衆議院 文部科学委員会議録

第170回 国会 第2号

 平成20年11月19日(水曜日)

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≪馳代議士 質疑事項抜粋≫

 

○岩屋委員長

 質疑の申し出がありますので、順次これを許しますが、きょうは昼休みが短うございますので、質問者はそれぞれ時間厳守でお願いをしたい、こう思います。 馳浩君。

 

○馳委員

 おはようございます。 自由民主党の馳浩です。
 まず最初に、君が代の話から大臣に見解をお伺いしたいと思います。
 きのう、閣議の後の記者会見で、国歌君が代、このときに起立をする、しないということを学習指導要領に書くか書かないか、こういうことについての言及があったと思っております。 大臣が答弁を考えておられる間に、私は、古文の元教員として、ちょっと文学的な話をしたいと思います。

 この君が代、国歌と言われておりますが、そもそも最初に古今和歌集巻七、賀歌の部分に「我が君は千代に八千代に」云々、こう出てまいりまして、その後に、和漢朗詠集の中で「君が代は千代に八千代にさざれ石の巌となりて苔のむすまで」。 

 ここで言う「君」は何ぞやということになりまして、そもそも古典文法で言う格助詞の「が」と「の」の使い分けは当時されていたということをまずお伝えしたいと思います。 何か朝から国語の授業みたいになってしまいました。 「が」と「の」の使い分けを別に大臣にお伺いするわけではありません。 申し上げます。 

 「が」を使った場合には、自分にとって対等ないしは目下の者に対して使う場合、そして、さらに言えば、親愛なる、敬愛なるあなた様という言い方で使っておりました。 したがって、「我が君は」、「君が代は」のときの格助詞の使い方として、「君」というのは、敬愛なる、親愛なるあなた様、ないしは自分より目下の者に対して使っていたということが文法的にも理解されていて、そうではない、自分より、より上位の者に対して使うときには「の」を使っていたんですね。 したがって、「君の代は」となった場合には、はるかに位の高いあなた様。

 したがって、「君」というのを天皇陛下と限定する必要はないというのが古典文学作品の観点から見た君が代の歌の解釈であるということをまず最初に申し上げておきます。 したがって、私が言いたいのは、時代によってとか、政権によって、こういった文学作品の解釈が一々変えられてはならないということを申し上げたいのであります。

 そこで、そうはいうものの、国旗・国歌法によって君が代が国歌として制定をされている現状において、これを教育現場でどのように子供たちに、歌詞の意味も含めて、歴史的な意味も含めて、またどのような態度で国歌君が代を斉唱するかということを指導することは、私は重要な課題であると思っております。

 文部科学大臣として、きのうの記者会見も踏まえての見解をお伺いしたいと思います。

 

○塩谷国務大臣

 おはようございます。 よろしくお願いします。 

 朝から馳委員の大変御高邁な御高説を伺いまして、本当にありがとうございます。 大変大事なことだと思っております。 

 当然ながら、我が国としても、国旗・国歌の指導については、児童に対して、その意義を理解させ、そして尊重する態度を育てるということで、具体的には、小学校学習指導要領では、入学式や卒業式など、その意義を踏まえて、国旗を掲揚するとともに、国歌を斉唱するように指導するものとなっておるわけでございまして、解説書においても、正しい認識と、それらを尊重する態度を育てることが大切であるということがうたわれているわけでございます。 

 昨日の記者会見については、神奈川県のある学校で、君が代が斉唱されるときに、特定の先生方が起立をしなかったということの、いろいろな、学校なりの、そのときのリストをつくったとか、そういうことに関するものでございました。 起立に対してのいろいろな議論がきのうは記者会見でされたわけですが、やはり私としては、国歌を斉唱するときに起立することは当然常識だというふうに思っておりますので、もし起立しないということが、各学校でどの程度そういう実態があるのか、そういうことを改めて認識をする必要があるなということを感じましたので、もしそういうことがあれば、ここは、指導の上でも、何らかの形で起立に対する指導は行っていく必要があるのかなということを申し上げたところであります。 

 一般的に言えば、国歌斉唱のときには起立するのが常識と私自身考えておりましたので、そういうことがもしそうでないなら、何らかの指導も必要かなということを申し上げたところでございます。

 

○馳委員

 これはやはり私は議論は必要だと思います。 

 そこまで学習指導要領に書く必要はないという考え方と、そもそも国旗・国歌法を制定するときに、慣習法として国民に広く伝わっているものを法律にまでするのはいかがかという議論がありましたが、残念ながら、当時、いわゆる君が代・日の丸の指導によって自殺をされた高校の校長先生もいらっしゃいました。 現場でこういうあいまいな対応をせざるを得ない場合には、やはり法律として対応せざるを得ない。 そして、今回も、私は、この態度というものについての指導のあり方だと思います。 

