馳浩の生き方指南

一生懸命勉強しても満足感がない
【質問】

 中1の女子です。ちょっと、勉強のことで悩んでいます。1学期は自分なりに努力したと思うのです。塾にいき、やる気も出て、その結果、成績表はまあまあだったのですが、2学期になって、体育祭を終えたくらいから、なんだか『勉強したぞ』という満足感がないんです。学校にも慣れて、中だるみする時期だというので一生懸命やっているのですが、だらだらしてしまうんです。こんな私にアドバイスをお願いします。

(栃木・1年・フルーツバスケット)


【回答】

 一生懸命やっているのに、『勉強したぞ』という満足感がない。何となくだらだらしてしまう。こうなった原因の一つに、中学に慣れたことが影響していると思います。しかし、慣れること自体はあなたもわかるとおり、決して悪いことではありません。

 慣れない状態が続けば、遠からず心身に支障をきたすからです。でも、慣れたことを良いことに、気がゆるんでしまってはいけません。あなたは『一生懸命やっているのに』といいますが、どこかに気がゆるんでいるところがあるはずです。自分に厳しくすることは、大変難しいことです。しかし、人間の進歩は厳しい自己管理ができなくては、おそらく無理ではないでしょうか。

 あなたは、成績という結果よりは、その過程で努力したことつまりは満足感を得ることを大切にしています。この心構えは非常に重要なことです。では、この満足感はどうして得られたのか、そのことを考えてみたことはありますか。おそらく、嫌がる自分を激励して、自分の限界に挑戦し、納得のいく行動を実際にとることができたから、満足感が得られたのだと思います。

 だったら、今度再び満足感を得るには、もうワンランク上の身近な目標を具体的に作り、自分の限界に挑戦することではないかなと思うのです。そのほか、例えば将来通訳になる夢を持ち、英語の勉強は学校の授業のほかに、テレビなどで英会話の勉強をする。こんなことも、日々のあなたの生活を充実させるものにすると思います。

 かくいう私自身も、常におごらず謙虚に、昨日より今日、今日より明日、自分の進歩を自分で実感するべく、限界に挑戦しています。昨日の自分に負けるほど、くやしいものはないのです。

どこかで気のゆるみ。もうワンランク上の身近な目標探そう

(平成9年)12月14日掲載


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