衆議院 科学技術特別委員会 速記録(議事速報) 第177回国会
平成23年5月25日(水曜日)---------------------------------------------------------------
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【馳浩 質疑部分 抜粋】○川内委員長
次に、馳浩君。
○馳委員
自由民主党の馳浩です。
まず、お配りをした資料をごらんいただきたいと存じます。「海溝型地震と原子力発電所の位置図」とありまして、提供は文部科学省であります。そこでまず、地震や津波の予測、観測、今現在日本でどの程度のレベルまで予測や観測ができるのか、そのデータをもとに私たちはどういう備えをすべきなのか、こういう観点で質問をさせていただきます。ちなみに、私が提供した文部科学省のこの資料というのは、出典は地震調査研究推進本部地震調査委員会というところから提供いただいたものであります。ちなみに、ちょっとこれをごらんください。右の下の方の三陸沖北部、宮城県沖地震、三陸沖から房総沖の海溝寄り、福島県沖、茨城県沖、ここだけが三十年以内に地震が起こる確率が抜けております。起こりますよね、パーセンテージ入っておりません。その理由は、要は東北地方太平洋沖地震、東日本大震災の発生を踏まえて、今後、発生確率を見直す予定なんだそうであります。
となりますと、このデータをもとに浜岡原発の停止要請を菅総理が中部電力に対してなされたというふうに考えてよいと思うんですが、これは間違いありませんね、私の指摘は。
○黒木政府参考人
お答えいたします。
御指摘の浜岡原子力発電所でございますが、緊急安全対策の中長期対策、これが実施されるまでの間、この東海地震の、先ほど御説明がございました八七%、とりわけ高い確率で起きるということをもって、中長期対策が完成するまでの間、運転の停止を要請するということを決められたと承知しております。
○馳委員
いわば私は今確認の意味で聞いたので。
そうすると、民主党の政調会長である玄葉大臣は、この資料の存在については当然御存じで、事前に菅総理から相談を受け、そして、中部電力に対していわゆる停止の要請をしたいと思うので、政調会長、精査しておいてくれよという要請を受けたと考えるのは、私は政党人として当然だと思うのですが、その私の指摘で間違いはありませんね。
○玄葉国務大臣
馳委員は、私の会見の内容も御存じでお聞きになったんだというふうに思いますけれども、私は会見で率直に、政策調査会を預かる者として、事前に相談がなかったということは遺憾であるというふうに申し上げました。ただ同時に、時としてそういう総理大臣のリーダーシップのあり方もあってよいのではないかというふうに申し上げ、この件に関して申し上げれば、いわば最新の知見、データのもとで最善の措置をとった、こういうふうに考えるべきなんだろうというふうに私自身は考えているところでございます。
○馳委員
では、菅総理の浜岡原発停止要請という政治的判断は、英断ですか、独断ですか。
○玄葉国務大臣
英断か独断かという問いでありますけれども、適切であったというふうに考えております。
○馳委員
政策判断のプロセスは適切であったと思いますか。
○玄葉国務大臣
ここは、先ほども申し上げましたけれども、でき得れば、関係者の皆さんと少なくとも一定の議論をしてから決断をしてほしかったというのは私の率直な思いでございます。ただ、先ほど申し上げたように切迫性ということもございますので、しかも、日本列島がいわば一種、鳴動期のような形になっているということも考え合わせたときに、時としてこういうことがあってもよいのではないかということを会見で申し上げた、こういうことでございます。
○馳委員
政策決定に至るプロセスとして極めて不透明であったということだけは、私からまず指摘しておきます。
本題に入ります。
私もこれをずっと見ておりまして、東海地震においてマグニチュード八クラスが三十年以内に八七%の確率で起きるとなっておりますが、その科学的根拠、これを一国民である私にもわかりやすく説明をしていただけますか。
○田中政府参考人
お答え申し上げます。
地震調査研究推進本部では、同じような規模の地震がほぼ同じ場所、しかも間隔で繰り返し発生するという考え方に基づきまして、将来発生すると想定される地震の規模、発生確率ということを評価してございます。東海地震につきましては、過去にこれだけで発生をした記録がございません。しかしながら、いろいろな地震と、東南海あるいは南海地震と連動して起こったというような記録が残ってございます。一四九八年、明応の東海地震、一六〇五年、慶長の地震、一七〇七年、宝永の地震、一八五四年、安政の地震、これらは東海地震と近くでございますけれども、東海地震を巻き込みながら起こったということでございます。
これらの四つの地震の発生間隔、これは平均値が百十八・八年ということでございます。
最新の活動時期というのは安政の東海地震、一八五四年でございまして、これらを勘案いたしまして、現在から三十年以内に起こる確率を八七%ということで評価をしてございます。また、マグニチュード八という大きさにつきましては、中央防災会議のもとに設置をされました東海地震に関する専門調査会というところが、いろいろ、震源断層の面積はどのくらいであるのかとか、あるいは断層にかかっている力はどのくらいであるかということを計測いたしまして、マグニチュード八と算定している状況でございます。
○馳委員
