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馳 浩 衆議院議員 永田町通信 122
 

『義理と人情、国家論!!』

 私は派閥論者だ。
 なぜか?
 国家をどうするか、との政策での一致こそが、国会議員の資質と信じて疑わないからだ。
 数は力、とばかりに、かつての自民党田中派は金権政治に走り、政治家不信の事件を数多く引き起こし、小沢一郎さんなどは、今だにその名残りを色濃く有している。
 選挙当選互助会とばかりに、国家観で右と左の者達が、「票を集めて選挙で勝ち、過半数を集めれば権力を握ることができる!!」と、ばかりにやりたい放題なのが鳩山〜菅政権であり、その実権を欲しいままにしているのが小沢さんであることは、もはや永田町のみならず、国民周知のところである。

 小沢さん率いる旧自由党出身の保守政治家と、連合がスポンサー気取りの組合(自治労や日教組がその中心的存在)政治家が、手を握って今日の民主党が成り立っていることなんて、誰もが知っている。 知ってて知らぬふりをしているのは、松下政経塾出身者や、若手官僚出身者などを表面に立てて、本質を包み隠しているだけにすぎない。

 それが証拠に、民主党政権が本当に国家の将来に責任を有しているかどうか疑わしい政策が、政権交代によって知らぬうちにスケジュールに乗せられて来ているではないか。

 永住外国人への地方参政権付与法案などは、あり得ない政策なのに、小沢さんはえらくご執心で、韓国訪問の際にわざわざ約束までしてくる有様。 どう考えても、内閣法制局の事前審査で「憲法違反」のレッテルを貼られること間違いない法案。 で、内閣提出が無理ならば、議員提案で数に任せて強引に成立させようかとの戦術をいまだに捨てていない。

 どうして国民・国家の将来をゆだねる首長や地方政治家を選ぶのに、日本国籍を持たない外国人に選挙権を与えるのか、全く理解に苦しむ。

 夫婦別姓法案にしても、その目的に家族解体、戸籍制度の廃止が透けてみえる。

 参政権にしても夫婦別姓にしても、その推進論者は保守系の政治家ではなく、かつての社会党系=革新系の全共闘世代ではないか。

 日本国家の歴史や伝統を守るための思想・信条ではなく、「票を集めて自民党さえ倒すことができれば本望」の小沢さん策略による、政権交代だけが目的で、国家論や政策論は二の次の野合の衆ではないか。

 その民主党に負けた自民党こそ情けない。

 情けない自民党を建て直す原点にこそ、派閥の役割りがあると私は考えている。

 ちなみに、私の考える派閥の悪とは、

 ・金権 ・長老支配 ・政官業ゆ着・密室
 派閥を維持することだけが目的、キングメーカーとなることだけが目的、予算配分権を握ることだけが目的、数は力が目的。 そんな派閥は、まさしく願い下げ、払い下げだ。 今、本当に求められている政治の役割、派閥の機能とは、こうあるべきなのだ。

 ・国家観、歴史認識、国防、教育論で一致する新人のスカウトと育成

 ・日常のシンクタンク機能と情報交換

 ・財界、官界、学界、外交人脈も含めた人事交流

 ・選挙応援

 その役割を果たすためにも「義理と人情、国家論!!」がなくてはならないのだ。

 国会議員に当選したら、誰もが総理大臣になって采配をふるいたいと理想する。

 しかし、総理大臣になれるのはたった一人。

 その他多勢は、犠牲の精神。

 でも、自分が権力を掌握できなくても、
 「日本という独立国家が、国際社会の中で名誉ある地位を占め、他国に貢献し、何よりも伝統と歴史と文化とが未来永却に継続可能な国家であり続けたい!!」
 そう願って犠牲の精神を払う政治家集団=派閥が存在するならば、これほど心強いことはない。
 同じ理想、思想、国家観、歴史観を共有し合わなくて、何が政策集団か。
 派閥のメンバーは、個性と個性がぶつかり合いながらも、真生保守という政策で深いつながりを持ち、政策実現を目指すからこそ意味があるのだ。

 9月には民主党代表選がある。
 親小沢か、反小沢か、脱小沢かでグループの合従連衡が起きている。
 ちゃんちゃらおかしい。
 憲法改正論や財政建全化論など、どうして政策で誰と誰が旗を打ち立てるのかの闘いにならないのか?
 政策集団という野太い派閥がないから、選挙当選互助会の右から左までの思想信条あるのかないのかの烏合の衆の集まりだから、そうなるのだ。 政権政党として成立していない!!
 今一度、政策集団=派閥が正当に機能すべき時代だ!!


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