衆議院 文部科学委員会議録
第171回 国会 第3号
平成21年 3月18日(水曜日)
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≪馳代議士 質疑事項抜粋≫
○岩屋委員長
以上で土肥君の質疑は終了しました。
次に、馳浩君。
○馳委員
自由民主党の馳浩です。 よろしくお願いいたします。
冒頭に、大臣に一問お尋ねいたします。
実は、この独法改革法案に入ります前に、文科省としてのガバナンスの問題として、財団法人日本漢字能力検定協会の大久保昇理事長に対して、今般の数々報道されております事案に対して全く記者会見も行わず説明責任を果たしていないという現状の中で、大臣としてどのように考えておられるか。私は、せめて説明責任を果たすために、指導はもう受けておりますが、まずは記者会見をして国民に対して明らかにすべきだと思っておりますし、強い姿勢で臨んでいただきたいと思っておりますが、まず大臣の見解をお伺いしたいと思います。
○塩谷国務大臣
今回の漢検のいろいろな今までのあり方等々で問題が出てきたこと、非常に残念に思っております。公益法人として、当然ながら、今委員がおっしゃったように説明責任があると思っておりますし、私どもとしては、今までの指導も正直甘かった点もあったかもしれません。 今のいわゆる公益法人法のもとでどこまでできるかということもありますが、つい先日、改善通知を出して、その後、理事長、副理事長にも当省へ来ていただいて、その趣旨を明確に伝えて、説明責任も果たすようにということを言ってありますので、近いうちにそういうことが行われると思っております。
その改善の中身によっては、またいろいろな厳しい指導もしていかなければならないと考えております。
○馳委員
大臣は、この後参議院で2016年東京オリンピック招致の決議に際して同席しなければならないので、ここで退席いただいて結構です。どうぞ。そこで、改めて漢検の話をちょっと深掘りしたいと思いますが、そもそも、今回の漢字能力検定協会の問題はどこから浮かび上がってきたんですか。 新聞の取材でわかったことですか。 文部科学省が知らなければ、ずっとこのままだったのでしょうか。 そういう意味でのガバナンスの問題がまずあるのではないかという認識を持っております。
これは局長にお願いいたしますが、私が申し上げたように、どうして今回の問題がこうやって明るみに出たのかという点と、これまで、公益法人として毎年報告書が上がってくる中で随分ともうけておるというか利益を出しておりますが、こういったことに対しての指導が甘かったのではないか。 指導をしてきたにもかかわらず言うことを聞かなかった漢字能力検定協会の理事長を初め役員体制に対して、やはり文科省の対応は甘かったと言わざるを得ないわけでありますが、この辺のどうだったのかという事実関係とお考えを明らかにしていただきたいと思います。
○清水政府参考人
今回の漢字能力検定協会の事態につきましては、指導監督上、ただいま大臣からも答弁いたしましたように、私どもとして、全体としては指導監督が不十分であったと言わざるを得ない、このように思っております。漢検の状況について、主に二つの類型に分けて考えることができるかというふうに思っております。 一つは、公益法人として過度の利益を得ているという問題と、もう一つは、例えば利益相反取引でありますとか、あるいは広大な土地建物の取得でありますとか、そういう問題でございます。
まず、第一点の過度の利益という問題についてでございますが、この漢字能力検定協会は、過去五年間で約44億4千万という公益事業における利益を得ております。
これは、漢検発足以降ということを考えてみますと、13年度志願者数180万、4億9千万円の利益というような急激な増加という事態、その決算を踏まえまして15年度に実地検査を行って、対価を伴う公益事業を適正なものとするよう指導し、そしてそれ以降、なおその改善が見られないということで、16年度、17年度、19年度、臨時の実地検査を行い、指導してまいりました。
この間、一部検定料の引き下げ等、あるいは公益事業の拡大等は行われたわけでありますけれども、なおそういう状況が続いているということでございます。
このような多額な利益が生じていたことについては、私どもまさに反省しなければならないのは、指導監督が一般的なものにとどまって強力な指導になっていなかったという、不十分な監督指導であったということでございます。 その要因もいろいろ分析はしておるところでございますが、一言で言えばそういうことであるということでございます。