一回聞いただけではよくわかりませんでしたので、今後とも折に触れてお伺いしたいと思いますが、要は、そういう最新の科学的知見に基づいて、地震が来る可能性があるぞ、プラス、今回は当然津波が来るぞ、それに備えなければいけないよね、備えるためには何がわかっていなければいけないんだろうかということ。そして、そのわかっていなければいけないことが、いち早く住民に対して、あるいはインフラを管轄する責任者に対して知らされて、対策がとられなければいけない。私はここが政治的に最も重要なことではないかなというふうに思っているんです。そこで、今回の東日本大震災を踏まえて、海域における高い精度の地震発生予測と、地震発生直後の地震の連動、津波の発生、その状況の早期の予知、これを実現していかなければいけないと思いますが、その私の認識でよろしいでしょうか。
○田中政府参考人
先ほど申し上げたとおり、地震発生予測等々につきましては、過去の記録をいかに精度よくとるかということが肝というか中心でございます。
東北地方太平洋沖地震につきましては、三陸沖から茨城県沖にかけて多くの地震領域が連動して発生をしたわけでございますが、そのような記録がございませんでした。したがいまして、先生御指摘のとおりでございますけれども、これからいかに過去の記録をきちんととっていくのかということが大事であろうというふうに思ってございます。そういう意味では、活断層調査あるいは津波堆積物調査というようなことを綿密にやりまして、過去の地震、津波を再評価することが大事になろうかというふうに思ってございます。あるいは、海域で起きている地殻変動、あるいは地震活動を海域において観測することが大事であろうというふうに思いますし、深部掘削を進めまして、震源領域間がどう連動するのかについて検討を進めるということでございます。これらを通して評価方法の見直しを行ってまいりたいというふうに思っているところでございます。
また、地震発生直後の地震、津波発生状況の早期検知につきましては、現在、地震・津波観測監視システムを構築することが始まりましたばかりでございますけれども、それを充実し、多くのところに提供してまいりたいというふうに思っているところでございます。
○馳委員
そこで、地震・津波観測監視システム、文科省でしょうか、この予算要求のときの資料を拝見してちょっと不安になったんですよ。
読みますね。「海域には十分な観測機器が整備されておらず、地震発生予測に必要となる観測データが不足しているとともに、緊急地震速報や津波予報警報の精度低下の原因となっている。」私は、この委員会ができてよかったなと思っているんですよ。まさしく、多分、技術的にはあると思うんですよ。とすると、陸地と海域で観測監視システムが機能していれば、早く察知をし、情報が、多分、GPS、衛星情報などを通じて伝わってくる。それが自治体や、いわゆるインフラを管理監督している部署に伝わる、住民に伝わる、早く逃げよう、そして当然、そのシステムによってハザードマップの精度を高めることができる、こういうふうになるのではないかなと思うんですよね。
となると、大臣、海域が広いので、観測監視システム、プイとか海中深く埋めておくセンサーなどのケーブルとか、これが多分まだ足りないんだろうなと予測されるんですよ。そうすると、要は予算措置に今後入ってくるんじゃないかなと思うんですね。
もし、技術的なことでおっしゃりたいことがあれば、事務方から。そして、あとこれは予算措置になってくるんだろうなと思われますが、答弁をお願いしたいと思います。
○宇平政府参考人
お答えいたします。
東南海地震と南海地震の震源域についてまずお答えしますと、気象庁では、ケーブル式の海底地震計を含む全国の地震計による観測デー夕、これをリアルタイムで収集しておりまして、二十四時間体制で地震活動を監視しております。大きな地震が発生した場合は、直ちにこれらのデータを解析し、緊急地震速報、津波警報等を迅速に発表しております。今後の計画といたしましては、先ほどお話のありました、文部科学省が熊野灘に海底地震計、津波計を整備していらっしゃいますので、それらのデータは今年度中に利用を開始する予定でございます。これによりまして、海域でいち早く地震波や津波をとらえて、緊急地震速報のより一層の迅速化、あるいは津波警報の精度向上を図ってまいりたいというふうに考えております。
○田中政府参考人
陸域、海域の地震観測設備の状況を少し御説明申し上げたいと思います。
二十二年度末で陸域を対象とした地震計は、全国で約千四百ヵ所でございます。これに比べまして、海域というのは約四十ヵ所でございます。全体としては、海域については、まさに先生おっしゃったように、ケーブルの面、バッテリーの面、あるいは位置をきちんと知らせるようなポジショニングの面というような技術改良をさらに続ける必要はございますけれども、そういった海域における観測網ということの充実に文部科学省としても今後積極的に取り組んでいきたいというふうに考えているところでございます。
○馳委員
とすると、やはり聞いておかなきゃいけないのは、菅総理も指摘をされました、東海地震の観測監視システムは大丈夫ですか。
○宇平政府参考人
お答えいたします。
東海地震については、先ほど申し上げましたように、全国の地震計による観測データのほかに、東海地域の沖合に気象庁が整備したケーブル式海底地震計、津波計も活用して、大きな地震が発生した場合は、直ちにこれらのデータを分析し、緊急地震速報、津波警報を迅速に発表いたします。それから、東海地震は唯一直前予知の可能性がございますので、東海地域に地殻岩石ひずみ計等を整備し、二十四時間体制で地震活動や地殻活動を注意深く監視しているところでございます。
