衆議院 決算行政監視委員会第二分科会 会議録

第174回国会 第2号
平成22年5月18日(火曜日)

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馳浩 質疑部分 抜粋


 【決算行政監視委員会第四分科会の質問へ】
 

【決算行政監視委員会第二分科会の質問】

○木村主査

 昨日に引き続き文部科学省所管について審査を行います。
 質疑の申し出がありますので、これを許します。 馳浩君。

 

○馳分科員

 おはようございます。 自由民主党の馳浩です。
 きょうは、宇宙開発について質問をさせていただきます。

 GXロケットの開発が百億単位の事業費を支出しながら中止になったことは、これまでのJAXA等が行ってきた事業評価、さらには、独立行政法人の事業評価、宇宙開発戦略本部、総合科学技術会議等の中間評価が不十分だったと言わざるを得ません。 この点、どのように認識をしておられるのでしょうか。 あわせて、何かと話題になっております次世代スーパーコンピューターの開発も含めて、官民共同の大規模な研究開発における事業評価のあり方について、抜本的見直しが不可欠だと思います。 今後、どのような方針を考えておられるのか、大臣に伺いたいと思います。

 

○川端国務大臣

 おはようございます。
 御指摘のように、GXロケットの開発ということに対する評価は、当初は、平成15年に合意された計画での官民の役割分担を前提にしますと、エンジンのみということで、国が担当するLNGエンジンのみについて評価が行われてきました。 しかしながら、平成19年に、民間の方から、諸般の事情で国がGXロケット全体の開発を担ってほしいという要望が出されたことから、その後は、GXロケット全体を国が開発する場合の評価が改めて行われてきたという経過がございます。

 おのおのの評価においては、官民の役割分担を前提とした評価においては、技術的な成立性やLNGエンジンの開発着手の是非についての評価、国が全体を開発することを前提とした評価については、開発計画、開発費用、将来の需要動向についての評価が行われており、それぞれ必要な事項についての評価が行われてきたというふうに思っております。

 両方の評価は、エンジンだけと全体というのと、官民の役割分担も違いますので、一概に比較をすることができませんが、こういう経過をたどった結果が出ているということ自体は、やはり今までのその評価のあり方含めて、それぞれ、かかわる人も含めた部分で、プロジェクト着手後の状況の変化、官民の役割分担が適切だったかということは、しっかり検証しなければいけないというふうに私も認識しております。

 とりわけやはり難しいのは、官民でやるという、こういう巨額なお金の要るプロジェクトで、官だけでは当然できない、民だけでももちろん費用からできない。 しかし、例えば官でいいますと、予算は単年度ですので、計画的にはあっても本当に確定するかどうかは単年度で後が見えない、その部分と、それから、本当にうまくいくかどうかということの部分では、多額の費用が民にも発生すると同時に、リスクが非常に大きくなるという意味で、このロケットに限らず、御指摘のスパコンも、やはり民間が大きな前提でやってきたのに、なかなか技術開発がいかないのと、お金が届かなくなるということで、やはりうまくいかないから計画を変更したいということが起こってきた、この二つの例だというふうに思っております。

 そういう意味では、これからのこういう国の大型プロジェクトと官民のあり方については、一度、役割分担とそのお金の出し方の仕組みも含めてしっかりと検証しなければいけないというふうに、私も先生御指摘のように思っておりますので、今までの部分もしっかり検証する中で、これからの方針を決めていきたいというふうに思っております。

 

○馳分科員

 検証の必要性を御答弁いただいて、ありがとうございます。

 できれば、概算要求を組み始める6月、まあ7月くらいにまでは、この検証をして今後の方針を決めていきますよというリーダーシップを私は大臣に発揮していただきたいと思います。
 そこで、まさしく検証する上で必要なのが、宇宙開発についての戦略のトップリーダー、いわゆるコントロールタワーですね、それとコーディネーター、この役割を果たしていく必要があると。 きょうは内閣府の泉政務官に来ていただいておりますので、まとめて質問いたします。 宇宙開発の戦略についてのコントロールタワーであり、またコーディネート役、所管省庁含めて官民も、この役割をやはり果たしていただきたいという期待があるわけですよ。 そういう観点から質問いたします。

 まず、宇宙開発を日本の新たな成長戦略の一つに考えて、官民挙げてトップセールスをしていくつもりはあるのかどうかが一点目。
 二点目は、民主党政権になった後に、宇宙開発戦略本部は一度も開かれていないと承っておりますが、これは本当なのかどうか、そして、そのままでよいと思っているのか、近々開催するおつもりがあるのか。
 三点目として、民間企業がロケットを打ち上げやすくする宇宙活動法、これは仮称でありますが、この法案づくりについても、所管官庁が決まらず、議論はとまったままだと承っておりますが、これも問題ではないのかと思います。 民間企業がロケットを打ち上げやすくするということを考えると、これは所管官庁は経済産業省が妥当なのかなと私は思うのですが、こういうことも含めて、やはりコントロールタワーとしての役割が内閣府に与えられているのではないかと思います。 すべて御答弁をいただきたいと思います。

 

○泉大臣政務官

 ありがとうございます。
 まず、宇宙開発が日本の成長戦略の一つなのかというところについてはまさにそのとおりでして、新成長戦略の中でもそういう位置づけをさせていただいて、各省から出していただいた宇宙に関連する成長戦略を本部の方でまとめさせていただいて、そして調整をした上で新成長戦略の方に提示をさせていただいているということで、そこでは調整を行わせていただいたということがあります。
 そしてまた、まさにトップセールスですけれども、ちょうどゴールデンウイーク中に前原大臣がベトナムに伺いまして、フック計画投資大臣とも、新しい衛星システムの導入について日本のシステムの導入について決定をしてきたというところでありまして、こういったものを初めとして、これからさらに各省の取り組みも統合しながら、トップセールスを計画的に実施をしていきたいなという方向で今考えているところです。

