『国際公務員』になりたい

【質問】
私は英語が好きで、外国の法律や政治に興味をもっています。姉が読んでいた職業についての本を見せてもらったところ、私には『国際公務員』がむいているんじゃないかと思いました。本部はニューヨークにあり、発展途上国で働いたり、決して楽なものではないのですが、すごく魅力的な仕事です。本だけでは、これから何の勉強をどのようにしたらよいのかわからないので、くわしく教えてください。(東京・1年・T.M.R )
 
【回答】
国際公務員とは国連職員を指しますが、これだけ国際化が叫ばれていながら、日本人職員(専門職及び管理職)は94年末現在で460人で、全体の2.5%にすぎません。日本の主要国際機関への分担金が12%から15%程度ですから、きわめて低いものです。ちなみに米国は1,912人(11%)、フランス1,260人(7%)、イギリス1,045人(6%)、ドイツ690人(4%)です。

 質問の、国際公務員になる方法ですが、一般的には国連職員採用競争試験、アソシエート・エキスパート選考試験に合格しなければなりません(その他『空席広告』などがあります)。両試験とも、20歳代後半から30歳代前半を中心の日本人を募集。そして、前者は合格して採用されると即正規職員になり、数年後には勤務成績により終身雇用が保証されます。後者は合格して2年間の勤務期間が保証されるにすぎず、正規職員のポストは約束されていません。ただ実力が認められて、そのまま正規職員になる人もいます(その割合が約40%)。前者は指定された専門分野のみ募集し、国連本部などに配属されることが多いのですが、後者は指定専門分野はなく、概して開発途上国での勤務となります。

 そしてこの両試験に合格するには、まず英語かフランス語の相当な実力が必要です。英語では、かなり上位での英検1級レベル、TOEFLの600点以上(679点が満点)、TOEICのAレベル(860点以上)が必要です。さらに合格者は大学院の修士号をもっている人がほとんど。専攻も社会科学系科目が有利です(開発学、経済学など)。アソシエート・エキスパート選考試験では、ボランティア経験があると有利です。合格倍率は両試験とも約10倍前後といえるでしょう。

 以上かなり厳しい狭き門ですが、何事も為(な)せば成(な)る。高い理想をもてば、英語の勉強も気合が入るものです。ピシッと決めてください。

時代は、ガールズ・ビィ・アンビシャス(少女よ大志を抱け)だ!!

 

英語力をつけて難関を突破しよう。何事も為せば成る。
Girls be ambitious


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