 教育基本法が改正されて、第二条で、いろいろと態度、愛国心についてもそうでしたが、「態度を養うこと。」というものが制定されました。 私は、態度をどのようにするかということは、これはこれで非常に重要なことだと思います。 法律に書いてあるから態度をしっかりしろというのではなくて、そういう観点ではなくて、人間というのはどの場面においてもやはり態度は必要だと思います。 

 私がもし塩谷大臣ととても仲がよいからといってここで大臣にタメ口をきいたら、何だ、君、その態度はと万人から非難されると思いますし、あるいは、私がこの国会の場でこうやってポケットに手を突っ込んだり、ふてくされた態度をして質問していたら、私の品位をみずからおとしめるようなことになると思います。 

 そういった意味では、社会的通念、観念といったもの、これを態度として必要なことであると教育の現場でも理解をさせることも必要なのではないかと私は思っていますので、いろいろな観点から、学習指導要領に書く書かないは最終的に判断してください、私はまだそういった意味では十分に自分なりに決断しているわけではありませんが、この議論が出てきた以上は、大いに議論をし、決断もしていただきたいなと思います。

 

 次に、鍼灸マッサージ師の、業界の話で申しわけありませんが、ちょっとさせていただきます。 業界の皆さん方は大変困っているというふうに私も陳情をいただきましたので、あえて見解を伺います。 

 まず、大学、医学教育の現場で、いわゆる東洋医学について講座が設けられて、将来お医者さんになろうとしている方々に対して基礎的な知識としてこの鍼灸、マッサージ、こういった基礎的な知識が講座としてとられているのかどうか。 私の希望としては、ぜひ講座としても採用していただきたいということです。 

 ちょっと参考までに、私の地元の金沢市で、助成券、チケットを配って、鍼灸マッサージ師の皆さんのところに行って、チケットを配りますからどうぞ施術を受けてくださいということで市が配っているんですが、そのときにアンケートをとったんですね。 そのアンケートを見て、この助成チケットを使って行った方々にこういうアンケートをとったら、「あなたが、はり・きゅう・マッサージを利用するようになった理由を教えてください。」 「かかりつけの医療機関・医師の紹介で」 「医療機関で治療を受けてもよくならないから」 「医療機関にかかるほどの病気やケガではないと思ったから」、これがアンケートの上位の答えでありました。

 それから、「あなたは、はり・きゅう・マッサージを利用するようになり、身体の状態に変化がありましたか。」というものの答えで、「病気やケガが治った、改善した」が42.6%、「医療機関にかかる回数が減った」28.3%。 「あなたは、はり・きゅう・マッサージの効果をどのようなものとお考えですか。」という問いに対して、「病気やケガの治療に大きな効果がある」47.8%、「病気にかかりにくい体をつくり、医療費の節約や介護予防に効果がある」 「健康の保持・増進に効果がある」、それぞれ上位の答えでありました。

 どうでしょう、僕は、そういう意味ではなかなか、東洋医学と西洋医学は厳密に分離されているというよりも、今後連携を図っていく必要性もあるのではないかな、その第一歩として大学の医療教育の現場で講座を設けることを始めてもよいのではないかなと思いますが、いかがでしょうか。

 

○徳永政府参考人

 お答え申し上げます。

 今委員御指摘のように、医療ニーズが複雑化している状況に対応して適切な医療を行うために、多様な視点から多様な医療人の養成を行うということは大変重要だと私どもも認識をしております。 

 今御指摘の、いわば専門の教授等を持つ意味での講座、そういったことの中で、いわば漢方でございますとか鍼灸に特化した講座自体は全国で十一大学に設けられておりますが、しかしながら、授業としては、すべての大学の医学部で東洋医学に関する教育を行っております。 さらに、そのうちの24大学では鍼灸に係る授業科目を設けているわけでございます。 

 私どもといたしましても、できる限り、医療、医学部関係者の間で鍼灸等を含む東洋医学の重要性の理解が深まりますよう、このために各種会議等でさまざま、教育の実施状況でございますとか、参考となる資料の配布、そういったことを通じまして関係者の理解が深まるよう努力をしていきたいと思っております。

 

