馳浩の永田町一筆勝負46
次から次へと 
頼まれ事やお願い事のアプローチ
平成10年2月28日掲載



 国会議員は何でも屋?

 国会議員って何でも屋なのだろうか。とにかくいろんな頼まれ事やお願い事のアプローチが次から次へと舞いこんでくる。一番多いのは『結婚相手、彼女、彼氏を紹介して』というやつ。これは後援者でも年頃のこどもを持っている方に逢うと必ず言われるあいさつがわりのような側面も持つ。で、結構これが当人は本気だったりする。私が『またまた、誰かイイ人とうまくやってたりするんじゃないの?』とからかったりすると、真顔で否定して『本当にいないんですよ。誰でもいいからあてがってください。家でゴロゴロされてたんじゃ心配で心配で』てな具合で、そんな、あんた、猫の子じゃあるまいし、あてがうなんていきり立たなくてもと思うのだが、ま、真剣である。

 先日、10年来のともだち(女性、もち既婚)からかしこまって手紙が送られてきた。今さらこんな手紙なんてと思いながら開封すると、聖教新聞の一面記事同封と共に、『2月20日までに返事下さい。とにかく池田大作先生は素晴らしい方で、聖教新聞はためになる新聞だから3月分から購読して下さい』とある。

 実は、結婚、就職、進入学のお願いと共に多いのが、こういった類の『おすすめ』のお願い。笑い話のようだが少なくない。一体国会議員って便利屋なのかい?と思いながらも無下に扱うことはできず、私は『できることとできないことがあります』とハッキリ言って返答をすることにしている。

 この『聖教新聞とって。月1680円なんて安いものよ。1年間だけでもとって?』のお願いに、私はていねいな返事を書いて、受け入れることにした。何故か?それは、彼女の人間性ゆえであり、友人としての情に動かされてである。彼女が創価学会の熱心な信者であり公明党支持者であることはよーく知っている。けれども彼女も私の人物を評価して多大の時間と労力を割いて個人後援会活動を応援してくれていることも事実。私は何ら分けへだてなくふつうに彼女とのともだち関係を続けてきており、信頼するともだちのお願いだから購読してあげることにしたのである。

 ちなみに私は浄土真宗の信者、女房はクリスチャンということもはっきり伝えておいた。

 加えて私は毎日、新聞を9紙(朝日、毎日、読売、日経、産経、地元2紙、世界日報、農業新聞)購読しており、自民党本部においては聖教新聞、公明新聞、赤旗にも目を通しており、ムダと言うばムダであるのだ。しかし、人情を思うと断り切れないというわけだ、有権者の皆さん、国会議員は何でも屋ではありませんので、要望は社会常識の範囲内でほどほどにお願いします、ね。

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