海外のことを伝える仕事に

【質問】
 私は外国に興味があります。去年初めて国外脱出(?)に成功し、アメリカを旅行してきましたが、テレビなどで見た通りの様子にあまり感動しませんてせした。将来は外国関係の職に就きたいのですが、外交官、スチュワーデス・・・・いろいろ考えたのにしっくりきません。そこで見つけたのが、クイズ番組などで外国の生活や歴史、風俗を伝えてくれるテレビのリポーターです。私も、私自身が外国で経験したことを奥の奥まで普通の人たちに伝える仕事をしたいです。どうすればいいのでしょう。(神奈川・3年・高井淑子)

 

【回答】
 「私自身が外国で経験したことを奥の奥まで普通の人たちに伝える仕事をしたい」。高井さんの夢は、とても中3とは思えない立派なものと思います。特に「奥の奥まで」という言葉は、情報がはんらんし何が真実かわからない現代社会−本音と建前を使い分け、真実に目を背ける大人 社会−に、深い疑問や失望を抱いた後にたどり着いた自分の答えのような気がします。

 では、どうすればそういう仕事につけるのでしょうか。その答えを見つけるには、どんな職業が具体的にこれにあてはまるかを考えれば、おのずと出てくると思います。

 私が考えるには、新聞社やテレビ局などの報道関連の会社で、海外特派員として仕事をするのが良いと思います。テレビのリポーターもこれに含まれると思います。しかし、クイズ番組のリポーターは、得てして上っ面だけのものになりやすいので注意してください。たかだか1時間程度のクイズ番組で、その国の奥の奥までのリポートは難しいのではないでしょうか(決して仕事として軽視しているのではありません)。むしろ、現地に長く滞在し、いろんな所や人を取材し、それを踏まえて考え悩み、一つの結論を出して日本にリポートを送る。これこそ「奥の奥まで」の報道になると思います。

 そのためには、外国語は必須(ひっす)。最低限、英語はペラペラになってほしいですね、さらに、日本を良く知る必要があります。日本との比較ができて初めて、海外の事情を正確に深く報道することができると考えるからです。

 海外のことはもっと大人になってからでも十分知ることができます。今は日本を深く知ってください。

 

英語は最低限ペラペラに。日本を深く知ろう


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