○馳委員

 何かわかったような、わからないような答弁でありましたが。 

 東洋医学と西洋医学の連携については、今後、東洋医学に関して言えば、科学的知見、効用、こういったものがやはり証明されないとそれはもちろんだめでしょうね。 それはみんながわかっていることであります。 しかしながらも、厚生労働省は養成機関をつくって、特に鍼灸マッサージ師という業界でいうと、現状では視覚障害者の方を中心に、もちろん視覚障害者ではないいわゆる健常者の方も養成学校を出て、鍼灸マッサージ師として活躍をしておられます。 こういった現状の中で、もうちょっと連携を図っていく重要性についても、文部科学省としてもより検討を深めてほしいということを求めた上で、次に、同じ関連した問題で、厚生労働省にちょっとお伺いしたいんです。

 実は、全国の盲学校の卒業生は毎年大体六百人ぐらいなんですね。 ところが、いわゆる養成学校で鍼灸マッサージを卒業する、これはいわゆる視覚障害者ではない方も卒業する方は六千人を超えているんですね。 この十年間に十倍ぐらいにふえているんですよ。 当然もう皆さんおわかりのように、そうすると、盲学校を出た視覚障害者が働く場が限定をされておりますので、その圧迫感たるや物すごいものがあるんです。 そうすると、視覚障害者の団体で、何となく、これは困ったぞ、規制をしてくれよと言いたいんですが、なかなか養成学校の設立についての規制はできません。 これは、最高裁判所の判例で平成十年に出ておりますのでできないんです。

 そうすると、前向きに考えると、鍼灸マッサージ師の皆さん方の、特に視覚障害者の方の雇用の場の確保について、もうちょっと厚生労働省も計画的に前向きに検討してほしいな。 なぜならば、障害者の雇用促進法も成立をした現状でありますから、例えば企業とか自治体とか介護の現場とか医療機関であるとかにおいて、やはり優先的にこういった視覚障害者の職場の確保に向けて取り組む姿勢は示していただきたいな。 このことも私は障害者の雇用促進法に則した一つの現実的な問題だと思います。

 何度でも言いますけれども、養成機関を規制することは難しいんです。 であるならば、鍼灸マッサージ師の身分といいますか社会的地位の向上も考えると、パイを大きくせざるを得ません。 こういった御意見が多くございますので、あえて厚生労働省さんに質問させていただきますが、見解を伺いたいと思います。

 

○岡崎政府参考人

 視覚障害者の雇用につきましては、なかなか難しい面があります。 そういう中で、一方では、従来のはり、きゅう、マッサージ以外の事務職、これも音声読み上げパソコンとかいろいろなものが出てきておりますので、そういったものも進めていきたいと思っておりますが、一方ではやはり、御指摘のように、はり、きゅう、マッサージが大きな職場であることには間違いがありません。 

 その中で、一般の施術院等々だけではなくて、そういう職場をふやすということは非常に重要だろうというふうに思っておりまして、御指摘のような、企業の中でのいわゆるヘルスキーパー、要するに企業の福利厚生対策として従業員向けのマッサージ等を行う職種、あるいは特別養護老人ホーム等の中で利用者の方向けのマッサージをする、そういったような新しい部分につきましても職域を拡大していくということでやっていきたいと思っておりますし、現にハローワークにおきます紹介ではそういう面での就職がふえてきておりますが、今後とも、そういう方向でやらせていただきたいというふうに考えております。

 

○馳委員

 あえてお願いを言っておきますが、ハローワークなどで、こういった視覚障害者に対して、雇用の場を拡大すべく、その場にどんどん声をかけるのも厚生労働省としての役割の一つだと思うんですよ。 特に介護施設、介護の現場で働いている皆さんというのは本当に体を傷めます。 また高齢者の方も多くいらっしゃいます。 そういったところで常駐をさせるとか、契約をするとか、あるいは医療機関においてリハビリの対象としてお願いをするとか、いろいろなやり方は考えられてしかるべきだし、特に障害者の雇用に対して余り積極的ではない自治体においても、自治体で契約して自治体の職員向けの福利厚生としてそういう方を雇用しても、いろいろなアイデアがあると私は思いますから、取り組みをお願いしたいと思います。 

 次に、スクールカウンセラーの事業についての質問をしたいと思います。
 まずお伺いしますが、現状での小学校、中学校、高校、私学も含めてのスクールカウンセラーの配置状況をお伺いしたいと思います。

 

○金森政府参考人

 スクールカウンセラーの配置状況についてでございますが、平成19年度、スクールカウンセラー活用事業補助におきまして、公立の小学校、中学校、高等学校の配置状況は、中学校8,839校、小学校1,988校、高等学校633校にスクールカウンセラーが配置されているところでございます。

