盲導犬の訓練士になりたい

【質問】
 14歳、中2の女子です。私は社会福祉関係の仕事に就きたいのです。特に盲導犬の訓練士になりたいのですが、全国に盲導犬協会は8か所しかないことを知り、びっくりしました。友達に 「目の見えない人のお手伝いをしたい」というと「くさい」と笑われました。馳さんはどう思いますか。そして、どうしたら訓練士になれるのでしょうか。(埼玉・MITSUKI)

 

【回答】
 「生きている喜び」を実感できてこそ、人には、動物とは違う『人間』としての価値があると思います。
 そして大切なことは、『生きている喜び』はその人自身に『夢』『希望』『生きる力』を与えてくれるのです。

 あなたは、友達に「盲導犬の訓練士になりたい」と言ったら、『くさい』と言われた。今は、安室奈美恵さんのようなダンサーが『いけてる』のかもしれません。しかし自分の職業選択は、時代の流行に左右されてはいけません。職業こそ一過性ではない半永久的な「生きる喜び」を与えてくれるものだからです。

 その意味では、盲導犬の訓練士という職業は、『生きている喜び』を実感するにふさわしい素晴らしい職業と考えます。
 目の不自由な人のために、犬の訓練を通じて自分が役立ったと思うことができ、まさにそのとき『生きている喜び』を実感できるからです。それだけでなく、この訓練士は、目の不自由な方の盲導犬との新しい生活の開始という人生の節目に立ち会い、その後もずっと見守り、時には人生相談に乗ったりする大切な役割もあるのです。

 こんなやりがいのある職業はないと思います。
 逆にこの訓練士は、『動物好き』だけでなく、まさに『人好き』『お世話好き』でなければなれないことも忘れないでください。

 そして盲導犬訓練士になるためには、まず全国8か所にある盲導犬協会に必ず就職する必要があります。盲導犬の訓練資格は個人にではなく、これら協会にのみ与えられるものだからです。就職後そこで平均5年研修を受けて、所定のレベルに達したら、協会から盲導犬の訓練資格(正式には『盲導犬歩行指導員』)を付与されるのです。採用条件は年齢が24歳以上28歳以下、学歴は高卒以上から大卒以上と各協会で異なります。

 募集も欠員が生じたときに行う協会が多く、最近は人気が高く、数名募集のところ数百人の応募があるそうです。詳しいことは当協会本部(03・3375・6201)に尋ねてください。

 

『生きている喜び』実感できる職業。頑張れ


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