不得意な科目の先生になれますか

【質問】
 私は中学の国語の先生になりたいと思っています。でも、国語は苦手だから、得意な数学の方がいいかなあと思い始めています。こういう場合、自分がやりたい国語にするか、得意な数学にするか、どちらの方がいいのでしょうか。教えてください。  (鳥取・かもめ)
 
【回答】
 将来中学の国語の先生になりたいという希望をお持ちのようですね。私も中学2年生の時に、担任の国語の先生を尊敬するあまり、必ずあの先生のような国語の先生になりたいと誓い、実際先生になることができました。その体験を踏まえて回答します。
 まず、国語が苦手なのに国語の先生になりたいと考えている現実を見つめてください。あなたは、現在担当してもらっている国語の先生が好きだから国語の先生になりたいのでしょうか。それとも国語の授業や国語そのものが好きだからでしょうか。もし先生が好きなだけならば、国語の先生はあきらめましょう。その先生がいなくなれば、やる気がなくなってしまうでしょうから。
 もし国語が好きならば、迷わず先生になる道を突き進んでください。数学の方が得意だとおっしゃいますが、得意なだけでは長続きしません。今は国語が苦手、テストの点数が悪いといっても、「好きこそ物の上手なれ」ということわざが示すとおり、好きでやり続ければ得意になってきます。継続は力、です。
 アドバイスをひとつ。「国語が好き」と「好きな国語を先生として生徒に教える」は意味が違います。国語の先生とは、理解力(聞く、読む)と表現力(話す、書く、伝える)のプロでなくてはならないのです。その理解力と表現力を生徒に身につけてもらうための指導能力が問われるのが先生の役割なのです。
 今から、あなたが先生になったつもりで国語に接してみてください。

 

好きな科目と先生として教える科目は別。よく考えよう


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