 また、私立学校におけるスクールカウンセラーの配置状況につきましては、必ずしも詳細に把握しているところではございませんが、スクールカウンセラーを配置する私立学校に対して都道府県が補助した場合に、国はその一部を都道府県に補助をいたしております。平成19年度に国庫補助の対象となりましたスクールカウンセラーやそれに準ずる者は、小中高等学校合わせて659名となっているところでございます。

 

○馳委員

 今、金森局長が最後におっしゃった、準ずる者の配置状況を教えてください。

 

○金森政府参考人

 公立学校の状況でございますが、平成19年度のスクールカウンセラー活用事業補助におきましては、スクールカウンセラーが4,630名、また、スクールカウンセラーが不足している地域等に配置されるスクールカウンセラーに準ずる者につきましては1,131名となっているところでございます。

 

○馳委員

 これは、私、二点指摘したいんです。

 いつもこういう統計をお伺いすると、私学は後回しでもありますし、もちろん私学についての詳細を文部科学省は数字として把握しておられません。 都道府県の教育委員会が公立学校を所管し、私学については恐らく総務部ですか、私学助成を配るので責任は総務部にあるんだと思いますが、でも、お子さんを学校に出している保護者という観点から見れば、どこが所管であろうと、よりよい教育が文部科学省によって確保されているという認識を持っております。 

 したがって、これは一つの課題ですが、私学と公立と、こういったスクールカウンセラーの統計の数字等についても、いや、公立は把握しています、私学はちょっとということのないようにすべきであると私はまず申し上げた上で、この準ずる者、平成七年からスクールカウンセラー事業が始まりました。何でこれが始まったのかということであります。

 当時、いじめの問題とか不登校にある部分特化して、子供の内面に寄り添う職種としてスクールカウンセラーの配置を進めてきた。 これは文部科学省としての方針だったと思いますが、それからもう13年たちました。 スクールカウンセラーの役割を考えると、いじめとか不登校ばかりではなく、学校現場では、大臣、いろいろな問題、課題が山積しておりますので、子供たちの心の問題、保護者のいろいろな圧力、そして管理職や教育委員会からの圧力で教職員も大変です。 本当に、これはちょっと冗談の話をしますけれども、教職員の皆さんと飲み会をしていると、いや、我々学校の教員も飲む、うつ、買うだよと言うから、何ですか、飲む、うつ、買うはと言うと、飲む、睡眠薬を飲む。 眠れないんです。 うつ、うつ病。 買う、宝くじでも買って、早くとっとと学校の先生をやめて、家でも買ってのんびりしたいという冗談が出るぐらい、本当にストレスになっています。 

 それと、スクールカウンセラーの役割も、教育的な観点からあらゆる教育現場の問題に対応できて、そして、保護者であったり、時には教職員であったり、時には管理職に対してすらも相談相手となっているのがスクールカウンセラーの現状だと私は思っているんですよ。 そうすると、臨床心理士とか精神科医がスクールカウンセラーの本分で、それに準ずる者として教育カウンセラーとかほかの方々が資格を持って入っているという分け方は、ちょっとだんだん時代にそぐわなくなってきたのではないかなと思っております。

 そこで、教育現場でスクールカウンセラー、スクールカウンセリングの役割、重要性というものを、現状どのように認識して、今後どのように対応していかなければいけないのかな、これを考えるのも私は文部科学省の仕事じゃないかなと思います。 これは大臣かあるいは金森局長か、どちらかお答えください。 もし金森局長がお答えになったら、大臣としての考えもお知らせいただきたいと思います。

 

○金森政府参考人

 スクールカウンセラーの果たす役割でございますが、御指摘ございましたように、スクールカウンセラーは児童生徒の臨床心理に関して高度に専門的な知識や経験を有する者でございまして、カウンセリング等の手法を通じて児童生徒の心のケアを行っております。 その職務内容は、児童生徒へのカウンセリングのほか、教職員や保護者に対する助言、援助を行っておりまして、学校の教育相談体制に大きな役割を果たしていると考えているところでございます。 

 今後、少年非行の低年齢化などを踏まえ、小学校への配置など配置拡大に伴い、臨床心理士の有資格者の少ない地域などにおきましては、スクールカウンセラーを確保することが困難になることも予想されるところでございます。 このため、文部科学省におきましては、現在、教育相談等に関する調査研究協力者会議を設けまして、スクールカウンセラーに関係する資格認定関係団体や地方自治体からの意見聴取などを行っておりまして、スクールカウンセラーに準ずる者のさらなる活用など、スクールカウンセラーのあり方について検討しているところでございます。

 