○馳委員
では、伝言、ゲームの話をします。
つまり、観測監視システムが機能します。地震が来るぞ、来たぞ、どこでどの程度起きたか。それを、先ほど私から申し上げたように、自治体関係者とかインフラ管理者とか伝えていくとするんですが、停電したら電話も携帯電話もテレビもつながらないですよね。どうやって住民に、これは高齢者も含め障害者も含め、どしゃ降りだったらなかなかサイレンの音も聞こえないような、伝言ゲームですよ、まさしく。本当に末端まで伝わって、緊急の避難に備えたらいいんだろうか。防災計画を地域でつくるとしても、国としての指針があってしかるべきだと思うんですが、そこは大丈夫ですか。
○平野副大臣
たまたま、私は今中央防災会議等々の動きについてもフォローしていまして、被災者生活支援チームとして、これから災害対策をどういうふうに立てていけばいいかということについての内部のさまざまの議論もし始めているところでありました。いずれ、いろいろな予知等々の問題がございますけれども、地震が来たら、今の地震の予知の能力では、この範囲の中で地震は発生するかもしれないという予測はできたとしても、何時何分に地震が発生するという予想というのは多分不可能だろうと思います。
平成十七年に中央防災会議が東日本の震災を予想しておりましたけれども、今回の東日本大震災は平成十七年の中央防災会議が予想した震災をはるかに上回る規模でありまして、それ自体がまず問題なんでありますが、いずれ、何を言いたいかといいますと、これからもっと大事なのは、予想もさることながら、その地震が来たときには、まず逃げるということであります。
逃げるというときにどこまで逃げなくちゃならないかということで、防災計画、その避難計画をつくらなくちゃなりませんが、これからの避難計画をつくるときには、どの津波を想定してやるかということが一つの問題になってきますし、その津波が来た場合に海岸堤の堤防等がどういう役割を果たすのか果たさないのか、そういったことも踏まえた上で、全体の浸水面積を予想した上で、どこまで逃げなければならないかという避難の経路が多分できてくるんだろうと思います。
同時に、逃げ切れない場合にはどの建物に逃げるか、そういった避難計画もつくらなくちゃならないというふうに思います。
今委員の言われた、電気がブラックアウトした場合に、これは実際に起こりました。起こりまして、あるところの首長さんは、全く情報が入らない、入らないんだけれども、たまたま防災電話がつながっているために、友達と連絡をとりながら、その友達が、友達というのは実は自民党の先生なんですが、あなたテレビ見られるだろう、どこまで津波が来ているか教えてくれということを電話で聞きながら、真っ暗な、真っ暗というか何にも電気がない中で避難指示を出したというようなエピソードもあります。そういったことについては、これからいろいろ中央防災会議やら専門委員会なんかでも今回の津波被害等々の経過についての検証がされると思いますが、実際の問題の中で、津波が起こったときにはどういう状況が起こるのか、こういったことを踏まえた上でのこれからの防災計画をしっかりつくっていくということになると思います。
○馳委員
平野副大臣が答えていただいてよかったと思います。
つまり、イノベーションを進めて、より早くそれを予測、察知する、そしてその情報をよりわかりやすく伝えていく。しかし、最終的に伝えていくのは、やはり日ごろの住民同士の連携あるいは防災計画にのっとった行動しかないんだろうな、そうなってくるわけでありまして、やはりそこをコントロールしていくのが、今平野さんがいらっしゃる中央防災会議の役割なのではないかなと思います。そこで、ちょっとまた話は戻ります。
陸地と海洋の地震モニタリング設備、その配備状況は今どうなっていますか。
○田中政府参考人
先ほど御説明をしてしまったんですけれども、申しわけございません。
陸域を対象とした地震計は約千四百ヵ所、海域の地震計は約四十ヵ所に設置されているところでございます。
○馳委員
これは大臣にお聞きしたらわかると思うんですね。陸域が千四百ヵ所で海域が四十ヵ所。我が国の領土、領海を考えたら、領空は関係ないですが、もっともっともっと海域のモニタリングの設備を配備しておかなければいけないんじゃないんですか。ここは今後のまさしく国家戦略だと私は思うんですよ。陸地は千四百、海域が四十。課題となっていましたのは、ケーブルの問題であったり、機能させるためのバッテリーの問題、これは太陽光発電などはやはり使わなきゃいけないでしょうし、あるいは地理測位、GPSを活用してやっていかなきゃいけないでしょうし、ここはやはり科学の粋を集めなければいけないと思うんですね。私は、ここは、政調会長であり国家戦略担当大臣として、ちょっとハッパをかけてほしいんですね。いかがですか。
○玄薬国務大臣
今の馳委員の、これはまさにこの委員会らしい一つの御提言だというふうに受けとめて、私としても、しっかりと考えて、行動すべきは行動したいというふうに思います。同時に、これは、宇宙政策あるいは衛星そのものをどういうふうにしていくかということとも関連するというふうに思っているんですね。三・一一以降、どの衛星に重点を置くべきかということも、今、私自身も実は整理をしているところでございますし、同時に、先ほど、通信手段がなかったと。非常に深刻な話なんですね。携帯電話もなかなかつながらなかった。携帯電話は地上システムによっている。そうすると、地上システムによらない携帯電話というものを普及させる必要があるのではないか、当然そういう議論も出てきます。