 二点目の、本部が開かれていないかどうかの事実関係ですけれども、現在のところ、まだ本部は開催をしておりません。 しかしながら、近日中に開催をさせていただこうというふうに考えておりまして、そこではやはりこの新成長戦略の方針等々を再確認させていただくような流れのものを今考えているところであります。
 政権交代等々ございましたし、新しい政権の中でまずは予算の見直し等々から取り組んできたところがございますので、本部開催そのものはそう行われているわけではありませんが、個別宇宙政策として、きのうからけさにかけて「あかつき」の打ち上げ、これもちょっと延期にはなりましたが、機体等々にトラブルはなく順調に進んでおりまして、そういった個々の政策については今順調に進めているところであります。

 三つ目の宇宙活動法ですが、これはそもそも、宇宙基本法、議員の皆さんに御協力、御努力をいただいてできてきた経緯があります。 その中の想定としては、内閣府に司令塔を置いて、その中でこういった活動法づくりをしていくという流れになっていたこともあります。 現在、内閣府に事務局を置くというところについてもう少し調整が必要な段階でありますので、まだ活動法そのものについて取り組めている状況ではないということでありますが、民間の方から宇宙開発本部の事務局の方には、保険関係のところからもお越しをいただいておりまして、民間企業が打ち上げをするためにどうリスクを低くしていくかということについて今検討しているところですので、なるべく早く取り組んでいきたいと思っています。

 

○馳分科員

 官民の役割といえば、間違いなく、国家全体としての戦略は官がやりますよ。 官民の調整役であったり、あるいは外国との調整や売り込みであったり、これもまあ官がやりますよ、しかしながら、民間の技術を使って受注を目指して頑張りますよ、これはどんどん民間にやってもらう、こういう役割分担はだれがどう考えてもそのとおりだと私も思うんです。 でも、政府の中でそのリーダーシップをとる人、そしてコーディネートをして調整をする人、ここは重要だと思いますので。

 答弁ありがとうございました、引き続き内閣府のリーダーシップを期待し、泉政務官にはこれでお引き取りいただいて結構です。 お礼申し上げます。 ありがとうございました。
 引き続き関連の質問に入っていきたいと思います。
 会計検査院が作成をした平成20年度決算検査報告の中に、GXロケット開発をめぐってJAXAに対して意見表示事項の記載がありますが、どういう原因や事実のもとに、どういう指摘を受けたのか、簡潔にお答えください。

 

○中川副大臣

 御指摘のように、平成20年度の決算報告で幾つか指摘を受けております。
 まず第一に、GXロケットの開発における官民の役割分担につき明確になっていないというところがあると。 二番目に、ロケット燃料用の複合材タンクの開発過程において生じた材料剥離が、宇宙開発委員会によるLNGエンジン開発承認前に報告をされていなかったということ。 それから三番目に、LNGエンジンの開発状況に関する情報をJAXAが積極的に宇宙開発戦略本部及び宇宙開発委員会に提供しなければ、GXロケットの本格的開発に着手するか否かを判断する時期がおくれることが懸念をされるということを指摘されました。
 その上で、JAXAは関係各機関と十分に協議をして、GXロケットの開発における官民の役割分担について十分確認するということ、その上で、JAXAの果たすべき役割、LNGエンジンの開発費、GXロケット開発に伴うリスクの分担等を明確にするということ、それからもう一つが、LNGエンジンの開発の状況と完成時期等の見通しを明らかにして、適時適切に宇宙開発戦略本部や宇宙開発委員会等に報告する手続を明確にすることという意見の表示を受けたということであります。

 

○馳分科員

 次の質問に入る前なんですが、今の会計検査院の決算検査報告の指摘を受けて文部科学省はどういうふうに対応したのか、ここがやはり問題だと思うんですね、指摘を受けたわけですから。
 JAXAに対しての会計検査院の指摘でありますから、文部科学省としては、会計検査院の指摘を受けて、JAXAに対して、そういうミスがあったのなら早く報告しなきゃだめじゃないか、責任者はだれだ、しっかりしろということをやはり厳しく指導するのが、文部科学省としての必要性があったと思うんです。 私が今指摘をし、中川副大臣に御答弁をいただきましたが、こういう事実があった、こういう指摘を受けたことに対して文部科学省としてどのようにまず対応したのか、ここを伺いたいと思います。

 

○中川副大臣

 会計検査院の報告があったのが平成21年10月であります。 平成21年12月付で、内閣官房長官、それから宇宙開発担当大臣、文部科学大臣、経済産業大臣の連名で、「GXロケット及びLNG推進系に係る対応について」、総合的にこれをどう整理していくかという議論がなされまして、それについての対応策ということが発表をされました。
 その中で、GXロケットについては、一つは、将来を見越していって、国内には十分な需要があるとは言いがたい、海外における需要の確保についても、価格面を含めた競争力ということを考えていくと、十分な確実性を持って受注できる見通しがあると判断することは困難だということ、これが前提としてあります。
 それからもう一つは、そんな中で、今後の開発に940億円の予算が必要であるということで、この厳しい予算制約の中でここに投資をしていくのがいいのか、それとも、政府の衛星開発等々含めて、他分野で必要な部分を予算的に転換していくのがいいのか、そういうロケットの開発の長期化によるさらなる経費の増大ということを考えていった場合には、そこの判断をしていくということ。

