「東京スポーツ」 平成11年4月1日掲載
五輪問題を国会へ
JOCの不透明体質にメス
「八木新会長らを参考人招致する」


 プロレスラーの馳浩参議院議員(自民)が、一連のオリンピック問題を国会で取り上げたい意向を本紙に明かした。統一地方選挙終了後にも、来月就任する八木祐四郎日本オリンピック委員会(JOC)会長や2008年夏季五輪に立候補する大阪市の招致責任者らを参議院に参考人招致するという。

 「長野問題は検証として、どこまで調査したか八木さんに聞きたい。大阪の招致は、具体的にどうやっていくのかを問う。招致関係者や学者、反対している人も呼びたい。国際オリンピック委員会(IOC)やJOCのあり方も含め、警鐘を鳴らしたい」

 五輪開催立候補都市から買収を受け、数人のIOC委員が追放処分を受けたが、サマランチ会長は圧倒的多数で信任された。腐敗体質を露呈したIOCは「サマランチ体制を一新すべき」と馳議員。またJOCの不透明な体質にも言及した。「定年70歳のJOC会長に、69歳の八木さんが選ばれるとはコミック(お笑い)。1期でやめる人が、20年、30年の五輪活動を展望できるのか疑問だ。スポーツ界の徒弟主義の悪い面が出た」

 JOCは、億単位の国庫補助金を受けている財団法人。にもかかわらず、今回の会長選考の内容は一切表に出なかった。「JOCはそういう不透明なやり方で通用すると思うなら、国民の税金から出る補助金は与えられない。私自身は、もっと(補助金を)増やしたい。それには、誰もが納得できる組織の運営というものがある」

 レスリングで84年ロサンゼルス五輪に出場した馳議員。身内と考えるJOCの関係者らに「これでいいのか、と言いたい」とあえて疑問をぶつけていく。


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