馳浩の古典こらむ

番号をクリック

No.41

木喰(もくじき)
 けさや衣はやぶれても
  まだ本願はやぶれざりけり

木喰上人 五行
もくじきしょうにん ごぎょう
1718〜1810

No.42

(ごく)つぶし
 桜の下に
  くらしけり

小林 一茶

1763〜1827

No.43

うとうとと
 旅のつかれや
  若葉かげ

井上 井月
せいげつ
1822〜1877

No.44

花を見る
 人の心は八重桜
  一重さくらをたずねても見よ

木喰上人 五行
もくじきしょうにん ごぎょう
1718〜1810

No.45

人をそしる
 心をすて
  豆の皮むく

尾崎 放哉

1885〜1926

No.46

ふるさとを
 はるばる出でて武蔵野の
  隈(くま)なき月をひとり見るかな

良寛

1758〜1831

No.47

問ふなかれ
 いまはみづからえもわかず
  ひとすぢにただ山の恋しき

若山牧水

1885〜1928

No.48

すずしさや
 惣身(そうみ)わするる
  水の音

松岡 青蘿

1740〜1791
青蘿発句集

No.49

うき草や
 今朝はあちらの
  岸に咲く

中川 乙由
おつゆう
1675〜1739
「麦林(ばくりん)集」より

No.50

ほととぎす
 汝
(な)が鳴く里のあまたあれば
  なほうとまれぬ思ふものから

読人しらず


「古今和歌集」より


戻る