 この二つを主な理由として、ロケット自体の開発には着手せずに取りやめていくということが一つは決定をされたということです。
 また、そんな中でも、しかし、LNGのエンジンについて、この部分については、一つは、水素を燃料とするものと比較した場合、宇宙空間での貯蔵性あるいは漏えいや爆発の危険性が低いといった安全性などの面で非常にすぐれておりまして、将来的には、国内外のロケットや宇宙空間航行用のエンジンへの適用が考えられる、汎用性もあるということの判断。
 それからもう一つは、これまで進めてきた研究開発の結果、おおむねエンジンについては技術的な見通しは得られておるということ、また国際的にも優位性を持っているということ。
 この二つの判断から、これまでの研究開発の成果を活用しながら、LNGのエンジンに係る基盤技術の確立に向けた研究開発は推進をしていくということ、これを決めました。

 一方で、LNGのエンジンの開発過程で、ロケット燃料用の複合材タンクに剥離等のふぐあいが生じたということ、これは検査院でも指摘をされたことなんですが、これについては金属製のタンクに代替をするという手段を講じたということ、それから、LNGエンジンの開発期間が延びたものの、その時点においてはGXロケットの開発に対して致命的な障害にはなっていないという判断をいたしまして、新たな対応といいますか、エンジン部分については開発を続行していくということを決定したということです。
 しかしながら、最終的には、需要の見通しや今後要する開発などを総合的に判断し、GXロケット自体については開発を中止することとして、LNGエンジンについては必要な開発をしていく、こういう形で総合的に整理をしたということであります。

 

○馳分科員

 私が最初に指摘したような、やはりJAXAに対して、何か起きたらすぐに報告をしなさいよ、これは、宇宙開発、ロケット開発、エンジン開発というのは官民相互の連携とか、では、そうかといって、最終的に民間に今後需要を掘り出していただいて、特にアメリカとの競争もあるでしょう、あるいはアメリカに期待する部分もあるでしょう、そういったことについてのリーダーシップを文部科学省も持たなければいけないんじゃないですかという、これは会計検査院の指摘でありますからね。
 中川副大臣が今お述べになったことは、12月14日の四大臣会合を受けて、今後どうしようかということの一つの一里塚でしかないと思うんですよ。 まず、会計検査院の指摘に対する対応をしながらという部分、ここはやはり大事にしてほしいなというふうに思います。 大臣、お願いいたします。

 

○川端国務大臣

 御指摘のとおりでありまして、特に、いわゆる剥離が技術上問題であるということで、何回もトラブルを起こしていたという事実が宇宙開発委員会の方に報告をされていなかった、したがって、長期的な方針を決めるときにその技術的な問題が考慮されていなかったということであります。 これは重大な問題でありますので、早速調査をいたしました。 そして、そういう剥離に係るふぐあいが生じていたにもかかわらず、JAXAからこれの報告が宇宙開発委員会にされていなかった、宇宙開発委員会はそれの報告を受けずに次の方向を決めたことは事実であります。
 調べましたら、JAXAの内部においては、試験に用いられた個々の機器の製造に起因する問題で、設計自体には大きな影響がないんだろうというふうに思っていたということでありますが、結果としては、そうではなくて、やはり設計にかかわる問題であったということが後でわかったということであります。

 そういう意味で、こういうことが二度とあってはいけないという意味で、JAXAから宇宙開発委員会に定例で報告することをいつもしておりますが、理事長に、JAXAの中で、要するに業務の部分で報告をする事項の中に、四半期ごと、ですから三カ月ごとに、宇宙開発委員会とかその他文科省を含めて、いわゆる関係機関に報告すべき事項という項目を挙げて、そういうことがあったら必ず書きなさいという、ミスの起こらない形でしっかり報告をして、情報は間違いなく共有をして、いろいろな判断ができるようにという仕組みに改めました。
 これからこういうことが起こってはいけないという意味では、この会計検査院の指摘を受けて改善をしたところでございます。

 

○馳分科員

 「もんじゅ」の問題をやはり他山の石とすべきなんですよね。 私は今、大臣のその指導で十分だと思います。
 ちなみに、JAXAの方には、大臣か中川副大臣か、もう就任されてから視察に行ってこられましたか。 そして、こういう問題も含めて厳しく指導してこられたでしょうか。

 

○川端国務大臣

 私も視察に行ってまいりました。 そして、理事長以下に、これは先ほど言われたように、いわゆる宇宙開発という、直接的に何かの利益があるかどうかはわからない、例えば金星探査とか、そういう部分を含めて、これは科学の粋を集めた技術であると同時に、実用的な部分でいえば、気象衛星、通信衛星あるいは地球温暖化のいろいろな、森林とかで二酸化炭素の測定等々、非常に世の中に貢献をしている技術開発であるという大きな期待と責任を持っているけれども、多額の費用を発生させている、そして民間の協力も非常にリスクを伴って協力をいただいているということで、しっかりとこういうことのないように、説明責任が果たせるようにするようにと訓示をしてきたところでございます。

 

○馳分科員

 LNGエンジンの開発は決まりましたが、今後の民間企業の期待するところは何なのか、ここですよ。 官がどこまで協力をしてくれて、使える技術となった場合に受注が見込めるのか、その支援をしてくれるのか、その見通しをやはり期待していると思うんですよ。 言葉は悪いかもしれませんが、技術屋さん方にとってみれば国家の支援が必要ですよというところでありますから、私は、大臣も副大臣も、またさらに視察をされるなりして現場を督励し、今後の、支援しますよという姿勢を明確に示す、こういう態度で臨んでいただきたいと思います。
 二つ目に、独法の日本学生支援機構が行っている学資貸与事業に当たって、会計検査院からどのような処置要求があったのかをお伺いしたいと思います。
 まず、関連して、第一種、第二種奨学金でおのおのどのくらいの延滞が発生していて、その割合は返還を要する額全体の何%ぐらいか。 そして、この現状にやはり文部科学省としてどういう危機意識を持っておられるのか。 ここをお伺いしたいと思います。

