、子供の貧困、一人親世帯の貧困というのが非常に深刻で、その中に父子家庭のことも含まれているということで、こういう判断をさせていただいたわけであります。
そして、お尋ねの母子の要件と父子の要件が違うじゃないかというのは、実はこの法案のまさに一つの大きなポイントとなっております。
その理由は、現行では、父子家庭には児童扶養手当が支給されず、また、父が子と生計を同じくしている場合は、母による監護や養育者による養育があっても、母や養育者に手当は支給されないということになっているんですね。 要は、一人親世帯の中で今まで出なかったのが、父と子が生計を同一にしている場合だけが抜けていたわけです。 その抜けていた穴をすっぽりと今回埋めさせていただいたということが理由の一つ。それともう一つは、母と子が生計を同じくしていない場合でも、今までから母が子を監護している場合には支給されていることから、御指摘のとおり、父母と支給要件が異なるのでありますが、それはどういうことかといいますと、今まで、母が子を監護していると、そのお母さんに児童扶養手当が出ているわけです。 その場合に、いや、今回新しく、お父さんが生計同一だからそっちを優先しますともしやれば、今までお母さんに出ていた児童扶養手当がお父さんに移ることになりまして、これはやはり、今までと引き続き、お母さんや養育者に手当を支給するという現在の支給関係を今回は変えるべきではない。 少なくとも今抜けている人に支給するというのが最大の眼目であって、それ以上父と母の関係を変えてしまうと、そのことによってまた、法改正の本意ではなく、何かお父さんと子供の奪い合いとかそういうことになってしまっては、結局、子供にとって、あるいは一人親世帯にとって、もし不利益変更になっては法改正の趣旨に反するということがございまして、現在の支給関係に変更を加えないという原則にいたしました。
また、母子家庭のお母さんは、経済的な問題のみならず、それに加えて就業経験等が少ないなど、父子家庭の父よりもさらに厳しい就業状況等に置かれているという状況に関しては、やはり父子家庭と母子家庭の差は依然としてあるということは変わらない、そういう状況認識の中で、これまでの母子家庭を中心としていた児童扶養手当の体系を損なうことなく、母子家庭と同様に経済的に困難な状況にある父子家庭の一部について、同様に手当の支給を受けることができるように要件を緩和したというのが今回の趣旨でございます。
〔中根委員長代理退席、委員長着席〕
○馳委員
一言で言えば、制度の穴を埋めた。 そうしたらわかりやすい、そういうふうに言ってくださればわかりやすいんです。
次の質問です。
支給対象の児童について、現在、母子家庭について政令で定めている児童も存在するが、父子家庭の場合において政令で予定されている児童、こういうのは差は何かあるんでしょうか、同じでしょうか。
○山井大臣政務官
馳委員にお答え申し上げます。
現在の児童扶養手当法では、対象児童として、父母が婚姻を解消した児童、父が死亡した児童、父が一定の障害の状態にある児童、父の生死が明らかでない児童が規定されておるほか、これらに準ずる状態にある児童で政令に定めるものと書かれております。
現在の政令では、父が引き続き一年以上遺棄している児童及び父が法令により引き続き一年以上拘禁されている児童などと定めておりますが、父子家庭への支給対象となる児童については、これと同様の政令にしようというふうに考えております。
○馳委員
なかなか政令というものは時々わかりづらいものですから、ありがとうございます。
続いて、単純に母子家庭と同水準の所得制限を設けて児童扶養手当を支給するということは、これは妥当なんでしょうか。
○山井大臣政務官
馳委員にお答えを申し上げます。
今回の改正においては、一人親家庭という点で、母子家庭並みに困難な経済状況にある父子家庭に児童扶養手当の支給対象を拡大しようという趣旨でありまして、この所得の水準に関しましても、母子家庭に着目して設定されているものと同様にしたわけであります。
例えば、父子家庭の場合、平均収入が高いからといって、もし父子家庭に関して違う額を設定した場合、収入が高い父子家庭に児童扶養手当が支払われる一方、同じ収入である母子家庭には支払われないこととなって不合理が生じるとか、そういうことがありまして、父子家庭、母子家庭の差はつけないということにしました。
○馳委員
次に、児童扶養手当は、一人目が全部支給で4万1720円、そして加算額は、二人目の子供に5千円、三人目以降一人につき3千円となっておりまして、一方、子ども手当は、単純に子供の数に応じて月額1万3千円を乗じた額が支給されることになっております。
