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馳 浩 衆議院議員 永田町通信 116
 

『なまごえ☆プロジェクト』

 自民党は『なまごえ☆プロジェクト』を始めた。
 総選挙の惨敗を反省し、国民政党としてよみがえるためのプロジェクト。
 今までこんな批判があった。
 「自民党は、特定の団体の意見しか聞かない。」
 「経団連も、医師会も、JAも、建設業協会も、献金と票で政策を動かしている。」
 「自民党は、政治家とカネでトラブルが多い。」
 「大衆の声に、耳を傾けてくれない。」
 「派閥を牛じるボスの政党。」
 「高齢者ばかりの支持者。 若者や若い夫婦の声が届かない。」
 ……これが長年権力の座にいたがゆえのおごりと指摘され、政権交代の主因となった。
 「官僚が裏で政策を動かし、天下りや随意契約で税金を食い物にしている。 国民の声が直接、政策に反映されていない。」
 「政治家の顔が見えない。」
 とまで言われ、野に下った。

 そこで。
 敗因分析し、反省し、ではどうすれば良いのかと考え、スタートさせたのが『なまごえ☆プロジェクト』だ。
 ● まず、徹底的に聞こうじゃないか。
 ● その中から得られた「なまごえ」を、党の運営や政策に生かそうじゃないか。
 ● 官僚に頼らずに調査や立案し、行動しようじゃないか。
 ● 場当たりや思いつきの政策(財政、税政、予算編成、外交、安保)では、国民を守れない。
 ● 政党としての綱領を作り、国民に明示し、自主自立の国家を目指そう。
 こういう方針を立て、さっそく活動開始。

 党の機関紙である「月刊自由民主」 「月刊りぶる」 「週刊自由民主」の担当局長を拝命した私は、まず「月刊自由民主」の休刊を決定した。 販売部数も少なく赤字が莫大。 そのエネルギーを「週刊自由民主」にふり向けた。
 また、自民党のホームページに寄せられた「なまごえ」を精査し、政府への質問主意書のテーマに採択したり、国会質問の参考にすることにした。
 もちろん、その対応ぶりは、ホームページや「週刊自由民主」の紙面に報告し、双方向の広報戦略を取ることにした。
 これは、という大きなテーマについては、議員立法にして国会に提出することとした。
 広報本部の企画としては「ふるさと対話集会」もスタート済。
 マイクのいらない車座集会を毎週末、全国で開催中。
 党員ばかりでなく、国政に意見のある方の誰にでも門戸を開いた。
 あたりまえと言えば、あたりまえ。

 しかし、与党であるとの座布団にあぐらをかいてしまい、自ら進んで街の中に出て行き、営業マンよろしく、顧客の声に耳を寄せながらベストなサービスを提供するという姿勢に欠けたからこそ、負けたのだ。
 なまごえをいかに国政に生かそうとしているか、その中間報告をここに届けたい。

 (1)地方の芸術家、音楽家、伝統芸能の実演団体、そして文化ホール職員の声に応えて、「劇場法(仮称)」を議員立法として国会に提出する方針が決定した。 埋もれた才能を開花させ、せっかく作った地方の施設を活用するためだ。
 事業仕分で文化予算はバッサリ斬られた。 しかし、ソフト事業こそが日本人の秘められたパワーであり、それを支えているのが地方。

 (2)政治とカネ問題ばかりでなく、政策をこそ問え。 審議拒否はみっともない……という本音は、さすがに谷垣総裁や大島幹事長、そして石破政調会長も身に染みている。 国会運営のかけひきこれあり。 強行採決への対抗手段も時には物理的に行わないと、巨大独裁与党に民主主義が蹂躙されてしまう。 さりとて万年野党のようなみっともない姿を自民党がさらすわけにはいくまい。 責任野党、建設野党を自認し、国家の将来を語る姿こそ、巨大与党への対抗策。

 (3)中山間地の集会でいただいた「森林や田畑の境界線の画定を支援してほしい。 登記簿と現地には違いがある。 相続人がもはや都会に出てしまい、現地にいない。 どこまでが誰の土地か確定しないと、国定資産税や相続税に関わる。 子や孫にふるさとを渡せない!」というなまごえには、さっそく質問主意書を作成して政府に提出した。

 以上、ほんのわずかではあるが、国民のなまごえとともに、政党活動を作り直そうとしているのが自民党のナマの姿だ。
 国会質問。
 質問主意書。
 議員立法。
 これを三種の武器とし、何よりも血の通った論戦で、国政を活性化させることが大切。

 そういえば、こういうイベントもスタート。
 「みんなで行こうZEツアー」。
 第1弾は、小泉進次郎と横須賀海上自衛隊。
 第2弾は、小池百合子と池袋マンガツアー。
 第3弾は、馳浩と両国プロレスツアー。
 プロレス的政治論は次回!!


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