 

○鈴木副大臣

 お答えを申し上げます。
 会計検査院の平成20年度決算検査報告におきまして、日本学生支援機構の平成19年度における学資金貸与事業の実施に関しまして、まず一点目としまして、債務者が卒業後転居した場合の住所等を直ちに調査する体制を整備したり、債務者の出身大学等の協力を求める体制を整備したりなどすることというのが一つ。 それから、二点目として、年収が一定以下であるなど返還が困難な者については、返還期限の猶予の願い出についてきちっと指導することについて改善の処置要求がなされたところでございます。
 また、平成20年度末において返済期日が到来している三カ月以上の延滞債権は、無利子奨学金、これは第一種でございますが、493億円で3.2%、有利子、第二種奨学金で213億円で1.0%となっております。

 

○馳分科員

 こういう指摘を受けて、住所等の把握を大学と連携して努めなさいという、これにどう今後対処をする方針か。 そもそも、学資金貸与事務では、在学中の奨学生に関する情報は大学等から機構に提供する仕組みになっておりまして、本来大学等がより直接に学資金の回収に責任を持つべきではないかとも思いますが、いかがでしょうか。

 

○川端国務大臣

 今回の指摘を受けまして、要するに、卒業して住所がわからなくなってしまう、どこに請求していいかわからないということが、ある意味では、極言をすれば野放しになっていたということは、ゆゆしき事態であることは事実であります。
 同時に、一方で、非常に経済的に困窮しているときに猶予等々の制度があることも余り知らなかったというふうな問題もありまして、そういう意味で、学生に対してしっかりと、こういうことですよと知らせると同時に、大学側も住所を卒業後もしっかり把握するということが大事でありますので、21年度、この春卒業する者については、大学に対して、卒業したときの住所変更についてしっかりと把握するようにという指導は再三にわたって要請をいたしました。

 同時に、大学にもう少ししっかりと名簿の把握ができるような仕組みも、今我々としては検討しているところであります。
 そして、今、この制度自体は、まずは国がお金を用意する、そして具体的な学生との手続は各大学がやる、回収は国がまたやるという役割になっております。だから、そういう部分では、お金の用意と回収は国がやり、手続は大学がやるということですが、深く連携していることは事実でありますので、回収の仕事自体は、やはり機構が一義的に貸した元締めですのでありますが、より大学に協力してもらえるように、そして、意識として、先生おっしゃるように、やはり大学が主体的にも非常に重い責任を持っているのだということを自覚していただいて取り組めるように、これからもいろいろと知恵を出してまいりたいと思っております。

 

○馳分科員

 大学に協力を求める、回収に、より協力をした大学には、よりまたお金を出しますよという、ある意味でいえばこれは当たり前のことではないのかな。 そういう当事者意識。 奨学金のお金が出ることによって、助かるのは学生自身ではありますが、大学だって助かるわけですよ。 これもやはり理屈というのを大事にしてください。
 最後の質問にさせていただきます。

 会計検査院の指摘にある「債務者に督促等をする機会を通じて、債務者の実情の調査及び潜在的返還期限猶予対象者の把握に努めるなどの体制を整備すること」、これについては今後どう対処していくおつもりか。
 あわせて、返済猶予期間制限の柔軟化、返済額を毎年の所得に応じて決める所得連動型の採用、いわゆるできるだけ返してもらえるような環境をつくってあげましょうという、緩和策でもありますね。 この指摘に対して文部科学省としてどうこたえていくのか、このことをお伺いして、私の質問を終わります。

 

○鈴木副大臣

 お答えを申し上げます。
 その前に、大学との連携ということでございますけれども、奨学金返済促進に関する有識者会議の提言で、平成21年度からの定期採用推薦内示数におきまして、大学等学校に返還促進に向けた取り組みに関するインセンティブを付与する、そういう観点から、返還延滞率の比重、要するにここに着目してこれからの採用推薦内示を決めていく、そういう方向で対応をしているということを申し上げておきたいと思います。

 そして、お尋ねの猶予対象者の把握でございますけれども、日本学生支援機構の延滞者の属性調査によりますと、延滞者の延滞理由といたしましては、本人の低所得、これが39.6%、失業・無職、これが20.8%、病気療養が10.3%など、返還猶予を願い出れば承認をされる可能性のある債務者、これがまさにおっしゃった潜在的返還期限猶予対象者でございますが、存在しているということは事実であろうということでありますので、機構におきましては、ホームページ等でこの返還猶予制度があるということをきちっと周知をする、それから、債務者及び保証人に通知、電話により督促等を行う場合には、この潜在的返還期限猶予者に対して、返還猶予の申請をきちっと行ってくださいという指導をしているところでございます。 また、債権回収を委託しておりますサービサー、債権回収業者でございますが、その督促の際にも同様の指導をしております。

 それから、奨学金返還の柔軟化についてでございますが、経済的理由により返還が困難な方々に対しての、月々の返還額を減額することにより返還者の負担軽減を図る減額返還制度、これを年内に導入したいということで、今検討を進めておりまして、引き続き返還金の確実な回収と返還者の負担軽減に努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
 加えまして、所得連動型の返還制度でございますけれども、これは返還者の所得の捕捉をする必要がございまして、今、例えば国民IDとかそういう議論がございますけれども、そうした関連する制度等の議論の動向を踏まえながら検討していきたいというふうに考えているところでございます。

 

○馳分科員

 終わります。 ありがとうございました。

 

