日本シリーズ、ヤクルト対オリックスは５試合すべて超満員、内容も毎試合白熱した好勝負だった。それに比べ国会は････。

　衆議院予算委員会のテレビ中継をみていたらガックリきた。予算委員は50人いるのだが、空席がやたらと目立つ。出席している人も眠たそうな顔、顔、顔。常任委員会の中でも一番花形といわれる予算委員会でこの醜態だ。

　参議院本会議では欠席者がほとんどいなかった。衆議院は本会議でも空席が目立つ。なぜ欠席者があんなに多いのだろうか。特に新進党の小沢一郎幹事長は、95年度補正予算案が衆議院を通過した13日に地元岩手にお国入りするなど、本会議を欠席することが多く批判の声が出ている。報道によると、選挙準備で各地を飛び回っているとか。

　選挙準備のために国会に来ないー。信じられないね。本会議の採決は国の最高決定なわけだ。小沢さんは、本会議を欠席する以上に大切なものが国会議員としてあるんですか？

　選挙のために国会議員をやっているんですか？　と僭（せん）越ながら申し上げたい。

　確かに、宗教法人法の扱いいかんで衆院は解散総選挙になるかもしれない。小選挙区戦に向けて組織の構築を急ぐため忙しいだろう。だから国会にでないというのは理由にならない。自分が当選することだけに汲々（きゅうきゅう）としてしまったり、党内におけるポジションを上げるための政治活動であっていいはずがない。国会議員として何を本質的な仕事としてとらえているか。

　欠席といえば、橋本聖子参院議員も世界自転車選手権出場のため、国会の休暇届が受理される前に渡航してしまい批判を浴びた。批判は批判として受け入れるべきだが、どうもタレント議員が欠席すると声高に批判が出る。江本(孟紀)さんが野球解説のため、山東(昭子)さんがゴルフ番組収録のため国会を欠席した時もそうだった。名前だけで国会議員になりやがってというジェラシーを感じる。

　かばうわけではないが、選挙準備であれタレント活動であれ欠席は欠席。江本さん、山東さんは謝罪した。が、小沢さんや他の議員が謝罪することはないだろう。何か釈然としない。

　まあ、今週からは宗教法人法をめぐり衆院の特別委員会で活発な議論が行なわれるはず。欠席する議員はさすがにいないだろう。日本シリーズ並みの白熱した戦いをみたいものだ。

本会議　枯れ木の山に　雁(かり)が鳴く

　嘆きの雁の声が議論百出の声になるように。