○塩谷国務大臣

 最近の学校現場においては、本当にさまざまな問題が学校に持ち込まれて、先生方のいろいろな対応が迫られている中で、相当にそういう意味ではいろいろなプレッシャーがあり、ストレスがあり、そういうことだと認識をしておりまして、できるだけこの問題に対しては、今後、その内容等を細かく把握して、当然、スクールカウンセラー初め、いろいろな役割を持ったカウンセリングができる人たちの配置も考えていかなければならないと思っているところでございます。

 特に父兄に対する問題も含めて、最近いろいろな形で先生方の役割というのがまた改めて問われているところでございますので、本当に現場は、馳委員も実際にずっとそこにいらした中で、私どもも現場もできるだけしっかりと見させていただいて御意見を聞いているわけですが、そういったことが多くこの時代の変化の中で出てきておりますので、しっかりと今後とも対応してまいりたい。 

 特に、今局長の方から報告がありましたように、小学校のカウンセラーの配置がまだ9%ぐらいですか、したがって、そこら辺のところも当面は充実していく必要があると考えております。

 

○馳委員

 一言、いわゆる臨床心理士とか精神科医の皆さんのスクールカウンセリングと、準ずる者として代表的な教育カウンセラーの皆さん方の手法の違いをわかりやすくお伝えすると、相談室を使うか使わないかが実は大きく違うんです。 いじめとか不登校とか、いろいろ内面に関する問題等々ありましたら、やはり相談室に呼んで、静かな環境でお話をしながら、これが臨床心理士や精神科医の皆さんのやり方です。 教育カウンセラーの方々、これは教師そのものが、カウンセラーそのものがカウンセリングルームなんです。 この哲学の違いがあるんですね。 したがって、子供たちがどこにいても、先生が、子供の表情とかまさしく態度とか様子を見ながら、常にあらゆる場面において子供たちに接して相談に乗ることができる。 そして、このカウンセラーに対して、何でもすぐ、この人は、この人だけは世の中すべてが敵であってもわかってくれる、こういう安心感を持たせることが教育カウンセラーの一つの大きな目的でもあるわけです。 

 今、金森さんがおっしゃったように、初中局の中でも、スクールカウンセリングのあり方についてとか配置について、より一層前向きに検討されているということでありますから、こういった観点も踏まえて、私は、臨床心理士がだめとか精神科医がだめとか言っているわけではないんです、より有効なスクールカウンセラーの活用が現場でなされるようにしていただきたいということを改めて申し上げたいと思います。 

 では、政務官の浮島さんに質問いたします。 

 実は私、こう見えても新国立劇場の賛助会員でありまして、文部科学委員の皆さん方にも、年間十万円でありますので、何とか頑張って賛助会員になって応援してあげてください。 何を応援するかというと、私は、オペラとか舞台とかバレエとか、そういったものを見るのが非常に大好きで、新国立劇場に月に一回ぐらいは通っている者でありますが、やはり、そういった現場で頑張る若手の舞台芸術者、バレエダンサーというのは恵まれておりません。 なかなか日本はそういった芸術活動、文化活動に対しての理解が少ないのかなという思いもあります。 

 そこで、政務官はバレエダンサーでもあります、ありましたと言った方がいいのかな、最近も踊っているの、踊っていない。 ということで、現場の実情を御存じなのであえて質問いたしますが、バレエダンサー、いろいろな教室とかはありますが、私はあえてプロ、プロというか、バレエ学校を出て実際に舞台で頑張っている日本のバレエダンサーがプロとして活躍するには、残念ながら、日本では食べてはいけないのが現状であります。 

 来年、海外で活躍するプロのバレエダンサーを日本にお招きをして日本公演をして、その活躍の場を提供すると同時に、多くの子供たちに本物のバレエ、そして世界で活躍しているバレエダンサー、やはり本物を見せてあげようという企画を考えておられるようであります。 本当にすばらしいことだと思います。 

 本当にもっともっと、日本全国いろいろな箱物を、文化ホールとかつくっておりますが、つくるばかりじゃなくてソフトの面でも支援していくのが文化庁の役割ではないかと思いますが、象徴として、浮島とも子政務官の、現状とまた今後の課題、こういったことのお話をいただきたいと思います。

 

○浮島大臣政務官

 馳委員には、常日ごろからバレエの振興にお力添えを賜りまして、本当にありがとうございます。 

 委員御存じのとおり、日本の新国立劇場には、国立のバレエ団そして研修所を設置しているところでございます。 今、新国立のバレエ研修所の方では、世界に通用するトップダンサーをということで、指導、育成を目的に平成13年度に開設をされましたけれども、20年度の3月までに、3期で23名が2年間の研修を修了しているところでございます。 また、そのうち、現在約20名が新国立劇場のバレエ団に所属をし、現役で踊っていただいているとともに、2名の方が今現在海外で所属して研修に従事をしているところでございます。 

