巨人、自民党に望む

完全復活


(平成7年10月9日掲載)



 巨人ファンの皆さん、寂しい秋ですねえ。何を隠そう、この私も熱狂的なG党。ヤクルトのマジックが1となっても奇跡を信じていたのに....、

 ああ悔しい!

 開幕前、優勝確実と思う一方でライバルチームの主砲であったハウエル、広沢を獲得したことを危惧(きぐ)していた。あまりにも安易じゃないか。自民党が選挙に勝つために新進党の小沢一郎幹事長や公明党軍団を引き込むのと同じようなものだ。これではチームの結束力が生まれてこない。

 伸びる組織は参謀が機能している。V逸は、長島監督を支える参謀役がチームをまとめきれなかったことが原因でしょう。松井はもちろん、後藤、高村、西山、河原....本来ならば中心的存在として働くべき選手が適材適所で使われなかった。”長老支配”のためにね。

夢のないところに目標なし  目標ないところに決断なし
決断ないところに実行なし  実行ないところに成果なし
成果ないところに反省なし  反省ないところに向上なし

 巨人軍は30億円打線をつくることが夢だったんですか? そうじゃない。再び日本一になることでしょう。それならば、不調のベテランより若手を使うべきだった。

 ポストが人をつくる、という言葉がある。実力があるからポストにつけるのでなく、ポストにつけた場合、周りを巻き込んで組織としてのエネルギーを上昇させて行く人材がいる。その人材を参謀が見抜けるかどうか。

 今年の巨人参謀はそれができなかった。

 レギュラーというポストを与えられたからこそ、イチローは開花、オリックスは優勝した。新日本プロレスでも2〜3年前まで前座だったレスラーがメーンイベンターに抜てきされ、実力、貫録ともに一流になることがある。かつての馳選手のようにね。

 もちろん、若手は日々努力が当然。自分自身が望んで厳しい部分を持たなければいけない。松井が寮を出たいだって? 甘いね。金銭、人気的に恵まれすぎていることを分かってない。ブロである以上厳しい環境に自分を追い込め! このことは1年生議員である私にも言えることだ。

 こうして書いていると、今年の巨人に政治家が学ぶことは多いね。金さえ使えば組織が強くなるわけじゃない。議員がついてくる時代じゃないんだ。過去の栄光にあぐらをかいている余裕はない。

 「巨人、大鵬、自民党」が好きだった私としては、巨人と自民党の完全復活を望んでいる。その思いを込めて

麦秋や 踏まれるほどに 芽が伸びる


 

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