衆議院 本会議 議事速報

第177回国会 
平成23年7月20日(水曜日)

馳浩 質疑部分 抜粋

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この議事速報は、正規の会議録が発行されるまでの間、審議の参考に供するための未定稿版で、一般への公開用ではありません。
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午後四時二分開議

○議長(横路孝弘君)これより会議を聞きます。

   途中 削除

 【馳浩 質疑部分 抜粋

 

○議長(横路孝弘君) 

 馳浩君。

    〔馳浩君登壇〕

 

○馳浩君

 自由民主党の馳浩です。
 私は、自由民主党・無所属の会を代表して、平成二十三年度第二次補正予算案に賛成の立場から討論を行います。(拍手)

 被災者の方々の生活の再建と一日も早い被災地の復旧復興は、与野党問わず、政治に課せられた使命であります。

 震災後四カ月が経過し、本来であるならば、被災者の生活は最悪の状態から脱し、復興に向けた新たな機運が生まれる状況が見えていなければなりません。しかしながら、現状は、依然として厳しい状況に置かれ、当面の復旧や生活再建のめどすら立っていない状況にあります。

 政府の震災対応のおくれは、既に明らかになっております。復興基本法は、阪神・淡路大震災においては発生から三十七日で成立しましたが、今回の大震災では百二日も費やし、さらに、その中身は、我が党が立案した内容の丸写しでした。

 第二次補正予算についても、阪神・淡路大震災時には九十日で成立しましたが、とても本格補正と言えない今回の予算ですら、成立までに四カ月以上がかっております。

 被災地復旧へ向け真っ先にやるべきは、散乱する陸、海の瓦れきやヘドロの早急な撤去でありますが、瓦れきの仮置き場への搬入率はいまだ三四%であり、復興の足がかりとはほど遠い状態です。特に、撤去した瓦れきの置き場確保や費用の問題について、いまだ国から明確な方針が示されておりません。放射性廃棄物処理についても方針が示されておりません。

 我が党は、早急な瓦れき処理を行うため、国の責任の明確化、費用全額国費負担等を内容とした特別措置法案を今国会に提出しています。また、放射性廃棄物の処理についても、公明党とともに議員立法を作成中であります。

 仮設住宅についても、政府は五月末で三万戸の完成を明言していましたが、三万戸完成したのは六月下旬であり、本当に総理の言うように、お盆までに全員が入居できるかどうか、わかりません。

 政府は、現在、約四兆円の第一次補正予算を執行中ですが、既に一次補正予算の審議中から、我々は、大規模な二次補正予算の速やかな編成を政府に要求してまいりました。

 しかしながら、震災対応のおくれや原発事故の初期対応の誤りを追及されることから逃げるため、菅総理は、一次補正成立後も一向に二次補正編成の指示を出さず、みずからの延命のために、六月二十二日の会期をもって国会を閉じようとしていました。

 菅総理、あなたは、我々が内閣不信任決議案を提出していなかったら、復旧復興予算など知らぬ顔で国会を閉じ、被災者を見殺しにしていたのではありませんか。被災地の復旧復興、生活再建よりもみずからの地位を優先させる時点で、もはや総理失格であります。

 このようにして、みずからの延命を最優先にする不純な動機でようやく編成された第二次補正予算は、本格復興予算と言うにはほど遠い、中途半端な貧相な予算であります。

 我々は、一次補正編成時から、政府の対策について、ツーリトル・ツーレート、少な過ぎ、遅過ぎと指摘してまいりました。

 一次補正は主に災害救助や復旧の費用が計上されておりますが、ニーズのつまみ食いにより、対応も中途半端になっております。

 例えば、病院、診療所の復旧に関して、全壊した病院には全く手当てがなされておりません。教育施設でも、公立学校の軽微な復旧事業のみで、全半壊の学校施設や、私立学校、専門学校、各種学校への対応は行われておりません。ヘドロの除去についても十分ではありません。連日の猛暑の中、伝染病発生の懸念も指摘されています。早急な消毒体制の整備を行う必要があります。