 なお、隔年で募集をしていたところなんですけれども、隔年ではなかなか人数がふえないというところから、平成20年度からは毎年募集をさせていただくことになったところでございます。 

 今御指摘がありました、日本ではなかなか食べていけないというのが現状でございまして、本来であれば、日本で育てていただいて、日本のダンサー、私も含めてそうだったんですけれども、この日本で踊りたいというのが第一の希望でございます。 でも、なかなか食べていけないということが現実でございまして、みんな海外の方に出てしまうんですけれども、今度、逆に、海外で活躍をして主役をいただいたりして踊っていても、日本に帰ってきたときに踊る場がない、踊る機会がなかなかないということで、今、海外のさまざまなダンサーとも連絡をとっておりますが、ぜひとも日本の皆様の前で踊りたいということが第一希望でございました。

 そんなお声をたくさんいただきまして、今海外で活躍している日本人バレエダンサーが日本で公演を行うということは、海外で活躍しているダンサーに機会を与えるということのみならず、日本で今バレエを一生懸命頑張っている子供たちにとっても大きな刺激が与えられるのではないかということで、これは初めての試みでございますけれども、日本で、新国立劇場におきまして、来年の夏に、海外で活躍しているバレエダンサーと、そしてバレエ研修所のバレエダンサーの公演が実施されるということを今伺っているところでございます。

 文部科学省としても、この公演の意義にかんがみ、大きな成果を上げられるようこれからも全力で力を注いでまいりたいと思いますので、どうか委員のお力添えの方もよろしくお願いいたします。

 

○馳委員

 岩屋委員長におかれましても、ぜひ新国立劇場の賛助会員に。賛助会員になると、私のささやかな資金で若手の芸術家が育てられる舞台に貢献しているんだなという自己満足と、新国立劇場にネームプレートが出されますので、岩屋委員長のネームプレートがあると、やはりみんな、ああ、さすが文部科学委員長だなと思いますので、御協力をよろしくお願いします。

 

○岩屋委員長

 わかりました。 そういたします。

 

○馳委員

 さて、文化の話をしたので、スポーツの話も一つしたいと思います。 

 実は、ロンドン・オリンピックに向けて、JOCが、これは報道で私も知りましたが、先週ですか、理事会で、ロンドン郊外のラフバラ大学を拠点施設として、強化合宿をしたり、あるいは、我々、世界のスポーツ界ではファーイーストと呼ばれていて、なかなか世界の情報を集めて分析して、そして競技力向上に生かし、試合で勝てるようにしていくということが、そういうことについてとてもハンディを背負っている地域とも言われています。 

 そこで、JOCも一念発起いたしまして、ラフバラ大学と契約をして、拠点として、ロンドン・オリンピックに向けての競技力強化ばかりではなく、アンチドーピング対策であったり、あるいは、来年の10月2日に2016年東京オリンピックが招致成功するかどうかが決まりますが、実は、オリンピックムーブメントの拠点ともすべきではないか、こういうふうな考え方で今努力をしておりますが、これはやはりJOCだけでは十分活動を続けていくことは無理だと私は思っています。資金的な面が一つ、それから、国際的なスポーツの現場では、もう既に外交力も問われるところであります。 

 そういった意味で、文部科学省としてのこのラフバラ大学とJOCの提携に向けてのバックアップ体制は極めて重要であると考えておりますが、こういった情報を把握しておりますか、あるいは今後の方針をどう考えておられるかをお伺いしたいと思います。

 

○山中政府参考人

 委員御指摘のとおり、JOCの11月の理事会におきまして、今度、2012年、ロンドン・オリンピックでございますけれども、そのロンドン・オリンピックの事前の合宿あるいは情報の拠点として、英国、イングランドにありますラフバラ大学、これはロンドンから車で一時間半ぐらいのところにある大学でございますけれども、スポーツ学部を持っていて、非常に施設等が整っているということでございまして、ここがその有力な候補として挙げられて、今後、各競技団体の方からも意見を聞きながら、ここを正式に拠点としていこうかどうかということを決定しようという段階にあるというふうに伺っております。 

 文部科学省といたしましても、今回、北京オリンピックの場合は非常に日本に近いということもございまして、直前まで練習して行くとかいろいろな事情があったと思うんですけれども、ほかの国が、アメリカなんかが北京の師範大学の方にそういうセンターを設けて、ちゃんとリハビリとかバックアップ体制をしいたというのに比べるとどうも弱かったんじゃないかという反省も踏まえて、もうロンドン・オリンピックの四年前にこういうふうな拠点を決めようということで選手の競技力向上を図ろうというのは非常に画期的なことで、前向きな姿勢であるというふうに思っております。 