この制度の公平性というんですか、子ども手当のようにすることでいいんじゃないですか。 どうなんでしょう、この辺の考え方。 手当なんだから。 どうでしょう。
○山井大臣政務官
馳委員にお答え申し上げます。
確かに、これは素朴な疑問なんですね。 子ども手当は一人につき額が決まっている、掛け算になる。 ところが、児童扶養手当というのは、今おっしゃいましたように、一人目が4万1720円で、二人目、三人目となると、5千円、3千円という加算にすぎないということで、例えばフランスとかでも、フランスの児童手当、子供手当というのは、子供の数がふえるに従って額を変えていっているということで、これも、国際的にも考え方もいろいろなものがあると思います。
これについては、簡単に言えば、子ども手当と児童扶養手当の理念の違いということであります。児童扶養手当は、一人親が育児と生計を一人で担わねばならないということによる、一人親の構造的なハンディキャップに着目して支給する手当でありますから、児童一人一人に対して支給するのではなくて、世帯を単位として、手当の本体額に加算額を支給する形で考えております。 そして、子ども手当の方は、子ども手当の趣旨から、子供一人の育ちを応援するということですから、子供一人に注目して出している。 そういう理念、趣旨の違いであります。
○馳委員
大体、山井さんは饒舌になればなるほど理念の迷路に入っていくんですよ。 手当なんだから、子供一人一人に着目してやればすっきりするんですよ。 余りしゃべり過ぎない方がいいですね、いつも思うんですけれども。
では次の、その子ども手当との関係で申し上げます。
子ども手当と児童扶養手当、これは子育て家庭に対する経済的負担を軽減するという点でまさしく同じでありますから、この子ども手当と児童扶養手当の根本的な違いというのはどこにあるんでしょうか。
○山井大臣政務官
児童扶養手当については、一人親家庭が育児と生計を一人で担わねばならず、また、不安定な就労条件に置かれているといった特定の状況に着目して支給しているものであります。
一方、子ども手当は、子育てを未来への投資として、次代の社会を担う子供の健やかな育ちを社会全体で応援するという観点から支給しております。
○馳委員
やはり理念は一緒にした方がいいような気がするんですけれどもね、手当なんですから。 やはり、これは今後の一つの政治的な課題だと私は思いますよ。
次の質問に行きますが、子ども手当の支給によって、既存の自治体独自の一人親家庭への給付政策が削減される可能性はないんでしょうか。 現在、そのような動きはありますか。
○山井大臣政務官
馳委員にお答えを申し上げます。
自治体独自の一人親家庭への給付政策については、個別にその状況を把握はしておりませんが、御指摘のように、子ども手当というものが入るからという理由で施策の見直しを検討しているところがあるというような話は聞いてはおります。
これらの施策については、あくまでもそれは地方自治体の判断であるかとは思いますが、やはり、子ども手当の趣旨というのは子供の育ちを応援したいという趣旨でありますし、そこでもし地方自治体が今まで独自にやっていた施策を減らすと、一般の世帯に比べて一人親世帯が相対的に不利益をこうむるということになりかねませんので、厚生労働省としては、ぜひ地方自治体にこれからもその独自の施策は続けていただきたいというふうに期待をしております。
○馳委員
それもやはり自治体の財源力の差にも影響されるのかなと、私はちょっと心配をいたします。
子ども手当が民主党の衆議院選挙での公約どおり子供一人当たり月額2万6千円になったら、今回の父子家庭にも拡大される児童扶養手当や生活保護の母子加算などなど各種の手当制度は、財源確保の難しさはもちろん、重複部分をなくしていくためにも、それこそ事業仕分けが必要だと思います。 いかがでしょうか。
○長妻国務大臣
これは先ほど来、山井政務官も答弁しておりますけれども、児童扶養手当というのは経済的な支援、子ども手当といいますのは、経済的支援という側面も当然ありますが、一人一人の子育て、子育ちを応援するということで、所得制限もかけていない、そして一人一人、第二子も第三子も同じ金額ということでございまして、少子化の流れを変えたいという思いもございます。
