馳浩の古典こらむ

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No.21

秋風や
 家さえ持たぬ
  大男

小林一茶

1763〜1827
文化句帖

No.22

水の泡の
 消えでうき身と言ひながら
   ながれてなほも頼まるるかな

紀友則
きのとものり
生没年不詳
古今和歌集

No.23

かきくらす
 心の闇にまどひにき
   夢うつつとは世人さだめよ

在原業平
ありわらのなりひら
825〜880
古今和歌集

No.24

寒けれど
 二人寝る夜ぞ
  頼もしき

松尾芭蕉
まつおばしょう
1644〜1694
笈(おい)の小文

No.25

言の葉の
 うつろふだにもあるものを
   いとど時雨の降りまさるらん

伊勢

生没年不詳
新古今和歌集

No.26

遂にゆく
 道とはかねて聞きしかど
   昨日今日とは思はざりしを

在原業平
ありわらのなりひら
825〜880
伊勢物語

No.27

たれもみな
 花の都に散りはてて
   ひとりしぐるる秋の山里

左京大夫顕輔
さきょうのだいぶあきすけ
1089〜1155
新古今和歌集 哀傷歌

No.28

見れど飽かぬ
 吉野の川の 常滑の
  絶ゆることなく また還り見む

柿本朝臣人麻呂
かきのもとのあそんひとまろ
648〜
万葉集

No.29

石走る
 垂水の上の さわらびの
  萌え出づる春に なりにけるかも

志貴皇子
しきのみこ
?〜715
万葉集 巻八

No.30

行秋(ゆくあき)
 草にかくるる
  流れかな

加舎白雄
かやしらお
1738〜1791
白尾句集


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