○木村主査

 これにて馳浩君の質疑は終了いたしました。

 


【決算行政監視委員会第四分科会の質問】

○郡主査

 これにて近藤和也さんの質疑は終了いたしました。
 次に、馳浩さん。

 

○馳分科員

 おはようございます。
 副大臣、よろしくお願いいたします。 本当に活躍に期待を申し上げたいと思います。
 今質問された近藤和也さんは、私、同じ石川県民として、今回当選をされてこうして活躍されていることに、党は違いますが、改めてエールを送りたいと思います。
 実は、私が選挙区としている金沢市も似たような話が今ありまして、私も反対運動の先頭に立っているんですよ。 これは、町の中心市街地にサテライト金沢と言われる競輪の場外車券売り場をつくろうかどうかということで、私は、一緒になって反対運動の先頭に立っている者として、近藤さんの話を聞きながら、住民の皆さんとの合意形成のために丁寧な努力をしなきゃいかぬなということを改めて感じましたよ。

 私は、法令や条例や今までの市議会の合意、また経済産業省そして中部経済産業局の実情もすべて調べた上で、これはもう自民党、公明党、共産党、社民党関係なしに、住民の皆さんと話し合いをし、議論を積み重ねて、町中にはさすがにまずいよなということで、こういう運動に参加しているんですね。
 やはりこういう声が国会の場においても議論をされることの重要性ということを私は改めて感じましたし、何となく先ほど辻元さんは、合意を積み重ねて出てきたものをひっくり返すわけにはいかぬというのは、それはそうなんだけれども、我々は国会においてもそのプロセスにスポットライトを当てていく必要があるのではないのかなということであります。
 ちなみに、最後になりますが、でも、そうはいっても、今話にあった舟橋地区の問題については、私は賛成をしている一人なんですよ。 つまり、実情を踏まえてやはり対応していかなきゃいけないなというここら辺の議論、だからこそ民主的な手続がだれにもオープンにされる必要があるなということは当然だと私は思っていますね。

 さて、そこで、私の用意してきた質問をさせていただきますが、まず、一人係長の問題です。 報道でもちょっと大きく取り上げられました。
 私も、4月15日に質問主意書を出しまして、全省庁においていわゆる一人係長、つまり係長なんだけれども常勤職員の部下が存在しない、そういう数を調べてみたところ、何と、国土交通省が8347人で一位でした。 ちなみに二位以下ですが、こんなのはランキングをつけてもしようがないんですけれども、政府答弁がありましたので、一応言います。 農水省が6924人、厚労省3057人、経産省が1597人、国家公安委員会が1773人、防衛省が1030人、財務省が890人、法務省が773人、総務省471人、内閣府本体で468人、文科省452人、金融庁308人、環境省288人、公取100人、外務省74人、消費者庁59人、宮内庁19人、内閣の機関4人という他省庁との比較の中で、国交省が断トツの一位だったんですよ。
 このことについて、辻元副大臣、御感想をいただきたいと思います。

 

○辻元副大臣

 今御指摘のように、8347人という数で、私もえらい多いねんなというように思いました。
 それで、理由を、どうしてこういうようになっているのかなということを省内でそれぞれの立場の担当の者から聞いたんですけれども、係が大体13000ぐらいあります。 国交省というのは、昔の運輸省とか建設省とか国土庁とかが全部一緒になりましたでしょう、職員が大体61000ぐらいいるんですね。 地方の出先も、各ブロック単位のものだけではなくて、都道府県にも出先があるということで、省としてはかなり大きいんですよ。 それで、運輸関係だけではなく、社会資本整備、交通政策とか、それから観光とか海洋とか、守備範囲が多いので、どうしても部署部署で係が多くなるというのは仕方がないことかなというように思います。

 ただ、だからといって、一人でやるよりもチームでやった方がいいこともあるし、どうすれば国民生活と密着した仕事を効率的に、かつ内容を充実させて取り組んでいける組織のあり方が実現するのかということは常に考え、検討していくべき案件だと思いますが、現状では、課も多くて、所管する守備範囲も広い。 大体、外を見たら全部なんですよ。 川もだし、建物も全部でしょう。 それから、車もそうですよね。 バスもそうだ、飛行機もそうだ、電車もそうだ、雨が降ってきても気象庁もそうだというように、非常に多いために係が多くなっている。 そして、その中で一人で守備せざるを得ないこともふえてきているというのが現状です。

 

○馳分科員

 この一人係長というのが、国土交通省にあるすべての係の何%の割合で存在しているのか。 でもって、国土交通省の全常勤職員の何%存在をしているのか。 ちょっと割合から、一人係長がどういう割合なのか教えてください。

 

○辻元副大臣

 定員に占める係長等の比率は22.2%です。 それから、係長などに占める一人係長の比率は62.0%。 これは、全体の省庁が55.9%ですから、少し多い。 それから、定員に占める一人係長等の比率は13.8%で、全体が8.8%ですから、これも多いということになります。

 

○馳分科員

 多い理由はまさしく先ほど副大臣がお述べになったことで私はいいと思うんですが、そうはいっても、係が13000もあるというのはちょっと、私もえらい多いのやなというふうな印象を持ちました。
 つまり、今後の公務員の、無駄排除という言い方は余り僕は好きじゃないんだけれども、できるだけ役割分担をしながらも統廃合していこうよという方針は国交省も当然だと思うんですよ。 そうすると、13000あるのを1万以内に抑えようとか9000千ぐらいに抑えようという目標を持たないと、あるところに全部係、そして一人係長も必要ですと理屈をつけたら切りがないと思うんですね。 どうでしょう、副大臣。

 

