馳浩の古典こらむ

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No.61

此道(このみち)や
 行人(ゆくひと)なしに
  秋の暮(くれ)

松尾芭蕉


1644〜1694

No.62

うらを見せ
 おもてを見せて
  散るもみぢ

良寛


1758〜1831

No.63

身をすてて
 又身をすてよ身をすてよ
  すてたるわがみうかむせもなく

木喰上人五行


1718〜1810

No.64

皆人の
 すがたかたちはみゆれども
  心のすがた見る人もなし

木喰上人五行



No.65

野ざらしを
 心に風の
  しむ身かな

松尾芭蕉
まつおばしょう

1644〜1694

No.66

秋空を
 二つに断てり
  椎大樹(しいたいじゅ)

高浜虚子(きょし)
1874〜1959
『五百句』所収

No.67

旅人と
 わが名呼ばれん
  初しぐれ

松尾芭蕉
1644〜1694
『笈の小文』より

No.68

蕭条として
 石に日の入る
  枯野かな

与謝蕪村
1716〜1783
『蕪村句集』所収

No.69

絶頂の
 城たのもしき
  若葉かな

与謝蕪村
1716〜1783
『蕪村句集』所収

No.70

散りぬとも
 香をだにのこせ 梅の花
  恋しきときの 思ひいでにせむ

読人しらず
『古今和歌集』
巻第一・春歌上より


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