『国民の信頼?』 鳩山総理は、実母からの毎月1500万円ものおこづかいについて、ダンマリを決めこんでいる。
通常国会が始まってからの代表質問や、予算委員会での質疑においては、
「そのことも明らかになった中で、昨年の政権交代を国民の手によってなしとげていただいた。 経済が厳しい状況の中で、今は、補正予算の成立をし、新年度予算を一刻も早く成立させることに、最優先で取り組みたい。」 と答弁されている。次元の違う話しだ。 すりかえている。
巨額の子ども手当てをお母さんからもらっておきながら、この問題を露見したら、
「贈与税を払います。」 で、済ませてしまっている。
重加算税や、延滞税を払っていない。
国税庁は、それで済ませるのだろうか?
日本には、納税の義務がある。
申告納税制度のシステムがある。
一般国民は、確定申告の季節に、この国家のリーダーの立ち居ふるまいに対して、どう思うだろうか?誰だって、少しでも納税額が減った方が良いのにナァ、と思う。
しかし、税理士と相談しながらも、払うべき税金は、法律に従って払う。
他人よりたくさん稼いで、1円でも多く納税することを、誇りに思う人もたくさんいる。
そんな納税者の立場から、鳩山首相の答弁はどう見られているか?「俺も、お母さんからの仕送りはいっさい知らなかったことにしておこう。 指摘されたら上申書で済ませてしまおう。 バレたら後から納税しよう。 重加算税も延滞税も払うまい。 だって、鳩山さんだって、知らぬ存ぜぬで済ませたじゃないか!」
国民が、このように開き直ってしまったら、税務行政は大いに混乱してしまうだろう。
ましてや、マジメに納税している国民からすれば、不公平と言わざるを得ない。
もとより、国家予算の財源は、税金。
税収なくして、国家財政の運営は成り立たない。 税務は法律によって規定される。
その責任者である首相の政治資金についての疑惑。 公設秘書が起訴されている。
この重大な事件について、あまりにも野党時代とは身の処し方が正反対。
「秘書の罰は、議員の罪。 辞職すべき!!」
と、大見得を切っていた野党時代の舌の根もかわかないうちに、すでに与党ボケになってしまったのか?
民主党内から自浄能力は働かないのか?
残念であり、情けない。鳩山首相について追及するべき自民党には、弟の邦夫さんがいる。
いわゆるブーメラン現象である。
兄と同様に、実母から資金提供を受けていた。
兄に先だって納税も済ませている。
自民党は、邦夫さんを追及せずに、首相だからといってお兄さんだけ攻撃するのか?
それはおかしい。
立場にかかわらず、法律違反は法律違反。 政治倫理や税務倫理にもとる行為については、事実関係を究明しなければならない。 説明責任を果たさなければならない。
従って、自民党も党内の政治倫理審査会において、鳩山邦夫代議士の問題の事実関係を、明らかにしなければならない。
鳩山兄弟の問題でチェックしなければならないことは、実母からの巨額の仕送りを、いったい何のために使ったか、である。
もし、選挙区内で政治活動に充当していたらどうなるか?
選挙区外であったとしても政治活動に使ったらどうなるか?
個人からの政治献金の上限は、年間150万円である。 はるかに超過している。
巨額の仕送りの使いみちが明らかにならなければ、この疑惑が晴れることはない。せっかく政権交代したにもかかわらず、またぞろ政治献金についての疑惑が、ワイドショーをにぎわせている。
これで良いのか民主党?
これで良いのか永田町?
そして、これで良いのかワイドショー?
国政を取り巻く環境が荒れてしまっているのではなかろうか。
疑惑が報道され、検察庁の捜査が行われれば、事実と証拠に基づいて調査されるべきだ。
そして、国会は国会として、政治倫理の問題として、疑惑を持たれた政治家が説明責任を果たすべきであろう。
加えて、政党内においても、自浄作用が働くべきである。
政治にカネが、かかりすぎる?
政治に関わるカネが、不透明?
だから政治家は、汚い?
二枚舌?
そんな批判や、不信に答え続けていかねばならない。
政治=まつりごとは、古来、神聖なものであるはずだ。