週刊「SPA!」 平成13年6月6日号
議員活動に、プロレスの試合に、大学講師も

 自分の肉体を管理できないものは大衆にアピールできない

 “衆院議員”馳浩氏の一日は、朝6時半の起床から始まる。自民党では毎朝、各種勉強会や部会が行われるので、8時には党本部に。そして議員会館で新聞5紙を通読。その後は各種会議が待っている。2時間で5つの会合をはしごすることも。さらに予定外の打ち合わせや陳情も入る。その合間をぬって膨大な資料にも目を通す。
 「政策審議会のメンバーなので、全省庁から書類が届くんです。その勉強もしないといけませんから」

 さらに毎週末には、地元・金沢に帰り、各団体との会合がある。講演活動も月に10本、多いときは週末だけで4〜5本も入る。週に1回は、日本体育大学で「現代政治学」の講師もこなしている。
 これだけで眩暈(めまい)がしそうだが、馳氏は現役の“プロレスラー”でもある。
 『年間20〜30試合は出場しています。週に5日は1〜2時間ほどトレーニングしてますよ』

 議員会館や都内にあるジムで、リングに上がるための最低限の体づくりをしておけば、試合自体も苦ではないという。ある日のメニューは、スクワット500回、懸垂70回、ディップス200回、腹筋・背筋・首押し7セット。吐く寸前までやるというのだ。練習があるときは、就寝するのが午前2時になってしまう。

 ここまでハードなスケジュールをこなせる秘訣とは何なのか?
 『ホームページで毎日、日記を書いていることかな。国会議員としての活動を記録として残しておく。それに毎日のスケジュールも掲載しているんで、そこで頭を整理し、明日の予定も組み立てるんです』

 “日記”とは、またなんとも素朴な方法だが、馳氏は学生時代から毎日、日記をつけてきた。日記を書くことで一日を復習し、翌日のスケジュールの予習もする。それが自己管理に役立っているのだ。
 『国会議員もプロレスラーもパフォーマーだし、両方とも大衆にアピールするのが仕事ですから、やっぱり“体力”が必要です。限界まで体を鍛えぬくことで、自分自身の言動をコントロールする。体は、唯一、自分自身で管理できるものなんですから』

 馳氏は、自分の体を管理することに喜びを見いだしているように見えた。その快感が、氏の完璧主義を支えているのだ。

 『週に5〜6時間でいいから、ぼ〜っとできる時間が欲しいですね(笑)』。
 取材後も、官邸前の坂道で100mダッシュ20本をこなしていた。
  


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