 また、大震災発生前から円高、デフレによって厳しい状況にあった日本経済が、大震災によってさらに悪化することが現実のものとなりつつあります。

 我々は、日本経済全体の回復こそ被災地の早期の復興につながるとの考えのもと、震災の影響を最小限に食いとめるための政策を着実に実行すべきであると主張してまいりました。

 既に、復旧対策の財源確保のため全国の公共事業を一律五%削減するとの政府方針が、震災による景気の落ち込みを一層深刻なものにしています。全国レベルの景気対策、防災対策等から、必要な公共事業は積極的に推進すべきであります。

 また、特に菅総理の個人的な思いばかりが先走り、ミスリードが続く原発のストレステスト、再稼働問題の混迷は、産業の血液である電力の需給に大きな不信と不安を広げています。国内の経済活動が停滞することにとどまらず、企業が経営戦略として海外に拠点を移す選択をし、産業、雇用の空洞化にもつながりかねません。

 サプライチェーンの再構築についても、今後の産業拠点の分散化など、危機管理上、また産業政策上、最重要な課題でありますが、政府は具体策を示すことなく、産業界に任せきりです。

 このように、対応すべき政策課題は山積しているにもかかわらず、今回提出された二次補正予算は、一次補正と同じ轍を踏んでおります。その原因は、何といっても、財源に関して全く政治的意思を示せなかったことにあります。

 そもそも一次補正の段階から、菅総理は、国債を発行せずと、目的と手段を履き違えた異様な執着を見せておりました。当時は二次補正以降の国債発行は不可避との認識を示していたにもかかわらず、財源の問題に真正面から取り組まなかった結果、再び、予算規模が二兆円に満たない、余りにも小規模なものにとどまってしまいました。また、予算の約四割、八千億円が予備費に計上されており、次の本格補正をにらみながら、各省の予算づけが滞っている現状を如実にあらわしております。

 さらに、政府の事務処理の分野でも大きく影響が出ております。この中途半端な予算のおかげで、今度こそ本格復興予算となるであろう三次補正の編成もおくれが生じており、来年度の概算要求の締め切りも一カ月ずれ込む結果になっております。

 このような労多くして益の少ない予算となってしまった理由は、財源という政治的課題に真正面から取り組む気の全くない菅政権の体質に帰結するものであります。菅政権の一刻も早い退場こそが復旧復興の近道であるという我々の主張の正しさを証明するものであります。

 本気で財源に取り組む気があるのならば、既に破綻しているマニフェストを撤回し、ばらまき四Kを初め不要不急の事業を抜本的に見直すとともに、復興基本法にあるとおり、従来の公債とは区分勘定した復興債を発行すべきであります。

 我が党は、復旧復興を確実かつ大胆に前に進める本格的な補正予算を速やかに組むべきであると考えています。

 まず第一に、国の責任で、インフラ復旧、瓦れき処理等、普通の復旧を大至急進める必要があります。

 第二に、被災者の生活再建と就労支援に役立つ被災地の産業再生に迅速に取り組む必要があります。

 第三に、きめ細かい被災地のニーズにこたえるため、地方自治体の判断で自由に使途を決められる地方財源を十分確保する必要があります。

 第四に、原発事故に緊急に対応するため、当面は国の責任で財源を確保し対策を進める必要があります。

 第五に、大震災が日本経済全体に与える悪影響を抑え、強靭な国土づくりを進めるため、全国レベルの防災対策の強化と我が国産業の基盤強化に努める必要があります。

 これらの政策を項目として盛り込み、自由民主党は、総額十七兆円規模の予算を提唱しております。

 それに比べ、政府予算案の規模は、菅総理の肝っ玉と同様、余りにも小さ過ぎます。そのことに大きな失望を覚えておりますが、被災地のことを思えば、施策や必要性を認めないものではありません。まことに不本意で、残念ではありますが、やむを得ず政府予算案に賛成することといたし、私の賛成討論といたします。

 ありがとうございました。(拍手)


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