馳浩の古典こらむ

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No.31

(ふた)もとの
 梅に遅速(ちそく)
  愛す哉
(かな)

与謝蕪村
よさぶそん
1716〜1783
蕪村句集

No.32

(こがらし)
 果
(はて)はありけり
  海の音

池西 言水
いけにし ごんすい
1650〜1722
都曲 みやこぶり

No.33

わが恋は
 行方
(ゆくえ)も知らず果(はて)もなし
  逢
(あ)ふをかぎりと思ふばかりぞ

凡河内躬恒
おおしこうちのみつね
生没年不明
古今和歌集 恋歌二

No.34

天地(あめつち)
 神を(こ)ひつつ我(あれ)待たむ
  はや来ませ君待たば苦しも

娘子
おとめ
生没年未詳
万葉集 巻十五

No.35

あたふたに
 蝶
(ちょう)の出る日や
  金の番

小林 一茶
こばやし いっさ
1763〜1827
文化句帖

No.36

人知れず
 絶えなましかばわびつつも
  無き名ぞとだに言はましものを

伊勢

生没年不詳
古今和歌集 恋歌五

No.37

よき人の
 よしとよく見てよしと言ひし
  芳野
(よしの)よく見よよき人よく見

天武天皇

?〜686
万葉集 巻一

No.38

思ひせく
 心のうちの滝なれや
  落つとはきけど音の聞えぬ

三条町
生没年未詳
紀名虎の娘 静子
古今和歌集 雑歌 下

No.39

山高み
 人もすさめぬ桜花
  いたくなわびそ我見はやさむ

読人しらず

古今和歌集 春歌上

No.40

おもしろうて
 やがて悲しき
  鵜舟哉(うぶねかな)

松尾芭蕉

1644〜1694
笈日記 おいにっき


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