馳浩の生き方指南
料理が大好き、栄養士になりたい


【質問】

 毎週楽しみに読んでいます。特にあて名のコーナーに書いてあるメッセージが好きです。私は落ち込みやすくて、すぐに『自分はダメだ』『もうアカン』と思ってしまうので、プラス思考の馳さんの意見を読んでると、こっちまでパワーがもらえそう。ところで私は料理が好きなので栄養士になれたらと思っています。どうやったら資格がとれるのですか。また栄養士と管理栄養士の違いも教えてください。(奈良・3年・ブルース・トーン)

【回答】

 私のメッセージで、元気になってもらって、本当にうれしい限りです。いつもプラス思考を心がけるよう、みんなに訴えていきますが、実は自分自身に語りかけてもいるのです。ついもだれよりも元気があり、パワーのある私でも、いざその場面になれば、この私でさえも、悲観的に考えがちなのです。しかし、この時です。自分の生命のパワーをフル回転させるのです。まるで、車のエンジンをふかして発車させるようにです。この時ばかりは、弱気の自分に妥協してはいけません。読者のみなさんも、どうか肝心な時に頑張れる自分をつくってください。

 さて、お尋ねの栄養士と管理栄養士の資格の取り方ですが、栄養士は栄養士養成施設(全国約290か所の大学・短大・専門学校など)で所定の単位を修得すれば取れます。つまり、きちっと、その学校でまじめに勉強していれば取れるものです。(96年度で約2万2000人が免許を取った)。しかし、管理栄養士は、栄養士の免許がある者しか受けられない国家試験に合格しなければなれません。それだけ、より複雑・困難な栄養士の業務を行う必要があるからです。しかも、栄養士に比べ就職状況がよいとのことです。気になる合格率は約40%だそうです。資格試験は合格率が20%を下回ると難しくなるといわれていますから、現段階ではまじめに勉強すれば合格しない試験ではないと思います。

 みなさんの記憶に新しいO157の問題とか、まさに栄養士の仕事は、今は医師・看護婦と同様に生命にかかわる大切な仕事になったといえます。ぜひ免許・資格を取って、人々の生命を守ってください。期待しています。

 最後に、馳浩の『生き方指南』は、一応今回をもって終わります。たくさんのお便り一つ一つにお答えできなくて申し訳ありません。

 中学生以上になれば、人間だれしも置かれる環境・立場は同じ。学校も職場も、人間関係の基本的あり方は同じです。甘えてはいけません。あなたより苦しい立場の人が大勢いることに思いをはせてください。その上で、自分に厳しく他人には優しい、自他ともに認める『心豊かな』人生を送りましょう。君たちの『自分探しの旅』は始まったばかりです。心の中で、澄みきった青空の下、伸び伸び生きる自分をいつもイメージして、自分を励まして挑戦していってください。                   (おわり)

人の生命を守る大切な仕事。

コツコツと頑張れ。

(平成10年)3月29日掲載


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