その意味で、それぞれ別の目的でございます上、日本国の子供にかける予算というのは、先進国の中でもGDP比で非常に低い部類に入っている、少子化も、先進七カ国で出生率は最も低い、こういうことにかんがみて、私どもとしては、こういう形で実施をしたいというふうに考えております。
○馳委員
私は別に偉そうにアドバイスするわけじゃないんですけれども、ここの議論は、菅直人財務大臣、また枝野さんたちと、手当が幾種類かあるよね、経済的支援という側面でいえば似ているよねという部分と、今、政権でも議論になっていると思いますけれども、いわゆるサービスを、これは学童保育もありますね、保育所、特に都会の保育所整備等々ございますよ。 やはり、いろいろなメニューを総合的に踏まえて、その限られた財源だ。 菅さんも、6月に財政の中期フレームをつくる、そのための議論はやはりみんなでやりましょうよと言っている時期であって、これは民主党の政権であろうと自由民主党の政権であろうと公明党の政権であろうと、限られた財源、いただく税収をどう使うのかという意味では、私は同じ議論だと思うんですよ。
だから、手当が、児童扶養手当の分、生活保護の母子加算、子ども手当等々ですね、手当ということでちょっと整理した方がいいんじゃないのかな、同じような財源はもうちょっとサービスの現物支給でも使えるんじゃないのかな。 僕は、この議論は避けては通れないし、その議論をすることに長妻大臣も積極的に応じればいいんじゃないのかな、まずこのことを申し上げておきたいと思います。次の質問に入ります。
民主党マニフェストには、「五年以上の受給者等を対象に行っている児童扶養手当の減額制度を廃止する。」と明記されておりましたが、どうして今回の改正案にはこの減額制度の廃止がないんでしょうか。
○長妻国務大臣
我々としては、この減額制度の廃止については、鳩山政権一期四年の中で実現をしていきたいというふうに考えております。 今回の法律改正案の中にはこれは盛り込んでおりませんけれども、政府の中の調整がつき次第、実行していきたいと思います。
○馳委員
わかりました。明快な御答弁ですね。
この減額制度は、児童扶養手当の性格を、離婚後の生活変化に対する激変緩和措置ととらえる意味合いを持っているんでしょうか。 一方、母子家庭に対する経済支援であるとの性格との関連性はどうなるんでしょうか。 減額制度、今後、多分今の大臣の答弁では、四年間の中で廃止する、そういうふうに受け取りましたが、それならそれで私はいいんですけれども、いかがでしょうか。
○細川副大臣
この一部支給停止の措置につきましては、就業支援施策等の強化を図るのとあわせてこの制度も導入されたものでありまして、委員御指摘のような、離婚後の生活激変を一定期間内で緩和する、そして母子家庭におきます自立を促進する、こういう趣旨でございます。
そういう中で、この14年の改正では、一人親家庭への支援策として四本柱、子育て・生活支援、就業支援策、養育費の確保、そして経済的支援策、これを総合的に自立支援をしていくということで、児童扶養手当制度についてもこの総合的な支援策の一環として位置づけている、こういうことであります。
○馳委員
次のテーマに入っていきますが、養育費の問題です。
実は、離婚に当たって、一人親家庭において、養育費の取り決めをしていない母子世帯の割合が58%、養育費を受けたことのない母子世帯の割合は59%。 いずれも6割ですね。 本当に、世の中にはとんでもない男がいっぱいいるものです。 けしからぬことですよ。
そこで、これは厚生労働省だけではないと思いますが、法務省とも連携をしながら、養育費の一層の確保、これに向けてどういう取り組みをしていくべきか。 後でまた親権の話はするんですけれども、離婚後は単独親権ですよね。 だからといって、離婚したときの養育費の取り決めから逃げていいとはもちろん限らないわけですよ。 本当にけしからぬ話ですよ、この数字は。
この養育費の確保に向けて、厚生労働省としてどうお考えになっていくか、お伝えください。
○細川副大臣
委員御指摘のような、けしからぬ数字になってきております。
そこで、この養育費を確保するということにつきましては、まず、養育費というものは、だれが親権者であろうと、親である限り、きちっと支払う義務、負担する義務がありますので、親ならば当然払う、そういう全体的な機運をやはり盛り上げていくことがまず第一だろうというふうに思います。