やはり、今回の三・一一を受けて、科学技術政策あるいは宇宙政策でも新しい挑戦というのが必要になってくる。そのための精査を今させていただいている、そういうふうに御理解をいただければと思います。
○馳委員
まさしくそうで、これはやはり、ITインフラの整備も並行して、復興構想会議などでも今議論されておりますし、その情報は自治体を通じても流れていかなければいけないので、私は、そこは本当に今後の大きな課題になってくると思いますので、頑張っていただきたいと思います。そこで、国交省関河川局長にお伺いいたしますが、防災予測のための]バンドレーダーの配備状況は現状どうなっていますか。
○関政府参考人
お答えを申し上げます。
先生御指摘の]バンドMPレーダーは、既存のレーダーよりも非常に詳細に雨域をとらえることができ、また、情報を把握し整理するまでの時間も非常に短縮されているということでございまして、近年増加する局所的な大雨、集中豪雨、いわゆるゲリラ豪雨による被害が全国で頻発しておりますが、こういったゲリラ豪雨によります被害をできるだけ減らしていくという観点から、現在設置を進めているところでございます。この整備につきましては、順次、生命財産が集中する政令指定都市、あるいは、近年局地的な大雨によりまして水害、土砂災害の被害を受けた地域から重点的に進めることとしており、平成二十二年三月までに、関東、中部、近畿、それから富山と金沢、これは一連の区域でございますが、合わせて四地域にレーダーを設置し、二十二年の七月五日からウエプ上におきまして降雨情報の試験配信を行っているところでございます。
また、二十二年度におきましては、新たに、岩手県、宮城県県境の栗駒山周辺、それから新潟、静岡、岡山、広島、九州北部、桜島周辺、合わせまして七地域にレーダーを設置し、現在、実際の降雨を観測し、このレーダーにおけるパラメーターの決定等の調整を行っているところでございまして、調整が整い次第、同じく試験配信を行っていきたいというふうに考えているところでございます。
○馳委員
関局長、]バンドMPレーダーというのは、実は私はよく知っているんですが、実際にこれは機能していかなきゃいけないですね。
今、試験的な稼働の段階だと聞いておりましたが、実際に、北海道から沖縄まで、太平洋側も日本海側も含めて、まさしく、きょう提示いたしましたこういった海溝型地震と原発の位置図などを見ながら、よりきめ細かく配備をして、ゲリラ豪雨だけじゃありませんよね、これは多分、浸水地域がどこまでいくか、あるいは、がけ崩れがどこで、どう地形が変更になったか、全部出てくるはずなんです。そして、それは五分置きぐらいにデータが出てくるはずの、そこまで観測できるレーダーだったと思うんです。この配備は、私はもっと早めてほしいと思っているんですね。関局長、現状をもうちょっとアピールしてほしいんですよ。せっかくこれだけのものがあるにもかかわらず、残念ながらまだまだ配備が十分ではないんですよね。もうちょっと話してください。
○関政府参考人
お答えを申し上げます。
まず、]バンドレーダーについて御説明を加えさせていただいた上で、今後の配備についてお答えを申し上げます。
]バンドレーダーと呼んでおりますが、従来はCバンドというもので運用していたところでございますが、周波数がCバンドよりも少し違いまして、四から八ギガ、それを八から十ギガという周波数の違う部分のレーダーを使うことによりまして、雨雲を上から下まで速やかにキャッチしまして、そして、全体をより正確に速やかにキャッチすることができるというものでございます。そうしますと、例えば、今、国会議事堂があります周辺のどの辺でどのぐらいの強い雨が降っているかということが、従来のものよりも高性能で調べることができます。従来ですと、一キロメーターのメッシュ、一キロ範囲、一キロの正方形を一つの単位として雨雲を押さえて、雨の降り方を押さえていたわけですが、これによりまして二百五十メーター単位で雨域を押さえることができる。そういう意味では、特に小河川、都市部の、ゲリラ豪雨が一気に降りまして、集中的に短時間で洪水が発生するというような場合に対しての予測と、それから避難を呼びかけることに有効であるというふうに考えています。
そういう意味では、今先生御指摘のように、従来では、レーダーで把握し、情報をお出しするのに五分から十分かかっておりました。それが一分から二分という極めて短時間で配信することができますので、市民の方、国民の方にもそれをすぐに使っていただけるということが可能になってきているというふうに考えてございます。
それから、御指摘の、さらに今後、どういった地域により配備を進めていくかということでございますが、私どもも、いわゆるゲリラ豪雨による被害がふえてございますので、そういったことも踏まえると同時に、近年局地的な大雨により被害を受けた地域、あるいは今回の震災による被害を受けた地域、これも地盤沈下あるいは堤防等の施設が崩壊してございますので非常に危険な状況になっております。そういったところの施設の復旧、緊急復旧あるいは本格復旧とともに、こういった防災情報を適切に出させていただくようなこともあわせまして、重点的にそういった地域の配備を検討してまいりたいというふうに考えております。
○馳委員
次の質問は、これまた平野さんに答えていただいた方がいいと思うんです。