第二点目の、例えば利益相反の問題でありますとか、あるいは広大な土地建物の取得でございますとか、そういう問題でございます。
まず、利益相反の問題につきましては、先ほど委員御指摘ございましたように、秋でございますか、20年から21年にかけて、外部通報によりまして、そういう利益相反関係で問題があるものがあるようであるというふうな通報を受け、私も調査を行いました。 調査を行いまして、その結果として、4社に及ぶ利益相反取引というものが実態が明らかになり、したがいまして、個々の部分でまず事実関係の把握ということが最大の問題であったということでございますし、広大な土地建物の取得自体につきましては15年でございますので、実は、提出された書類等にはそのことは一切付されておりませんが、予算書を見る限りでそこは把握できたのではないという問題でございます。
いわば、第二の問題に関しては、事実関係の把握、把握のための努力ということについて私ども反省すべき点が多々ある、このように考えておるところでございます。
○馳委員
特に、不透明な業務委託費、漢検の理事長、事務局長が代表を務めている企業に対する利益相反関係を含むいわゆる不透明な取引について、これは、現状、文部科学省は違法な行為と認識をしているのでしょうか。 これはすごく大事なんですね。 違法と認識していないのであるならば、公益法人という制度を隠れみのにしてやりたい放題できるということを文部科学省がこの場で宣言することになるんですよ。 いかがですか。
○清水政府参考人
利益相反取引ということについてで、まずちょっと一般論から申し上げさせていただければというふうに思っております。公益法人が代表である企業との取引について、法人にとって有利な取引というのも実はあり得るわけでございます。 したがって、そういう意味で、取引自体が一義的に禁止されているというふうには理解しておりません。 要は、その取引について理事会なり評議員会なりにきちんとその情報が開示され、その承認を得るという手続が必要であるというふうに思っております。
そしてその上で、例えばその場面で、取引関係でございますので、その取引というのは実質的には利益相反に当たらないというケースもありましょうし、あるいは法人が許容範囲内という見方もありましょうし、あるいは、これは問題があるということで、損害を与えるということで損害賠償を求めるケースもありましょう、あるいは、それに刑事的な責任が生じる場合というのもあろうかというふうに思っております。
そこで、それを前提といたしまして、同法人の四つの企業との取引ということについて申し上げれば、まず手続的な面でいえば、法人内部において適正な手続はとられておりませんというのがまず一点目でございます。
それから内容についてでございますが、実際上、具体的にその取引の個々の実態に照らし、そしてその取引が、例えば取引の内容とその手数料、委託料との関係でそれがどこまで適正か、妥当かという問題になろうかと思いますけれども、このあたりはなかなか判断のしがたい部分もございます。 一義的には、追完といいますか、法人の理事会、評議員会でさかのぼって認めるというのも法制的には許容されているという面も考えますと、そこは法人の判断にある部分でゆだねざるを得ない部分はあろうかというふうに思っております。
ただ、私ども、実地検査を踏まえまして、また、その後もさまざまな書類等をいただきまして、そういう中で申し上げられることは、株式会社メディアボックスあるいは株式会社文章工学研究所については、少なくとも法人との関係では、その取引に即していえば、委託の内容あるいは理由等を含め、取引の必要性というものは不明瞭であるというふうに考えております。
そういう意味で、先般の通知では、取引の解消を含めた抜本的な対応が必要であるという指導を行ったわけでありますし、また、それ以外についても、一部事業についての法人との業務分担がどうなのかということで、不明確な部分について委託の必要性を検証することが必要であるというふうに考えております。
そのために、文部科学省としては、法人に対して、手続規定を整備するとともに、これまでなされたすべての取引について実態を詳細に調査し、法人内部において取引の見直しを含めた対応を検討するよう指導している、こういう状況でございます。