○辻元副大臣

 組織がどういう形で一番活性化するかということを考えなきゃいけないんじゃないかと思うんですよ。 普通の一般企業でいえば、専門がふえてきたからといって係をどんどんふやしていくような企業は余りうまくいかないんじゃないかというように思うんです。 特に今は、いろいろな民間の企業も含めて、チーム制といいますか、お互いに共通するような役割を一つのくくりにして、チームで討議しながら、ワークショップ方式みたいな形で、いろいろな人の才能やら意見を発揮しながら問題解決をしたり組織を充実させていくというやり方をしているところも、うまくいっているという事例もあると思います。
 ですから、私は、役所も、常に何か専門性があるからとか新しい問題が出てきたからといってすぐ係をつくるというのも今までのやり方であったようで、それはそれでいい点もあったかもしれないけれども、おっしゃるように、統廃合を含めて、常に組織のあり方がいい方に進んでいくように議論していかなあかんと思うし、変えていかなきゃいけないというように思います。

 

○馳分科員

 私も、一人係長という単語を聞いたときに、瞬間に、チームであるから係があって、そのリーダーがおるから係長なんだろうなと思いました。 民間でもそうじゃないのかなと。
 ところが、公務員で一人係長がこんな割合で多いということを見ると、ちょっと待てよと。 ピラミッド型の組織で、年次に応じてそろそろ、職務に応じて給与も階級も上げていかなくてはいかぬな、ポストをちゃんと用意しておかないといけないなという昔からのあしき前例がいまだに残っている、名残になっているんじゃないかなと僕は瞬間的に思ったんですよ。
 だから、これはある意味で、指摘をされた以上は、先ほど副大臣もおっしゃったように、スクラップ・アンド・ビルドが必要だよね、やはりチームとして活躍してほしいよね、そのリーダーに係長が必要なんだよね、そのためには、人事の評価というものの物差しを持って、当然不服の審査機関も持ってやはり人事というのは進めていかぬといけないんじゃないかなと私は思うんですよ。 これをやっていかないと、ピラミッド型になると、ピラミッドの階段に競争に乗れなかった人の部分のポストをほかに用意するということを続けてしまうと、本来の民主党政権が目指そうとしていた公務員の制度改革の本質から外れてしまうと思うんですね。
 小川さん、私の話をさっきからずっとうなずきながら、考え込みながら聞いておられましたが、どう思われますか。

 

○小川大臣政務官

 大変興味深い議論だなと思いながら、お二方の御議論をお聞きしておりました。
 私自身も、十年近く、総務省なり、また都道府県、市町村の現場で勤務をさせていただきました。 その傾向からすれば、委員御指摘のような原理といいますか力学といいますか、そういうことが働きかねないとも言えない状況はやはり文化としてあるのだろうと思います。 しかし一方で、これだけ複雑多岐になっている社会ですから、それぞれがきちんと役割分担を明確にしようとすればするほど、組織は細分化をし、責任の所在は縦割りになりがちだというような要請もあろうかと思います。
 この辺、なかなか明快に結論を申し上げがたいところですが、要は、きちんとバランスをとって、国民の皆様から納得をいただけるような組織の形態なり人事管理を行っていくということが肝要だろうと思います。

 

○馳分科員

 私、野党になったので、乱暴な結論から先に言いますよ。
 まず、総理が、国家公務員の人件費は、僕は2割はちょっとやり過ぎだと思うんだけれども、総枠で1割減らしましょうと。 しかし、ILO勧告にも従って団体交渉権は与えましょう、不服審査もしましょうと。 でも、人件費はやはり税金ですよ。 国家総体の将来を考えた、これは菅直人さんがやるべきだと思うんだけれども、財政の中期フレームの中で、やはり公務員の人件費は国家公務員が率先してやらないと、地方公務員も同様の問題を抱えているんですね。 率先してやろうよと。

 加えて、天下り根絶を目指しましょうよ、この方針も大きい方針として出しましょうよと。 でも、人件費は、僕はやはり一割が限度かなというふうに思っていますし、また警察なんかは、あるいは国土交通省も、現場にいる職員の生首を切るのはできないですよ、はっきり言って。 こういうことを踏まえた上で、全体として1割削減、天下りもやめさせましょうよ、こういう方針のもとでやっていくのが必要なんじゃないかなと思うんです。
 当然、そのためにも、交渉団体として労働組合があるわけですから、団体交渉権は与えますよと。 でも、これは民間の労組も同じだと思うんですけれども、やはり会社の経営計画、方針に協力するというのがお互いさまですよ。
 そう考えると、公務員の人件費に関しても、私はたまたまきょう一人係長ということで指摘をさせていただいていますが、やはり一人係長はみっともないですね、いつまでも温存しておくのは。
 好き勝手なことを言ったようですが、副大臣そして小川さん、考え方としてどのように思われるか、改めて私はお聞きしたいと思います。

 

○辻元副大臣

 組織のあり方をどのように見直していくかというのは、一方で、そこで働く人たちの人生がかかっている話でもあるという点を考慮しなきゃいけない。 しかし一方で、組織のあり方の見直しいかんによっては今よりも活力のある組織に生まれ変わることができるということで、人の配置や働き方の采配をどう振るうかが、いわゆるその組織が生きるか死ぬかの大きな分かれ目だというように思います。
 そんな中で、日本は今、閉塞感がありますでしょう。 全体的になぜここまで硬直化してきたのかというのを考えたときには、やはりそこの中心になって政策立案をしてきた、国土交通省だけではなくて、各省の組織のあり方を大胆に見直すということは、この閉塞感を突破していく上では大きな力になるんじゃないかと私は思っております。
 そういう意味で、公務員のあり方、それから政治とそれぞれ各省庁とのあり方などを議論して見直すということはとても大事だと思うんです。