今おっしゃっていただいたように、ゲリラ豪雨を初め地形の変更とか浸水状況というのは、一分から二分ぐらいですから、本当にほぼリアルタイムですね。そこまで伝わるようになった。これは、七月から地デジが始まりますから、防災チャンネルというところで、操作をすれば、うちのところは大丈夫かなとかというのはチャンネルですぐぱっぱっぱっと導き出して、その情報をまさしく御家庭においても使えるようにするというのはいかがでしょうか。せっかくここまで予算をかけて、これは一基当たり二十億から三十億ぐらいかかっているはず、そんなにかからないか。まあ十億前後ですよ。そこまで使ったので、国民にその情報が伝わり、本当に防災に資するようにした方がいいと思うんですけれども、一基当たり二十億ですか、二億ですか。
○関政府参考人
昨年度設置した十一基につきまして申し上げれば、一基二億円程度ということでございます。
○平野副大臣
私は今そちらの方の専任でございませんので、必ずしも私が答弁するのが適切かどうかわかりませんが、いずれ、ゲリラ豪雨と言われるものについてもかなり発生予測の精度が上がってきておりますし、流域のさまざまなデータを集積しますと、何時間後にはこれぐらいの洪水予測も可能だという、その精度も上がってきているというふうに理解しております。そういった情報については、おっしゃるように、どういう形かはわかりませんが、そういう状況が近づいたときには、地域にはしっかりと情報が行く、そしてさまざまな警報も的確に伝達されるということについてはしっかり取り組む必要があるというふうに思います。
○馳委員
御家庭のテレビ、ないしは警察、消防、あるいは自衛隊、少なくともこういったところにはこういった情報がリアルタイムに伝わっていく、それをもとに、プラス防災計画に基づいた避難計画とか、こういった体制整備というのは必要じゃないかなと私は思います。では、次の質問に移らせていただきます。
エネルギー政策の見直しとイノベーションについてお伺いしますが、まず、あの大震災により、また福島原発の事故によりまして、日本のエネルギー政策の見直しは必須となりました。今、この見直しについて、どこまで議論が進んでいるかを大臣にお伺いしたいと思います。
○玄葉国務大臣
先日も、遠藤委員初め阿部委員、また平さんもそうだつたかもしれません、それぞれ質疑がございました。
その後、これは、国家戦略担当大臣が所管する新成長戦略を中心に基本的な方針を進めていこうというふうに私自身考えているものですから、そういったことを含めてこれから、総理としっかり打ち合わせというか相談をして、どこで何をやるかということを決めたい。基本的な考え方としては、まず国家戦略担当のところで基本的な方針を定める。同時に、例えばエネルギー基本計画そのものは、法律で経産省の中で所管されているわけですね。あるいは、原子力安全委員会だって関係するでしょう。当然、環境省だって関係するでしょう。ですから、そういった中で、どういう形で政府内の連携をとるようにするかということを、まさに今平野副大臣と整理している、そういう状況でございます。
○馳委員
では、具体的にお聞きしていきたいと思いますが、地球温暖化防止等の地球環境にも配慮しながら脱原発を果たす有望な再生可能エネルギーとは、具体的に何ですか。
○安井政府参考人
お答え申し上げます。
再生可能エネルギーの中で、今現在、実際に実用化段階に達しておりまして、なおかつ普及しておるものという観点で申し上げれば、やはり太陽光発電、風力発電、それから、従来型の水力に加えまして、最近は中小型、中小水力、それからバイオマス発電、地熱発電、こうしたものが現在実際に使われておりまして、また日本の電力供給に寄与しておる、こういうことでございます。
○馳委員
環境省は四月二十一日に、国内で再生可能エネルギーを導入した場合にどの程度の発電量が見込めるか、試算結果を公表しました。それが再生可能エネルギーポテンシャル調査結果ですが、この調査は、理論上可能な最大導入量から、土地利用や技術上の制約を差し引いて、さらには事業として採算性を確保できることを条件に加えた試算を出しております。
まず、その結果概要をお示しいただきたいと思います。
○鈴木政府参考人
お答え申し上げます。
先生今御指摘のとおりでございますが、ポテンシャル調査では、住宅以外に設置いたします太陽光発電、風力発電、中小水力発電及び地熱発電につきまして、設置可能面積あるいは平均風速等々から理論的に算出できますエネルギーの賦存量、そして、それをベースにいたしまして、それぞれの土地の傾斜や法規制、土地利用、あるいは居住地からの距離等の制約要因による設置の可否を考慮した導入ポテンシャル、そしてさらには、設備単価とか売電価格など一定の仮定のもとにおきまして幾つかの条件を設定しまして、事業採算性があるかどうかという観点から、シナリオ別の導入可能量という三種類を発表しております。このうち、最後に申し上げましたところにつきましては、全量固定価格買い取り制度が導入され、一定の買い取り価格や買い取り期間で電力の買い取りが行われるというシナリオに基づきまして、幾つかのケースにわたって推計しております。複数やっておりますので幅がございますが、例えば風力発電につきましては最大一億四千万キロワットの導入が可能であるというふうに出ております。他方で、非住宅系の太陽光発電につきましては、事業採算性の観点だけで申し上げますと、導入がなかなか見込みにくいということになってございます。
○馳委員
