馳浩の古典こらむ

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No.91

たれをかも
 しる人にせむ高砂の
  松も昔の 友ならなくに

藤原 興風
おきかぜ
生没年未詳
古今和歌集

No.92

恋すてふ
 わが名はまだき立ちにけり
  人知れずこそ 思ひそめしか

壬生忠見
みぶのただみ
生没年未詳
拾遺和歌集

No.93

大の字に
 寝て涼しさよ
  淋しさよ

小林 一茶
こばやし いっさ
1763〜1827
七番日記

No.94

あひ見ての
 のちの心にくらぶれば
  昔は物を 思はざりけり

権中納言敦忠
あつただ
906〜943
拾遺和歌集

No.95

まるまると
 まるめまるめよわが心
  まん丸丸く 丸くまん丸

木喰上人五行
もくじき
1718〜1810

No.96

藤衣は
 つるる糸はわび人の
  涙の玉の 緒とぞなりける

壬生忠岑
生没年未詳
古今和歌集

No.97

古池や
 蛙(かわず)飛び込む
  水の音

松尾芭蕉

1644〜1694
蛙合 かわずあわせ

No.98

幾山河
 越えさり行かば寂しさの
  終(は)てなむ国ぞ 今日も旅ゆく

若山 牧水

1885〜1928

No.99

うき人に
 蚊の口見せる
  腕(かひな)かな

黒柳 召波

1727〜1771
春泥句集

No.100

たこつぼや
 はかなき夢を
  夏の月

松尾 芭蕉

1644〜1694
猿蓑(さるみの)


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