 普通の民間会社だと、私も商売をしていましたから、売り上げが伸びへんならつぶれるわけですよ。 だから、常に、売り上げが伸びなかったら、つぶれそうになったら、組織のあり方を必死で見直すわけです。 どうしたら会社の業績を伸ばせるかとか、どうすれば活性化するかというのは常にやっているわけです。
 国は、何となくぼんやりして、借金もふえて、そして財政も厳しくなっているけれども、やはり見直し度合いは、そういうところでずっと生きてきましたので、何となく遅いなという感じはしますから、今御指摘の点も含めて、組織のあり方について国交省でも考えていきたい。
 ただ、国交省は、海上保安庁とか安全面担当とか管制官とか、特殊技能の人たちもいますので、そういう省のそれぞれの特徴も見ながら組織のあり方を考えていかなくちゃいけないなと思います。

 

○小川大臣政務官

 大変貴重な御指摘をいただいている、基本的にそう思っております。
 突然のお尋ねで、ちょっと流れ弾をいただいているような状況ですので、個人的な見解が織りまざることをお許しいただきたいと思うんです。
 二つ思うことがあります。

 一つは、やはりそれなりに歴史的な経過なり社会の実態と合わせながら国家の行政組織というのはできてきていますので、そういう意味では、歴史的な実態、社会的な実態の一つのあらわれとして尊重すべきだろうと思います。
 しかしながら、変化の激しい社会ですから、民間では、例えば、部制とか課制とかいうよりも、グループ制とかチーム制とかいう形で、従来の縦割りよりはむしろ横の連携を重視する仕組みに変わってきているわけです、これははるか以前から。

 それからもう一つは、係長に自動的に昇任しなければならないんじゃないかという問題意識を委員がお持ちで、仮にそういう力学が働くとしたら、同時昇進とか横並びとかいう感覚が働けば働くほどそういう結果になりかねない。
 そこで、私は、中央官庁の特にキャリア組と言われる人たち、これは本当に一斉に同時昇進です、これまでの慣行からいえば。ところが、勤務させていただいた沖縄県庁とか愛知県の春日井市役所、これは五十代の係長もいれば五十代の部長さんもいらっしゃる。 同時に入ってくるわけですけれども、能力や実績、あるいはいろいろなめぐり合わせがあるでしょう、さまざまに昇進をお互いに重ねながら、いろいろな柔軟な人事形態が実現されている。
 ですから、横の連携を重視した組織形態に移行していくことと、同時昇進、横並びという慣行を突き崩していくこと、この二つによって、委員がお持ちの問題意識というのは相当解消されるんじゃないかというふうに個人的に感じながらお聞きしておりました。

 

○馳分科員

 二つは私も思うんですね。
 一人係長はやはりちょっとみっともないですよ。 しかし、例えば新聞記者なんか、遊軍というのがよくいますよね。 つまり、能力があるんだから、社会部でも政治部であろうと、スポーツであろうと文化でも、どこでもすぐ何かあったときにぱっと行かせるという。 これはむしろ、国家公務員でも、こういう遊軍みたいな形で、何かあったときのために、チームを編成して政策に取り組むというための必要な人材なんだよと。

 辻元さんが言ったそのとおりなんですよ、生首は簡単に切れないんですよ。 そのことは与党になってよくわかったと思うんですよ。 改めて、生首は簡単に切っちゃいけないんですよ。 いかにいい人材を有効に使うか、僕はこのことをやはりあえて副大臣も国交省の中で大声で言っていってほしいんです。
 ただ、次に、ちょっと嫌らしい質問をしますね。

 国土交通省において、定員削減計画を維持しつつ、さりとて、早期勧奨退職、肩たたきを推進しなくても、必要とされる新規採用者の人数の確保はできるんでしょうか。 これが今大きな問題になっていて、今のままだと、公務員に新しい血が入ってこないんじゃないかというふうな、優秀な人材が民間の方にばかり流れちゃうんじゃないかという不安もあるわけですね。 いかがでしょうか。

 

○辻元副大臣

 これは国交省だけではなくて、国家公務員の新規採用についてはおおむね半減させるということを内容とする国家公務員の新規採用抑制の方針が、23年度、政府で検討されております。 政府の検討の結果を受けて、国交省でも考えていかざるを得ないかなというように思います。
 ただ、やはり、私はさっき日本を元気にしていくという話をしましたけれども、公務員の皆さんが政策立案を大もとのところでするわけですから、そこで働く人たちがやりがいを持って生き生き働けないということは、日本は元気にならないということにつながると思います。

 ですから、そういう意味では、長く定年までいても生き生き働ける、新しい人もできるだけ、限定された範囲の中で能力のある人を採っていくということを、やはり人数は減ったとしても両立させていく制度をつくっていかなきゃいけないなというように考えています。

 

○馳分科員

 私なりのある部分無責任な発言で済みませんが、額よりも数、数よりも質。ちょっと公務員の皆さんに失礼かもしれませんが、よりよい、一人一人の人件費、一人一人の金額よりも、やはりチームを組める人数を確保しましょう、でも、数がいればいいというものじゃなくて、やはり質を高める、常にその研修も努力もしましょうと。 そういうことで、もっと公務員の諸君を督励するような人事の制度であってほしいな、私はそういう意味での質問にさせていただきました。
 次に、整備新幹線の位置づけと財源確保についていたします。

 整備新幹線については、その財源確保が最大の問題です。 整備新幹線の建設は、新政権においても国家プロジェクトであり、国土の骨格をなす国土軸の形成事業との位置づけが明確になされれば、おのずと社会資本整備の中での優先順位も上がります。
 まず、整備新幹線の位置づけについての見解を求めます。