違法か違法じゃないかというのはなかなか申し上げにくいということでございます。
○馳委員
独法改革法案の話をしなきゃいけないので、私のこれから申し上げる発言で漢検については最後にしたいとは思いますが、4月15日が期限でありますので、私もそれを待って、全く納得できないという状況であるならば、大久保理事長を我々文部科学委員会に参考人としてお呼びをして、事実関係に基づいて公益法人のガバナンスのあり方について大いに議論をさせていただきたいと私は考えております。同時に、現状で清水局長は一般論としておっしゃったのは当然でありますが、私たち、ここは司法ではなくて立法府でありますから、しかし、立法のすき間をついて公益法人が極めて社会的に妥当ではない取引をしたり、公益法人の本来の趣旨を逸脱する活動をし、多額の利益を得て、それを不透明に使っていたとするならば、それは立法府としても看過できない問題であり、当事者がいまだに記者会見もせず説明責任を果たしていないということに対して、我々は、怒りを持って何としてもこれは追及せざるを得ないということを表明して、本来の法案の質疑に入りたいと思います。
まず最初に、実は、きょうは平成21年3月18日ですが、この法案を見ると、海洋研究開発機構と防災科学技術研究所の統合が来年の4月1日、もう一つ、大学評価・学位授与機構と国立大学財務・経営センターの統合が来年の4月1日、何で来年4月1日のものを今この時点で統合案としてお出しになったのか。 そもそもその部分をお聞きしたいと思いますが、これ、何で来年の4月1日のを平成21年のこの時点でお出しになったのか。 副大臣、何で。
これは、実はきょう一日にとってはとても大事な質問をしているつもりなんですが。 何で来年4月のものを今ごろお出しになったのか。 もちろん、我々与党としても承認をしたのでありますから、本当なら私も答弁した方がいいのかもしれませんが、まずは政府として、来年4月1日統合の案を今ごろお出しになったのはなぜでしょうか。
○松野副大臣
期日に関しましては先生御指摘のとおりでありますけれども、整理合理化計画によって、閣議決定では速やかに実施をするようにということになっておりますので、今回御審議をお願いしております。
○馳委員
速やかにという答弁でしたが、ということは、来年4月1日に間に合えばよいということですね。 答弁は求めません。そこで、今回は五つの統合案が、つまり、政府の独法改革案の中で、文科省が所管する、ある意味では五つの改革案を出されたというそのうちの一つで、国語研究所のことについて答弁を求めて、時間ですので終わりたいと思います。
実は、私は今与党の中で、外国人に対する日本語教育の充実を図るためにあらゆる政策の横断的な対応を求めて勉強会をし、また予算措置等も求めているところでありますが、外国人に対する日本語教育の充実を今後より一層図っていくための調査研究、分析、あるいは教育手法の開発、その政策への提言、こういった機能が国語研究所の機能から失われてしまうのではないかという不安を持っております。
新たに統合となった場合に、この機能がより一層充実をされて、さらに予算措置もされて、我が国の実態に即した日本語教育が発展していかなければいけないという思いを持っておりますが、私のこの指摘に対して、副大臣、政府として十分お答えしていただくことができるのでしょうか。 どうかお答えください。
○松野副大臣
馳先生は国語指導の専門家でいらっしゃいますけれども、お話にありましたとおり、外国人に対する日本語教育の振興というのは喫緊の政策課題でありまして、新しい体制となった国立国語研究所においても社会的な期待が大きいものであるというふうに認識をしております。今回、移管後、現国語研が行っております外国人に対する日本語教育に関する科学的な調査研究やその成果の活用、公表といった業務が、大学共同利用機関の教育研究の特性を生かしながら、これまで以上に充実されることが重要であるというふうに考えております。
文部科学省といたしましては、このような基本的な考え方に基づきまして、人間文化研究機構及び新国語研への積極的な支援を通して、関係機関とともに連携しながら総合的な施策を講じることによって、外国人に対する日本語教育の一層の振興につなげてまいりたいと考えております。
○馳委員
終わります。
○岩屋委員長
以上で馳浩君の質疑は終了しました。
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