 また、先生おっしゃられましたように、2016年の東京オリンピック招致に向けても追い風になるんじゃないかというふうに思っております。 

 こういうふうに、海外拠点ということをやって競技力向上に努めていこうというものは非常に重要だと思っておりまして、JOC、あるいは国立スポーツ科学センターでございますとか、あるいはスポーツ振興センター、こういう関係機関と連携しながら、JOCの活動がしっかりと行われまして、ロンドン・オリンピックで成果が上がる、あるいはさらに東京オリンピック招致の追い風にもなっていく、そういう環境がつくられますよう、しっかりと支援してまいりたいと考えております。

 

○馳委員

 私がロサンゼルス・オリンピックにレスリングの代表として出場したのはもう25年前のことで、私もいいおじさんになったなと思いますが、当時は、世界のだれが強くてどういう戦術を持っていてとか、そういった情報はほとんどありませんでした。 言うならば突撃作戦みたいなもので、監督、コーチから気合いで行けといって、でも、今ではもう気合いだけで勝てるような時代じゃないんですよ。 そういった意味では、ビデオを持ってきたり、ルールを持ってきたり、あるいは審判の審判傾向、あの審判はどういう審判の仕方をするかとか、そこまでしないと勝てないのが現場ですよ、大臣。 ぜひラフバラ大学とのJOCの提携をバックアップする体制をとっていただきたいと思います。

 次に、留学生30万人計画にちょっと文句を言いたいと思います。 

 留学生30万人計画をおっしゃったのは福田前総理で、とっととやめてしまったので、私は福田総理にも文句を言いたいところでありますが、いないので言えませんので、でも、行政の継続性という観点からいくと、2020年までに来年からあと何年ありますか。 11年か12年ですよ。 現状は12万人。これを30万人にふやすということは大変なことなんですよ。 

 まず、文部科学省にお伺いしますが、では、2020年を目途にというロードマップ、これを受け入れる体制、どの地域から、あるいは受け入れるのも、学部なのか大学院なのか専門学校なのか、いろいろ受け皿はありますが、文部科学省としてどのようなロードマップ、何年度までに何人、最終的に2020年を目途に30万人達成する、このロードマップをお知らせいただきたいと思います。

 

○徳永政府参考人

 お答え申し上げます。 

 今御指摘ございましたように、留学生30万人計画、グローバル戦略の一環といたしまして、2020年を目途に留学生受け入れ30万人を目指すものでございます。 

 ただ、具体的な留学生のいわば数、途中段階での数といったことにつきましては、送り出し国の経済社会状況、高等教育に対する需要、私どもの受け入れ環境、さまざまな要因がございますので、例えば2020年までの期間を区切って受け入れ数をお示しするということは困難だと考えております。 

 ただ、留学生30万人計画、既に関係閣僚の合意に基づいて計画が策定されておりますので、日本留学の動機づけから就職に至る出口まで体系的に施策を推進し、計画の達成に向け努力をしていきたいと考えております。 

 特に、計画期間の当初におきましては、日本留学を促進するための基盤をつくる、こういったことを重点に置きまして、海外における留学情報提供、あるいは相談の一元的サービスの展開、あるいは留学生を多く受け入れる国際化拠点大学の育成、こういったことを21年度概算要求でも要求をし、こういったことに努めていきたいと思っております。

 

○馳委員

 最初から、何かできない言いわけをするような答弁はやはりよくないな。 

 徳永さん、もう一度出てきて答弁してほしいんですが、では、実は平成20年7月29日に、文科省、外務省、法務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、六省が連名で留学生30万人計画の骨子を出しております。民間の会社だったら、社長がゴールを決めたのならば、毎年の事業計画を出して、それに予算をどう張りつけるかということ、各部署の連携を出すのが当たり前ですよ。そうではなくて、確かに国家というのは単年度予算ということでありますから、最大限来年努力しますというのは、そんなの毎年繰り返していけば、2020年には、やはりできませんでしたという言いわけになっちゃうんですね。 

 そんな言いわけを先に言われても困るので、では、あえてこういったシステムの中で申し上げれば、関係六省の担当課長の入った連絡協議会をつくってロードマップをつくる。 できないのであるならば、どういう受け入れ体制をとっていけばいいのかということの議論がなされているのかどうかをお答えいただきたいと思います。

 

