体が資本!
国会議員の健康管理

<6月14日デイリースポーツ掲載>


 衆議院第一議員会館の裏手にこぢんまりとした二階建てのビル。ここが知る人ぞ知る国会健康センター。国会で働く議員、秘書、職員、衛視さんたちのための運動したりのんびりしたりする空間、心のオアシスである。ちょっとリッチな議員さんだとホテルニューオータニのゴールデンスパ(なんと会員権はン百万)でテニスやったりサウナに入ったりしてお大尽気分なのであるが(自民党の衆参両幹事長も時々出没するとか)庶民派は利用料ただの健康センターでつつましやかにかつ、楽しく汗を流しているというわけ。

 さて、ここに顔を出す面々を紹介すると。
 玉沢徳一郎。岩手県出身。国会をのっしのっしと縦横無尽に歩き回り自民党内においては国防族、農林族の重鎮として声も体もでかい。私も最初はおっかなびっくりであいさつする程度であったが、このセンターで共に汗を流すようになってからは親しみを覚えている。卓球とゴルフスイングが主なメニュー。

 センターには2人のかわいいトレーナーの女性がいて、代わる代わる玉ちゃん(と呼ばれている)の相手をつとめている。ふんどしがずれると時々ズボンを下ろしてナニの位置をなおしながら、20〜30分はラリーの応酬。おかげでこの4月から5キロは減量できて絶好調。前回の総選挙では選挙区岩手一区で新進党候補に惜敗しているだけに、その雪辱に向けて闘志満々なのである。実はその対戦相手であった達増拓也氏が最近センターに顔をだすようになったことを玉沢先生はまだ知らない。もし鉢合わせになったりしたら血の雨が降るのではないかとトレーナーさんはひそかに心配している。何せ達増氏は30代前半と若いのにすんごい運動不足。片や玉ちゃん60歳血気盛んで武闘派リーダー。
 私は2人の戦いを今か今かと待ち望んでいる。

 それから、小杉隆文相も週に2、3回は多忙な公務をぬって30分ほど顔を出す。こちらは上半身裸で卓球。わざわざ対戦相手を連れてくるなんざさすが大臣。体脂肪率は10%前後と一流のスポーツマン並み。
 その他新進党、民主党、社民党、共産党の超党派の皆さんが激務の合間をぬってほんのわずかの時間を惜しんで汗を流し、鋭気を養っている。記者の皆さんもたまには健康センターを張り込んでおけば思わぬ大物の交流現場を目撃したり、いつもと違ったさわやかな姿を発見できること確実である。

 ここに来る人たちは口々にこう主張する。「『忙しいからできない』なんてのはヤル気のない人がスポーツを敬遠する言い訳だね。メリハリつけた1日を過ごしてこそ人生。政治家は健康が1番よ!」なるほど。

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