さっき、経産省は太陽光をトップにおっしゃって、今、環境省は風力発電の方を先に何か期待を持っておっしゃったので、両省の姿勢が何となくかいま見えたような気がいたします。太陽光発電と風力発電の普及に当たってのまず見通しを立てていくこと、そこに対する投資をいかにしていくか、そのための国民合意を得るための政治的コンセンサスが必要だ、私はそういうふうに思っているんですが、では、それぞれの課題と将来展望について、現状でお示しをいただきたいと思います。
○鈴木政府参考人
それでは、まず太陽光でございますが、ただいま事業採算性を考慮するとなかなか導入が難しいと申し上げましたけれども、事業採算性を考慮しない場合は、住宅以外に限っても一億五千万キロワットという大きな導入ポテンシャルがあるという結果になっております。したがいまして、課題としては、低コスト化ということが最大の課題ということでございまして、このためには、全量固定買い取り制に加えまして、大量導入を通じて低コスト化、あるいは技術開発による低コスト化を図ることが重要だというふうに思っております。他方で、風力発電につきましては、ただいま申し上げましたように、事業採算性を考慮に入れても非常に大きな導入可能性があるという結果になっておりますが、ただ、事業の収支が良好な地点は北海道と東北に集中しているということがございます。こうした地域偏在性が極めて高いということでございますので、地域のポテンシャルを最大限に生かすためには、地域間の連系設備の能力などの強化ということが必要になるのではないかというふうに思っております。
○馳委員
太陽光発電は、相当なイノベーションによってコストダウンが図られなければ事業化は難しいということなので、経産省、もし言いたいことがあったらしゃべってください。
そこで、風力発電にちょっと絞ってお聞きしたいと思います。まず、北海道や東北の風力発電は、事業ベースにおいてもポテンシャルは高いわけですが、東京まで電気を運ぶ送電線の問題は今回の試算では度外視しているわけですから、震災を受けた東北なら、東北管内で供給と消費することを前提にするならば事業としての実現可能性は高い、こういうふうに考えてよろしいのでしょうか。
○鈴木政府参考人
確かに、御指摘のとおり、送電コストを考えますと、東北で生み出したエネルギーを東北で消費するというのが最も効率的というのは御指摘のとおりでございます。また、風力発電につきましては、ただいま申し上げましたように、比較的コストが安くて、自律分散エネルギーとして災害にも強いという特性もございますので、復興の大きな柱として位置づけすることも可能ではないかと思っております。ただ、実は、東北のポテンシャルというのは非常に.大きくて、東北地方の需要を賄う以上の供給能力があるということはございますので、こうした膨大なポテンシャルを生かすためには、先ほど申し上げましたように、電力の大消費地であります東京、首都圏のところに融通するという方策を考える必要があるのではないかということでございます。
○馳委員
今回の調査結果で余り明確になってはおりませんが、風力は風が吹かないと電気が起きません。供給側の立場に立てば、安定供給のためには、電気を蓄える蓄電池の開発がなければ、結局は、事業化、実用化は無理なんじゃないんですか。
○鈴木政府参考人
御指摘のとおり、風力発電、太陽光発電というのは天候により発電量が変動するというところがございます。したがいまして、基本的には火力発電で大きな波を吸収するといたしましでも、そうした能力を超えた部分につきまして、さらにこうした電力を入れていこうという場合には、蓄電池などを整備し、その変動を吸収する必要があるというふうに思っております。残念ながら、現在のところ、まだこの蓄電池のコストはなかなか高いというところがございまして、こうした蓄電池の低コスト化に向けましても、大量生産への誘導ということや、あるいは技術開発ということも大変重要な課題ではないかというふうに思っております。
○馳委員
蓄電池の技術開発状況はどうなっているんでしょうか。近い将来の技術開発の可能性は高いんでしょうか。そして、日本のこの分野における技術的優位性はどうなっているんでしょうか。
経産省にお伺いします。
○安井政府参考人
お答え申し上げます。
我が国の蓄電池技術でございますけれども、実は、国際的にはかなり競争力がある分野になってございます。かなり早い段階から蓄電池の技術開発に日本の企業は積極的に取り組んでおりまして、さまざまな種類の蓄電池それからその部材、こうした分野において日本のシェアは高うございまして、特に蓄電池の分野では、世界一を維持している分野もかなりございます。この蓄電池というものは、これから、スマートグリッド、あるいは今出てまいりました分散型再生可能エネルギーの導入の上でも非常に重要な技術なわけでございますが、この競争力を維持していく上で大きなポイントは、蓄電能力を中心とした高性能化とそれから低価格化、この二点だと考えております。特に、リチウムイオン電池につきましては、電気・電子機器あるいは自動車の関係もございまして、非常に今国際的な技術開発が激化をしている状態にございます。
私ども経済産業省といたしましては、まさにそういった観点に注目をいたしまして、今、ニ〇二〇年を目標といたしまして、二〇〇六年比でコスト十分の一、蓄電容量三倍というのを目標にいたしまして、自動車関連も含めましたこのリチウムイオン電池の技術開発に取り組んでおるところでございます。