○徳永政府参考人

 委員御指摘のように、留学生30万人計画、これは文部科学省、外務省、法務省、厚生労働省、経済産業省、国土交通省、多くの省庁が連携に当たることが大切でございます。 このために、私どもを中心に、今申し上げました関係六省が集まりました局長級及び課長級の関係省庁会議を適宜開催し、留学生30万人計画の推進に向けた連携について協議をすることにしております。 

 今御指摘ございましたように、特に、私どもが当面重点を置きます海外での留学情報提供、相談の一元的窓口によるワンストップサービス、あるいはまた宿舎の確保、就職支援、在留資格審査といったことの問題につきましては、関係省庁会議を通じて十分な連携を確保していきたいと思っております。

 

○馳委員

 では、しっかり連携をお願いします。

 そこで、留学生30万人計画骨子、これを読んで私は、大臣にお伺いした方がいいのかな、それとも徳永局長にお伺いした方がいいのかなと思うんですが、「優秀な留学生を戦略的に獲得していく。」こうあるんです。 「優秀な留学生」。 

 公文書、文書、言葉は定義をしっかりやってほしいんですが、優秀な留学生をどうやって獲得するの、優秀な留学生というのは何よ、優秀な留学生をどうやって社会に送り出すの、ここの哲学が私はよく見えないんですよね。 まさか、何か間にブローカーでも入って、国費留学生を成績さえよければどんどん入れますよといって優秀と言っているのか、それとも、やはり人格とか態度とか、そんなことを余り強調しちゃうとどこかの高校の校長先生みたいになってしまいますが、優秀なというのはどういう意味なんですか。 

 これは、留学生10万人計画をスタートさせた中曽根元総理、あれから20年たってやっと10万人は達成したわけですよ。 今度は、11年かそこらで12万人から30万人と言っているんですよ。 我が国にとって、税金を使ってやる事業ですよね。 どうやってこの入り口の部分、優秀な学生を獲得するという部分、では、受け皿である大学や大学院でどういうふうな教育を、あるいは研究を、環境を整えてしなければいけないのか。 

 さっきから徳永局長の話を聞いていると、受け入れのハードの部分が非常に強調されておりますが、我が国の国民の税金を使っての事業でありますから、どう優秀な、そして日本の大学、学部や大学院、ここをステップにして、さらに研究を深めるためにアメリカやヨーロッパのところに、踏み台にされちゃ、また何となく困るわけですよ。 せっかく送り出すならば、日本経済のためにもあるいはアジアの地域のためにもなるような、そういった戦略的な目標を持っていただきたいと思っております。 

 現状を申し上げれば、アジアからたくさん来ています。 受け入れているのは学部留学生がほとんどです。 そして私費留学生がほとんどです。 そして私学がほとんどです。 国費留学生なんというのは私学にはちょっとしか来ておりません。 こういう現状を踏まえた30万人計画のロードマップをつくるべきだと私は思っています。 

 大臣にあえてお伺いしたいんです。 この優秀というのは何なんですか。 優秀な学生をどう獲得するのか、これについて私は大臣のお考えをお伺いしたいと思います。

 

○塩谷国務大臣

 委員おっしゃるように、この30万人計画というのは大変な計画であると私どもも受けとめておるわけでございまして、日本へそれだけ来ていただくには、今局長の方から答弁ありましたように、受け入れ体制というものも大事でありますし、どういった学生をということで、優秀なということをうたっているわけです。 

 今現状、お話あったように、現在の約12万人の留学生の中にはさまざまな留学生がいて、そういった実態を踏まえて、やはりこれからグローバルな社会に進展する中で、日本がより国際化に対応した拠点づくりということでこの30万人計画が生まれたと認識しておりますので、それなりにやはり国際社会で対応できる人材を養成することが必要でありますので、そういった意味で、総称的に優秀なということでうたっているわけでございますが、当然ながら、勉学に対する意欲、あるいは学力、成績の優秀な者と同時に、やはり将来的に国際社会の中でいかに活躍できるかという観点も含めて、総合的に考えていきたいと思っております。 

 具体的にどうするかというのは、おっしゃるとおりなかなか難しいところがありますし、これから計画を具体的にする中で、我が国の考え方、そして各省庁のいろいろな機関を通じて、来てもらうためにはまずは我が国に魅力を持たせなきゃいけない。 したがって、そういうことも含めて、今後対応してまいりたいと考えております。

 

○馳委員

 終わります。 ありがとうございました。

 

○岩屋委員長

 以上で馳浩君の質疑は終わりました。


詳しくは衆議院 文部科学委員会議録をご覧ください
(常任委員会 → 文部科学委員会)

 

 


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