馳浩の快刀乱筆

 バカにつける薬はない!  

 どこが静かな生活なのか 

平成11年5月30日富山新聞掲載


 

  サッチーとミッチーの熟女バトルもなんだか食傷気味。そろそろ次のワイドショーのネタはないものかと女房と朝からのん気に話していたら…ありました。しかも大物が

 ありがとう中村江里子さん。

 今の今まであなたの事を私は勘違いしていたようです。知的で清楚な本物のお嬢様アナウンサーとして深く敬愛していた部分もあります。それから度重なるマスコミの過剰報道にへきえきしてフジテレビを退社したことに「潔い去り際だな」と好印象を持ったこともあります。ブラウン管から消えてしばらくしかたたないのに、あの優雅なお姿を想い起こしたりしてため息をついていました。

 ところがどーなっているの?

 どどど、どうしてカンヌ映画祭に乗り込んだのでしょうか?それもAP通信が世界に配信してしまうくらい悪趣味でド派手なドレスを身にまとって。見れば喜々とした中村さんの表情とはウラハラにドレスのすそをたくし上げすぎて下のペチコートが丸見え。情けないったらありゃしない。エスコート役の男性も日本でのふれ込み「フランスで有名なアバレルメーカーの御曹司」にもかかわらず本国では無名だったし。

 しかし何が悲しいといって、「マスコミ攻勢から逃れて静かに生活したい」とアナウンサーを辞めた理由と今回の目立ちたがり行動が全く矛盾するということ。場違いなドレスで着飾ってVIPのごとくふるまってカメラ目線で写真を撮らせるなんてことの一体どこが「静かな生活」なんだこれじや売名行為でヘアヌードをたれ流す三流タレントと、そのさもしい根性において五十歩百歩。むしろ見栄を張っている分、中村さんの方が始末におえない。ましてカンヌ映画祭で非常識さ加減を世界に披瀝してしまったことは日本のイメージダウンもはなはだしい。恥だ

 かくなる上は、今後しっかりとワイドショーにチェックしてもらうしかない。元アナウンサーも日本では立派な芸能人なのだから。では、怒りの一句

 

 

元アナも カンヌに乱れる 恥の花
 

エッセイスト・小矢部市出身

 
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