一人歩きする「援助交際」

女子高生ってそんなに魅力?

<4月8日デイリースポーツ掲載>


 「援助交際」というテーマで『朝まで生テレビ』に出演した。

 おそらく女子高生の一部かマスコミが作り出したことばと思うが、どうも一人歩きしているような気がする。テレクラ、ポケベル、PHS、携帯電話、伝言ダイヤル。これらの便利品を利用することによって、援助交際という名の売買春が流行になってしまったのだという。性の商品化である。 女子高生ってよっぽど魅力あるのかね。

 買うオヤジが悪いのか、売る女子高生が悪いのか一体何が悪いのか。

 実は東京都では、援助交際に巻き込まれる子供達の性被害、性犯罪、モラルの低下があまりにも激しいので青少年健全育成条例に淫行処罰規定を導入しようとしている。

 個人の性の問題を何も条例の規定で取り締まることでもないじゃんか、どうせみんな隠れてやるに決まってるよ、と私も一瞬思ったのであるが、事態はそんなのんきな場合ではないようである。

 都の処罰規定の対象は、おやじである。つまり買春。買う大人の側が悪いという論理である。二年以下の懲役か、百万円以下の罰金が科せられるようになるという。

 でもちょっと待てよ。条例にいう青少年の定義は、18才未満。てことは、17才の女の子と19才の男の子の真面目な恋愛エッチも処罰の対象になるってわけ?今やコギャルがウリをやる時代に、何が淫行で何が真面目なエッチだって定義するのだろう。とってもナンセンス。そこで淫行の定義を調べてみた。

  1、青少年を誘惑し、威迫し、欺罔(ぎもう)し又は困惑させる等その心身の成熟に乗じた不当な手段により行う性交又は性交類似行為。

  2、青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対象として扱っているとしか認められないような性交又は性交類似行為(最高裁限定解釈)。

 なーんだ。結局は限定された条件下での青少年と大人とのセックスを禁じただけのこと。

 とっても法や条例で取り締まれば解決する問題ではないことは、明らか。ま、金品で女の子を弄ぼうとするヤツをこらしめるための最低限の条例には賛成するが、根本的には子供だけじゃない、大人も含めた売買春の是非の問題だな、援助交際って。

 女子高生に言いたい。ウリやって稼いだ金で一体何買うの?

 オヤジに言いたい。大人の女性と恋愛しようよ!それも金を使わないで。

 売買春ってプライドの売買なんだからさ。ちょっと考えてよ、って感じ。


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