また、そういう利用技術の段階だけではなくて、やはりさらなる高性能化を目指すためには、基礎研究の分野を丁寧に涵養することが必要でございますので、そうした分野にも取り組ませていただいているところでございます。
○馳委員
蓄電池の問題は、風力発電だけではなくて太陽光発電にも当てはまります。つまり、イノベーションなくして脱原発はないと私も申し上げましたが、蓄電池なくして脱原発はないと言っても過言ではないと思います。そうであるならば、特に蓄電池の開発に我が国の予算を傾斜配分して、それこそ最重要なる国家プロジェクトとして推進していくべきだと思いますが、いかがでしょうか。
○玄葉国務大臣
今、馳委員、蓄電池という話をされました。
電気をためる技術というのが一つのポイントになることは私も間違いないというふうに思います。リチウム空気電池ができれば、たしかイオン電池の十倍の蓄電能力があるということでございますから、最終的に、これは長い目で見たときには、やはり電池の革命、エネルギーロス、発電効率の革命、そしていわゆる材料の革命、私はそれらが必要じゃないかというふうに思っております。そのための、先ほど基礎研究という話がありましたが、これもまさに科学技術政策の世界でありますが、RアンドDをどういう形で重点配分するのか。今、馳委員は傾斜配分という話をされました。同時に、それをどのくらい前倒しをして考えていくのか。
まさに私の科学技術政策担当大臣としての役割は、衛星も何でもそうなんですけれども、各省でそれぞれ政策を行っているんですけれども、優先順位をきちっとつけるということだというふうに考えていますので、ぜひ本委員会も、川内委員長を中心にまさに提言機関としての委員会ということで、この間遠藤委員もおっしゃっていましたので、そういう委員会として考える優先順位ということも、今のような形でいろいろと御提言いただければ、私としては大変参考になるというふうに申し上げたいと思います。
○馳委員
ちょっと一つ心配なのは、そのリチウムイオン電池、いわゆる蓄電池のための原材料の確保の問題ですね。これはエネルギー戦略ともまさしく密接不可分の問題だと思うんですが、その原材料の確保は安定的に今後ともなされるというふうに考えてよろしいんでしょうか。それとも、まさしくそれこそ国家戦略として、複数のルートを今後確保していかなければいけないんでしょうか。その考え方をちょっとお示しいただきたいと思います。
○平野副大臣
そういったいわゆるエネルギー戦略を含めて、私どもは、EPA、FTA、こういった二国間あるいは三国間、マルチ等々もあると思いますけれども、こういった協議の推進も非常に大事な政策、戦略だというふうに思っています。
○馳委員
私もかつて、もう十年以上前ですけれども、ケント・カルダー教授の「パシフィックデイフェンス」という、安全保障と、要は、北東アジア地域に天然ガスパイプラインを敷いていくべきだという著書を読んで、まさしく国家を超えたエネルギー安全保障戦略といったものに日本が積極的に関与し、日本の優位性はやはり経済力と技術力であるということがある意味では北東アジア地域の安全保障環境を整えていく一つの要素であるという論文に接して、そういう外交の展開といったものは真正面から取り組むべきだなと思いました。私は、今平野さんがおっしゃったようなこと、まさしくそれは重要なポイントではないかなと思うんですね。大臣のコメントがあれば、お願いしたいと思います。
○玄薬国務大臣
先ほど申し上げたのは、中長期でリチウムイオン電池を空気電気にかえたい、そういう一つの中長期的な話をさせていただきました。
今馳委員がおっしゃった資源外交については、極めて大切でございます。実際のところは外務省とか経産省を中心に行われていますけれども、例えば、最近になって、パッケージ型のインフラ輸出をするのに、インフラ専門官というのを外務省はそれぞれ大使館に置くようになってきました。私が今提言しているのは、これは資源専門官というのもそれぞれ大使館などに、当然、戦略的に重要な資源がある、そういう国々に対して、そういった対応をとっていく必要があるのではないかということで、まさにそこも戦略的に進めていきたいというふうに考えております。
○馳委員
今回の環境省の調査で、各再生可能エネルギーを比較した場合に、相対的には風力発電がすぐれているとの内容を示されたということは理解をいたしました。
しかし、今議論となりました蓄電池の問題のほかに、落雷などで故障した場合の修理費用や、外国製品に依存している現況での修理期間の長さなど、そういうコストが今回の調査では抜けております。これは看過できない問題です。例えば、発電実績を公開しているのは自治体の発電所だけで、民間は公開していないようです。修理費用を計上したら黒字となる自治体発電所は、七十一事業のうちわずか二事業だと言われております。この点をやはり詰めていかなければいけないと思います。そこで、提案をしたいんですけれども、風力発電に絞って、蓄電池の問題、修理費用等のランニングコストの問題、さらには特別高圧送電線の問題なども踏まえて、より精度の高い、事業化をベースにした導入量調査をぜひ行ってほしいんですけれども、いかがでしょうか。これは環境省と経済産業省にもお答えをいただきたいと思います。
○鈴木政府参考人
まず、今回の調査におきましては、メンテナンスや修理に伴います稼働停止期間というのは一定期間見込ませていただいております。また、落雷等の不慮の事故によります故障に対応する保険費用も一定枠考慮させていただいております。ただ、御指摘のとおり、外国からの部品が届くのがおくれて非常に長い期間停止したりという例もございますので、そうした点については、大量導入等を図っていく上では大きな課題だと思っております。