 

○辻元副大臣

 この整備新幹線の位置づけは、非常に重要なものだと考えております。
 ということで、国交省は、政権交代後も、この整備新幹線問題にきちんと対応し、そしてさらには、新規着工についてはどのような考え方でいくのかということを取りまとめようということで、整備新幹線の整備に関する検討委員会をつくりました。 この中にはそれぞれワーキングチームを設けまして、国交省だけではなくて、総務省や財務省にも入っていただいて、今検討を積み重ねております。

 ただ、今御指摘があったように、財政の制約が10年前、20年前に比べましてきつくなってきているということは共通の認識だと思います。 それと同時に、費用対効果、それから関係地域の取り組み等の整備、並行在来線の問題なんかも、後で指摘いただくかもしれませんけれども、出てきております。
 ですから、それと両立できるような感じでやっていかないと、何でもつくったらいいというわけではないということも、前よりも外的要因として強くなってきている、そのことも含めてこの検討委員会で十分な議論をしてまいりたいと思っています。

 

○馳分科員

 財源のことで、今、巷間うわさされている二つの財源の話を言いますね。
 私、新潟県が平成22年2月17日付で出した資料を見て、なるほどと。 読みますね。
 「新幹線貸付料を新規着工の建設費に充てるのは反対であり、」こう明確に言っていますが、「新幹線建設の財源は、東海道新幹線のときの財投のように、例えば郵政資金を活用すべき」と主張するものもあれば、あるいは、事業仕分けで出てきましたね、鉄道・運輸施設整備機構のいわゆる積立金を活用し、いわゆる社会資本の整備なので、あれは一兆ちょっとあったのかな、使えるものはやはり、有益性ということは辻元副大臣もおっしゃったとおり、みんなわかっているんですね。 あとは優先順位ですね。

 そうすると、一過性の積立金の取り崩し、これを戻しなさいよと言ったもの、これも一つの視野に入れていく。郵政の金を使うというのは、また財投の繰り返しをするようで、私は余りよくないなというのが本音です。 むしろ、こういう積立金があったら、つくった後の地方における利益、JRにおける利益ということを考えると、ここのところが落としどころなのかなと思って、私はそういうふうな意味で今、野党の立場として見ておるんですね。
 見解を求めるのは大変僣越ではありますが、副大臣としてどうお考えでしょうか。

 

○辻元副大臣

 まず、郵政資金を特定の事業目的のために使うというのは、私は慎重に検討しないとならないと思っております。
 それと同時に、機構が持っているのは約1.3兆円なんですけれども、これも今、仕分け等で議論をされております。 そのポイントは、やはり今、この整備新幹線のことに限らず、社会資本整備というのは経済の活性化や地域の活性化に役立つ。 一方で、社会保障、医療とか子育てとか介護とか、高齢化になりまして、そちらへの予算の振り分けということも、大きな枠で見れば大事になってきます。

 ですから、そのバランスのとり方ですね。 バランスをどのようにとって全体の財源を配分していくかということと、それから社会資本整備の財源をどこから捻出してくるかということ、この二つの観点で処理していかないと、社会資本整備で大事なのはわかっているんだけれども、社会資本整備の中の優先順位だけではなくて、では、介護や医療の方も深刻な状況になっている中で、そういう大きな優先順位のつけ方ということも議論せざるを得ないという状況に今対応して、国交省としては、やはり社会資本整備は削るということでこの間予算をつくってきて、それをそのほかのところに回せるようにというようにやってきました。

 しかし、これは削り過ぎると雇用や地方と都市の格差も広がりますので、そのさじかげんというか、そこをどうしていくかというところで実は頭を痛めながら財源の捻出を考えているということです。 その中に整備新幹線も、これはお金がようけかかりますから、かなり深い悩みの一つとしてあるという状況です。

 

○馳分科員

 最後の質問になりますが、地方負担の軽減という意味においても、平成20年度から最大70%まで引き上げられた交付税措置のさらなる拡充とか、地域活性化・公共投資臨時交付金というような仕組みが欲しいというのが、新規着工、未着工区間を抱えている地域の皆さん方の本音ですよ。 こういう指摘に対してどうお答えになっていかれますか。 このことをお伺いして、私の質問を終わります。

 

○辻元副大臣

 今の点も含めまして、お金をどのように、どこから捻出して使っていくかということは議論してまいりたいと思っています。
 ただ、では安易にお金をつけてつくればいいのかというところも、費用対効果という面でしっかり検証していかないと、つくったはいいけれども、ストロー現象が起こって、その町がなかなか経済も活性化しないというような現象も出てきていますので、財源の面と、それからその後の効果をトータルに見ていかなきゃいけないんじゃないかなと思いながら取り組んでおります。

 

○小川大臣政務官

 地方負担の側についてでありますが、委員御案内のとおり、三分の一の地方負担、90%の起債充当率、原則50%の交付税算入という仕組みでございます。
 さらに拡充という御意見、しっかり受けとめさせていただきたいと思いますが、一方で、いろいろなこととのバランス、共有財源ですので、そこに本当にどの程度充てることが許されるのか。 あるいは、新幹線が通ることに伴う便益も一部にやはり実際あらわれております。 こういうことが他の自治体から理解を得られるか。 こういったことも含めて、よくよくこれは慎重に検討させていただきたいと思います。

 

○馳分科員

 終わります。 ありがとうございました。

 

○郡主査

 これにて馳浩さんの質疑は終了いたしました。

  ※詳しくは衆議院 会議録議事情報 会議の一覧 をご覧ください。
(常任委員会 → 決算行政監視委員会 → 関連委員会の第二分科会 ・ 第四分科会 5月18日 ) 


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