そしてまた、委員も指摘されましたように、離婚をする際にはきちっと、養育はだれがどういうふうに分担をするのかというような、親が子供の養育のための取り決めということをしっかりやるということ、それから、その決めた養育費の支払いを促進する、こういうことが重要であろうというふうに思います。そこで、厚生労働省といたしましては、大体養育費がどれぐらいかというような相場を示しました養育費の手引というのを地方自治体に配布いたしまして、その啓発なども行っておりまして、平成19年度からは養育費相談支援センターというものを設置いたしております。
そして、このセンターでの事業につきましては、三つありまして、一つは、相談に来られた困難事例の相談対応、二つ目は、母子家庭等就業・自立支援センターの養育費専門相談員など地域での養育費相談に従事している方を対象とする研修、そしてホームページなどによる情報提供などをいたしております。そして、養育費の確保で、これは法的にもしっかりやらなければいけないというようなこともありまして、民事執行法を改正いたしまして、従来は、今まで払わなかった養育費を請求する、こういうことでありましたけれども、将来の養育費の部分についてもその請求ができる、強制執行手続もできるというような、そういう民事執行法の改正もできたところでありまして、そういうさまざまなことを使いまして養育費の確保に取り組んでまいりたいというふうに思います。
○馳委員
これも実は、大臣、さっきと同じようなことを私は言いたいんですよ。
これはやはり、むしり取るぐらいでもいいから、強制執行をちゃんとしなきゃいけないですよ。 そして、法的措置ができるようになっているんですね。 これは実態をぜひ調べさせてほしいです。 払えるのに払わない男親というか、離婚をしたときの協議において養育費の問題というのは大きな問題ですよ。 ぜひこれは、非常に細川副大臣の言い方も優しいので、本当はもっと強制的なことができるんですよね。 したがって、これはもうちょっとしっかりとさせる、法務省とも連携をしながらやるべきだということを私は申し上げたいと思います。次に、子育てと生活支援策として保育所の優先入所の法定化がありますけれども、小学校の入学後においては、放課後児童クラブへの優先入所、これについてはどうなっているんでしょうか。
○細川副大臣
放課後児童クラブへの優先的な入所はどういうような扱いなのか、こういう御質問でございます。
この点につきましては、厚生労働大臣告示をしておりまして、「母子家庭及び寡婦の生活の安定と向上のための措置に関する基本的な方針」、この告示の中で、保育所への優先入所、それとともに、同じように、放課後児童クラブの優先的利用について規定を定めているところでございます。
また、地方公共団体に対しましては、母子家庭や父子家庭が放課後児童クラブを優先的に利用できるような通知も発出しておりまして、全国会議の場を活用いたしまして周知を図っているところでございます。
○馳委員
大臣、私は、自由民主党の中で強烈な、学童保育法制化を進めるべきだという論者で、ずっとずっともう14年間頑張ってきたんですよ。
御存じのように、児童福祉法では放課後児童クラブ、一般には学童保育という言い方もされておりますが、いわゆる学童、小学生の放課後の居場所、また、休日、祝日等の居場所の問題です。 こういう陳情は多分、結構、市会議員さんとか多いですよね。
今現在でも、小学校の敷地、施設を使ってできるようになっています。 あの頭のかたい文部科学省も、大分施設基準の緩和をしてきましたね。 私は、もっともっと進めさせるべきであり、ましてや指導員の処遇改善、あるいは、子供の居場所でありますから、その安全性ということ、そして、今求められているのはやはり障害を抱えた児童の放課後の居場所、これは本当に大変ですよ。
そう考えると、私は、この学童保育の法制化というものはぜひやっていくべきだとずっと自民党の中で叫び続けているんですけれども、なかなかマニフェストに入れてくれなくて、まあこれは内輪の話としても、これは本当に、一人親家庭、もちろんそうですね、母子家庭であろうと父子家庭であろうと、この学童保育は法制化をし、指導員あるいは施設の基準づくり、安全管理、こういったことは厚生労働省も文部科学省もありませんよ、ぜひこれをやっていくべきだということを思っているんです。
力足らずではありますが私はもっと頑張りますが、大臣、どう思われますか。
○長妻国務大臣
今は放課後児童クラブという名前で呼んでおりますけれども、小学校を見ますと、まだ実施率が100%ではありませんで、それが設置されていない小学校もあるということで、まずはそれについてお願いをして、障害となるものがあればそれを取り除く努力をする。