また、今いろいろ御指摘をいただいた点につきまして、可能なものからよく勉強させていただきたいというふうに思います。
○安井政府参考人
お答え申し上げます。
今御指摘のありました問題を含めまして、やはり再生可能エネルギーそれぞれがどのような経済性を実際に持ち得るのかという問題を、実際にまた使っていくという状態の中で現実的な数値が必要という御指摘と受けとめました。
環境省さんともよく御相談をしながら、今の問題意識にお答えできるように努力していきたいと思います。
○馳委員
さて、最後の質問になるんですが、遠隔操作ロボットの問題です。
最近は、ダピンチといいまして、医療用でも遠隔操作ロボットが、これは本当に内視鏡を使っての手術、3D型の映像を見ながらの手術で、日本でも導入されてきております。まだまだ韓国には及んでおりませんが。このロボットが、今回の福島原発の事故において、本来ならば日本が開発したロボットがあるはずなのに、それは六台とも使えなくて、アメリカから持ってきたロボットでやっているという報道に接して、ロボットといえば日本じゃなかったのかと思っていた日本人は多いと思うんですよね。
私は、今回の反省は極めて重いと思っているんですよ。まさしく、高レベルの放射能で汚染された地域で事故が起こったんですね。やはり、無人、遠隔操作のロボットで放射能のモニタリングができたり、瓦れきをどけたり、人間の手と同じような手で作業を行っていくことができる、そして放水車も、キリンというのがありましたけれども、あれはドイツ社製でしたよね。これはやはり我が国の今後の一つの国家戦略として、ロボット開発に取り組んでいかなければいけないと私は思いました。
きょうは細々とした質問は省きますので、大臣、その重要性、そして現状を踏まえて、つまり現状というのは、ジェー・シー・オー事故ですか、あのときの反省を踏まえながらもロボットは開発できませんでした。恥ずかしい話です。そういうことを踏まえて、今後の見通しについて、戦略についてのお考えをお述べいただき、私の質問を終わりたいと思います。
○玄葉国務大臣
四月中旬だったと思います、ルンバを製造しているアイロボット社が開発した、あれはパックボットというんですか、原子炉建屋内に入ったと。おっしゃるとおり、日本製のロボットじゃなかったということがショックだったというお話でございます。ロボットといえば日本、あるいは、最先端技術のロボットを持つのは日本であり、日本は世界一である、こういうことをおっしゃる方々が多かった中で、なぜなんだ、こういうことだと思います。
私もそう思いました。おっしゃるとおり、ジェー・シー・オー事故以来、技術は確立をしてきたけれども、一言で言えば、実用化ができなかったということなのではないかというふうに思うんです。私は、いわゆる原子力災害用ロボット以外のところでは、日本製ロボットは頑張っているとは思うんですよ。ただ、さはさりながら、例えばASIMOとか、まだキャラクター製品に終わっているみたいなところはあります。全体としては頑張ってきているけれども、少なくとも、原子力災害用ロボット、特にその実用化という面では、おっしゃるとおり反省すべき点が幾つかあるなというふうに思います。
例えば、欧州はパックに電力会社があり、アメリカはパックに軍がありということもあって、実用化が進んだ。もっと言えば、やはりチェルノブイリが今そこにある危機としてとらまえた欧州と、まさかそんなことは起こらないだろうと考えた日本という違いかもしれません。
ですから、そういったことも踏まえながら、これから原子力災害用ロボットについての認識を改めて、再認識してというよりは、やはり日本政府としてこれまでと変えていく必要があるのではないか、そういうふうに考えております。
○馳委員
どうしても、実用化というと採算ベースの話をせざるを得ないんですが、しかし、国家の戦略として取り組むべきは、国民の生命財産を守っていく、そして、国家としての最後のとりで、インフラであるという観点から、この開発に取り組んでいくのは、やはり政府の力強いリーダーシップ、内閣府の政策調整能力が必要だと思うんですよね。
今後とも、その方針を応援していくことをお約束して質問を終わります。
○玄葉国務大臣
馳委員御存じだと思いますけれども、せっかくなので一言つけ加えたいのは、クインスという瓦れき除去のためのロボットを、日本製でありますけれども、これから投入するということで、日本製のロボットも、この事態が起きて実はチームがつくられて、急逮、放射線に耐えられるように、事実上実験をし、検証し、これから投入するということでございますので、全くだめかといえば、そうではないということは申し上げておきたい。ただ、今回の反省を踏まえて、ロボットに関する政策あるいは優先順位のつけ方、こういったことも考えていきたいというふうに思います。
御提言ありがとうございました。
○馳委員
終わります。
○川内委員長
次回は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。午後五時八分散会
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平成23 年05 月25 日 衆議院科学技術特別委員会速記録(議事速報)
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