そして、ことしに入って閣議決定いたしました子育てビジョンの五カ年計画で、この放課後児童クラブを、現状は定員が81万人でございますが、これを平成26年度目標値111万人にしようと。 小一から小三までの全人口の五人に一人の定員が今ありますが、それを五年後に三人に一人の定員までしようということ。
あとは、よく言われる小一の壁ということで、保育所はある程度夜まで預かってくれるんだけれども、小学校に上がった途端、放課後児童クラブが夜が早いということで、そこで仕事をかわらざるを得ないという親御さんのお話もございますので、そういうことも含めて、現金支給のみならず現物の部分も取り組んでいきたいと思います。
○馳委員
今大臣は、私が指摘をした法制化の話はちょっとあえて避けられたような気もいたしますが、この充実というのは、特に、私は川端文部科学大臣にきつく言ってほしいんですよね。 小学校の敷地、施設を使えるじゃないかと。ちょっと改築すれば、十分使えるんですよ。親だって安心ですよ。 小学校というのは、基本的に小学校一年生の足で歩いて通うことのできる距離にあるわけですよね。 学童保育にとってもベストの環境にありますよ。
これまでの経緯もありますから、民間でやっていたり児童館でやっていたりすることもありますが、小学校においてもできるんですよ、施設も十分使えるんですよということを進めていく必要もあるし、また指導員の、多分これは全国平均を調べたら数字が出ると思いますが、150万から200万の指導員の給与ですよ、こういう現状を放置しておくべきではないということを強く申し上げたいと私は思います。最後に、一人親家庭支援策のもう一つの問題を申し上げて、答弁を伺って終わりますが、現在、離婚後の共同親権の法制化運動や、離婚後の親権、監護権のない親からの子供との面会交流を求める運動が大変盛んになっております。 私も、共同親権の問題や、親権の問題について取り組んでおります、この面会、面接交流権ね。
この運動について、手当という、児童扶養手当のこの問題ばかりではなく、私は、厚生労働省として、こういう運動についての認識を深めてもらい、賛成をして、法務省あるいは外務省とも、これはハーグ条約に絡む問題でもありますよね、ぜひ取り組んでいただきたいと思っているんですよ。
大臣の認識をお伺いして、私の質問を終わります。
○長妻国務大臣
まず、今の点におきましては、今法務省が民法の改正を検討しておりまして、その趣旨のことも盛り込むか否か検討中であると聞いております。
そして、今おっしゃった、両親が離婚しても子供にとっては親子の関係には変わりがありませんし、子供の福祉を害しない限り、子供の成長のため、別れて暮らす親子が面会する交流というのは、これは好ましいことだというふうに認識しております。
ただ、それについてどこまで、例えばルールあるいは法律ということを課していくのかというのは、これは慎重に考える必要があると思っておりまして、まずは民法の改正の考え方というのを、我々も必要があれば意見を法務省にも申し上げていきたいというふうに考えております。
○馳委員
今の答弁、私はちょっと容認できないんですね。
離婚家庭のことをちょっと。 大体母親が親権を持っていますよ。 養育費も払わないようなお父さんに対して、要は吹き込むわけですよ、あんなお父さんと、悪口言い放題ですよ。 当然、会わせようとしないわけですね。 逆に、養育費を払っていたとしても、離婚にはいろいろな事情が男女の間で、夫婦の間でありますから、いいことを言わない、相手に会わせようとしないわけですよ。
でも、一人親家庭への支援というのは、私たちは、手当の問題は、親への支援というのは直接的なんですが、本質的には子供の最善の利益を守ってやるという観点で、子供にとって、両方の親と会えるということ、離婚をした後でも自分にはお父さんとお母さんがいて愛されている状況にあるんだということをつくり出すということの認識はとても必要だと思っているんですよ。 それが、残念ながら、今の民法の規定では単独親権ですから、できない状況にあるんですね。 ある意味では、一人親家庭で相手の親に会わせないことは虐待ではないかというふうな認識を示している学会もあります。
こういうことも含めて、また私は改めて見解を求めていきたいと思いますが、以上、きょうのところはこれで質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。
※詳しくは衆議院 会議録議事情報 会議の一覧 をご覧ください。
(常任委員会 → 厚生労働委員会の会議録 → 5月14日 第20号 )